白山・加賀禅定道(古の登拝道を辿る山旅)
- GPS
- 27:49
- 距離
- 23.0km
- 登り
- 2,146m
- 下り
- 2,022m
コースタイム
- 山行
- 8:36
- 休憩
- 1:45
- 合計
- 10:21
- 山行
- 2:05
- 休憩
- 0:02
- 合計
- 2:07
天候 | 1日目:曇り時々晴れ 2日目:雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2014年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
・1台を市ノ瀬にデポ、もう1台に乗り合わせて一里野へ向かう。 ・加賀禅定道は本来のハライ谷登山口と、少しショートカットできる加賀新道檜倉登山口があるが、今回は後者の加賀新道を利用した。 ・檜倉登山口は、一里野スキー場のゴンドラ乗り場を横目にしばらく林道を走り、砂利道に入ってすぐのところにある駐車帯の少し先にある。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
◆加賀禅定道(檜倉〜白山室堂) ・特に危険箇所なし。 ・しっかりとルートが付けられているので迷う心配もほとんどない。 ・水場は枯れている事が多いので、ないと思って用意した方がよい。 ・奥長倉避難小屋にトイレあり。 ◆砂防新道(エコーライン〜別当出合) ・危険箇所なし |
その他周辺情報 | ◆白山室堂情報(初めて食事付きで泊まったので気がついた点を残します) ・夕食は20分の入替制だが、日没の時刻にドンピシャ当たっていること、時間の変更も困難なため心行くまで夕陽を楽しみたい人は素泊まりの方がよい。 ・トイレは「こざくら荘」の奥にあるトイレがお勧め。(洋式、夜間電気あり、手洗い場あり、臭いなし) ・寝室は空いていても隅から詰め込まれるので狭苦しい。(素泊まりの場合はある程度自由に場所を使える) ・食事は・・・まあこんなもんでしょう。ご飯、味噌汁のおかわりは自由。 ・売店は夕方6:15まで、朝は6:30から。 ・消灯は20時。 ・屋内では火気厳禁なので、バーナーは外で使用する必要がある。(素泊まりの場合は冬季小屋を割り当てられるので火気の使用が可能) 【総括】 以上の状況から、多少荷物が多くなっても差し支えないという人は素泊まりをお勧めしたい。 |
写真
感想
前々からyamachanと白山の紅葉を見にいく約束をしていたので、本来なら紅葉のピークとなるこの週末を選んで由緒ある加賀禅定道から室堂を目指すことになった。
当初は一番の紅葉スポットであるお花松原を目当てに中宮道へ下山する予定だったが、2日目の天気予報が悪いこと、紅葉のピークが1週間前倒しになってしまったこと等を勘案し、別当出合まで縦走することにした。
1日目、市ノ瀬にyamachanの車をデポし、自分の車で一里野を目指す。
家を出るときは晴れていたのだが、白山周辺は雨・・・そのうち晴れることがわかっていたので心配はしていなかったが気持ちが萎える。
今回は加賀禅定道〜中宮道周回ではないし、yamachanがロング初トライとなるのでハライ谷ではなく加賀新道の檜倉へと向かうことにする。
まだ薄暗い中ヘッデンを灯してスタート。
しばらくは雨が降ったり止んだり・・・だがカッパを着るほどの天気ではなかった。
やはり紅葉のピークは1週間前だったようで、去年歩いた時と比べてかなり寂しい感じに映る。
天気の移り変わりが激しく、雲の流れも速い。
結果的にその天気の変化が加賀禅定道の様々な表情を見せてくれることになり、飽きることなく歩くことができた。
大汝峰まで来ると・・・あの御嶽山が噴煙を上げているのが見える。
心なしか先週眺めた噴火前の御嶽山とは全く別の山に見えてくる。
滑落や道迷いといった登山者に起因する類の遭難ではない・・・山そのものが牙をむいたのだ。
小さいお子さんや娘さんを亡くされたご遺族のことを思うと、胸が一杯になる。
そして御前峰・・・同じピークでも砂防や観光新道から登ったものとは意味が異なる。
平安時代の人々と同じ、由緒正しき禅定道から登ったものだ。
いつもはスルーしてしまう御前峰だが、この日ばかりは東面の素晴らしい紅葉を眺めながらゆっくり流れる時間を楽しんだ。
この日のクライマックスは夕焼け。
結局あまり姿を見せてくれなかった太陽が、最後の最後に、地平線に落ちる寸前にまばゆいばかりのオレンジ色の光を放つ。
そこにいた人々が各々に歓声やため息が漏れる。
自分が白山で見た夕陽の中で一番だったかもしれない。
翌朝、予報通り雨。
あわよくば別山〜チブリ尾根経由で市ノ瀬へ降りようかとも考えていたが、yamachanと相談して砂防新道で消化試合。
あとは一里野で温泉に浸かって、うどんを食べて終了。
今回は歴史や災害など、色々と考えさせられる、深〜い山旅となった。
前回、お花松原を見てからというもの、相当楽しみにしていた加賀禅定道から中宮道への周回。
今回、二日目が雨予報のため、周回はパス。別当への縦走に変更。
それでもピストンではなく、登りだけで一日15km超を歩くのは初トライ。
今回の山行きを成功させるため、前日の酒を控え早めに就寝、得意のシャリバテ防止のため行動食をしっかり準備、かつ持ち物を絞り極力軽量化。
登りはじめは雨がぱらつくも、晴れの予報を信じ、心地良い緊張感の中スタート!
徐々に晴れゆく空、様々に流れる雲、アップダウンを繰り返しながら爽やかな空中散歩。
紅葉時期の白山なのに誰にも合わない。
熊鈴の音がやけに大きく感じる静かな山歩き。
昔の人は、室堂の豊富な食料もなく、ろくな装備や救助システムもなく、強い信仰心で何足ものわらじを履き替えながらこの長い道のりを歩いていたのか・・・。
そんなことに思いを馳せる。
1時間〜1時間半毎にこまめに栄養補給。
偉大な大汝を何とか上り詰め(終盤のここがホントにつらかった)、御嶽山とそこにいるはずの人々に合掌・・・。
一旦下って、いよいよ最後の上り・・・。
そして、御前峰登頂!
長い道のりを歩いてきて到達した山頂は、別当からでは味わえない感動。
その距離だけではなく、御嶽山の煙、中宮道方面を見下ろす燃える紅葉、冬の予感の冷たい夕風・・・様々な要因が重なり、Sanchanには内緒にしてましたがほとんどうるうるでした。
地元白山の素晴らしさ再発見。
今回もありがとう、Sanchan、白山、そして山行きに送り出してくれる家族に。
ロングコースお疲れさまでした。
紅葉、夕日の美しさは言うまでもないのですが、翌朝のモノクロ別山が幻想的でいいですね。
Sanchanさん、私気づきました。前に言われてた石徹白道、このパターンでyamachanさんと歩くことが可能?そうするとホラ、加賀禅定道〜石徹白道がつながります。泰澄大師が歩かれた修験道、是非実現させてください。ちなみに私が銚子ヶ峰山頂でご一緒したsyounenk母娘さんはこのコースを歩いてこられました。(だぶん、アラっ、違ってたらごめんなさい)
kimicocoさん、おはようございます。
今回は紅葉している木々を見て「kimicocoさんがいれば名前とか教えてくれそうだなぁ」とか話しながら登っていました。
紅葉がきれいなのはいいのですが、特に標高が低い場所の広葉樹の名前がよくわからないんですよね・・・
白山からの夕陽は海に沈むので、毎回とてもいい色を出してくれます。
他の山では西側に山があったりするのでなかなかこういう色は見れませんね。
朝の別山、ダメ元でご来光を求めて山頂へ行く方も多かったのですが、自分たちは早々にあきらめて室堂平で別山や乗鞍を眺めていました。
こんな光景もなかなか見れないのでいいですよね。
石徹白の話ですが、ちょうど登りながらyamachanと「縦走できますね」って会話をしていたんですよ!
美濃禅定道、北縦走路をこのパターンで攻めたいと思っていたところです。
自分以外にもう一人白山好きなパートナーが必要なので、普通はなかなか厳しいですよね。(yamachanも先日まではそれほど白山に思い入れが強くなかったようなので)
kimicocoさんも、機会があればぜひご一緒しましょう!
kimicocoさん、こんばんは。
百聞は一見にしかず、とはこのことですね。
今まで観光新道やら南竜経由やらで白山に満足してたのが恥ずかしいくらい。(もちろん、それらの素晴らしさも否定するわけではないですよ!)
登山始めて10年。日本国内の山だけに限ってもまだ1%も登ってないし経験してないし・・・、人生2回欲しい!(^_^;)
Sanchanさん、こんばんは。
Yamachanさん、はじめまして。
同日加賀禅定道を歩いておりましたが、天池までガスだったので紅葉の状態があまりわかりませんでした。美女坂や百四丈の滝周辺がいい感じですね。
室堂に1泊して白山縦走とかうらやましいです。
そして、夕日がすばらしいです!
ご来光と真っ赤に染まる夕焼けは僕も体験してみたいですね。
souさん、
まずは加賀禅定道〜中宮道の日帰り周回、本当にお疲れ様でした。
souさんと逆で、前半は景色が堪能できましたが、大汝に着くころにはヒルバオ雪渓方面にも雲がかかってきて、クリアな紅葉が見れませんでした。
いや〜、今回の夕陽は格別でしたねぇ。
モルゲンはともかく夕陽ばかりは泊まらないとなかなか見れないので日帰りメインのsouさんにはハードルが高いのかな?
自分はモルゲンロート、アーベントロートが特に好きなので、泊まれる時はできるだけ泊まるようにしています。
ここだけの話、11月は端境期でどこも閑散としていますが、空気も澄んできて朝晩の絶景を楽しむならこの時期が一番だと思っています。
上の方でkimicocoさんもコメントしていただいていますが、2台あれば縦走とかできちゃうので、よかったら今度一緒に歩きましょう!
souさん、こんばんは。
同じ日のレコ拝見し、ぶっ飛びました!
深夜0時に出発し夜通し翌日の夕暮れまで。
感服します。
特に一人で避難小屋で朝までガマンの時を過ごし、また前に進んでいく・・・まさに修行の道・加賀禅定道!
いいもの見させてもらいました。
今回の一泊の山行でアップアップの私、まだまだ修行が足りませんね(-_-;)
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