前穂高岳
- GPS
- 11:13
- 距離
- 12.5km
- 登り
- 1,667m
- 下り
- 1,668m
コースタイム
天候 | 晴れ、午後には少し雲が出てきた。 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2014年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
岳沢小屋までの間は、数か所に残雪がある。つぼ足で特に問題なし。傾斜がいくぶん急な個所には、ロープが設置されている。岳沢小屋からは奥明神沢に入ったが、ここには十分に雪がある。ただし、旗竿の目印にしたがって、途中から重太郎新道に合流したので、それより上部の様子は不明。岳沢小屋から先に進む場合には、ピッケル、アイゼンが必要である。重太郎新道の上部、岳沢パノラマから紀美子平の間にも雪渓がある。その後、紀美子平から前穂山頂の間は、わずかに雪が残る箇所もあるが、アイゼン等は必要なく、危険度も夏と同様のように感じた。 下山時に、近くの沢で落石の音がした。登下降中、岳沢周辺での落石音は何度も聞こえた。ヘルメット装着が無難で、登下降時に定期的に上部を観察した方が良いと思う。 |
写真
感想
貴重な梅雨の晴れ間、しかも週末に好天が訪れる、というのはまたとない機会。この機会を逃し、今後の週末の天気が冴えないなんてことになろうものなら、フラストレーションが溜まるのは間違いない。ワールドカップの日本代表戦にももちろん興味はあるが、山から遠ざかって、お腹回りに不要な肉を溜め込むのも嫌だったので、山に行くことにした。夏道とは趣が異なる奥明神沢を使って登るのも今のうち、と思い、行き先は前穂にした。しかし、相変わらず土曜も仕事のため、日曜の日帰りとする。
朝、というか深夜の一時半に起床し、家を出る。沢渡の駐車場に車を停め、この時期の始発5:40のバスに乗る。到着した上高地の天候は抜群で、人気もなく、朝の光に輝く山や梓川が実に美しく、登山の前にたっぷりと写真を撮ってしまった。正直なところ、山に登らずに写真を撮りまくって帰っても良いか…と思うほどであった。
上高地で写真を撮った後、岳沢を目指す。登山道の状況は、前の項にも記したように、ところどころ雪上を歩かざるを得ないがつぼ足で問題ない程度。かといって、スニーカー履きでは苦労すると思う。途中、約一ヶ月前に登った西穂山荘から西穂本峰に至る峰々が美しい。飛騨側からのロープウェイでアクセス至便のように思えるが、これだけの峰々のアップダウンを行きも帰りもこなさなければいけないので、西穂は結構疲れる山だと思う。
岳沢からは、時々チェックしている岳沢小屋さんのブログに記載の推奨コースを辿る。まずは奥明神沢の雪渓を登る。30分ほど登ったところで、左手の支流の沢にピンクの旗竿が設置されているのがわかる。この支流の沢を詰めて重太郎新道に合流するが、ここの傾斜はかなりきつく、足に堪える。うっかり滑り、それを止めることができなければ、そのまま岳沢小屋付近までのスライダーになるといっても冗談ではない。
重太郎新道に上がってからは、当分残雪がないので、アイゼンを外す。自分のアイゼンはバンド式なので、着脱が頻繁だと時間のロスが痛い。しかも、登りでやけに調子が悪く、アイゼン着脱のために腰を下ろすと、しばらく休みたくなって余計に時間をロスしてしまった。岳沢パノラマから紀美子平の間には、大きな雪渓の直登が一か所、数十メーターのトラバースが2、3箇所、リッジ状の雪の上を歩く箇所が1か所ある。雪渓の直登時とトラバースはアイゼンを使用したが、その後はアイゼンを外して紀美子平に向かった。正確な個所は不明だが、自分が登っている最中に県警ヘリが飛来し、レスキューが行われた。対象者は命に別状がないとのことで一安心だが、下山時に岳沢小屋さんで伺った話だと頻繁に事故があるとのこと。気を付けなければいけない。
紀美子平から前穂山頂の間は、わずかに雪が残る箇所もあるが、基本的には雪の部分をかわしながら夏道とほぼ同様のコースを登ることができる。アイゼン等は必要なく、危険度も夏とほぼ変わらないように感じた。前穂頂上からの眺めは最高で、西穂から槍ヶ岳に至る槍穂高連峰を一望の元に納めることができる。
下山時は、気温が上がって雪面が柔らかくなっているうえに、先行者が雪面に足跡を残してくれているため、雪渓の箇所もアイゼンを装着せずに下降することができた。ただし、重太郎新道から奥明神沢に合流するための脇沢の斜面は非常に急なので、アイゼンを装着した。最終的に、一時曇ったことを除けばお天気は絶好そのもので、ワールドカップのせいか人気も非常に少なく、美しく静かな山を満喫することができた。
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