[両毛国境]白根山、錫ヶ岳。皇海山に至らず


- GPS
- 27:20
- 距離
- 23.0km
- 登り
- 2,340m
- 下り
- 2,328m
コースタイム
08:14 湯元スキー場登山口
09:52 前白根山
11:04 白根山
12:34 白根隠山
14:29 錫ヶ岳
15:09 柳沢の水場へのコル(ビバークポイント)
2013.10.13
05:30 柳沢の水場へのコル
06:23 錫ヶ岳
08:24 白根隠山
09:01 前白根山
10:18 湯元登山口
天候 | 2013.10.12 晴れ後曇り(強風) 2013.10.13 晴れ時々ガス(強風時々暴風) |
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過去天気図(気象庁) | 2013年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
06:15 東武日光発湯元行き 路線バス1,650円 |
コース状況/ 危険箇所等 |
湯元〜前白根山:夏道。湯元〜外山分岐までは急登。 前白根〜五色沼避難小屋:夏道。 五色沼避難小屋〜白根山:ちょいガレの急登。 ※ここからバリエーションルート 避難小屋〜白根隠山:踏み跡ばっちり。 白根隠山〜錫ヶ岳:笹のヤブ漕ぎあり。ピンクテープと印多数。2分以上印がなければルートを外れたと思うべし。 錫ヶ岳〜柳沢のコル:急降りの笹藪あり。 白根隠山から先は基本的にピンクテープと四角い金属板の印あり。 帰りは強風(10m〜)でかなり苦労した。核心はこの風だった。 水場:錫の水場。コルから1分の水場は涸れており、その下(ピンクテープあり)に進むとあったらしい(未確認だが、すれ違った登山者からの確かな情報)。 五色沼のほとり(未確認) テン場:なし。錫の水場、錫ヶ岳山頂付近に幕営適所。 トイレ:なし。湯元インフォメーションセンター横で出すだけ出すべし。 |
写真
装備
個人装備 |
ヘッドランプ 1
予備電池
1/25,000地形図 1
ガイド地図
コンパス 1
笛
筆記具
ライター 1
ナイフ 1
保険証 1
飲料 1
ティッシュ 1
三角巾
バンドエイド
タオル 1
携帯電話 1
計画書 1
雨具 1
防寒着 1
スパッツ 1
手袋 1
ストック 1
ビニール袋 1
替え衣類 1
入浴道具 1
シュラフ 1
シュラフカバー 1
ザックカバー
クマよけ鈴
食器 1
水筒 1
時計 1
日焼け止め
非常食 1
|
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共同装備 |
テント
テントマット
ツェルト 1
ランタン・マントル
コンロ 1
ガスカートリッジ 1
コンロ台
コッヘル(鍋) 1
ローソク
ファーストエイドキット 1
医薬品
ラジオ
トランシーバ(使用帯)
カメラ 1
ビデオカメラ
ポリタンク
天気図用紙
車
|
感想
『皇海山』
なんてかっこいい名前なんだろう。どんな山か行ってみたい。そう思い続けてはや一年。よくよく調べてみると日光白根山から縦走できるらしいじゃないか。
随分前からwacklessとこのコースについて話しており、この連休で歩いてきた。
結果的に錫ヶ岳の先で撤退となったが、いろいろな意味で有意義な山行だった。
2013.10.12
08:00 湯元スキー場を出発し、順調に高度を上げる。なかなか良いペースで急登を抜けれた。
11:04 日光白根山山頂。あまりの人の多さに度肝を抜かれた。残雪期なんてほとんど誰もいないのに。でも百名山なんだっけ、ここ。
今回はもう一人いて三人とも同じ『ボルダーXミッドGTX』のシューズだ。
12:10 避難小屋分岐でもう一人と別れ、いよいよ両毛国境へと入る。白根隠山まではトレースもばっちりでさくさく進む。
ここら辺から笹藪を進むことが多くなり、100m前後のアップダウンの連続で疲れが出てくる。一応トレースはあるが外れることも多かった。前に印が確認できない時は振り返って探すこともしばしば。
13:10 錫の水場。ここで水を補給しようとしたが、1分の場所にあるはずの水は涸れており、焦る。さらに下にピンクテープがあったが、確認することなく戻ってしまった。翌日すれ違ったパーティーによると、少し降ると水場があったらしい。
15:30 展望のない錫ヶ岳を通過し、先のコルへと降る。時間も時間だし、笹藪の中だが仕方なくビバークすることにした。なかなかワイルドな場所だ。
いつもならwackless邸で食事するが、今回はいろいろと余裕もなく、翌日の行程を確認してそれぞれの幕で各自食事とした。
この夜は凄まじいほどの強風でなかなか眠れず、長い夜だった。
ツェルトのインナーフレームは強風下でも折れることなく、うまく負荷をいなしてくれたのは良かった。幕体中間部に固定用の支点を付けていないためある程度前後にしなるからだ。
2013.10.13
05:40 強風が収まっておらず、相談の結果撤退することにした。悔しいけど、もう少ししっかりした装備で来るべきだった。
西側の木々にはエビの尻尾が付いていたり、霧氷で真っ白になっていたりで、快速装備では心もとない。
白根隠山への登りではあまりの強風に身体を持ってかれて散々だった。
西側(風上側)へ回ろうとしたときなんか『ブババババッバババッ!!』っとまったく進めない状況になり、仕方なく風下側の岩場を巻く始末に。
今回の山行の核心部はまさにこの風だった。
それでも無事下山した時は嬉しかったな。また来年挑戦することにしよう。
今回は白根山〜皇海山を目指してみたが結果的に撤退。それでもいい経験だ。
朝、日光駅からバスに乗ろうとすると、そこには冬にはない光景。始発のバスにもかかわらず軽く20人は並んでる。僕たちもそれに並んでバスに乗り、まずは奥日光を目指し登山口到着。今回は、白根山まではyoginsさんともう一人友人も加えて3人での賑やかな山歩きだった。湯元から白根山までの登山道は相変わらずの荒れ具合、そして、前白根からドッカーンと見える奥白根山、見下ろすと五色沼。前回の冬の白根山の時と変わらない印象的な景色が広がる。避難小屋につくと一本休憩をとって、次は白根山山頂をめざす。
「ここらへんだな・・・」
今年の冬に撤退した斜面のあたりで以前の記憶が戻ってくる。見上げたこの100mちょっとの激坂は、今なら行けるのか?まだいけないのか?是非とも今年の冬また自分の実力を知りたいと思った。
山頂まで上がると、そこには人人人・・・白根山も人気の山なんだ〜と思いながらさくっと写真をとって下山する。
さて、ここからが本番だ。避難小屋まで降りて、前白根〜錫ヶ岳へ向かう尾根にたどり着くとここで友人と分かれて、yoginsさんと2人で先に進む。
「さ、いきますか」
登山道はないが踏み跡は結構ある。ガレ斜面あり、笹藪ありの道を進むのは結構難儀した。途中何度笹で滑ったことか・・・。白根隠山を超えてコルまで降りると、今度は樹林帯に突入、しばらく行くと錫の水場到着も結局水を汲めず、錫ヶ岳を超えてコルへと降りていく。途中雨が降ってきたので、テント場適地とはお世辞にも言えないところにツエルトを張ってビバークをした。ツエルトの底面を押し付けても力強く跳ね返してくる笹藪は、感じたくもない自然の強さを感じさせてくれる。。。
この日は異常に風がつよく、ツエルトも倒壊しそうな勢い。
「朝までお互い元気で」
翌日の打ち合わせだけして、バラバラにご飯を食べ就寝。
17時過ぎに一度寝たが次に目が覚めたのは18時半。外の風は勢いをますばかりでバタバタうるさく眠れない。
「そうだ、3.3億!!!」
こんな眠れない日はいつもバカなことを考える。こないだ「一枚」だけ買ったオータムジャンボ。抽選日は週明け金曜日。もし、3.3億あたったら・・・なんて悩んでみる。ザック?、登山靴?・・・なんかちっちゃいぞ・・・wackless。そんな庶民的な自分も悪くないか。
気が付けばいつの間にか眠りにつき、次に起きたのは2時過ぎ。その後はまどろみながら朝を迎えた。朝も相変わらずの暴風だ。
ガサゴソ動くと隣から「おはよう」って。僕はたぶんおはようを返す前に「なぁ、撤退しない?」って返した気がする。
「行く気満々だったらどうしようかと思ったよ」
そんなyoginsさんの言葉に心底ほっとした。
撤退を決めたら、あとはツエルトを撤収して夜明けともに退路を出発した。笹に降りた夜露は凍り付き、終始止まない暴風は木々のエビの尻尾を顔面むかって吹き飛ばしてくる。雪がないだけで完全に冬山な雰囲気だった。それでも、急斜面の笹の藪漕ぎはつづく。途中に僕たちと同じ計画のグループとすれ違う。彼らは行きの判断だ。それもありだと思う。
さらに進んでいき、白根隠山のあたりがすごい強風でまさかの核心部となった。正直ここはお互い笑うしかなかったな。
その後は、順調に下山して湯元で温泉に入って東京に帰った。
最後に一言・・・日光なめたらあかん!!
お疲れさまでした。僕の記録が少しでもお役に立っていたらとても嬉しいです。
霧氷の写真が風の強さを物語っていますね・・・。稜線上が枯木だらけだった理由が分かった気がします。
kigisuさん。
最近歩いた人がいるというのはそれだけで心強いもんです。
ま、ルートファインドはともかく装備面でアレでした…
そりゃ枯れるわなって納得しましたわ(^_^;)
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