上高地・小梨平でテン泊&徳本峠手前まで雪山ハイク
- GPS
- 07:04
- 距離
- 13.2km
- 登り
- 465m
- 下り
- 464m
コースタイム
5/4(日)7:00小梨平-7:50明神館-8:12徳本峠への分岐-10:00・1900地点で断念-11:45明神館(昼食)12:00-上高地散策(明神から河童橋へ梓川右岸)-14:00小梨平
5/5(月)4:30起床、昼食後雨のため一時テント内で滞留、雨が止んだのを見計らって撤収、8:00上高地ターミナル発あかんだな駐車場行きバスで出発。
天候 | 5/3晴れ時々曇、5/4晴れ・最低気温0.9度、5/5曇の雨・最低気温7.8度 |
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過去天気図(気象庁) | 2014年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
帰りはR158から野麦街道経由の藪原でR19の予定だったが、通行止めのため塩尻経由のR19となった。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
上高地散策については観光地なので割愛させて頂きます。 徳本峠へは分岐後30分くらいで雪道となりました。午後8時台はまだ凍った状況で、ここで軽アイゼン(4本爪)装着。ここで2組(3名)が引き返されました。 アイゼンを利かせながら1900M地点まで登りましたが、ここから勾配がきつくなることもあり、ピッケルを持っていなかったので断念しました。 下り始めてしばらくすると、雪も緩んでシャーベット状になったため、1900M地点で長めの休憩を取るとキックステップで徳本峠まで行けたかも知れませんが、嫁はんが意欲を失っていたので無理をせず引き返しました。 その後は明神館で食事をし、明神池から河童橋まで観光ルートを辿って小梨平へ戻りました。 |
写真
感想
購入後に一度だけ近場のアウトドアベース犬山で設営テストをしましたが、今回初のテント泊に選んだのは至れり尽くせりの上高地の小梨平キャンプ場です。
5/3(土)の6時に名古屋を出発し、東名・春日井ICから名神、東海北陸道、中部縦貫道、R158と乗り継いでアカンダナ駐車場に10時前に到着しましたが、バスを待っているときに突き上げるような震れと鈍い音がしました。後で知りましたが、将に震源地付近に居たということです。
次のバスは10:20発が定時運行ですが、乗客が揃った10:10に出発しました。トランクを開放してくれなかったので、私も嫁はんも当初は膝の上にザックを抱えて乗ろうとしましたが、外付けのZライトソルが邪魔してどうしても膝の上に載らず、仕方なくそれぞれ2席を使わせてもらいました。
上高地に着くと登山相談所には目もくれず、歩き出しましたが係りの人に誰何されました。「どちらの山ですか?」との問いに「ここが目的地です。」と答えましたが、格好が格好だけに内心忸怩たる思いがしました。
小梨平に到着し、受付で何泊が聞かれたので、明日のチェックアウトが何時になるかわからないのでとりあえず2泊と申告したところ、係りの方は「チェックアウトの時間設定はないので、返金は出来ないからまずは1泊とし、連泊するようなら又来て下さい。」と親切に説明して下さいました。
設営に関しては、テスト張りしてから時間がたっていることもあり、フットプリント(MSRではグランドシートをこう呼びます)をペグダウンし、2番目に本体、3番目フレームパイプ、4番目がフライとするのが通常の順序なのですが、何をトチ狂ったか本体を忘れてフライシートからスタートしてしまいました。
フレームに被せて・・・、何か違う! 裏表が逆か? ひっくり返しても納まらない!! やっと本体の存在に気が付きました。本体とフライの入口の向きを合わせないといけないことは覚えていたので、そこは無事パスし何とか設営を完了しました。午前中の到着でトイレや売店に一番近いサイトに張ることが出来ましたが、その中では遅い方だったのでペグやガイラインを押さえる石が見つかりません。(既に先行者に使われてしまっている。)
5本のペグは何とか効く位置に刺せましたが、前室の一方向だけは笹薮の中になってしまい、まったくペグが効きませんでした。ここだけは何としても石で押さえないとテンションが掛からないので必死で探したところ藪の中に見つけることが出来ました。(その後、他の5箇所のペグも何とか石で押さえることができました。)
テントマットはZライトソル(フルサイズ)+モンベル・ULエアパッド(私は120、嫁はんは90)です。
昼食は小梨平食堂(売店と併設です)で取りましたが、何にしようか迷っているとお店の人が寄って来てサービスメニューの「牛丼」を勧められました。味噌汁、サラダがセットされて500円(税込み)です。観光地とは思えないお値打ち価格です。ちなみに翌日は、「地震の影響でメニューは牛丼とカレーのみ」との張り紙がありました。(値段は各500円)
その他、食品類や嫁はんが買った使い捨てカイロなども良心的な価格設定でした。風呂も併設されており、こちらも600円とリーズナブルな設定です。(私たちは利用しませんでした)
その後、大正池まで行き大正池ホテルでコーヒーブレイク中に下から突き上げる大きな震れに遭遇しました。午後3時前です。ホテル従業員の女性に聞くと、「ここに来てから最大の地震です。」とのことでした。何も情報がないので”すわ焼岳の噴火?”との思いが頭をよぎりました。
復路は田代池に寄って小梨平へ戻りましたが、やはり上高地は何度来ても素晴らしい場所です。
夕食はテントで簡単に済ませました。(アルクマそば、その他)
シュラフはモンベル・ULスーパースパイラルダウンハガー、嫁はんが#3、私が#5です。午後7時には寝付きましたが、午後9時と午前1時に珍しく2度もトイレに行きました。午前4時過ぎに見た温度計は0.9度だったので#5では相当寒かったということだと思います。(でもabukataの名が示すとおり”脂帷子”に守られて熟睡はできたと思います。)
風が強く、また時折、雨がフライシートを叩くような音がしたので、初テント泊が雨に見舞われたかと思いましたが、9時に外に出た時、見てみると月が煌々と輝いており、雨の痕跡はどこにもありません。雨だと思ったのは、カラマツの葉が風で叩き付けられた時の音だったと思われます。
5/4(日)は晴れ渡った空に穂高連峰が聳えています。この晴れの天気が放射冷却現象を起こし、夜明け前に0.9度を記録したのだと思います。
食事を済ませ、サブザックに最小限の装備と食料、水を入れて、午前7時に徳本(とくごう)峠を目指してスタートしました。岳沢小屋でも良かったのですが、見るからに白い雪が残っていたので徳本峠を選びました。
明神館を過ぎてすぐのところにある徳本峠への分岐で、峠方面からのソロ男性にお会いしましたので、雪の状況を聞いたところ、「30分も歩けば、そこからずっと雪です。」との回答でした。軽アイゼンで大丈夫でしょうか?と問うたところ、「大丈夫だと思いますよ。」と戻って来ました。
雪渓歩きは覚悟して4本爪の軽アイゼンは用意していましたが、ピッケルまでは用意しませんでした。
後からご夫婦と見受けられる男女ペアが来られたので道を譲り、追従する形となりましたがご主人の方は写真撮影が忙しく、結局私たちが先行して雪道の始まりまで来ました。道を外して軽アイゼンを装着中にソロの男性が追いつかれ、「アイゼンが必要でしょうか?」と聞かれたので、「登りは何とかなると思いますが、下りが滑って危険と思います。ダメと思われるところまで行かれて引き返されたらよろしいのでは?」と申し上げたところ、先行して行かれました。
しばらくしてその男性は「今日は撤退します。」と戻って来られました。もう一組のご夫婦もその後、姿を見なかったので引き返されたのだと思います。
下から見えていた下山中の三人組が急登が一段落する地点で休憩中だったので、「徳本小屋から下りて来られましたか?」と聞いたところ、「断念して下りるところ」との回答でした。もうお一方先行者が下から見えていましたが、その方はゆっくりしたペースで登り続けられていました。
ストックの石突が雪に刺さらない状況で滑落すると、ピッケルがなければ止まりそうもないので、1900M地点(谷が二股に分岐するあたり)で嫁はんがしきりに戻ろうと主張することもあり、断念することにしました。
しかし、下山中に次第に雪は緩み、シャーベット状になって来たので、もう少し後に出発すればキックステップで峠まで到達できたのではと思いましたが、今回はテント泊チャレンジが主目的であり、登山届けも出していないこともあり仕方ないと諦めました。
明神館まで戻ると、観光客と登山客でごった返していました。何とか相席をお願いし席を確保し、名物カレーで昼食としました(1000円也)。元々、徳本小屋で昼食を取ろうと思っていたので行動食以外は用意していませんでした。
その後は、ツーリストとなり明神池から岳沢湿原と・・・、お決まりの観光コースを辿り河童橋経由で小梨平へ戻りました。嫁はんはテントを撤収して今日中に上高地を離れようと主張しましたが、運転中に睡魔に襲われることを考え、もう一泊をお願いし、許可が下りました。
嫁はんは#3のシュラフでしかも、フリース、ダウンを着て使い捨てカイロまで使用してたにもかかわらず、前夜非常に寒かったと云い、売店で使い捨てカイロを買いました。
嫁はんの#3はRZip、私の#5はLZipでモンベルは連結が可能なので、それにトライすることにしました。連結しても中でそれぞれ寝返りを打つことができ、寒さも感じませんでしたが、最低気温が7℃くらいだったので前夜との比較はできません。
5/5(月)は午前4時半に起床し、5時から食事をして、早々にテントを撤収しようとしましたが、折悪しく雨が降ってきたのでテントの中でしばらく待機することにしました。
雨が止んだので、ここぞとばかりに撤収作業をしましたが、終わったと同時にまた雨が降り始めました。今回は何かとラッキーが重なったようです。
午前8時発のアカンダナ駐車場行きは、トランクを開放してくれたので楽に座って乗車できました。過去何度もこの路線に乗っていますが、時間的に夕方ばかりで、嫁はんはバスが動き始めるとほぼ同時に爆睡することがほとんどでした。しかし、今回は終点のあかんだな駐車場まで起きたままでした。
靴を履き替え、温泉を求めて「ひらゆの森」に直行しましたが、10時開店とのことで入浴は不可でした。そこで、嫁はんに「すぐに温泉に入りたいか?」と聞いたところ、「もう少し後でも良い。」との返事なので、乗鞍高原の「湯けむり館」を目指しました。安房トンネル(休日割引で390円)、R158から県道300号(上高地乗鞍スーパー林道)経由で乗鞍高原・湯けむり館に到着したのが9:21分、9:30の開店なので、一番風呂のグループで入浴出来ました(720円)。乳白色の硫黄臭プンプンの温泉です。
帰路はR158から奈川渡ダムを県道26号に折れ、境峠を経て藪原でR19と合流する最短ルートを考えていましたが、”木祖方面通行止め”との表示があり、仕方なく塩尻経由のR19で下道だけを通り、途中、瑞浪の「あみやき亭」で焼肉して帰宅しました。
往きの東海北陸道の”岐阜大和とひるがの高原”間で渋滞しただけで、GW期間中なのに他の区間では渋滞に嵌ることなくこれまたラッキーでした。
5/6(火)はテント、シュラフ、アイゼンの手入れに時間を割かれました。特にシュラフとテントはカラマツの枯葉が静電気て引っ付いており、”コロコロ(ニトムズ)”が大活躍しました。
abukataさん はじめまして
5/3は数回地震があり、私達もちょっと驚いていました。
ドン!というような衝撃があり、なんとなく山の方から音が聞こえてきたような?
横尾と本谷橋で大きな揺れに遭遇し、この先雪崩でも起きたらどうしよう なんて心配してしまったほどです。
小梨平と徳沢は気になるキャンプ場です。
夏にでも山とは関係なくゆっくりと泊まってみたいな〜なんて思っています。
nyorotan15さん
コメントありがとうございました。
地震にはびっくりしましたが、意外と落ち着いていました。(エイ!儘よ!!という感じで・・・)
皆さんのレコ楽しく読ませていただきました。
私達が皆様とのレベルの差を埋めることは永遠になさそうですが、無雪期にはぜひ登ってみたい山域です。多分そのときは小屋泊でしょうが・・・
それと他の方のレコで見た徳沢園の調度品、中央民芸(松本民芸家具)ですね。
次は徳沢でテン泊したくなりました。
私たちも千葉県民を過去2回(船橋市)したことがあります。その時は山の趣味はなく、オーディオやコンサートがメインでした。
その時に、この趣味に出会っていたら関東地区の山に多く登れたのに…と、残念です。
今後ともよろしくお願いします。
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