カムエク南西稜


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過去天気図(気象庁) | 2014年12月の天気図 |
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アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
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写真
装備
個人装備 |
テント無線GPS無しのプリミティブスタイル
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感想
週末では出来ないような、真摯に純粋に、全身でぶつかる山登りがしたい。
もがいたりあがいたりしながら山の懐で抱かれたい。そんな訳で日高の憧れのルート、カムエク南西稜に挑んだ。
6行動4停滞持って入山。今回の為に有給つなげて連休11日とっている。
天気に恵まれ停滞無しで大晦日下山となった。
持ち帰ったのはしょぼい携帯で何とか撮った写真が数枚と、心地よい疲労感。
12/26 晴れ
最終バス停(17:50)C1(23:30)
バス停から月明かりを頼りに歩く。満天の星。ウトウトしながら、歩く。
ラーメンをたべたり小休止しながら。眠気の限界が来てツェルト張ってC1。
12/27 晴/曇り
C1(7:00)コイボク林道(14:00)C2(17:30)
ひたすら歩く。5万図のコイボク林道の橋の位置は古く実際と一部違う。・410辺りで除雪終わりスノーシュー。
5万図「コイボクシ」の「シ」の辺りでC2。ツェルト泊は笹を敷くと暖かい。
12/28 晴れのち曇り
C2(6:30)清和橋(9:00)・1151(13:15)Co1340=Ω3(14:40)
ラッセルはすねくらい。橋が地図と違うので惑うが、思ったより先まできていて清和橋にすぐ着く。ようやく登りだ。
・1151までズボズボ、笹と倒木が非常にうざく腰まで埋まったりする。・1151から歩き易くなる。
Co1340に良い雪がありイグルー。深夜から翌未明にかけて寒冷低気圧の通過。太平洋に高気圧が張り出しており湿雪。
12/29 雪→ガス→夕方晴れ 稜上視界100程度
Ω3(6:00)シカシナイ山(8:10)・1821(13:00)P1800先=Ω4(13:40)
4時出発でカムエク一気に狙えるかと目論んだが、外はまだ雪。視界が無いので明るくなるのを待つ。
湿った新雪20cm。昨日の疲れがたまっておりペースが上がらない。ラッセルすね〜膝。シカシナイ山から先の稜上は、
南側が雪崩斜面で所々樹林内雪庇が張り出す。かといってカンバ帯に寄ると体が埋まって進めない。
スノーシューの爪も決まらずズルズル・ズボズボ・カンバ・ハイマツ地獄。苦しみの連鎖。
予定より大分時間がかかり・1821に着く。ここからは白く美しい稜線。痺れる。
・1564尾根と合流するP1800の少し先のコルに良い雪面があり、ブロック積んでイグルーを建てる。1人でブロック
積むのは大変だ。倍時間がかかる。夕方、突如雲が途切れる。雲海に浮かび夕陽に輝く日高山脈の中にぽつんと自分は立っていた。
夕陽に輝くカムエクを初めてここで目にする。涙が出る。ここまでつらかった。自分だけの宝物を得る。
12/30 ガス 視界200程度 風は気にならない程度
Ω4(6:30)カムエク(9:50)八の沢左岸尾根末端(13:00)札内ヒュッテ=C5(18:00)
天場出るとガスッているが視界200程度はとれる。ウンをイグルーにデポして出発。
東側に一部大きな雪庇あるが問題ない。P1850手前で先にある核心部が見えた。
超細く見える。恐竜の背骨の様で物凄い怖い。本当にあんなの行けるのか。不安と期待を抱いて核心部に入る。核心部は殆ど岩稜だが意外と東側を捲いたり出来、
ナイフリッジが2カ所程ある。今回は雪が飛ばされていて、雪庇は嫌らしくない。岩稜が終わると、カムエクまで一気の急登。
既に息切れ気味でペースダウン。南側が雪崩斜面になっていて大きな雪庇もあり気は抜けない。残った力を振り絞りやっとピークに立つ。
ここまで本当に長かった。ピークからは左岸尾根を下る。十勝側は概ね晴れていて、カムエクを振り返りながらだばだばと降りる。
ピークからトレースがついていて、AT成功し天場を撤収している北大ワンゲルPと出会う。皆充実した良い表情だった。ヒュッテまで歩きストーブの脇で眠る。この世の天国。
12/31 曇り
C5(8:30)札内ダムゲート(9:30)中札内まであと5kmの所(13:45)
ゲートでタクシー呼ぶのはもったいない。タクシー呼んだらそこで旅は終わる。もっと余韻にひたりたい。というか1人でタクシーは
高すぎるので、バス停目指して歩く事にする。上札内に着いたがここまでバス亭は無く7km先の中札内まで歩かないと行けない。
もうここまでくると10km以内はすぐだと思える。ので再び歩く。が上札内でてすぐに地元のおじさんが拾ってくれてバス停まで送ってくれた。
この山行はバス停に始まりバス停に終わる。(あと5kmだったけれど)
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精神も身体も強いとしか言いようがないわね。この記録読むためにアカウント作ったわよ〜
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