爺ヶ岳東尾根ルート 4度目の挑戦でやっとリベンジなる

2022年03月24日(木) 〜 2022年03月25日(金)

• GPS: 14:22
• 距離: 11.9km
• 登り: 1,735m
• 下り: 1,734m

コースタイム

1日目

• 山行: 3:53
• 休憩: 0:07
• 合計: 4:00

4:05 鹿島山荘
7:37 7:44 ジャンクションピーク
8:05 宿泊地

2日目

• 山行: 7:30
• 休憩: 2:49
• 合計: 10:19

3:53 宿泊地
4:23 4:24 ピーク3
5:14 5:14 ピーク２
6:23 6:24 矢沢の頭
6:30 6:30 ピーク１
7:47 8:00 爺ヶ岳中峰
8:34 8:35 ピーク１
8:37 8:37 矢沢の頭
9:21 9:22 ピーク２
9:50 9:57 ピーク3
10:04 12:29 宿泊地
12:51 12:51 ジャンクションピーク
14:10 14:10 鹿島山荘
14:12 ゴール地点

天候

3/24…曇り時々晴れ、夜は雪＆暴風
3/25…快晴

アクセス

利用交通機関：

自家用車

雪融けが進んで、駐車スペースは7.8台分ほどあります。

コース状況／危険箇所等

朝早い時間は、全体的に雪が締まっていました。核心部のナイフリッジもトレースがしっかりついていて気を付けて歩けば問題ないです。
陽が上がって気温が上がってくると雪が腐ってきて、踏み抜き多発。
特に最初の超急斜面は、南向きなので一部雪が融けて地面が露出していて、下るときは細心の注意が必要です。

その他周辺情報

大町温泉郷の薬師の湯が近いです。https://o-yakushinoyu.com/

写真

3/23 15:34

登山前日に登山口の様子を見に来ました。だいぶ雪融けが進んでいました。

3/23 15:35

3週間前に来たときこの電線は、胸の高さくらいでしたが、今は丁度頭をかすめるくらいです。

3/23 15:36

おばばの碑。

3/23 15:36

この辺りは雪は締まっていて、歩きやすいです。

3/23 15:41

砂防ダムの堰堤横辺りまでは、普通の靴でも行けます。

3/23 15:43

最初の超急斜面。南向きなので、だいぶ雪解けが進んで地面が露出しています。
なるべく雪がある所を選んで登った方がよさそうです。

3/24 6:04

ここからは登山当日の写真。超急斜面を登って尾根に出た所。

3/24 6:04

行く手はこちら。足元の雪も締まっています。

3/24 6:23

谷間が霧に覆われていて墨絵のような景色が幻想的。

3/24 7:01

雪山の楽しみの一つの霧氷。

3/24 7:01

ガスが濃いので全く視界が効きません。

3/24 7:05

その分霧氷が綺麗！

3/24 7:20

青空が見えてきそうな雰囲気。

3/24 7:28

前回、ザックに枝が引っ掛かるのを避けようとして、まともに落ちたツリーホール。
だいぶ雪が融けたので、枝が引っ掛かる心配もないです。

3/24 7:40

ガスガスでなんも見えない。

3/24 7:40

振り返るとこんな感じ。これはこれで幻想的。

3/24 7:54

テーブルのように出っ張った雪庇が面白い。

3/24 8:06

P3手前の幕営予定地に到着。予定よりだいぶ早く着いた。
今日のコンディションなら、あと1時間早く出発して日帰り装備なら、日帰りで山頂まで行けたかもなぁー。

3/24 8:58

整地していたらだんだん晴れてきました。

3/24 9:02

整地完了。一人でやると結構重労働で、腰痛持ちにはシンドイ作業です。

3/24 9:40

腹がへったのでカップヌードルを食べます。賞味期限が去年の12月で切れていますが、全く気にしません。

3/24 9:48

天狗尾根が見えてきました。P3まで上がれば、この尾根の向こうに槍ヶ岳が見えてきます。

3/24 10:36

今夜の寝床が完成。もの凄く斜めって見えますが、これでちゃんと水平になっています(笑)
ここのいい所は、濡れた手袋とか帽子等を木の枝に引っかけて干せるところ。

3/24 11:13

眼下には大町市街地。

3/24 12:31

1時間ばかりお昼寝した後の昼飯。またまた賞味期限切れのカップヌードル。

3/24 17:18

夕飯は、雪が降ってきて風も出てきたので、テントの中でカレーです。
去年の夏に烏帽子岳〜北葛岳を縦走時に食べようとしていたのが、大雨で行けなかったので、これも賞味期限が切れてしまった。でも美味しい。

3/25 5:30

翌朝、P2の先のナイフリッジを越えた所。
トレースも付いているので、しっかりアイゼンを効かせて歩けば問題なく通過できます。
でも高所恐怖症なので、ちょっとドキドキしました(笑)

3/25 5:30

眼前には目指す爺ヶ岳。爺さんかっこよ過ぎ！！

3/25 5:36

遠景は左から雨飾山、焼山、火打山、妙高山、乙妻山、高妻山。

3/25 5:36

四阿山の左辺りから太陽が出てきそうな感じです。

3/25 5:37

八ヶ岳と南アルプスの間には、超薄らと富士山。

3/25 5:37

矢沢の頭への登り。ここも中々の急斜面です。

3/25 5:37

P1から爺ヶ岳中峰と続く尾根。

3/25 5:38

矢沢の頭へ上る途中で見えた月が綺麗！！

3/25 5:46

御来光が綺麗！
でもこの時かなり強い突風が吹いて、買ったばかりのモンベルの手袋を片方飛ばされて、小冷沢の谷間に落ちて行ってしまいました。あぁーショック(涙)

3/25 6:18

矢沢の頭への急斜面を登り切って振り返った所。

3/25 6:18

さっきより富士山がはっきり見えます。

3/25 6:18

こちらには槍ヶ岳。

3/25 6:19

蓮華岳、針ノ木岳、スバリ岳、赤沢岳と続く山並み。
手前の尾根は南尾根のジャンクションピークで、去年テントを張った所。

3/25 6:19

さぁー山頂に向けて最後の登り。
山頂のすぐ下に、先行の2人が見えます。
トレース付けてくれてありがとうございます。すれ違った時にちゃんとお礼が言えなくてスイマセン。

3/25 6:19

爺ヶ岳北峰の横には鹿島槍ヶ岳。迫力満点です。

3/25 6:19

頚城山塊の手前は、小遠見山から鹿島の第一ゲレンデ上部へと続く尾根。
積雪期なら行けると思うんだけど、いつかチャレンジしてみたい。

3/25 6:32

シュカプラが綺麗です。これも雪山の楽しみの一つ。

3/25 6:52

さぁー最後の急斜面。これを登りきるといよいよ山頂です。

3/25 7:45

爺ヶ岳山頂到着。4度目の挑戦で、ついに爺ヶ岳東尾根をコンプリートしました。今までの苦労が報われた瞬間です。

3/25 7:46

雪庇がかなり発達してます。

3/25 7:46

雪の鹿島槍も行ってみたい。手前には冷池山荘が雪に埋まっています。

3/25 7:46

剱岳の迫力は、半端ない！！

3/25 7:46

こちらは立山。どこを見てもかっこいい！

3/25 7:46

引いてみました。種池山荘のオレンジの屋根が目立ちます。

3/25 7:46

爺ヶ岳南峰の向こうには、北アルプスのオールスターズ

3/25 7:46

蓮華岳の東尾根の向こうには、槍ヶ岳、奥穂高岳、前穂高岳、常念山系の峰々。

3/25 7:47

春霞で霞んでいますが、十分素晴らしい景色です。

3/25 7:47

遠景は浅間山、四阿山、志賀高原の横手山へと続く峰々。

3/25 7:47

足元には登ってきた東尾根。登りごたえがあってきつかったけど、尾根から見る絶景は圧巻の一言。

3/25 9:22

山頂からの絶景を十分堪能した後、P2手前まで下りてきました。
ナイフリッジからP2にかけての所ですが、個人的にはこちらの方がナイフリッジより緊張しました。

3/25 12:36

昼食後テントを撤収して帰路に着く前にもう一度爺ヶ岳。

3/25 12:36

そして鹿島槍ヶ岳。何回見てもかっこいい！

3/25 12:45

ジャンクションピークまで下りてきました。ここで絶景とはお別れです。左には下りてきた東尾根。

3/25 12:45

爺ヶ岳の南尾根と東尾根をコンプリートしたので、今度行くから待っててよ。

3/25 12:46

五竜の頭が見えます。先に遠見尾根からの五竜岳に行くかも。早く行かないと雪が融けちゃうから、間に合うかどうか微妙だな。

3/25 12:46

右端に鹿島のゲレンデが見えます。この尾根は天狗岳の先の天狗の鼻の先までしかレコがないから、是非行ってみたい。

3/25 14:19

最後の急斜面が、雪が腐ってきて大変でしたが、何とか無事下山。大満足の山行でした。

撮影機器：

サイバーショット DSC-WX350 SONY

装備

個人装備

長袖シャツ タイツ ズボン 靴下 グローブ 予備手袋 防寒着 雨具 ゲイター ネックウォーマー 毛帽子 着替え 靴 ザック ザックカバー サブザック アイゼン ピッケル スコップ 昼ご飯 行動食 非常食 飲料 水筒（保温性） ガスカートリッジ コンロ コッヘル 食器 ライター 地図（地形図） コンパス 笛 計画書 ヘッドランプ 予備電池 GPS ファーストエイドキット ロールペーパー 保険証 携帯 時計 サングラス タオル ツェルト カメラ ポール テント テントマット シェラフ ヘルメット

感想

BNR32GTR

今まで3回挑戦してきて跳ね返されてきた爺ヶ岳東尾根。冬季バリエーションルートとしては入門コースの位置づけですが、のっけから超急斜面の急登があったり、他にも急斜面の登りが何回かあって、体力的には中々厳しいルートですが、自分が生まれ育った所の山なので、どうしてもクリアしたいと思っていたルートで1泊2日のテント泊なら、へたれな自分でも行けるんじゃないかと思い、週間予報とてんくらを毎日見ていました。
すると3/25(金)は快晴で降水確率0％、てんくらもA、前日の3/24(木)も昼間は問題なさそうなので、3/24に幕営予定地まで登って、翌朝山頂アタックの予定を立てました。
雪が締まっていて歩きやすかったせいか、予定よりだいぶ早く幕営予定地に着きましたが、夕方から風が強まる予報だったので、早めにテントを設営して、翌日の山頂アタックに備えました。

初日は朝のうちは曇っていてガスガスで何も見えない状態でしたが、だんだん晴れ間が出てきてテントを張った場所はほとんど風もなく、テントの中は暑いくらいでした。
しかし予報通り、午後3時くらいから雪が降り始めて風も強くなり、夜8時くらいからは猛烈なブリザードとなり、テントの中で必死に耐えていましたが、生きた心地がしませんでした。
おまけに昼間は暑いくらいだったテントの中は、急激に冷え込んでテントの中が凍結して、まるで冷凍庫の中で寝ているような感じでした。
それでも夜中の2時半頃にトイレに起きた時には、すっかり風も止んでいて星空も綺麗で、この機会を逃したら永遠に爺ヶ岳東尾根は行けないなと寝不足の中、朝4時過ぎに出発。
幸いにも先行者二人がいたので、ルーファイもそれほど苦労することなく、無事登頂することができました。
3/24は自分以外に二人の方が登られましたが、3/25は天気もよくて自分以外に7人の方が登られました。
冬季バリエーションコースの入門コースとはいえ、積雪期残雪期の北アルプスは、簡単には登らせてくれないですね。
でも1年越しのリベンジの思いがようやくできて、大満足の山行でした。
爺ヶ岳は、山登りの厳しさや楽しさを色々教えてくれた印象深い山でした。
多分これからも季節を限らず登る事と思います。