丹沢・蛭ヶ岳東方斜面に眠る爆撃機「銀河」の残骸
- GPS
- 08:00
- 距離
- 12.7km
- 登り
- 1,465m
- 下り
- 1,466m
コースタイム
08:25 中ノ沢入渓点
11:50 銀河墜落地
12:55 鬼が岩
13:00 白馬尾根下降取付点
15:00 魚止橋
天候 | 晴れ時々曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2014年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
興味のない方には何の価値もない記録です。 造林小屋先の木橋崩落地にはロープが垂れ下がっている。 |
写真
感想
丹沢に飛行機が墜落しているという話はよく聞く。
特にキュウハ沢に眠る戦闘機「疾風」の「誉」エンジンのことは有名だ。
本谷林道からキュウハ沢に入ってすぐなので、
結構行かれた方も多いのではないかと思う。
しかし、今回の爆撃機「銀河」の現場はそう簡単に人の入れる場所ではない。
それが昨年、丹沢をマタギのごとく知り尽くす人達(精鋭は両手ぐらいか)
によって、再び墜落現場の状況が明らかになった。
再びと言ったのは昭和56年6月に山歩きをしていた男性に偶然に発見され、
すぐに大捜索隊が組まれていたからである。
総出の捜索後、10月に銀河搭乗員関係者ら数名が訪れたのを最後に
人々の記憶から消えてしまっていた。
今回、そんな丹沢マタギの人達のおこぼれに与かり、中ノ沢を遡って
風雪に流された御霊に鎮魂の祈りをささげようと出かけたが、
現場までの道のりは思った以上にきびしかった。
百の情報を持ち得たとしても、
ピンポイントでの絞り切った探索がいかに大変か、
今回はその難しさを改めて痛感した。
また、情報源である彼らは非常にシャイな方たちとお見受けしているので、
あえてURLは貼り付けていません。
興味のある方は検索されてはいかがでしょう。
なお、拙レポートでは爆撃機「銀河」としていますが、
この蛭ヶ岳東方斜面に墜落した銀河はB29の迎撃として出撃しています。
つまりこの銀河は爆撃機ではなく戦闘機としてあがっているのです。
この謎についての疑問点や、墜落死されたと思われている厚木第三〇二航空隊の
篠崎少尉、そしてそのご家族による慰霊登山の様子は
島津愛介著・爆撃機「銀河」(河出書房新社)に詳しく紹介されていますので、
一読されることをおすすめします。
きっと、現場に足を踏み入れる意味合いが深まると思います。
そのほかレポート作成においては、webサイト「ヒコーキ雲」などを参考にしています。
蛭ヶ岳の南斜面では、1950年に米軍ダグラスC-54輸送機が墜落しています。
辺りは一面火の海となり搭乗員35名全員が死亡しました。
現在蛭ヶ岳山荘裏でひっそりと佇む慰霊碑は、この時の操縦士の息子さんが
2000年に建立されたものです。
それにしても、あの雪渓には驚いた。
コメント
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knotさん、はじめまして。is_pinarelloと申します。
ブログで知った銀河の墜落現場を載せて頂けるとは、とてもありがたいです。しかも貴重な裏話まで。自分も近々、大滝・本谷沢・ロープ・1300mトラバース経路・中ノ沢乗越沢のルートで行ってみようと思います。
南稜の墜落現場も気になっています。ここを探索したブログなども全く無いですよね?
貴重なレコありがとうございます。
is_pinarelloさん、はじめまして。knotです。
コメントありがとうございます。
現場の寂寞たる空間に立ってみると、ここに散っていった
篠崎少尉はじめ全三名の搭乗員の無念さが感じられ、
何だか切なくて仕方ありませんでした。
丹沢主脈にあって最高のビューポイント・鬼が岩の登山道から
わずか200m下にこんな悲しい事故の残骸が今も残っている。
この事実を多くの人に知ってもらいたい。
願わくば、鬼が岩で富士山遥拝するなら、
ついででかまわないので、北に向かって手を合わせて欲しい。
そんな思いも込めた拙レポでした。
白馬からの踏み跡が確かなら、そちらのアプローチの方が
分かりやすいかもしれませんね。
お気をつけて。
knotさん、こんにちは。
自分も別件で魔法のロープを調べていたら銀河の事を見つけて今度の日曜日に行く予定でした。1月の時は自分の少し後をknotさんが歩いていて思考が似ていると思ったのですが、またこんな事で合うとは驚きです。
しかしknotさん、背景まで調べていて感心してしまいました。自分はそこまで思い至らず、ちょっと恥ずかしく思いました。ところで自分のルート取りだと鬼が岩から下るのがベストなのですが、地形図とwebの情報を見て下りは大変そうだと思っていました。やっぱりこのレコを見ても下りは危険そうですね
Futaroさん、こんばんは。
丹沢の諸先輩たちの足跡をたどらせてもらっただけですが、
島津愛介氏の爆撃機「銀河」など関連本、サイトはひととおり
目を通したつもりです。
いずれのアプローチも相応のリスクがあり、
バリエーションのように自分の好きな所を歩くのとは違い、
ピンポイントでの場所の特定をしなくてはなりません。
ましてや事故現場です。
そこにおじゃまするという謙虚さは
忘れないでほしいと思います。
ありがとうございました。
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