農鳥岳大唐松尾根 / 藪漕ぎと白根三山と
- GPS
- 21:20
- 距離
- 20.1km
- 登り
- 2,491m
- 下り
- 2,496m
コースタイム
- 山行
- 11:01
- 休憩
- 0:45
- 合計
- 11:46
過去天気図(気象庁) | 2022年10月の天気図 |
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アクセス | |
コース状況/ 危険箇所等 |
南アルプスのバリエーションルート歩きに親しんで無いと面喰らうでしょう。 ザイル使うような箇所は無いですがそこそこしょっぱい箇所は幾多。 尾根筋ゆえスマホの電波は樹林帯でも標高低い箇所でも入ったようです。 【取り付き〜大唐松山】 山の神?から右手の尾根筋意識して適当に、途中から鉄パイプの手すり付きの巡視道、階段有り。 雨池山まではこの地域のバリエーションルートの易し目な部類。 雨池山先、広い斜面、広いジャンクションは意識して左手へ。 【大唐松山〜2633】 展望岩手前からシャクナゲやら幼木やら。 尾根筋エスケープして上り返してを何度か。 2580から2633でハイマツ漕ぎのプレリュード。 一番重い初日装備、計画の幕営地2633に明るいうちたどり着けるか不安になりました。 【2633〜2800越え】 コルに降り立つとダケカンバ疎林帯、下草エリアは息休めのトレイル。 目の前の壁を右からかわし登って行けば窪地形に収斂、最上部から南へ10m程激し目の藪やり過ごせば崩落淵に。 2800のハイマツ低くなる地点までは崩落淵進む方が楽できますが通過厳しいザレのトラバース避けてハイマツ帯にエスケープの繰り返しの印象。 淵の岩は浮き石か否かの見極めは慎重に、立木はバランスとる程度のホールド利用が吉。 活きてるハイマツはホールドとして粗方信頼出来ます。 【2800〜一般縦走路】 尾根筋に拘ると低くなったとはいえ疲れた身には脚に纏わり付くハイマツはこたえます。 お花畑になるであろう谷窪に出たら農鳥岳山頂からは離れる格好になりますが谷窪詰めた方が楽に一般縦走路にたどり着けるかと思います。 |
写真
感想
今回は白峰、白峰南嶺東面、早川町アプローチのバリエーションルートの尾根歩きの自分としてのハイライトの位置付けの山行でした。
這松尾大黒尾根と今回の農鳥岳大唐松尾根はなかなか踏ん切りつかなかった案件で昨秋、這松尾大黒尾根を歩ききってロックオン。
滝谷やってからいまいち山行く気力湧かなかったところ、mejironさんに「今年南アルプス行って無いわ〜」とカマ掛けられたのが今回の大唐松尾根の計画の事の始まりです。
数年前から下調べしていて国土地理院の地形図に勘所書き込みルートは大まかに頭に入ってる、ルートも危険箇所は皆無(対アルパインクライミング比)、上り利用ならルートロスの心配は無い(藪、ハイマツのかわし方とは別)ものの迷いは下記の点でした。
・一日で農鳥小屋まで抜けるか
・稜線上で幕営か
ハイマツ漕ぎが鬱陶しいので農鳥小屋開いてる時期に小屋泊装備の軽身で歩くのが楽と考えてましたが、そうこうしてるうちに小屋締め、結局幕営装備に二日分の水5Lのオマケ付きで水場の無い、藪漕ぎの大唐松尾根に挑戦することに相成りました。
今回のパートナーはmejironさん、昨秋一緒に這松尾大黒尾根やったんで計画段階のやり取りもとても楽、心強いパートナーです。
実際やってみての感想ですが2580から2633までがともかく長い、上り返しがキツい。
下山時に大門沢下降点から見えた大唐松山から2633の稜線見て二人揃ってなんで下り基調なのにあんなキツいんだよ、と毒吐きまくり。
2633から2800までのハイマツ帯は想像の範疇、積雪期のラッセルよろしく、コツ掴んだかなと思えました。
コースどりは楽をしようと思えば楽できる箇所が案外多かったものの策を弄して策に溺れるようなことが何度か、mejironさんの疲労を加速させてしまい申し訳無かったです、冗談抜きで泣きが入るくらいでした。
それゆえ一般登山道合流間近に雄叫びでるくらい嬉しかったです。
幕営装備での大唐松山から先までは藪、ハイマツ漕ぐ上で鬱陶しいったらありゃしなかったものの、フレッシュな状態で2633から先挑めたのは良かったですし、2633でモルゲン白峰三山や幻想的な焼けた東の空見れたのは大正解。
なんといってもハイマツ低くなった2800辺りから農鳥岳までのハイマツの海、農鳥岳の眺めを目の当たりに出来た時の感慨深さは自分の登山史上最上級。
一ノ倉南稜、北岳4尾根、滝谷ドーム中央稜級の達成感のある山行でした。
南アルプス屈指の長大ルートを歩ききれて肩の荷が降りた感じ。
一人でやれないことは無いルートですが2633先、ハイマツ漕ぎに嫌気差し腰下ろして「オレこんなとこでなにやってんだ?」と自己嫌悪に陥らずすみました。
実行に二の足を踏んでいた這松尾大黒尾根のみならず今回の山行までも背中を押し、そのうえご一緒してくださったmejironさんにただただ感謝です。
コメント
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勝手に久しぶりにトムさんらしいレコだなと思いました。
やっぱりトムさんには南アルプスのバリルートを歩いてもらいたいです。
水5リットルかあ・・・
何キロになったのかしら。
お天気に恵まれ、素敵なパートナーにも恵まれ最高の登山ですね!
やはりこのエリア、人に会わず山と対峙出来る感覚が何とも言えないですね。
クライミングもクライミングで楽しいですがやはり南アルプス、展望効く場所でどこかしら自分の歩いた尾根が見える安心感は他のエリアでは得られません。
水以外はミニマムな装備でしたから15キロも担いでないと思います。
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