丸川峠〜大菩薩嶺〜石丸峠☆降雪後の大菩薩峠を周回


- GPS
- 05:01
- 距離
- 15.9km
- 登り
- 1,378m
- 下り
- 1,382m
コースタイム
- 山行
- 4:52
- 休憩
- 0:09
- 合計
- 5:01
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2022年01月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス タクシー
|
コース状況/ 危険箇所等 |
登山道は問題なし 登山道に雪があるのは丸川峠〜大菩薩嶺、大菩薩峠〜熊沢山の区間でいずれも5cmほど 上記区間はチェーンスパイクまたは軽アイゼンがあった方がいいかも |
その他周辺情報 | 山小屋は丸川荘以外はいずれも冬季休業中 |
写真
感想
関東地方の南岸を通過する低気圧の影響で前日は東京で10cm近い積雪がみられたとしきりと報道されているヤマレコの山行記録を見る限り年始でもほとんど積雪のみられなかった大菩薩嶺ではあるが、さすがに今回の低気圧によりこの辺りでも積雪したことだろう。雪景色を期待して山行先に大菩薩嶺を選択することにした。
大菩薩嶺は1/6より林道が冬季通行止めになる。そのためこの山に入るためには林道のゲートのある丸川分岐からとなり、極端に入山者が少なくなる。大菩薩嶺を訪れるならもとより山麓の登山口から周回するつもりだったので、雪の季節にと考えていたのだった。
京都を早朝に出発し、塩尻から特急あずさ号で東に向かう。甲府盆地を過ぎたあたりから車窓の右手前方には大菩薩嶺が目に入るが、稜線の草原が辛うじて白くなってはいるもの着雪した山肌が見られない。周囲の山々にも雪が降った雰囲気すら見られない。
塩山から大菩薩嶺登山口に向かうバスまで時間があるのでタクシーを使うことにした。タクシーの運転手によるとこのあたりでは雪が道路にうっすらと積もった程度とのこと。
タクシーは丸川分岐まで入ることは出来るが、時間は十分にあると思われたのと登山口と下山口を揃えたいというあまり意味のないこだわりで、大菩薩嶺の登山口のバス停でタクシーを下車して歩き始める。
舗装路にうっすらと積もった雪の上には明らかに1組の足跡がある。よく見慣れたヴィブラム・ソールのようだ。一つは明らかに小さく女性のもののようだ。おそらくは前のバスに乗って来られた先行者がいるのだろう。
舗装路を10分少々歩き丸川分岐に至ると車が3台ほど停められている。林道に入ると先程と同じヴィブラム・ソールの足跡が薄雪の上に続いている。やがて登山口が林道を離れると、雰囲気の良い自然林ではあるが急登がはじまる。登山道にはところどころで雪がわずかに残っている程度だ。
次第に普段、見ることのない落葉の樹林が広がる。明るい落葉松の林退屈しない。標高が上がると尾根にはブナの大樹も現れる。
上から降りて来られた単独行の男性とすれ違う。チェーンスパイクを手に持っているところからすると雪が少なくなってので少し上で外されたのだろう。「この道はなんてややこしいんでしょう。大菩薩峠までの道と比べると雲泥の差です。」と仰る。「こちらの道に比べると向こうの道は車道のようにすいすいと歩けるでしょう」とのことであった。
やがて尾根の傾斜が緩やかになると、カラマツの樹林を抜け出して積雪して草原の広がる丸川峠に到着する。小屋の煙突からは煙が上がっている。中は暖かそうだ。
丸川峠から樹林を登るが、コルから背後の小ピークca1750mを振り返ると、展望が良さそうなので、ピークに立ち寄ってみる。ピークからは早速にも甲府盆地の彼方に南アルプス、そして南には富士山の圧巻の展望が広がっている。
コルから先は登山道は尾根の東側をトラバースしながら登ってゆく。尾根芯からは展望が広がる箇所が少なからずありそうだが登山道からは展望が得られる箇所はない。樹林の中は急に積雪が増えるが、それでもせいぜい5cmほどだろう。雪はおそらく昨日降ったばかりの新雪のようだ。尾根の東側斜面に広がる針葉樹林はモミの樹林のように思えたが、いつしかコメツガの樹林が広がるようになる。
山頂はコメツガに囲まれた展望のない小さな広場であった。少し先に進むと樹林が切れて一気に展望が広がる。雷岩と呼ばれる場所だ。尾根状には岩が寄り集まったような岩場があり、これが雷岩なのだろう。先程の小ピークと同様、南アルプスと富士山の好展望が広がる。
岩の上に立つと賽の河原にかけての笹原の草原の中に疎らに樹が生えるジオラマのような光景が広がる。上から見る限り雪は登山道にわずかに散見するばかりだ。下から見上げた時には草原にも雪が少しあったように見えたが、融けてしまったのだろう。賽の河原に向かって下降して一人の外人とすれ違うが、その他には人の気配はない。
荒涼とした賽の河原には小さな避難小屋がある。小屋には扉がないが、宿泊を前提としていないのかもしれない。風向きによっては扉がなくても泊まるのには困らないのかもしれない。賽の河原から小ピークに登り返すと、再び好展望が広がる。親不知の頭と呼ばれるところだ。
親不知の頭からは大菩薩峠にかけても草原が続く。峠に佇む建物は介山荘だ。大菩薩峠からは東側に奥多摩の山々の展望が広がり、左手には雲取山が辛うじて見える。奥多摩の山々にも雪の気配は全く見られない。
まだ時間があると読んで石丸峠に向かうことにする。大菩薩峠から熊沢山への登りに入ると登山道の上には全くない。再びコメツガと思われる針葉樹林の森に入る。
熊沢山のピークを越えると石丸峠にかけて笹原の草原が広がっており、意外にも雰囲気の良いところだった。残念なのは突然、カメラのメモリー・カードがエラーを表示し一眼レフで写真が一切撮れなくなってしまったことだ。
石丸峠からの下山路に入ると樹木のない笹原から登山路は落葉松の樹林へと入ってゆく。しかし、あまりのんびりと歩いている余裕がない。どうやら時間を完全に時間を読み違えていた。急ぎ足で下降することになる。
上日平峠からは登山道に再び踏み跡が現れる。九十九折の下降が終わると尾根を下降する道は深い掘割となる。大菩薩峠をこえる峠道の歴史の古さを感じさせる。道沿いには林道に出るまで雰囲気の良い自然林が続き、ここは新緑や紅葉の季節も良さそうだ。好展望のみならず樹林の美しさも堪能することの出来る山旅だった。
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