”イブ猪”爆走/水根から六ツ石山・将門馬場
- GPS
- 06:17
- 距離
- 15.0km
- 登り
- 1,296m
- 下り
- 1,490m
コースタイム
- 山行
- 5:18
- 休憩
- 0:59
- 合計
- 6:17
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2022年12月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
復路:奥多摩駅 |
コース状況/ 危険箇所等 |
・水根から六ツ石山は急登である以外は整備良好だがイノシシ注意(笑)。六ツ石山頂目前の標高1400m付近で、1頭が尾根を東から西へ猛速で横断して行きました。 ・石尾根は、六ツ石山の裏手西側が踏み固められて氷化した残雪が非常に滑りやすい状態。わきの霜柱を崩して歩く方が安全です。 ・三ノ木戸ルートで城集落から林道を外れた山道は、標高600mの涸れ沢堰堤下が途切れており、横切るのに難儀します。 |
写真
装備
個人装備 |
1/25000地形図
コンパス
水筒
食料
レインウェア
傘
着替え
防寒着
ヘッドランプ
ストック
保険証
ティッシュ
タオル
計画書
時計
携帯電話
カメラ
筆記具
緊急保温シート
ガイド地図
ツェルト
応急医薬品
GPS
予備電池
非常食
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感想
ホリデー快速の電車にトイレが付いてこれ幸いと利用したのだが、寒さもあるので歩く前にもう一度と思い、水根の一つ先の奥多摩湖でバスを下車。先行の臨時便だったので、寄り道してもほぼロスなく山行計画通り歩き始めた。
水根バス停へ下り、トンネル右脇の細道からやおら折り返して水根集落へ。だいぶ上って右下の奥多摩湖が美しい。登山口で防寒着を脱ぎ、最後の民家で猫ちゃんに見送られながらいきなりの急登に挑んだ。陽だまりの南斜面は暖かいくらいで、涼しい植林帯に入るとホッとした。登山口で抜いて行った男性が防寒着を脱いでいる脇を抜き返し、山腹の急斜面をジグザグに辿る。
赤い鳥居の産土神社は右後ろに巻く。30分でなんとか尾根らしい所に乗ったが、急な登りが解消するわけではない。前方を行く8人ほどの学生パーティーを追い抜き、10時前に若干勾配が緩んで一息ついた。地形図の989m水準点付近だろう。風の神土の小さな祠を過ぎるあたりから急坂が再開する。思い出したように立つ指導標を横目に標高を稼いでいくと、少し風が出てきた。そうなると寒く、日向を歩きたくなる。
東からの尾根が近づき、10時半トオノクボ。下りてきた男性に「落ち葉で道が分かりにくいが、この先はどうですか」と尋ねられた。確かに尾根の区間は踏み跡が見えづらいが、要は当分尾根通しに行けば良いので、そのように伝えた。
防火帯の広々した落ち葉の原を青空に向かうように登る。風は冷たいが気持ち良い。標高が高くなり、樹間に富士山もチラチラ見え始めた。風が吹くと、足元の落ち葉がザーッと音を立てて舞い騒ぐ。ザーッと、ザザザーッと、ザザザザザと・・・あれ?、足音か?
何気なく右下を見ると、こげ茶色の塊りが勢いよく林から飛び出してきた。イノシシだ! その距離50m足らず、体長は1m近いだろうか。ドキッとしたが、相手は斜め前方へわき目も振らず猪突猛進し、あっという間に防火帯尾根を横切って左手へ消えた。こっちへ来ないなら写真をとカメラを出したが、1回シャッターを切るのがやっとの早業だった。
丹沢と奥多摩をよく歩くが、鹿は珍しくもなく猿にも会うが、猪は初めてだった。カモシカは山形時代に何度か見た。残る山の大型動物は熊くらいだが、これは山行中に会いたくはない。
さて、気付けば標高は1400mを超えており、未知との遭遇の興奮冷めやらぬうちに最後の登りを経て六ツ石山山頂に到着した。ちょうど誰もいない。樹間にのぞく富士山と鷹ノ巣山を写真に収め、西風の当たりにくい頂上東南側で昼とした。
食事中、男性2人が短い休憩をしただけで去り、食べ終わったころ件の学生パーティーが到着した。記念撮影の手伝いをしてあげて尋ねると、都立の高校生と先生だった。みんなで「メリークリスマス!」とやっている。ちょっと変わった良いクリスマスの思い出となることだろう。
当初は鷹ノ巣山から稲村岩尾根下山を考えたが、未だ通行止めなので将門馬場に立ち寄って関東の英雄に敬意を表し、素直に石尾根を下りることにした。先生に声を掛けて先に山頂を辞したのだが、六ツ石山北側の登山道は踏み固められた雪が氷と化して剣呑だった。軽アイゼンを履くか迷ったが、すれ違う人に「氷はすぐ先まで」と聞き、わきの霜柱を踏み砕いて歩く方を選択した。
軽く登り返し、ヤマレコアプリを確認して分岐に入る。なぜか緑の苔か地衣類が広がる平らな所で、10mほど先からは踏み跡が読み取れた。馬場と言われる通り平らな地形で、最後にわずか登ったところに手製の山名標があった。林の中で眺望はなく、実際に馬を走らせるという訳にもいかない。
帰りは鷹ノ巣山側の分岐へ出た。尾根通しの道に合流してわずか斜面を下り、巻き道に入る。戻りしなに先ほど通った分岐の所で南を見ると、木々の間から富士山の山頂が見えた。冬の間だけの特典と言えるだろう。
足元に注意して凍った登山道を戻り、石尾根を下る。開けた防火帯からは大岳山の姿が良く見えた。小走りに行く男性一人を先に通すと後は人影もなく、午後の日差しの中をのんびり下って三ノ木戸分岐。東南斜面に入ってからは冷たい季節風も遮られて暖かい。
杉林の中の整備された道を下ると、30分ほどで道に寄り添うようにモノレールの線路が現れた。結構な急勾配だが登れるのだろうか。涸れ沢を木橋で渡り、間もなく建物が見えて三ノ木戸の林道終点に着いた。白人のトレラン男性を先に通し、以前間違って来てしまったことのある城集落に到着。集落と言っても別荘風の1軒以外には、廃屋らしいのが2軒見えるのみだ。
ここでアプリの警告が鳴った。いったん林道と別れる旧道の分岐を通り過ぎてしまった。戻って、いかにも昔の生活道路らしい山道を下る。整備は良好と喜んで歩いて行ったら、堰堤のある涸れ沢で行き止まってしまった。
道形がない。でも、アプリのルートを見ると足跡は伸びている。かなり前に沢付近の道だけ流されてしまったようだ。対岸に石積みは見えるので涸れた沢底に下りてからよじ登り、強行突破した。ほどなく整備された道に戻ったので一安心。5分ほどで右下に製材所らしいものが見え、林道に合流した。
じきに尾根通しの道に至る林道にも合流し、羽黒三田神社へ至る。奥多摩駅を示す指導標には従わず、まっすぐ参道を下りて直線急階段を利用した。落っこちないようにしさえすれば、こちらの方が駅へは若干近道だ。
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