カクレグラ〜タイジョウ〜イブネ〜鈴鹿の上高地☆錦繍の尾根を縦走
滋賀県
山猫
体力度について
- GPS
- 07:16
- 距離
- 20.7km
- 登り
- 1,560m
- 下り
- 1,524m
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標高グラフを拡大コースタイム
- 山行
- 7:00
- 休憩
- 2:25
- 合計
- 9:25
| 天候 | 晴れ時々曇り |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2021年10月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
タクシー 自家用車
|
写真
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感想
この日は久しぶりにネットサークル（やぶこきネット）のオフ会が開催される。場所は鈴鹿の上高地と呼ばれる神崎川上流の右岸の河岸段丘だ。この日は家内が車を使う予定があるので、公共交通機関を使ってアプローチすることになる。最も早いのは八日市からタクシーで甲津畑に向かう方法だろう。甲津畑から現地まではカクレグラからタイジョウ・イブネを経て目的地に達する渋川谷の右岸の尾根を縦走するコースを選択する。
琵琶湖線に乗ると鈴鹿の山並みのシルエットが綺麗に暁の空に浮かび上がっている。まもなく稜線の上から朝陽が顔を出す。
近江八幡駅で近江鉄道に乗ろうとすると駅員が「本日は一日乗り放題のチケットを販売しています」というので、500円硬貨一枚を渡してワンコインスマイル切符なるものを購入する。というらしい。近江鉄道の乗車促進を図るキャンペーンらしく12/12までの金土日祝日のみの限定販売らしい。
八日市の駅前には予約していたタクシーが一台停まっている。朝の7時なら予約しなくてもタクシーがあるものかと期待していたが、どうやら予約しておいたのは正解だったようだ。
渋川沿いの釣り堀でタクシーを降りてしまうが、鈴鹿の「山と高原地図」に記載されているカクレグラに向かう登山道がここからのルートであるからだった。渋川の水量は少なく、対岸に渡渉のはさほど難しくはなさそうだ。しかし、ヤマレコの地図を確認すると計画の段階でカクレグラに登ろうと考えていたのは鳴野橋で渋川を渡り、林道を先に進んだところから尾根に取り付くルートであったことに思い至る。
再び林道に上がり鳴野橋を目指して歩き出すと、次々と車が追い越してゆく。すべて登山者の車だろう。橋が近づくとその手前から多くの車が路駐している。結局、鳴野橋に到着したのは8時前であり、15分ほどロスした計算になる。
登山者たちは続々と岩ヶ谷林道に出発していくようだ。当然ながら鳴野橋を渡るものはいない。右岸に渡って林道を進むと道路脇から流れ出している清水があったので、ペットボトルの水を入れ替える。
カクレグラに向かう尾根の末端はコンクリートで固められた擁壁の法面となっているが、その手前に梯子があり、法面を乗り越える。すぐに自然林の尾根が始まる。最初のうちこそ雑木林の急登ではあるが、尾根は次第に傾斜が緩やかになる。尾根上には馬酔木の藪が現れるが通行に難儀するほどではない。
尾根の展望地から振り返ると対岸の祝ヶ岳の尾根の錦繍が朝陽に輝いているのが見える。尾根を登るにつれてシロモジが増えたからだろう、樹々の黄葉が華やかに感じられる。山頂が近づくと再び急登となるが、ひと登りでシロモジのトンネルの先にある山頂広場にたどり着く。
カクレグラの山頂から北に伸びる尾根を覗いてみるとこちらも快適にそうな樹林が続いている。山頂広場の東側にある松の樹に登ってみる。タイジョウとイブネが見えるが、かなり遠そうだ。ここからイブネまで2時間以内を見込んでいたが、果たして計画が甘かったか。
山頂から南東に向かって尾根を進むと、朝陽の方向に進むことになる。尾根はシロモジの黄葉による黄色の透過光に満ち溢れている。よくみると橙色に色づいてるシロモジもある。先に進むにつれアップダウンの少ない尾根はまるで息づくかのように広くなったり細くなったりする。
p962を過ぎて鞍部の手前では広い尾根はなだらかな緩斜面となり、樹高の高い樹々の疎林となり、通り過ぎてしまうのが勿体無いような贅沢な空間が広がる。鞍部を過ぎるとしばらくやせ尾根が続く。
タイジョウへの最後の登り、正面が�堯覆�ら）となっているので、右手から巻いて山頂に上がる。タイジョウからイブネに向かうと、ますます紅葉が華やかになっていくようだ。シャクナゲの藪のある小さなアップダウンを繰り返すと尾根の北側が大きく崩壊したガレ場に差し掛かる。
崩壊地からは眼下に佐目子谷が大きく広がるが、その錦繍がなんとも見事だ。右手にはイブネから銚子ヶ口に向かって伸びる稜線が澄んだ秋空を切り取っている。崩落地を越えたところから振り返ると歩いてきたカクレグラからタイジョウの稜線の稜線が目に入る。
このイブネからタイジョウにかけての稜線を前回歩いたのは数年前の晩秋、まだ小学5年生だった次男を伴っての山行であった。霜が降りたイブネの美しい苔を見せようと雨乞岳から周回してきたのだが、イブネの苔は前日に降った雪の下に埋もれ、頭上に怪獣の咆哮のような荒々しい唸り声を上げる強風の音を聞きながらタイジョウを目指したのだった。尾根からの展望はすべてガスの中。泣き言ひとつ云わず次男はよく歩いたものだと改めて思うのだった。
崩落地を越えるとすぐにも尾根は大きく広がり、紅葉の樹林が広がるなだらかな尾根となる。すぐに杉峠からイブネに向かう登山道と合流する。鳴野橋の駐車場の状況から予想してはいたがイブネに向かって数多くの登山者が歩いている。
イブネの山頂ではこれまで見たことがないような多くの人だ。山頂を素通りして北峰からクラシ方面を眺めるとこちらも数多くの登山達で賑わっているのが遠目に見て取れる。2年前もここを通過して鈴鹿の上高地に向かったのだが、果たしてこんなに賑わっていただろうか。
イブネの北峰から小峠に向かって東に伸びる尾根を進むとクラシの西側斜面の錦繍も素晴らしい。尾根は途端に静かな雰囲気となり、何となく安心する。最初は疎林の広がる雰囲気の良い二重尾根だが、やがて尾根の急下降が始まる。
右手に小さな谷が現れたところでどうもルートがおかしい。薄い踏み跡があるにはあるが、これまで何度も通っているコースだったのだが、谷沿いを降りた覚えはない。登り返してみるが踏み跡に沿って樹にテープが巻かれているが、果たして道は正しいのだろうか。GPSで確認すると本来の登山道は左手の尾根を下降していく。慎重に急斜面をトラバースすると尾根に合流したところで尾根上に明瞭な登山道が現れた。
順調に小峠にたどり着き、神崎川に向かって下降してゆくと数組の登山者達とすれ違う。神崎川の畔に降り立ち、対岸に渡渉して北上すると見覚えのある広地にリースのような円陣がが目に入る。目的の場所にたどり着いたようだ。
いつしか空には雲が広がってすっかり曇り空になってしまったようだが、時折、思い出したかのように光がこぼれ落ちては林の中を黄金色の光で輝かせる。
今回はクロオさんからお誘いを受けたgreenriverさんにwinRiverさんが参加されておられるのが嬉しい。お二人の間に私の場所を空けて頂く。早速にもgreenriverさんが挽きたてのマンデリンのコーヒーを淹れて下さった。
いつも思うがこのオフ会においては驚くほと時間が過ぎるのが早い。カクレグラからイブネにまで要したのと同じ時間が瞬く間に過ぎてゆく。瞬く間に解散の時間が到来する。
下山は甲津畑から杉峠を経て来られたSさんとご一緒させて頂くことにする。神崎川の上流に遡ると広々とした谷相を色とりどりの紅葉が彩る様がなんとも美しい。
杉峠に向かって登ってゆくと、忽然と何段にもわたる石垣が現れる。かつての鉱山の跡だろう。
Sさんには先に行って頂いて登山道のすぐ近くで湧き出ている水を汲む。
立ち枯れの大きな杉の樹が聳える杉峠が近づくとテン泊装備でイブネに向かう登山者が登ってゆく姿が目に入る。Sさんが午前中に杉等に向かう千種街道ですれ違った登山者から聞いたところでは昨夜のイブネではテントが30張り近かったとのこと。今夜は土曜日の夜なのでさらに多いことだろう。
Sさんは岩ヶ谷林道の終点まで電動アシスト自転車で来られているので、杉峠からは先に行かせて頂くことにする。峠からしばらくの間は午後の西陽が紅葉の樹林を琥珀のように輝かせる中を降ってゆく。登山道沿いでは立ち並ぶ苔むしたシデ、ナラの立ち枯れの大樹が旧街道の風格を漂わせる。
登山道が山の陰に入ると透過光はなくなるが紅葉のコントラストが増すようだ。ツルベ谷の出合からは岩ヶ谷林道を早足気味に歩いて鳴野橋の登山口に戻る。まもなく電動アシスト自転車に乗ったSさんが帰還する。Sさんの車で八日市に向かうと瞬く間に夜のとばりが降りてくる。久しぶりに紅葉の鈴鹿を堪能した一日だった。
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POYON_AKIRA さん
お山はすっかり秋ですね
楽し気な山行で良かったです
洛中のもみじも色づき始めていますね。
時間になってもお見えにらならいので、少し心配しました
※事前情報で足の調子が良くないとの事で
初めて参加しましたが皆さんの話が面白く、あっという間の時間でした
また何処かでお会いできるのを楽しみにしております
ご心配をおかけして申し訳ありません。順調にいけば11時半には到着出来る・・・と思っていたのですが💦
折角、お隣にいらしたのにあまりお話できず失礼いたしました。でも、あのオフ会は意外とあっという間に時間が過ぎてしまうんですよね。
次回のオフ会の前にお目にかかれる機会があることを願っております。
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