記録ID: 5155526
全員に公開
積雪期ピークハント/縦走
甲斐駒・北岳
日程 | 2023年02月04日(土) ~ 2023年02月05日(日) |
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メンバー | |
天候 | 初日は曇りから午後は雪もぱらつく。2日目は晴れで、途中までは暴風も山頂ではぼぼ無風 |
アクセス |
利用交通機関
中央自動車道で夜叉神峠駐車場
車・バイク
経路を調べる(Google Transit)
|




地図/標高グラフ


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コースタイム [注]
- 1日目
- 山行
- 7時間58分
- 休憩
- 20分
- 合計
- 8時間18分
- 2日目
- 山行
- 14時間27分
- 休憩
- 1時間4分
- 合計
- 15時間31分
コースタイムの見方:
歩行時間
到着時刻通過点の地名出発時刻
コース状況/ 危険箇所等 | バリケードを苦労して抜け、夜叉神トンネルなどトンネルをいくつか通り、鷲ノ住山への急登を登る。そこから発電所近くの吊り橋まで歩きにくい登山道で400m高度を下げる。吊り橋を渡り、あり得ないアクロバティックな登山道で、崖の上のアスファルト道へ100mほど高度を上げる。野呂川第二隧道、吊尾根隧道、赤垂隧道を越えるとやっとあるき沢登山口に到達する。そこから池山への急登を800mほど登り、少し下るとやっと池山御池避難小屋。ここから降ったばかりの雪のせいでアイゼンがかかりにくい急登を登り、城峰を越え、2700mを超えた辺りにある幕営適地の砂払を目指すが、体力の限界で2554辺りで無理矢理幕営。 翌朝、あらかたテントの撤収を済ませ、午前4時50分にアタック開始。いきなりの急登も特に危険箇所のない登山道を行き、ボーコン沢ノ頭に到着。ここからしばらく登山道がはっきりしないも、稜線を手掛かりに適当に下り、また八本歯ノ頭へ向けて急登を登り返す。核心の八本歯ノ頭から八本歯のコルへ向けてのノートレース痩せ尾根を慎重に降りて、雪原をラッセルで登り返し、吊尾根分岐に到着。ここからは途中まで木の階段を手掛かりに夏道を行き、あまりにも危ない斜面になるので、右にトラバースし尾根に乗る。後は基本尾根伝いに登り、北岳山頂へ |
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その他周辺情報 | 午後8時20分のゴールとなってしまい、温泉に入れず |
過去天気図(気象庁) |
2023年02月の天気図 |
写真
感想/記録
by TtmDeriv
1.最高の稜線
サイコーの稜線です😊
モンベルの兄ちゃんが幸せそうな顔でため息混じりに教えてくれた。池山吊尾根のことだ。確か白峰三山の縦走をした直後だったが、いつかそのサイコーの稜線で北岳を目指すんだろうなと思った。
最近のヤマテンのピン固定はずーっと北岳だった。毎日メールで北岳の天気予報が送られてくる。以前はメール受信できる山を好きな数だけ登録できたが、1年ほど前のヤマテンのリニューアルに伴い、1つの山しか登録できないように変わってしまった。
登山を始めて2年半ほどになるが、未だにできれば毎回違う山に行ってみたいと思ってしまう。しかし、厳冬期になり、くすぶっていた「池山吊尾根」からの2回目の北岳へのタイミングを見計らっていた。さすがにこの時期だけあって、土日の2日とも最高な予報は望めなかったが、この日曜日は風は強そうだが、なかなかの登山日和のように見える。しかも金曜日に来たヤマテンのピン固定メールでは、日曜日は「東シナ海から本州付近へ進む高気圧に覆われて、晴れる。風も強まらない見込み」とあり、「ここしかないな」と、1泊2日で計画を実行に移すことにした。今週は特に仕事の疲労感が大きかったが、期待が不安を大きく上回っていた。しかし、厳冬期の雪たっぷりの北岳を1泊2日でやりきるのは、僕の実力を遥かに超えたチャレンジだった。
2.砂払に達せず
厳冬期北岳への定番は、夜叉神峠からのスタートだ。夜叉神峠は自宅から2時間くらいで着くアクセスの良さが魅力だ。しかし、夜叉神峠からのルートは、帰りの最後の核心「鷲ノ住山への登り返し」がかなり大変で、それを理由に奈良田スタートを選択する人もいることを後から知る。
何とか4時間ほどの睡眠を確保し、午前6時過ぎに夜叉神峠駐車場に到着した。駐車場には既に15台ほど止まっていたが、空きスペースは十分に残っていた。夜叉神トンネル方面のバリケードに近い場所に駐車した。
6時半頃、山行をスタートさせた。まずバリケードの突破がそれほど容易ではない。バリケードの左手に通路はあるが、デカザックはまずつっかえて通れない。2人以上のパーティーであれば、一人が先に向こう側に行き、もう一人がバリケードの上の針金の隙間からザックを受け渡すことができる。しかし、ソロだとスノーシューや、ヘルメットなどを外してザックを小さくする必要がある。僕はたまたまザックを針金の隙間から通していた男女のパーティーの方に僕のザックも受け取ってもらった。
しばらくその男女のパーティーと話しながら歩いて行く。駐車場からほんの少しで夜叉神トンネルに到着した。扉が閉まっているので、左手にあるドアを開けて中に入る。トンネル内には生暖かい空気が漂っていた。ここは照明が点いていて、途中所々ある暗い部分以外はヘッデンなしで歩くことができる。しかし、足元には注意した方がいい。僕は凍っている場所で豪快にこけてしまった。幸いザックがクッションになり何のダメージも受けなかった。
ここから所々雪は付いているものの、車も通れそうなアスファルト道を歩く。この男女のペアは2人ともかなりベテランのようだ。特に男性の方は女性に「この人はもう30年くらい歩いている」と言われていた。僕が「まだ登山を始めて2年半ほどです」と言うと、「登山は年数じゃないですよ、気持ちです??」と含蓄のある言葉をいただく。程なく、観音経トンネルに到着した。このトンネルは入口は開いているが、出口は閉まっていた。木でできた大きい扉を押すと回転するように開く。出口付近は路面が氷でツルツルなので要注意だ。
ここからも面白味のないアスファルト林道を歩く。所々眺望が良さそうな開けたカーブがあったが、天気が冴えずあまり何も見えなかった。前方に、僕より少し先に駐車場をスタートしたソロの男性が見え始めていた。しばらく歩いていると、林道が右に曲がる所で、そのソロの若い男性と別のシニアソロ男性が立ち話をしている所に追い付いた。挨拶をすると、「さっきカメラ撮りながらしゃべってましたけど、YouTuberですか?」とからかわれ、「いや、自分の記録のためです😅」と苦笑い。そのまま、まっすぐ歩き始めると、後ろから「広河原に行くんですか??」と声がかかった。振り返り「いや、鷲の何とかって山に行きます」と言うと、「じゃあここがその登山口ですよ」と教えてくれる。よく見ると、鷲ノ住山登山口の道標がそのカーブに出ていた。「草すべりは雪崩だらけなので心配しました😃」と言われ、「ありがとうございます!」と言いながら、こりゃあ気付かないな...。なおにゃんが間違うのも無理はないと彼の山行記録を思い出した。シニアソロの男性も間違えてしばらく歩き、間違いに気付いて戻って来たらしい。
2人はまだ話し続けていたが、時間に自信のない僕は、先に登山道に入った。この鷲ノ住山までの道は短いが少し危ない。ストックはしまって、両手を使える状態で登った方が安全だろう。何とか無事に登りきると、よくわからない大きな鉄塔のようなものがあった。平面地図ではわかりにくいが、鷲ノ住山からあるき沢までがなかなかに厄介だった。眼下に小さく何かの建物が見えるが、どうやらそこまで降りないといけないようだ。標高差は400mほどある。それなりの急坂で道もわかりにくく、雪も多少あり危なかった。最後はトラバース気味に雪の斜面をつづらに慎重に下り、吊り橋の前に来た。吊り橋には「危険に付き一人ずつ渡ること」という看板が付けられている。かなり頼りない吊り橋で、慎重に牛歩で渡り切った。
ここからあるき沢登山口までも、かなり嫌らしい。後から振り返れば、ある意味危険さは八本歯のコルよりも上な気がした。最初は何てことのない枯れ葉の斜面を上がり右に行く。そこからロープのかかった登りにくい岩場を両手を使って一段上がる。デカザックのせいだが、バランスを取るのが難しかった。そこからはいまいちよく分からない所にブルーのロープがあったが、僕は左に少し歩き、ロープを使わずに岩場を上がり、ひーひー言いながら最後の壊れそうな鉄の橋を渡り、ガードレールの脇からアスファルト道に上がった。「なんちゅう登山道付けるんや😓」
アスファルト道に上がるとすぐ左にトンネルがあった。吊尾根トンネルは方向的に右だが、なぜか左のトンネルにも惑わされた。まず短い野呂川第二隧道(ずいどう)を通る。さらにしばらく歩くと長い吊尾根隧道に入った。ここは入口も出口も扉はない。扉があるトンネルは「その扉がもし開かなかったら?」と少し不安になるのは僕だけだろうか?吊尾根隧道を抜け、更に短い赤垂隧道を抜けると、前に大きな橋(あるき沢橋)が現れた。あれも渡るのかと思いきや、正に自分が立っている場所があるき沢バス停で、そこが北岳の登山口だった。もしかして、夏は夜叉神峠からここまでバスで来られるのだろうか?だとすれば、かなり快適に池山吊尾根を楽しめることになる。
ここから池山御池小屋までは、行きはあまり感じなかったが、笊ヶ岳の登山道を思わせるような急坂だった。下りても下りても延々と急な下りが続く感じがそっくりだった。1600m付近で急坂についた雪がいやらしくなってきたので、アイゼンを装着した。今日は初めて履くガッシャブルム5EVOで来ていて、自宅でテストはしたものの、ちゃんとカジタックスのアイゼン(LXF-12)が付くのか不安だった。あらかじめ奥側に付け替えたトゥーベイルが少し扱いにくかったが、テスト通りしっかり前コバにフィットし、バックルの後ろコバへのかかり具合も全く問題なくほっとした。
ここからしばらく行った所で、若そうなソロの男性と本日初のすれ違いがあった。気さくな方で、「金曜日にドカ雪があったんですが、一応トレースはつけておきました!」と教えてくれた。「どちらからですか?」と聞かれたので、「夜叉神峠からです」と答えると、彼は奈良田かららしく、「僕も去年夜叉神峠から行ったんですが、帰りの鷲ノ住山登り返しが本当にキツくて今回は奈良田にしたんです」と言っていた。|厳選|雪山登山ルート集は、夜叉神峠からの説明になっていたので、圧倒的に夜叉神峠からの方が多数派だと思っていた。しかし、この登り返しのせいで奈良田からのピストンのパターンも増えているようだ。
休憩なしに小屋まで行こうと思ったが、標高1900mを超えた辺りであまりに喉が渇いてザックを下ろした。雪山でなければハイドレーションを使うので、こういうケースではザックを下ろさない。こういうちょっとした行動の積み重ねも、冬期に時間がかかる理由のうちの1つだ。山専用ボトルに入れたお湯を飲み一息ついた。気を取り直して小屋の標高2033mを頭で反芻しながら歩いていると、ヤマレコが現在の標高が既にに2050mを超えていると告げる。地図を見ると、小屋は「池山2063.8m」から少し下った所にあることを知った。ちょうどこの時12時半くらいで、男女2人のパーティーがさっそうと歩いているのとすれ違った。「この時間だと帰りヘッデンになるんちゃうか?」と思ったことを記憶しているが、自分が帰りに池山を通過したのは午後2時半だった…。
暫く下ると一面の白い空間が視界に入って来た。日光白根山で見た五色沼のような風景に、すぐにそれが池山御池だと分かった。少し潜り込む池の上を横切り進むと、左手に小屋が見えた。時刻は12時40分で、これが池山御池小屋のようだ。想像していたよりも小さい小屋で、そもそも夏でも無人の避難小屋のようだ。とりあえず引戸を引いてみると狭い土間のスペースがあり、その奥にもう一つ扉があるようだった。その土間には誰の靴もなかったので、この時間ですらまだ誰もここに辿り着いていないようだ。「俺はスタートも遅めだったし、ペースもゆっくりだったのに意外だな…」。そういえば、鷲ノ住山の登山口で道を修正してくれたお兄さんもペースが速そうに見えたのに、ここまで僕に追い付いて来なかった。話し好きそうだったから、もう一人のシニアのソロの男性と一緒にゆっくり歩いているのかな?と想像するも、どうにも不思議だった。
1900m辺りで一度小休止を入れていたので、小屋では休憩しなかった。小屋周辺にテントを張っている人もいなかったので、僕と同じく砂払辺りを目指している先行者がいるんだろうと思っていた。小屋を出てすぐは緩い登山道だったが、すぐにかなりキツイ登りが始まる。やはり昨日降った雪のせいか、アイゼンがほぼかからず、ずり落ちてしまう。スリーオクロックもあまり効かないので、仕方なくダイアゴナルを多用して登って行く。トレースがあったのが唯一の救いだったが、徐々に体力が奪われていった。延々と続く急登に加え、稜線特有の登り返しにも苦しめられた。おまけに天候も悪化し始め、降雪が始まった。2300mを超えた辺りから「砂払」を頭の中で唱えながら登って行くも、なかなか標高が上がらない。砂払の標高は2700mを少し超えているので先は長い。「確か、からびなさんは2560m辺りに幕営したって書いてたな…」。砂払が無理なら、その辺りまでは意地でも上がらないと翌日がもっときつくなると思い必死だった。幕営適地がないか目を皿のようにして歩いていたが、経験不足からかどこが幕営適地なのか自信がなかった。疲労が完全に限界を超え始めていた。ふと左上を見ると少し小高い丘の様になった部分に何とかテントを張れそうに見える。「もうアカン、限界だ…、あそこに張ろう!」と登山道を外れラッセルしながらその丘に這いあがった。そこは雪面が少し波を打ったようになっていたが、ザックを投げ捨てるように下ろした。鹿のような足跡があったのにも不安にさせられたが、いずれにしても、もう一歩も進めなかった。時刻は午後3時になっていた。
3.黄昏ブルー
今回はスノーシューを担いできたが、使ったのは整地の時だけだった。やはり適切な装備を適切なタイミングで持っていることは容易ではない。疲労感があまりにも激しかった。まずはザックをまさぐり、担ぎ上げたビールを取り出した。設営前に喉の渇きを癒す。疲労が激しいと、ビールですら消費できずに残すことがあったので、今回は早めに飲み始めた。担ぎ上げたものはできるだけ消費して荷物を軽くしたかった。
ガッシャブルム5EVOは表面の滑りが悪く、スノーシューのメッシュストラップに爪先を入れるのに手こずった。何とかヒールストラップをきつめに締め上げ、爪先をメッシュストラップにぴったりくっつけようとするも、うまくいかない。適当な装着状態で、雪面を踏み込み整地していった。
雪もぱらついていたので、整地もそこそこにテントの設営を始めた。疲れ切っているからか、あるいは狭いスペースのせいか、ポールを変にねじって組み上げてしまったことに、レインフライを被せる段階で気付く。ポールに引っ掛けたフックを全部外し一から組み上げ直す。インナーテントの四隅のループに、ローカスギアのイーストンゴールド24をがっしり差し込む。雪の量が少ないので、長いペグの半分くらいしか刺さらなかったが、地面にまで到達しているようで意外にカチッと固定された。レインフライを被せ、インナーテントのゴムループに引っ掛けた。ここは風が殆んどなかったので、ガイロープを張るかかなり悩んだが、これも経験と、面倒くさいが留めていく。あまりに狭く、密度の低いふかふか雪なので、竹ペグを雪に埋め込むのは諦め、適当に樹木にガイロープを引っ掛けて固定した。
テントの中に入り一息ついた時には、もう午後4時になっていた。整地をしっかりやらなかったせいで、テントが斜めっている。エバニューのAluテーブルFireを床面に押し付けるように置き、何とか水平なスペースを作った。2本目のビールを開け、ピザポテトを食べる。あまりの疲れに食欲もなくなっていた。それでも何か食べないとと、またウィンナーをフライパンで炒める。今回は久々にジェットボイルフラッシュを持ってきていた。ライターは必要だが、高所かつこの気候では、ジェットボイルの方がプリムスウルトラバーナーよりも火の付きがスムーズだった。
その後、ジェットボイルにお湯を入れ、そこにコンビニで買ったモヤシ炒めセットと2袋目のウィンナーを入れ、グツグツ煮て鍋にした。鍋の元が悪いのか、モヤシ「炒め」セットだからか、あまりうまくない。それでも食べないとという義務感から何とか平らげた。久々に黄昏ブルーに陥り、1泊2日での北岳チャレンジがとんでもない無謀な試みに感じられてきた。
シュラフの中で明日のシミュレーションを行う。八本歯のコル前が核心とは言うものの、どれくらいの難度なんだろう?やっぱりそこをブラックで行くのは避けた方がいいのだろうか?しかし、一方でかなり早く出ないと、帰り夜叉神峠に着くのが何時になるのか分からない。鷲ノ住山への登り返しをブラックでやるのだけは避けたかった。かなり鬱蒼とした山で、日のあった行きですら少し道が分かりにくかったからだ。
悶々と悩みながら、今年の始めにこのコースをかなりのハイスピードでやり切ったなおにゃんにラインした。かなり明日の行程に不安を募らせていたのだろう。「雪が付いてたら八本歯のコル前が核心かと」とすぐに返事をもらった。やはりそこが難所なのは間違いはないようだ。ブラック核心通過が怖くて、スタートも午前4時か5時か悩んでいると伝えると、「多分5時スタートすれば、ボーコン沢ノ頭あたりで明るくなると思いますよ」と少し元気をもらった。そう言えば、もう冬至から1ヶ月以上経って、少し明るくなるのも早まっているはずだ。「そうだね、やはり5時スタートで頑張るしかないな」。出来るだけ時間を節約するために、出発前に粗方撤収を済ませてしまおう。2時半に目覚ましをかけ、シュラフに潜り込んだ。
4.目指せ北岳
斜めにしか張れなかったテントだったが、比較的よく寝れた気がした。今回から導入したネイチャーハイクのダウンパンツが寒さ対策に効いたのかもしれないし、全くの無風でテントが揺すられなかったからかもしれない。(後日Sunnto9Baroで確認すると、睡眠の質は極めて劣悪だった...)
依然としてあまり食欲はなかったが、パンとコーヒーを飲み目を覚ます。昨日登っている時はあまり寒さを感じなかったが、やはり夜はそれなりに冷え込んだようだ。なかなかシュラフから出る気になれなかったが、スタート前に粗方撤収を完了させようと思っていたので、3時半過ぎにテントの外に出た。レインフライを撤収し終えた頃、早くもヘッデンを付けた登山者が下から登ってきた。「こんな所に張ってたんですね」と話しかけられた。「早いですね!小屋からですか?」と言うと、「そうなんですよ!みんなが2時に出るって言うんで、一緒にスタートしました」と言う。「行きに会った方ですよね?」と言われ、「あー、鷲ノ住山で道教えてくれた、砂払まで行ければって言ってた方ですね?」「ははは、無理無理、雪も降ってきちゃいましたし...、よくテント担いでここまで上がれましたね!」と言ってくれる。「いやー、小屋泊で正解だったと思いますよ。ここまで本当に大変で死ぬかと思いました😅」「全然追い付かないからスゲー速ぇーなと思ってました」と言われ、そうか...かなりの牛歩かと思ったけど、そうでもなかったのか。彼はかなり話し好きのようで、まだまだ話したそうだったが、僕も撤収の途中で手を止めず話していたので、渋々先に進んで行った。「お気をつけて!」「ではお先に...、まあすぐ追い付かれるんだろうけど...」と言いながら去っていった。彼が立ち止まって僕と話している間にも1人か2人上に上がって行った。
最初は全部撤収しようと思ったが、インナーテントは残しておくことにした。中にザックやスノーシューなどを入れておけるからだ。一応ポールにかけたフックは外し、風の影響を受けにくいようにした。ポールも倒した方がいいかとも思ったが、逆に立てておいた方が安定するかと思いそのままにした。
実は、この撤収中に身体に異変が起こってしまった。何かの拍子にしゃがみ込んだ時、右のふくらはぎに鈍い痛みというか、知覚過敏のような刺激が走った。「また、これ?😣」。右足に殆んど力が入らず踏ん張れない。この症状は今回で2回目だった。前回はつい最近、西尾根で西穂高岳に登った時に起こった。その時は、朝テントを撤収している間に自然と収まり、寝違えのようなものだと思ってあまり気にしなかった。しかし、もしかしたら重いテントを背負って無理に歩いたせいで起こる症状かもしれない。しかも今回はスタートの準備が整っても収まらなかった。「まあ、スタートして体が暖ったまれば治るだろう...」
予定より10分早い午前4時50分に幕営地をスタートした。アタックザックのバランスライト20を背負い、足に不安を抱えながら歩いていく。すぐに急登になり、右足が踏ん張れないので、登山道にある木を掴みながら何とか登って行った。「ヤバイな...、これ登頂できるんか...」。砂払辺りに来た時、夜叉神峠で僕のザックをゲートの上の隙間から受け取ってくれた男女のペアに追い付いた。女性の方が僕だと分かってくれて、「よくテント担いであの急登上がれましたね!」と声をかけてくれた。「はい、凄く大変でした。アイゼン全然かからないし...」
彼らをかわし先を進む。どうにも足に力が入らないまま、ボーコン沢ノ頭に到達した。風が恐ろしく強い。体が持っていかれるほどだ。ケルンのようなものがあり、そちらに進んでいく。日の出前だが、空が赤黒くなってきていた。振り返ると富士山のシルエットがはっきりとしてきていた。
このボーコン沢ノ頭からは少し道が分かりにくい。稜線を頼りに、適当に下り進んでいく。風が強いせいか、あまりトレースははっきりしなかった。それでも徐々に明るくなってきているのもあって、何とかあまり迷わずに進んでいけた。この辺りで太陽が上がり始めた。富士山の左から燃えるような朝日が上がる。相変わらずの暴風で、雪煙が舞い上がる。その雪煙が池山吊尾根を飾っていた。正に最高の稜線だ。前方に激しく立ちはだかるバットレスも赤く染まっていた。右手には男前の姿もある。相変わらず右足には力が入らないが、この瞬間にここにいる幸せが不安を少し和らげてくれた。左には西農鳥岳から間ノ岳の真っ白な姿が圧巻だった。
前方に先行する登山者の姿が視界に入ってきた。ちょうど八本歯ノ頭へ向けて登っていた。日は完全に上がり、赤色が消え雪の白さが目立つ。僕はどうにもならないくらいスピードが出なかったが、徐々に前の登山者との距離が詰まってきているような気がした。もしかしたら、彼らもラッセルをしながら進んでいたのかもしれない。
八本歯ノ頭へはあまりトレースがはっきりしない中、適当に登って行った。頂上は広くはないが少し平らになっていて、昭和35年に遭難した方の記念碑がある。ここから八本歯のコルまでがこのルートの核心だ。最初の下りを恐る恐るこなし、雪のたっぷりついたやせ尾根をしばらく進むと、登山者3人(全員ソロのようだった)がゆっくりとトラバースしている所に追い付いた。トラバースにはロープが掛けられていたが、あまりしっかりとしたものには見えなかった。トラバースの先には下りがあり、1人が下りきるまで次の人は上で待っているので渋滞が発生していた。3人の内、1人は女性だった。彼女には、「もう少し早く来てくれていたら、喜んで先を譲ってるのに」と言われながら、後ろにつき順番を待つ。ここの下りは最初の下りに比べて短く、ロープに頼ることなく難なく下りることができた。
そこからほんの少しやせ尾根を行くと、同じような下りになり、またみんなの後ろに付き順番を待つ。最初の一人が下りている間、前の2人は下を見下ろしながら、「あれどうやって行くのかな?」「右から巻くんでしょうね」などど言い合っているが、僕の場所からは彼らの陰になり、下は一切見えないので不安になる。最初の1人が下り切ったようで、話し好きのソロ男性が次に下りようとしている時、女性が振り返り「先行きます?」と僕に言ってきた。「いえいえ」と遠慮していると、下りかけていた話し好きの男性ソロの方が、「そうだ。やっぱり速いから、先に行ってください」と、こちらに戻って来た。「いや…そんなに速くないです」と断ったが有無を言わせず先頭に立たされてしまった。さっきまでは全く見えなかったので「どんな感じなんですか?」と上から下を見下ろす。「あー…なるほど」。まずまずの下りだな。最初に下りた別のソロ男性が下で休憩する中、ピッケルとキックステップでアイゼンを効かせながら、確実に下りていった。
ここからは全くのノートレースだった。ここまでもこの先頭の彼が道を切り拓いてきたのかもしれない。八本歯のコルまでの道の難度は、恐らく西穂の独標からチャンピオンピークくらいではないだろうか?モフモフのやせ尾根にノートレースだったので、ルーファイの要素が加わり少し難しくはなっていた。先頭を行く彼に、「先頭行ってもらってありがとうございます」と言いながら、「ここ来たことあります?」と聞くと、「夏は何度もありますが、この時期ここからは初めてです」と彼は神妙な顔で答えた。「僕も初めてです」
しばらく彼を先頭に2人で道を切り拓いて行く。さすがに僕も経験値が上がっているのか、なんとなくノートレースの危ない稜線でもどちらから攻めるかの見当がつくようになってきていた。ちょっとしたナイフリッジになり、「これはナイフの左行く感じでいいですよね?」と声を掛けると「そうですね!」とやはりソロより2人の方が安心感がある。そのナイフのピークに彼が立ち、下を見下ろしながら、「もう安全圏です😃」と言った時、「おー!やったー😂」と思わず喜びを顕にした。「よかった!」と彼も嬉しそうだ。「ちょっと痺れましたね!」「痺れますよね、ここ!」「特にさっきの坂を下りてからが痺れた、トレースないから…」。しかし、まだ足場はそれほどしっかりせず、2人で下を見ながら、「まだ安全地帯とは言い難いね…」と苦笑い。そのすぐ先には木の階段が続いていた。その階段を慎重に下りる。足かけが凍っていて、アイゼンが横滑りするので少し緊張した。
階段を下り切り、ノートレースやせ尾根を八本歯のコルに向かって進んで行く。左側は雪庇が張り出しているので右目にルートを取る。彼は振り返り、恐らく僕に気を使って「先行きますか?」と声を掛けてくれた。確かに先頭を歩くのが登山の醍醐味だ。僕は「いや〜、でも変わりましょうか、逆に?精神的に辛いでしょう?」と答えた。「いやいや😊、大丈夫ですよ」とやはり僕に気を使っての先頭オファーだったようだ。一番標高が低くく見える辺りで「コル、八本歯のコル、ココ」と彼は笑顔で振り返った。「あー、確かにココ一番低いかな、多分」「分岐が少し先にあります」「あー!」。彼はかなりこのルートに詳しそうだった。コルから前方を見て、「広河原見えますよ!」と遠くを指差した。また「大樺沢(だいかんばさわ)」と同じく広河原辺りを指差した。「あー!あれか!」と応じたが、僕はいまいち分かっていなかった。
そこからすぐに急な登りになり、2、3歩進んだところで、「(先頭を)代わってもらった方がいい…」と彼は立ち止まった。「酸素を…あの、上手く取り入れられなくて」「あー!そうなんですか」とここで先頭を交代する。彼の方が明らかに道を知っているので、最初はルート取りを聞きながら進む。しかし、やはり自分で見て判断して登って行くのが登山の醍醐味なので途中から自分を信じ、最適と思える道を進んで行った。八本歯のコルの分岐に到着した。道標がしっかり出ている。そこから意外に潜りこむ道を左から上に上がる。基本、稜線通しを貫いていくだけで気持ちよく進める道だった。前に木階段の手すりが見え始める。その手すりを掴むまでが急登リアルラッセルで、力の入らない右足に堪えるも、それもまた楽しめる精神的余裕があった。
手すりだけが雪から出た階段を越え、尾根を進んで行く。少しずづ、後の彼との距離が離れて行った。彼は途中で休憩で座り込んでいた。尾根が広くなり一面何にもない雪原になった。ここを気持ちのいい直線で上までラッセルする。岩が出始めると、その岩に沿って左に進んで行くと潜り込まず楽になった。完全な一人旅になって来た。急坂を上がり吊尾根分岐に到着する。そこに立つと、前方にまたいつもと見え方の違う中央アルプスがそびえていた。思わず感嘆の声を上げる。時刻は9時前とかなり押していたが、ここまで来て北岳を諦めるわけにはいかない。
この吊尾根分岐からは尾根通しに行きたい衝動に駆られた。しかしその尾根道を下から見上げても本当に上まできっちり道が続いているか分からなかった。それに引き換え、夏道には木の階段が見え安心感があった。夏道を選択し、木の階段を手掛かりに登って行く。しかし、途中からどうにも不安な急斜面に変わってくる。夏道はそのままその急斜面を行くのだろうが、ちょっとこれは危ないなと思い始めた。それでそこから右にトラバースし、最初に惹かれた尾根に乗ることを選択する。結果それが正解だったようだ。所々ずぼるものの、安全に歩くことができた。後ろを振り返ると北岳山荘が眼下に見え、間ノ岳へと続く曲線がなんとも言えず美しかった。夏に北岳を目指した時も最後はとても辛かったのを思い出しながら登って行く。そして、遂にビクトリーロードと思しき最後の直線になった。足に力が入らない不安を抱えながらも、ここまで来れたことに久々に胸が震える。目頭も熱くなり、誰もいない山頂で思い切り吠えた。しばらく感じたことのない達成感だった。北岳の山頂標識に向かって歩く。山頂は、とても穏やかだった。朝方あれだけ暴風だったのに、予報通りほぼ無風だ。太陽のぬくもりを感じる。時間を恐ろしく使ってしまったので、登頂する前は山頂標識にタッチしてすぐ下りようと思っていたが、そんなことはできなかった。恐らく日曜日の最初の北岳登頂を全身で味わった。
5.本当の核心
やはり押している時間が気がかりだった。いつもより短い20分ちょっとで山頂を後にし、帰路についた。山頂からは登りとはルートを変え、稜線をメインに下って行く。比較的上の方で途中まで一緒だった3人の女性のソロの方とすれ違う。「お疲れ様でした」と挨拶をしてくれる。「この登りもいまいち道はっきりしませんでしたね」と僕も声を掛ける。「そうですよね」と彼女も同意した。僕と同じく彼女も最初は夏道を選択したようだ。「登りはいいですけど、ちょっと帰りはあの道は怖いですよね…。下りは稜線伝いの方がいいかもしれません」と彼女に言うと、「でもその稜線結構ずぼって苦労してるみたいです」と後ろを指差した。そちらを見ると、途中まで2人で先頭を歩いた彼が、その稜線を上がってきているのが見える。確かにずぼりながら登っているようだ。その稜線を下り、その彼ともすれ違い挨拶を交わす。「もうちょっとなんで頑張って!」と言うと、かなり疲れ切った顔で「まだまだあります」。びっくりして「え!北岳の先もまだ行くんですか?」と聞くと「いえ、北岳はすぐですが、そこから帰らないといけないので😥」と僕と同じ心配をしていたようだ。そう、ここから夜叉神峠はものすごく遠かった。
途中で適当なところをトラバースし、吊尾根分岐に戻って来た。そこで、朝ザックを受け渡してくれた男女のペアがゆっくり登ってきているところに出くわした。挨拶を交わし、「みんなは上でまったりしている感じですか?」と女性に聞かれたので、「まだ誰もいませんでした」と言うと、「え?」と驚かれる。「あ、でも僕の後ろにソロが3人続いてます」と言うと、「じゃあ一番乗りだったんですね!おめでとうございます」と言ってくれる。「僕の前に誰かいたかもしれませんが!」と言うと、「いや、今日アタックしてるのは5人だけじゃないかな?」と彼女は男性に確認していた。僕は彼女に「ある意味僕にとってはここからが核心です」と言い、「帰らないといけないので」と付け加えた。この2人は2泊の予定なので、余裕があるのがうらやましかった。
ここから、明るく無風になった池山吊尾根を堪能しながらゆっくり歩いて行った。どこを見えても贅沢な景色ばかりだ。少し進んでは立ち止まり、振り返り、最高の稜線を堪能する。核心ルートも帰りは登りなので、楽に突破することができた。なんといっても、自分たちで作ったトレースが心強かった。砂払の幕営適地を確認し、まずは無事に自分のテントまで帰って来た。幕営地の標高をしっかり記憶していたとはいうものの、テントが見つからない不安を少し恐れていたが、杞憂に終わった。
30分ほどかかってインナーテントのを撤収し、長ーい帰路についた。時刻は午後1時頃だった。もうヘッデンは確実とはいうものの、右ふくらはぎの足の状態は引き続きよくなく、「本当に辿り着くのか?」という不安を抱えながら歩き始める。もう一つの不安材料は水だった。テント場近くには密度の高い雪がなく、あまり水作りができなかった。山専用ボトルに残っていた水は恐らく200mlほどしかなかった。
池山御池小屋まで、自分が行きに苦しんだ急坂を確認しながら下って行く。さすがに下りだとさほど大変さを感じることなく小屋に戻って来た。ここで、しょーゆ君に教わった「つらら」のことを思い出した。彼は水作りをする時、まずつららを探すという。雪でもそうだが、効率のいい水作りのコツは密度の高い雪を探すことだ。その点、つららの密度は群を抜いている。小屋の屋根を見ると、いい感じのつららが屋根にできていた。僕はそのつららを根元から折り、それをかじって水分補給をした。少し衛生的に心配だったが、喉の渇きには勝てなかった。
小屋からあるき沢までは800mほど標高を下げる。延々と続く急坂を下り続け、「ようこれ登ったな!」と、いつも思う感想を抱く。あるき沢に戻って来た時には午後4時20分になっていた。忘れていたが、このあるき沢から鷲ノ住山の取り付きまでがかなり大変だった。長い吊尾根トンネルを抜け、野呂川第二トンネルを抜けると、ありえないアクロバチックな登山道でさらに標高を120mほど下げる。ここにかなりてこずり、鷲ノ住山へと登り始めたのは午後5時近くになっていた。序盤ですぐにヘッデンを点灯させた。
この鷲ノ住山への登りが大変なのは覚悟していたので、とにかく、けがをしないようにゆっくりを心掛けて登る。道がかなり分かりにくいが、登山道にはピンクテープの他に変なケーブルの様なものが所々取り付けられていた。そのケーブルを追いかけるとたいていピンクテープが出て来たので、それも道しるべだったのだろう。水がないので喉がカラカラになりながら2時間ほどかけて鷲ノ住山を越え、夜叉神峠側の登山口に降り立った。時刻は午後7時になってしまっていた。小さく吠える。ここから先はもう下山したようなものだ。正直かなり限界に近かったが、何とかこの後も無心に歩き切り、バリケードに戻って来た。デカザックは通路を通れないので、ヘルメット、スノーシューをザックから外し、バリケードの下から向こう側に渡す。小さくなったザックを手で持ちながら狭い通路を渡り、やっとジムニーに辿り着いた時には午後8時20分になっていた。今まで一番遅いゴールだった。
やはり、この時期の北岳を、テン泊装備で1泊2日でやるのは無謀だったと言える。無理をしたくないなら、池山御池小屋に2泊の行程を強くお勧めする。しかし、冒険を求めるなら...、やはりテント泊だろう。久々に地獄を味わったが、それも最高の稜線を美化するアクセントになってしまった気がする。今度は確実に砂払に辿り着ける体力を付け、富士山の見える幕営適地でテントを張ってみたい。
(トンネル通過が多いせいか、軌跡やペースはむちゃくちゃになっている。ヤマレコの方が幾分ましだった)
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ハードボイルド山岳小説、今週号も楽しませていただきました!通勤電車乗ってる時にちょうどいいんですよ〜😙
ボーコン沢の頭から11:46に撮影された甲斐駒の山頂に、ちょうど居ました😎
この日は風もなく最高でしたね✨
北岳も私の「冬に行きたい山リスト」に入っていて、バットレス間近で観たい…
大変お疲れ様でした。
Kgcmさんなら、砂払の幕営適地に行けそうですね🎵
ありがとうございます!
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