大倉尾根〜塔ノ岳〜丹沢山〜蛭ヶ岳〜西丹沢ビジターセンター
kwskyk
体力度について
- GPS
- 18:16
- 距離
- 23.2km
- 登り
- 2,449m
- 下り
- 2,213m
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標高グラフを拡大コースタイム
- 山行
- 4:30
- 休憩
- 0:56
- 合計
- 5:26
- 山行
- 3:42
- 休憩
- 0:26
- 合計
- 4:08
- 山行
- 6:50
- 休憩
- 1:25
- 合計
- 8:15
| 天候 | 1日目 晴れ時々曇り 2日目 霧のち雨 3日目 雨のち霧のち晴れ |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2022年04月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
電車 バス
|
写真
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ツツジ？もうすぐ咲きそう。
霧の中出発。やがて晴れると信じてカッパの上だけ着る。
雨は止んだので、カッパとザックカバーをしまう。展望はないけど‥。
装備
| 個人装備 |
Tシャツ
ソフトシェル
タイツ
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
ゲイター
日よけ帽子
着替え
靴
予備靴ひも
サンダル
ザック
ザックカバー
昼ご飯
行動食
非常食
飲料
ライター
地図（地形図）
コンパス
笛
計画書
ヘッドランプ
予備電池
筆記用具
ファーストエイドキット
常備薬
日焼け止め
ロールペーパー
保険証
携帯
時計
サングラス
タオル
ストック
ナイフ
カメラ
インナーシーツ
|
|---|
感想
わが登山チーム、と言ってもリーダーと記録係の筆者だけであるが、4月初めに年間登山計画を立てることにしている。リーダーと筆者の休日が合わないために、どこかの会社の定例会議の計画のようなことをし始めたわけだが、今年度はのっけからGWにどこに行くかでもめた。いや、もめた訳ではないのだが、低山日帰り好きで残雪期自信なしの筆者に対して、有名どころ、山小屋泊、チャレンジ大好きなリーダーが出してくる案は筆者の体力が十分でない。まあ、この時期で何とか話がまとまったのが、今回の丹沢（プチ）縦走というわけである。
昨年秋に鍋割山から塔ノ岳を経由してヤビツ峠に下りたのだが、リーダーとしては、かの有名な大倉尾根に行ったことがないので、この著名なルートを通りたい、それから丹沢最高峰の蛭ヶ岳もハントしておきたい、ということから大倉尾根〜塔ノ峰〜蛭ヶ岳〜檜洞丸〜西丹沢というルート設定に決まった。そこそこ脚力のある人なら1泊2日のコースだが、我々は3日かけて、塔ノ岳と蛭ヶ岳に泊まる予定とした。
待ち合わせは小田急渋沢駅である。遅めの出発ということもあって、筆者たちがバス乗り場に行ったときは数名しか並んでおらず、余裕でバスに乗り込んだが、出発までにはそこそこ人が乗ってきて、程よく密の状態になって発車した（平日朝の通勤電車よりは空いていた）。大倉には15分ほどで到着したが、さすがに丹沢の玄関口にふさわしい登山口で、トイレや売店などがあって十分に山行の準備ができる場所となっていた。我々も予定通りの時間で出発することにした。しばらく車道を緩やかに進んでから本格的な登山道に入ると、まもなく観音茶屋に至る。そこからさらに行くと分岐があって、右が正規ルートのようだが、左には「大観望」「キャンプ地」とある。最近テント泊にご執心のリーダーの強い希望により左の迂回コースを行ってみることにした。30分ほど行くと「丹沢の門」と書かれた門があり、「たのもう」と大声で言いながら入ろうと思ったが、恥ずかしいのでやめておいた。その門向こう側が「大観望」で、南側が開けていて、小田原の街や真鶴半島などをきれいに望むことができた。その「大観望」の一段上にテントが張れる場所があり、既にいくつかのテントが張られていた。トイレもあるし、登山口から近いし、テント張りの練習にいいかもしれないね、などと言いながら小休止した。
さらに進んで見晴茶屋を過ぎると、モミジの新緑が目立つようになってきた。紅葉シーズンには多くの人でにぎわうのであろうが、モミジは若葉も悪くない。柄にもなく清々しい気分で登山を続けていると、清々しい表情を苦し気な表情に変える斜度の登りも出てきた。ということで駒止茶屋のちょっと上にあるベンチで一休みすることにした。
まだまだ先は長い。大倉尾根も長い。堀山の家で小休止していると、店の人？がハナモモが咲いていると教えてくれた。このころになると日帰り登山の方が続々と下りてくるようになってきた。登山道は整備されていて階段、というか木道化した階段が多い。それだけ登山者が多いということなのだろう。さらに登っていくとすれ違った方が「富士山がちょっと見えますよ」と教えてくれたが、我々が見られたのは雲の隙間の山肌だけであった、しかしこの高度になると後方に雄大な景色が広がるようになってきた。丹沢は海、つまり相模湾が見えるところがいい。ネット情報によると、丹沢山塊は、約600万年前に火山島であった地塊が本州に激突してできたらしい。なので奥多摩以北の関東山地とは地質が違うらしい。このあと今から約70万年前に伊豆半島が本州に激突し、その影響で丹沢山地は大きく隆起したらしく、また今も隆起し続けているらしい。
筆者が某公共放送の某ぶらぶら歩く番組のような解説をできるわけもなく、また仮にできたとしても山行記録ではなくなってしまうので、この話はここまでにして、ええと、そんなこんなで海の見える花立茶屋に着いたのだった。ここでひと休憩して、また登り始めたが、このあたりにくるとリーダーが登りに飽きてきたらしく、いやいや感が全身からほとばしり始めた。いかん、これは危険な兆候だ。バテているのではなく飽きてきているのだ。なので次の分岐地点「金冷ヤシ」をどう読むのか議論になった時も深入りせず、山行中ずっと謎であったのだが、ネット上で解説してくださっている方もいて、ようやく分かりました。肝を冷やすというのと同じような意味で、とても恐ろしい場所、ということのようです。解説いただいた方ありがとうございました。
そんなことで、何とか予定より少し遅れて塔ノ岳＝尊仏山荘に到着。1日目の行程完了である。チェックインを済ませてから再び山頂に出てみると、さらに雲は多くなっていてやはり富士山を拝むことは出来なかったのだが、なんと山頂でシャボン玉を飛ばしている人がいる！ なかなか楽しい景色でしばらく寒さを忘れて見入ってしまった。と言いたいところだが、筆者は筋金入りの寒がりなので、寒さを忘れることはなく、ほどほどに山荘に戻って、寒がりのくせに冷たいビールを注文し、リーダーの怖い目を見ないようにして飲んだのであった。
尊仏山荘の夕食はカレーである。野菜の塊がゴロゴロっと入った、家庭カレー風である。もうちょっと食べたいなと思いつつ、もたれるといけないので我慢して、その日は、寝落ちするように寝てしまった。
翌日、山頂は霧の中である。2日目の行程は短いので当初はゆっくり出発するつもりだったが、だんだん雨がひどくなるとの予報だったので、早めに出発することにした。尊仏山荘の朝食はおでん定食である。リーダーは朝早いと固形物がのどを通らないほうなので、おでんのちくわや平天を奪って食べてしまった。満腹。
塔ノ岳からまずは丹沢山に向けて出発。途中、桜が咲いている。ヤマザクラかと思ったが、後で調べてみるとマメザクラという種類の桜らしい。小ぶりで下向きにややまばらに花をつけている。今年はまともな花見ができなかったので、とてもうれしい気分になった。
丹沢山にあるみやま山荘はまだ営業していなかったので、ここは通過することにした。このあたり路傍も花が目立つようになってきた。スミレの類とか、コイワザクラとか、リーダーが熱心に写真を撮っていた。筆者は花の名前を覚えるのが苦手だが（いや花だけでなく犬の名前や人の名前や英単語を覚えるのも苦手だが）、マメザクラとコイワザクラは覚えたぞ。
蛭ヶ岳に至る少し手前で鬼の岩という場所に出た。たしかに鬼の角のような岩がある。そしてこの先はクサリ場である。運動神経が以前にもまして悪くなっている筆者としては注意深く下りるに限る。無事通過。ほどなく蛭ヶ岳に到着した。到着したのは11時過ぎである。いくら何でも早すぎるとは思ったが、雨も降ってきたし、中に入れてもらって、休憩室で雨具を乾かしたり、暖を取らせてもらったりした。今から夕飯までずいぶん長いなと思ったが、山荘にある雑誌を見たり、写真に撮った花を調べているとなんだかんだで時間は過ぎていき、すぐに夕食時間になってしまった。ちょっと古い某女子向け？登山雑誌が置いてあって、そこには我々と同じコースの縦走をしたレポートが載っていた。その間に雨脚はどんどん強まってきたので早目の出発は正解ではあった。宿の方ありがとうございました。
蛭ヶ岳山荘の夕食もカレーである。こちらはややスパイシーな黒っぽいカレーで、尊仏山荘のとは趣が違うので2日続けてでも大丈夫である。いや、同じカレーを3日続けて食べることも家庭平和のためには必要なことである。
翌日の天気予報は晴れ、であった。よしよしと頷きつつ、床に入ったが、この日は冷気が気になって何度も起きてしまった。夜中の1時ごろトイレに行った際に外に出てみると、東には横浜・東京方面の夜景がきれいに見えるではないか。見上げると北斗七星がくっきり見える。よし、これで天気回復、晴天の中歩けるぜ、と思ったのは、登山経験と知識の少ない筆者の浅はかな考えだった。
翌朝は東方面に見事な雲海が出来ていた。雲海の中から朝日が顔を出すのを写真に収め、身支度をして出発することにした。朝食はご飯と漬物類で、美味しくいただきました。リーダーは朝食を頼まず流動食で済ませていた。さて、晴れてくると思っていたのに出発時は霧の中である。上だけ雨具を羽織って出発したのだが、まずは急なクサリ場の下りである。濡れているので注意しながら下りたが、みぞれ気味に雨が降ってきてしまった。やむなく下の雨具も穿いて、完全に雨天時装備で山行を続けることにした。後でよく考えてみると雲海が出来ていたってことは、その雲が次第に山を這いあがってくるってことで、平地は晴れていても山の稜線は雲の中ってことだということに下山してから気が付いた。が、山行中は某局天気予報に毒づいたりしながら歩いたのだが、すみません、筆者の知識不足でした。
蛭ヶ岳から急降下したあと上り下りを繰り返した後、檜洞丸へ急登する。これがなかなかきつい。相当ゆっくりであったが、一歩一歩進んでいると言い聞かせながら登り続け、バイケイソウの（葉の）群生が見えてきて檜洞丸の山頂手前の青ヶ岳山荘に到着した。山荘は留守であったが、鍵を開けておいてくれていて、中で身づくろいをさせてもらった。休憩に料金が必要だったが、東日本震災の寄付金にしているとの記載があった。些少ながら料金箱に入れされていただきました。
この日の行程は、ここでまだ半分も来ていない。しかしこの後は下りだ。雨もほぼ止んだようだ、木道階段を下り、湿原のような木道を歩き、登山道らしい登山道を進み、ツツジの咲いていないツツジ新道をひたすら下り、「展望園地」と思しき休憩場所に出た。ここで長めの休憩を取り、多めの行動食をとった（つまり昼ご飯？）。
エネルギーも摂取して、少し元気も出て出発。ここからなぜかリーダーが飛ばし出し、必死になってついていったのだが、ゴーラ沢出合で「速くね↑？」と若者言葉で言うと、にっこり笑って「分かった？」と言われた。やはり筆者と違ってバテていたのではなかった。単に嫌気がさしていただけだったのだ。恐る恐る訳を聞くと、「急げばバスに間に合うかなと思って」だって。うーん、この先もこのペースでいかれると転んでけがをするか、泥だらけになって帰りの小田急に乗れなくなる可能性もあるので、ゆっくり行くことを提案し、了承された。ああよかった。
話は前後するが、ゴーラ沢出合の渡渉はそこそこ水量があって、それこそ転ばないように注意して渡った。最初もっと手前で渡ろうとしてしまって、よく見ると先に道がないことに気が付き、正しい渡渉地点を見つけてほかの人たちに続いて渡渉した。
リーダーがペースを落としてくれたので、安心して山行を再開したが、ここから筆者が苦手な細い揺れる橋が連続して出てきた。クサリ場は怖くないが揺れる橋は怖い。リーダーに笑われながらへっぴり腰で橋をクリアし、日も差し始めた登山道をひたすら下って、登山口に着くと、西丹沢ビジターセンターまで500m、と書かれている。バスの時間まではあと15分は十分にある。不動産屋の計算は800mを10分で計算するらしい。マラソンランナーなら1�劼�3分で走る。普通に歩けば間に合っちゃうじゃん、と相模弁で考え、さっさと歩いて予定のバスに乗ることにした。果たして、バス停にバスは止まっていて、余裕でトイレに行って荷物をちょっと整理してバスに乗ることができた。
バスは小田急新松田駅行で、途中、丹沢湖や御殿場線の山北駅などを経由する。やはり最後は温泉（というか入浴施設）に行こうということになり、前回も行った鶴巻温泉を考えたが、ネットで調べると月曜定休らしかった。そこでそのほかの場所を調べると東海大学駅前に「秦野天然温泉・さざんか」という温泉があるらしい。駅から7分、「最後の最後に登りかよ」と悪態をつきながら歩き、ここで3日分の汗を落とさせてもらい、そうです、ビール＋ハイボールをいただいた訳でございます。つまみで注文した鶏のから揚げの大きさに驚いたのと、秦野の名水仕込みと謳った豆腐が甘くておいしかったのが印象的。豆腐・・・？そういえば人気豆腐メーカ―の人気商品に似た名前のあれ・・・、そう、ヒル除けのスプレーはほとんど使わなかったし、被害にも合わなかったのはよかった。蛭ヶ岳山荘の方にも、この気温だとほぼ心配ないですよ、と言われたことを思い出したが、リーダーに「雨で寒くてヒルの心配がないのと、晴れて暖かくてヒルを心配するのと、どちらの山行がいい？」と聞いたら「後者！」と即答であった。(完）
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