白山境川ボージョ谷
- GPS
- 56:00
- 距離
- 15.3km
- 登り
- 1,070m
- 下り
- 1,075m
コースタイム
- 山行
- 7:00
- 休憩
- 2:30
- 合計
- 9:30
- 山行
- 9:00
- 休憩
- 1:00
- 合計
- 10:00
- 山行
- 8:30
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 8:30
天候 | 晴れ時々曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2022年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
大笠山登山口に登山ポストあり |
その他周辺情報 | くろば温泉:火曜休館。ナトリウム・カルシウム―硫酸塩・塩化物泉 |
写真
装備
個人装備 |
ウール下着
靴下
中間着
ウェットスーツ
フリース
雨具
軍手
沢靴
ヘルメット
(ゴーグル)
ハーネス
安環付カラビナ(3)
カラビナ(5)
120スリング(5)
240スリング(1)
ロープスリング
アッセンダー
ルベルソ
ナイフ
ゴルジュハンマー
笛
シュラフ
マット
コッヘル
スプーン
プラティ
ビーサン
着替え
虫よけ(蚊/おろろ)
モバイルバッテリー
コード
ティッシュ
メタ
ライター
行動食
非常食
ヘッドライト
ジップロック
ビニール袋
地図(2)
ステロイド
抗ヒスタミン剤
抗生物質
酔い止め
ロキソニン
三角巾
バンドエイド
テーピング
パッド
ヘアゴム
ヘアピン
|
---|---|
共同装備 |
ロープ
ハンマー2
ハーケン(6内軟鉄3)
カム
捨て縄
鍋
火器
ガス
ツェルト
|
備考 | 夜は蚊に悩まされ眠れなかった。密閉できるツェルトが欲しい。虫よけは全く効かない。殺虫剤にすればよかった。 昼間はオロロの猛襲。暗い色を好み、明るい色を嫌うよう。明るい色の雨具やザックを持っていけばまだマシだったかな? のこぎり欲しかった。 |
感想
雪国での登攀要素あり沢登りは今回が初めて。雪国の沢の厳しさを知る。
ネットに落ちているボージョ谷の記録は3つのみ。そのどれを読んでも特に厳しいという印象は受けず、巻きあり登攀あり泳ぎあり巨岩帯ありのリッチな楽しい沢なのだと思って行ったら、えらい目にあった。
ボージョ谷出合までは河原歩き。初日も最終日も河原歩き中はずっとオロロにまとわりつかれる。肌に優しい虫よけスプレーはくそほどの役にも立たなかった。
ボージョ谷に入ると、滝はひっきりなしに出てくる。どの滝も手ごたえのあるものばかり。
2段35mの巻きが一番の難所。しばらく急斜面を巻き上がり、トラバースに酒井リードで2pt張る。各トラバース途中にろくなホールドなし足場なしのスラブが出てきて、私は2ピッチ連続で滑落。落ち口へは懸垂はいらなかった。手にはうっすら生えた草と、足には岩壁にうっすらのった土、ゴルジュハンマーも刺さらない斜面で精神をすり減らした上、スラブで2度も滑落し、涙が浮かぶ。他の記録を見ると、核心とは書いているものの特に難所とは書いていない。ナンデェ?
2段35mで消耗しきったため、少し上がったところをテン場とする。テン場近くにはサンショウウオ幼生がたくさん。大柄な黄色模様をもつ綺麗なサンショウウオたん。ハコネかな?夜は蚊の猛襲にあう。蚊の姿は見えないのに、虫刺されが増えていく。寝ている間に顔だけで48か所刺された。きっとこの蚊がサンショウウオたちを育てているのだろうと思えば、まだ救われる気がした。
2日目は、起き抜けで2条45m滝の巻きからのスタート。右岸のブッシュからリッジを巻き上がる。落ち口まで懸垂なし。2段35mに比べると、藪が濃く、ゴルジュハンマーもささるのでだいぶマシだった。
白布の滝は、きれいなスラブ滝。途中までスラブをとことこ歩いて、トラバースに1pt張った。ここも藪が豊富でそこまで悪くない。
この後も、コルの手前まで気の抜けない滝が出てくるので、登攀や巻きが最後まで楽しめる。登攀がそこまで得意でない私は、何度かスリングを出してもらってよじのぼった。コルを超えて、加須良川本流と出合うまでに3度の懸垂。ようやく沢が開けてきたところで16:30だったので、Co.1200あたりで泊まる。
前日、ツェルト内に蚊がたくさん溜まっていたのも虫刺されの原因となっていた気がしたので、ツェルトは張らなかった。19時ごろから数十分雨が降ったせいで、シュラフがびちゃびちゃ。面倒くさがらんとツェルト張ればよかった!!寒くてろくに眠れず。
3日目は巨岩帯下降からスタート。学部3回のころ行った屋久島の鯛ノ川を思い出す。また行きたいなぁ。巨岩帯超えると、懸垂、懸垂、懸垂。どこの滝も残置ないのなんで〜 2016年の記録の人たち、どうしたんだろう。
魚留の滝より手前は魚たくさん!大きくて、ぷりっぷりで美味しそうだった。ヤマメかな?
河原歩きを初めて30分ほどすると、地図に載っていないダム湖が突如現れる。左側をへつって、建設物まで近づくと道路にでたので、一安心。最後の最後にびっくりさせないでよー
帰りの道路にはクマっぽい糞、ヒミズっぽい死体、ヤマドリ見つけた。
総じて、沢の要素を詰め込みまくった、とっっってもリッチな沢登りでした!
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パートナーがシーズン初沢、運動不足なのに加えて、パーティの巻き力が低かったため想定以上に時間がかかってしまった。
しかし余裕をもった日程と、天気に恵まれた幸運があって、実力不足ながらも充実した沢登りを完遂できた。
さて、今回痛感したのはパーティの巻き力の低さである。
思えば入山してすぐに入渓地点にもたついたところから、その先の困難が暗示されていたと言って良い。(他パーティの記録では巻いた後バックウォーターを泳ぐとあるが、水位の減少があったのか、沢の側壁の基部数メートルが岩壁となっており、的確なポイントでないと歩いて降りられなかった。結局懸垂下降。)
核心の二条35mに至る前の二段7mもパートナーが巻きでロープを出したものの、流れを悪くし、中途半端なところで懸垂下降となった。
核心の巻きに関しては、他パーティの記録を読むとシングルピッチでリードアンドフォローしているようだが、我々のルーファイでは2ピッチの行程となった。内容もホールドの乏しいスラブをランナウトしながらトラバース、という感じであった。スラブの始まりと終わりで木の支点が取れるので、落ちても死にはしないだろう。しかしムーブはかなりの悪さを感じた。
これに関してはルーファイミスなのか、雪国の沢の巻きに慣れていないからなのか、気になるところであるが、おそらく後者であろう。
我々のルートは樹林の下限ラインであり、支点を取りつつトラバースするならここが最短、というものだった。より大きく巻き上がると新たな岩壁が行手を阻み、樹林ラインの下を行くならスラブ+草付きである。
他パーティがシングルピッチで抜けられているのは、ルートの大局観があり、ワンポイント悪いところがあっても数十mもロープを出す必要がないと判断できるからだろう。そもそも我々が感じているほどの悪さを感じていないとも推測される。
さて、続く45m, 白布の滝, 20m滝の巻きについても反省点をあげたらキリがないのでこの辺りに留めておこう。
日程に余裕をもち、好天に巡り合えば、ボージョ谷は我々のようなパーティでも迎え入れてくれる。
厳しくもあたたかい自然に見守られて、文字通り遊ばせてもらった三日間であった。
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