日暮沢小屋泊りで

2023年02月23日(木) 〜 2023年02月24日(金)

• GPS: 20:05
• 距離: 36.1km
• 登り: 2,279m
• 下り: 2,271m

コースタイム

1日目

• 山行: 11:08
• 休憩: 0:21
• 合計: 11:29

3:50 スタート地点
6:59 6:59 日暮沢小屋
9:04 9:04 ゴロビツ沢源頭水場
11:11 11:13 清太岩山
12:19 12:30 ユーフン山
13:17 13:24 清太岩山
14:28 14:29 ゴロビツ沢源頭水場
15:12 15:12 日暮沢小屋
15:19 宿泊地

2日目

• 山行: 9:13
• 休憩: 0:23
• 合計: 9:36

8:32 宿泊地
10:57 10:58 ハナヌキ峰
11:02 11:18 ハナヌキ峰分岐
11:53 11:58 三沢清水
13:02 13:03 ハナヌキ峰分岐
13:10 13:10 ハナヌキ峰
18:08 ゴール地点

天候

曇り時々晴れ

アクセス

利用交通機関：

自家用車

根子の最終除雪点に駐車(降雪直後は深夜早朝から除雪が入るので注意)

コース状況／危険箇所等

ポストは大井沢温泉ゆったり館にあります(用紙無し)

・根子〜日暮沢小屋
7kmの林道歩き。林と道の境目が分らないのでヘッデン行動の時は進行方向に悩むところもあります。
道路わきの切り立った壁が雪崩の起きやすいところがあるので通過注意。
・日暮沢小屋〜ゴロビツの頭〜清太岩山〜ユーフン山
目立った危険個所はありません。今回はゴロビツの頭の雪庇を乗り越えるのが一苦労でした。ゴロビツの頭から先は稜線歩きで風当たりが強くなります。清太岩辺りはがっちり凍ってクトーでも登れなかったので本アイゼン使用しました。雪質が悪い上ガスが出て視界も悪くなりユーフン山の先のナイフリッジを渡らず撤退としました。
・日暮沢小屋〜古寺山
前日から続いて春の陽気で雪質悪化。小屋周辺は完全に腐ってました。標高を上げてようやく滑走を楽しめる雪質に。古寺山手前の雪庇はゴロビツの頭と違い難なく乗り越えられました。

その他周辺情報

下山後の楽しみの湯ったり館が定休日で閉館。寒河江のゆ―チェリーまで移動して入浴。￥350

写真

2/23 4:03

日の出前に根子を出発。
林道を歩き、日暮沢小屋へ向かいます。

2/23 5:17

ダム付近は雪崩の危険有り。
滑落の危険もあるので注意しながら進みます。

2/23 6:05

日暮沢小屋手前の橋。
去年完成したばかりだそうです。
これまではこの橋が無かったので沢越えが大変でしたが、今回は楽々通過。

2/23 6:07

日暮沢小屋に到着。
ここで荷物の一部ををデポ。
身軽になって進みます。

2/23 7:02

今日は竜門山を目指す事にします。

2/23 8:21

樹間は広く、スキーでも登りやすい。
滑走にも良さそうなルートです。

2/23 9:17

鶏)電池切れで動かなかったカメラがようやく復活
ゴロビツの頭　この雪庇の通過に手間取った。

2/23 9:27

雪庇へのアプローチ。
さて、どこから取り付きましょうか？

2/23 9:38

振り返ると月山

2/23 9:38

まずは雪庇に向かいます

2/23 9:44

どこも大きな雪庇が出来ていて、上がるのは容易ではありません。
奥の方に雪庇が切れてる場所はあったのですが、雪崩の危険があるのでアプローチは避け、この辺から上がる事にします。

2/23 10:13

(L氏が)苦労の末突破
鶏はこの後お助けスリングもらってようやく上がりました。ありがたや。
L）最後は腕力勝負。腕がパンクしました。

2/23 10:18

頭に上がると素晴らしい景色が広がる
L）雪庇から顔を出した瞬間、これが見えたのでテンション上がる！

2/23 10:18

月山

2/23 10:18

帰りはこの斜面を降ります。

2/23 10:24

以東岳もきれいに見える。

2/23 10:24

以東岳、拡大

2/23 10:24

以東岳に向かって気合の入るL氏
L）竜門迄の予定だけど、これだけハッキリ見えると行きたくなるね。

2/23 10:30

北の方角には、障子岳、赤見堂岳が見えます。

2/23 10:30

さて、赤見堂組はどの辺を歩いているのでしょうか？
この天気であれば楽しんでいる事でしょう。

2/23 10:38

ゴロビツから先は視界が開けます。
鶏)気持ちいいけど風が寒い

2/23 10:39

大朝日と小朝日

2/23 10:39

良い青空
ユーフン山と清太岩山

2/23 10:44

この時までは素晴らしい天気でした。

2/23 10:44

絶景に目を奪われつつ、先へと進みます。

2/23 10:45

ユーフン山と清太岩山

2/23 10:45

ユーフン山の東面。
今はお肌スベスベで、傷一つありません。

2/23 10:45

主稜線には徐々に雲がかぶってくる。

2/23 10:48

清太岩山へ向かいます。

2/23 10:54

ユーフン山からコルに向かって雪庇が続いています。
あそこを通過する際は雪庇に寄り過ぎないよう注意しましょう。

2/23 11:02

振り返り、歩いて来た道を眺めます。

2/23 11:16

清太岩山からコルへ向かって滑り降ります。
そこそこ傾斜があり、シールでの滑走なので難しい。
コルから先はアイゼンだったので、シール剥がして滑走でも良かったかな。

2/23 11:36

コルへ降り立ち、ユーフン山へ登ります。

2/23 12:09

クラストしているうえ風が強く、上の方の視界も悪くなってきたので滑走はあきらめ板をデポすることに。

2/23 12:12

L)今回が初使用の軽量アイゼン。
靴との相性が悪いようで、外れてしまいます。
ちょっと対策練らないとダメですなぁ。

2/23 12:21

ユーフン山はガスで視界が悪い

2/23 12:21

とりあえず、ユーフン山で記念撮影。
鶏)ガスがかかって一気にテンションダウン

2/23 12:25

ナイフリッジの偵察に余念のないL氏
おそらく近いうちに再訪を誓っているのであろう。
L）残雪期に再訪したいなぁ。

2/23 12:27

ナイフリッジ近撮
この先、竜門山方面はガスで視界が無さそう。
今回はここまでとし、来た道を戻ります。

2/23 12:48

ちょっと下がるとガスの下に出るがクラストが酷いのでスキーを担いで降ります。

2/23 13:16

ガスが背後に迫ってくる

2/23 14:03

ようやく滑走タイム

2/23 14:05

雪質は中々良好。
苦労して雪庇に穴開けた甲斐がありました(笑)
鶏)感謝‼

2/23 14:29

ゴロビツを滑り終え、ツリーランになります。

2/23 14:29

ゴーグルで見えないがどや顔に違いないL氏。颯爽と決めポーズ。
L)( ー̀ωー́ )✧ドヤッ

2/23 14:54

下に行くと少し雪が重くなってきましたが、充分滑れる雪質。
この日は、上から下まで快適な滑りが楽しめました。

2/23 15:15

日暮沢小屋に帰還。
予想外に天気良く、充実した一日でした。

2/24 9:01

日付変わって、24日。

2/24 9:34

翌日も斜面を求めてアルバイト
L)昨夜飲みすぎたせいか、胃の調子が悪い…
なかなかペースが上がらず鶏氏について行けません^^;
鶏)登りで張り切りすぎて帰りはグダグダになってたのはお年頃だからです。

2/24 9:34

木陰から昨日登ったゴロビツの頭

2/24 10:00

去年の大朝日岳へ登った時のルートでハナヌキ峰へ向かいます。

2/24 10:06

予報では曇り空でしたが、時折青空が見えてまずまずの天気。

2/24 10:31

ようやく支尾根の上に

2/24 10:46

ハナヌキ峰へ向かって雪庇が続きます。

2/24 10:36

雪庇を警戒しつつ、林寄りを進みます。

2/24 12:04

古寺山の雪庇

2/24 12:06

古寺山の雪庇へアプローチ。
雪庇の切れ間を狙います。

2/24 12:06

こちらの斜面も綺麗なものです。
ここもいつか滑ってみたいものです。

2/24 12:12

L）最後の雪庇越えは鶏氏に御任せ。
ここまでの登りで私は力尽きました。。。

2/24 12:14

この日も思いのほか良い天気でした。

2/24 12:16

鶏氏のトレースを辿って、雪庇の上へ乗りあげます。

2/24 12:14

月山も見えず

2/24 12:18

正面には小朝日岳

2/24 12:18

小朝日岳、拡大。

2/24 12:19

大朝日岳方面は残念ながら雲に包まれ見えません。

2/24 12:32

古寺山へ続く雪庇。

2/24 12:31

小朝日をバックに滑走準備
小朝日は見えたが主稜線はすべてガス

2/24 12:34

では、滑走開始。
北ルンゼへとドロップします。

2/24 12:35

気持ちよくスプレーを上げて滑るL氏
この瞬間に今までの苦労も忘れる。

2/24 12:37

右に見えるのはハナヌキ峰。
その西側麓へ続くルンゼを滑ります。

2/24 12:37

L)鶏氏にトップを譲ってもらい、まっさらな斜面を滑走します。
ラインは選び放題。
さて、どこを滑ろうかなぁ〜

2/24 12:38

L)鶏氏がターンを切るたびに盛大にスプレーが舞い上がり、見ているだけでも爽快な滑走でした。
鶏)これは最高すぎる！

2/24 12:39

L)今年滑った中では最も快適な斜面でした。
動画撮影したかったけど、GOPRO持ってこなかったのが悔やまれます。

2/24 12:42

シュプールを眺めて悦に入る。

2/24 12:56

L)良いシュプールが描けたように思います。
( ー̀ωー́ )✧ドヤッ

2/24 13:01

北ルンゼ滑走後は、ハナヌキ峰へ登り返し。
その後、再び滑走に入ります。

2/24 13:40

楽しかった滑走もここまで
雪が腐ってストップしまくる

2/24 13:42

全面ストップスノーで板が滑らねぇ。。。
さっき滑った北ルンゼとは逆の意味で印象に残る雪質でした(笑)

2/24 14:08

林道まで滑り降り、日暮沢小屋へ帰ります。

2/24 14:27

小屋に戻ってくる
来たときは入り口が見えなかったがドアが一部顔を出してる。
あまりの暖かさに一日で30cmくらい雪が解けてるようだ。

2/24 14:28

1階が完全に埋まっているので、主に3階から出入しました。
このハシゴの昇り降りが地味に辛い。

2/24 15:31

荷物を撤収し、小屋を去ります。
それにしても鶏氏のザックはデカい。
いつも思うのですが、何が入っているんだろ？
鶏)ホントにデカいな。何が入ってるのか自分でも謎です。

2/24 15:33

林道を歩いて下山します。

2/24 15:36

日暮沢雨量観測所
屋根に雪が積もってキノコみたいになってます。

2/24 16:07

帰りの砂防ダム。
鶏)疲れが酷く足に来てる。デブリの上で何度も転ぶ。

2/24 16:12

L)新たに落ちてきたと思われる雪塊も見られました。
気温の高い日は要注意ですね。

2/24 16:49

林道の対岸には全層雪崩の跡が見られます。
このような雪崩跡は、今後、あちこちで見られる事になるでしょう。

2/24 16:57

アメリカ橋

2/24 17:49

ようやく下山。
ヘッデン点ける前に何とか下山

2/24 17:54

最後は町道歩いて車へ帰ります。
二日間、お疲れ様でした！

撮影機器：

OLYMPUS Tough TG-5 オリンパス

OLYMPUS Tough TG-6 オリンパス

装備

備考

荷物が重すぎて最後は文字通りフラフラで下山しました。by鶏

感想

Luske

去年2月の大朝日岳に続き、今年も厳冬の朝日連峰へトライします。
今回は有給休暇を利用し4連休を確保したので、鶏氏は前回以上のロングルートを計画し、それに私も参加させて頂きました。
しかし、残念ながら天気が優れず。
初日以降は主稜線を歩ける天気では無い、と判断した我々は日暮沢小屋ベースとし、主稜下の斜面で滑走を楽しむことにします。
結果としては、ユーフン山、古寺山の到達に終わりましたが、雪質には恵まれて、朝日連峰の大自然の中、爽快な滑走を楽しむことが出来ました。
中でも古寺山の北ルンゼは特に良く、ここの滑走は今期、私が経験した滑走の中では最も爽快さを感じる事ができました。
この滑走の為だけでも二日間頑張った価値がある、と思わされるような至高の1本でありました。
その後の樹林帯では雪が腐ってストップスノーに悩まされましたが、それもまた一興。
今年も厳冬期の朝日連峰を舞台とし、山スキーに興じれた事を嬉しく思います。
長い林道のアプローチ、そしてその後続く深い雪の急登や、雪庇の脅威など、この時期の朝日連峰はきつい要素が満載ですが、それを乗り越え辿り着いた先の滑走には、筆舌にし難い爽快感と充実感があります。
リフト利用等で手軽に滑走を楽しめる山も良いですが、この朝日連峰のような膨大な労力を伴う山も、また良いものだと思わされます。
晴天に恵まれる事は数少なく登れるチャンスが中々無いのが辛いところですが、これから残雪期を迎え、晴天率も上がります。
今期、再び朝日の山へ訪れる事を期待して、今後も山スキー活動に励んで行きたく思います。

chicken_man

　2月の連休。去年は晴れたがさすがに毎年晴れてくれるほど甘くはないです。計画してた山行は次回に取っておくことにして日暮沢ベースで遊んでくることにしました。
　毎度のことですが出発前から荷物のデカさに心折れかかりました。長い林道歩きの果て何とか日暮沢にたどり着くと荷物を降ろし身軽になって竜門方面へ。
　ゴロビツの頭までは抜けるような青空にテンションUp。雪庇の突破に少し手間取りましたが工作隊長の果敢な働きで事なきを得ました。去年は板を履いたまま抜けられたので今年は少し雪が多いのかもしれません。
　尾根に乗ったところで主稜線が端から端まで一望でき声が上がりましたがご褒美はここまで。この先はスキーで進むのは厳しいクラスト。風も強まりガスも下りてきてやる気のなくなった我々はユーフンで折り返すことに。
　帰りは快適な滑走で小屋に着いた一杯がノドにしみわたりました。
　翌日も予想よりかなり天気が良く古寺山まで遊びに行くことに。気温は高めながら想像以上に素晴らしい天気と滑りやすい雪に毎週行きまくり滑りまくりのL氏をして「今シーズン至高の一本」と言わしめた最高の斜面を楽しめました。
　高い気温は標高を下げるとストップ雪に変わってスキーが取られて小屋に戻る頃には足がパンパン。必要以上の重い荷物と相まって帰りの林道は古寺の登り以上に辛かった。頭の中で軽量化軽量化と唱えながら運転して帰りました。