南蔵王 屏風稜線縦走(不忘山〜屏風岳〜烏帽子岳)


- GPS
- 30:17
- 距離
- 23.2km
- 登り
- 1,710m
- 下り
- 1,731m
コースタイム
- 山行
- 3:35
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 3:35
天候 | 14日:曇り 15日:晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
センターハウスで登山届の受付をしてます。 山中泊の場合は入山前に係員の方に申し出願います。 (駐車場所の指示があります) |
コース状況/ 危険箇所等 |
白石スキー場から入山し、屏風岳稜線の全領域を歩く縦走。 屏風岳稜線は宮城最高標高点(1825m)までしか夏道が無い為、 冬季限定の縦走になる。 通常縦走の場合、屏風岳から先は稜線を外れて杉ヶ峰方面へ向かうが、 そちらへは行かず、稜線通しで股窪方面へ向かう。 股窪まで縦走した後は烏帽子スキー場へ下山するのが楽だが、 車の回収が有る為、神嶺林道を歩いて白石スキー場へ戻った。 大雪の影響か雪深く、森林限界以下では重いラッセル。 標高1600m以上の強風域は概ねクラスト。 クラスト地帯の雪はかなり硬く、中には凍結路も有り。 下記3ヵ所はアイゼンが無いと危険な状態。 1.不忘山直下 2.不忘山〜南屏風岳(不忘山下降路と鎖場付近) 3.後烏帽子岳 西面直下(東面側は問題なし) 前烏帽子岳から神嶺林道への下山は冬期ルートの尾根を利用。 夏道は無い尾根だが冬期利用者が居られるようで、要所に目印が有った。 だが、下部の傾斜がきついので、登り利用だと厳しい尾根。 今回は下り利用なので問題無かったが、登り利用の際はP1104mの東側から 登った方が良さそう。 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
長袖インナー
ハードシェル
タイツ
ズボン
靴下
グローブ
アウター手袋
予備手袋
防寒着
ゲイター
バラクラバ
ゴーグル
着替え
靴
ザック
アイゼン
スノーシュー
ピッケル
スコップ
行動食
非常食
調理用食材
飲料
水筒(保温性)
ガスカートリッジ
コンロ
コッヘル
食器
ライター
地図(地形図)
コンパス
笛
ヘッドランプ
予備電池
GPS
筆記用具
ファーストエイドキット
針金
日焼け止め
保険証
携帯
時計
タオル
ナイフ
カメラ
ポール
テント
テントマット
シェラフ
|
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感想
今季、最も多く訪れた山域である南蔵王。
3月になり行ける山が増えてきた昨今、そろそろ南蔵王も登り納めとなろう。
その総まとめの意味合いで、南蔵王の盟主、屏風岳、
その南北に連なる稜線縦走を行った。
この縦走は3年前に一度実行して失敗している。
1泊2日の日程で決行したのだが、初日に悪天に阻まれ南屏風岳を越えられず。
2日目には好天に恵まれたが、時間的に無理と考え屏風岳までの到達で終わっていた。
今回も状況は一緒で、初日は視界不良&強風で不忘山までしか行けず。
当初の予定では南屏風岳を越えた先で一時稜線を降り、水引平で幕営する予定だったが、
そこまで行くのは不可能な状況であり、3年前と同じく不忘山東尾根での幕営となった。
日中は風が強く、水引平のような地形的風防が期待できないこの幕営地では、
時々強風でテントが煽られる。
この風では寝れるか心配なところだが、夜になると風は収まり静穏となった。
ついでに雲も晴れて星空でも見えないか、と思ったが残念ながらガスの中。
眺望は望めないので、その夜は19時位で早寝した。
さて、二日目。
朝4時にテントの外に出ると、空は快晴。
麓には白石市の夜景、そして不忘山の上には星空が広がっている。
雲ひとつない快晴であり、やがて地平線の向こうから真っ赤な朝日が現れた。
予報通り、昨日とは打って変わって快晴となり、縦走を決行する。
幕営地を後にし、再度、不忘山へ、
そして、今回山行のハイライトである屏風稜線へと進んだ。
不忘山からのスタートなので、日没まで白石スキー場に帰れるか危ぶまれたが、
風穏やかで視界明瞭な稜線歩きはペースが捗る。
稜線はガリガリにクラストしており、早朝の寒さもあってか踏み抜きは全く無し。
歩みは軽く、12時には最後のピークである前烏帽子岳に到着。
前烏帽子岳の山頂からは、ここまで歩いた屏風岳稜線と通過してきたピーク達が
一望でき、素晴らしい雪山景色を眺める事が出来た。
特に、屏風岳東壁の神々しさは異常。
壁面に雪崩や亀裂跡は全く無く、たぶん今が最も美しい姿だろう。
宮城県最高峰に相応しく、その眺望は宮城の山岳風景の中でも最高峰、
と、個人的には思っている。(異論は認める)
その真っ白な東壁の光景は、今が最盛期であり、
今後は融雪に伴いその美しさが損なわれていく、と思うと極めて残念である。
もうすぐ春。
前烏帽子岳山頂の岩から降りて樹木を眺めると、そこには春芽が芽吹いていた。
朗らかな春の訪れは、多くの登山者にとって嬉しい事だが・・・
私の心中は複雑だ。
「ずっと冬だと良いのにな。」
春芽を目にし、思わずそんな言葉をつぶやいてしまう。
春を待ち望む方々が聞いたら噴飯物の言葉かもしれないが、
冬山を好む者の戯言、と聞き流して頂ければ幸いである。
前烏帽子岳から神嶺林道へ下山し、最後は長い林道歩き。
気温は高く、相変わらず日差しが照っている。
トレースの無い林道の雪は湿っていて重く、気温の高さもあって
大汗かきながら林道を進む。
早く白石スキー場へ帰ってコーラでも飲みたいものである。
厳冬期であれば、下山後のドリンクは缶コーヒーが定番で、
コーラを飲みたいと思う事は、まず無いのだが…
やはり、春が近づいているのだなぁ。
この林道でも、春の気配を感じさせられた。
>特に、屏風岳東壁の神々しさは異常。
>壁面に雪崩や亀裂跡は全く無く、たぶん今が最も美しい姿だろう。
>宮城県最高峰に相応しく、その眺望は宮城の山岳風景の中でも最高峰、
>と、個人的には思っている。
いえいえ、名の通り立派で存在感のある屏風岳。
冬の存在感は半端ない!って自分も思ってます。
もちろん、その南側の不忘山のカッコ良さ大好き。
予報通り土曜日夕方から日曜日にかけて絶好の山行日和になりましたね。
自分も北蔵王からも朝日、飯豊連峰、月山とよく見え十二分に楽しめた休日でした。
日曜日の天気は素晴らしかったですね。
山形神室岳方面も大展望に恵まれたようで、お互い良い山行が出来て嬉しく思います。
やはり、冬の屏風岳の存在感、半端ないですね。
その展望地は各地にありますが、最高の展望地は烏帽子岳ではないかと。
そのような思いもあり、今季最後となる南蔵王、
最後のピークに烏帽子岳を選んでみました。
でも、よく考えれば南蔵王は近場なので、ちょっと時間が有る時にまた訪れるかもしれません^^;
二日酔いの酔い覚ましに、ふら〜と不忘山へ出かけるかもしれないので、今回が最後じゃないかも??
Luskeさん、こんばんわ
幕営して日の出を愛でる! いいですねぇ
今年は日の出には恵まれなかったので、来シーズンに期待の私です。
「ずっと冬だと良いのにな。」とまでは思いませんが、
この時期になると、
「あっという間に冬が終わる!」とさみしくなります。
とは言っても、まだまだ東北の山は残雪がいっぱい。
もうしばらくは、楽しめますね
幕営して日の出を見る機会は、冬は中々ありませんので、
今回は貴重な幕営経験となりました。
来シーズンに期待、と仰ってますが、これからは残雪期。
幕営環境も和らいできますので、今シーズンもまだチャンスはありますぞ
今回私が幕営を行ったのは、snafkinさんが以前幕営した場所よりも少し上になります。
結構な風が吹きつけますが、環境が和らぐ残雪期であれば、安全な幕営が出来るのではないかと…
問題は、登山ルートの近くなので、早出しないと登山者の方々に見られてしまう事かな^^;
おはようございます。
日曜日はいい天気でしたね
私は黒鼻山で南面の壁を見下ろしていましたよ
やはり体力・技術・知識・経験、すべてが備わっている人と、いつもレコを拝見する度に感じる次第です
あのシミひとつないような光景は、この時期だけの風景でしょうが、運が良ければ後烏帽子あたりに登れば、私でも見ることができるかな、と考える次第です
yonejiyさんは泉ヶ岳へ行かれましたか。
朗らかな春の陽気に包まれた日曜日、泉ヶ岳はさぞ賑わった事だと思います。
南面にも行かれましたか。
あそこは見るだけにしておいた方が良い場所ですね^^;
後烏帽子岳から眺めるの屏風岳は、素晴らしい景色です。
スキー場からのゴンドラ利用であれば、比較的楽に登れると思いますので、
雪が消える前に、ぜひ御覧頂きたいものです。
お褒め頂き光栄ですが、まだまだ未熟者でして、
皆様の記録で勉強させて頂いております。
特に、山の花の知識には疎いもので、今年は少しでも花の種類を覚えられるよう
頑張りたいです
うわー!なんですかこの素晴しい写真は!
土曜にあのまま幕営して翌日に屏風岳に登っておけばこの景色を眺めることが出来たのかと思うと今更ながら後悔しています
manimaniさんのレコを拝見した際、
「なんで帰ってしまうんですか〜!!!」
と、思わずツッコミ入れてしまい、人様の山行ですが、
まるで我が事のように悔しく思ってしまいました (笑)
今回は残念でしたが、また次回。
山小屋の無い南蔵王は、ロングルート山行が難しい山域ですが、
幕営好きな冬ノボラーにとっては面白い山域でもあります。
水引平で満天の星空、そして屏風岳の樹氷原を愛でられますよう、お祈りします。
屏風のステキな眺めをありがとうございました
まっさらな斜面…フカフカのパウダーを想像し、斜度なんか関係なく滑り降りたら気持ちいいだろうなぁと、妄想の世界に突入です
私、Springではありますが、ずっと冬でもいいです。
というか、今年の冬はパウダー滑り足りないので、もっと降らないかなぁ…と願っています。
と言いつつ、お花モードになったら、一気にスキーから離れてしまうんですが
鍋焼きうどんが美味しいのも、冬ですよね
ところで、76番の橋というか堰というか…見覚えがある!!
いつぞやの夏に、白石スキー場から抜けられないかと、狭っこい林道を、笹に愛車のボディーをなでられ、轍に腹をこすりながら進んだ先にあったものです。
もうこれ以上は進めないと、そこから引き返しました。
ということは、もしかしたら、Luskeさんの歩いた林道の雪の下に、私のホイールカバーが転がっていたかもしれません
思い出の林道でした
東面滑走は私にとっても想像の世界ですが、あの斜面を滑れたら爽快でしょうね。
私もあの斜面を見る度、色々と妄想してしまいます。
Springさんは御名前の通りバネ・・・じゃなかった、春を待ち望んでおられるかと
思ってましたが、なるほど、まだ今季は滑り足りませんか。
もう少し雪が降ってくれると良いのですが、今週は雨になりそうだし・・・
3月中旬を過ぎるとふかふかパウダーの山は限られてきますね。
そう言えば、昔、4月の朝日連峰に行った際、
大雪になってふかふかパウダーになりましたが・・・
流石に朝日連峰にスキー担いで行くのは厳しいですよね^^;
それにしても、神嶺林道を車で・・・(笑)
私は歩いた事はありますが、あそこを車で行く気にはなれませぬ><
76番の橋は、かなり凸凹してますので車高の高い車じゃないと無理ですし。
橋まで行くのに苦労なさったかと思います。
沢登りのアクセス等で神嶺林道を歩く事がありますので、
今度林道を歩く際は、Springさんのホイールカバーが落ちていないか探してみます
今回も天気に恵まれましたね
樹氷、屏風岳東面と見所のある場所なんですね。
それにしてもスキーヤーさんのルートどりは計画的なのか
それとも勢いなのか、驚きです
41枚目の朝日連峰の写真の奥に海っぽいものが見えるの
気がするのですがあの辺からは見えるんですかね?
今季はどういう訳か、週末の晴天率が高く、恵まれた雪山登山をさせて頂いてます
スキーヤーさんのルートには私も驚きました。
かなり傾斜が有り、上部には雪庇も出来てるので、私の方も緊張しながら眺めてました。
かなり慣れた方の様で、装備もしっかりしていたので計画的だと思いますが、
私はあのルート、行く勇気はありませぬ^^;
海???
そう言えば、連峰の奥に白っぽい線があり、海みたいに見えますね。
蔵王からは太平洋は見えますが、日本海は・・・見えるのかな?
これまで蔵王から日本海が見えた事はありませんでしたが、
もしかしたら、気付かぬうちに見えてたのかも?!
これは新たな発見です><b
僕も3月14(土)に不忘山へ出かけました。12時30分ごろ山頂付近で強風のため尻餅をついてしまったのですが、その時屏風岳方面へ歩いて行った方がおりました。もしかしてLuskeさんでしたか?
屏風岳へ向かった人物、たぶん私ですね。
不忘山への登りでkestrelさんと御一緒させて頂いたかと思います。
14日は強風でしたね
南屏風岳を越え水引平へ行く予定でしたが、不忘山から先は危険だと思い撤退しました。
悪天の中、屏風方面へ向かっていたので御心配をかけてしまったかもしれません。
日中は悪天続きでしたが、夜になって回復し、翌朝には快晴の空が広がりました。
初日はがっかりでしたが、それが報われたような素晴らしい朝でした。
Luskeさん、こんにちは
今回も、ガッツリ歩かれましたね (・o・)オォー
強風に耐えた翌日には、ご褒美の朝日!
綺麗でしたよね ヽ(´▽`)ノ
実は16日(月)に、後烏帽子岳からまっ白な南蔵王を眺めたいと
ダンボが言っていたんです。
でも結局 西吾妻へ行ってしまいましたが Σ(ノ∀`)ペシッ
Luskeさんのように雪山を歩けない私達は、
えぼしスキー場経由でですが
西吾妻も樹氷がまだ残っているようですね。
今年の東北は雪が少ないようですが、樹氷の寿命が長いですね
お陰で例年よりも長く樹氷が楽しめてありがたいです
真っ白な蔵王東面はまだしばらく御覧頂けると思いますので、
今度、後烏帽子岳へいらして下さい。
山頂西側は氷化したクラスト斜面になっており危険な感じがしますが、
えぼしスキー場のある東側であれば雪は柔く、危険な箇所は無いかと思います。
晴天の日であればトレースもあるかと思いますので、ぜひ!
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