針ノ木の・大雪渓で・シリセード マヤクボ沢-針ノ木岳



- GPS
- 10:15
- 距離
- 12.0km
- 登り
- 1,548m
- 下り
- 1,538m
コースタイム
天候 | 晴れ 気温:朝2℃だが歩き出すと寒くなかった。昼間は暑い。 総じて風は弱い。 稜線より下は多少の下降気流が感じられたが、稜線に上がると風はそれ程無かった。 |
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過去天気図(気象庁) | 2015年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
マップコード:691 492 754*57 googleマップ http://goo.gl/nlRoZw |
コース状況/ 危険箇所等 |
■入山者 ほとんどがBCの人で、入山したのは全員でおそらく十数人でした。 スキーもスノボも持たない登山者は我が隊以外に1人だけでした。女性はたぶん私だけでした。 ■装備 10/12本爪アイゼン、ピッケル必携です。 山と高原地図だとこのあたりは1/5万で、あまり役に立たないので地形図必携。 GPSあるとなお良いです。 ■雪崩事故 近年ですと2006年と2007年に雪崩事故が起きていますので、十分に注意して下さい。 ・2007年4月15日 マヤクボ沢で表層雪崩。現場付近には30−40センチの新雪が積もっていた。目撃者が県警に救助要請。2名負傷。 ・2006年5月1日 雪渓中間部で雪崩。当日の気温高く、前夜から1日朝にかけて雨が降っていた。(大町市内は大雨)山スキーヤー5人が巻き込まれ2人が死亡。 参考:後立山と頸城の雪崩(T.yamakawa氏) http://www5e.biglobe.ne.jp/~bunayama/abctbl.htm ■ルート、コース状況 ・駐車場から篭川北側(上流から見て左岸) 行きは、ほぼ夏道を使いましたが、効率が悪いのでお勧めできません。 また、赤沢付近では大規模なデブリがあるので、これを回避するためにも篭川南側(右岸)からのルート(後述)を使うのが良いと思います。 ・針ノ木大雪渓標高2220m付近からマヤクボ沢【写真9、10、11】 一般登山道(夏路)ではありません。針ノ木岳の源流部の厩窪(マヤクボ)沢を通って稜線(針ノ木から南東に約250mの地点)に出ました。 ・針ノ木大雪渓標高2220m付近から針ノ木峠方向【写真8】 こちらは、我が隊は使っていません。 ほぼ夏ルートで針ノ木峠(針の木小屋)を経由して針ノ木岳に向かう人も50%ぐらいいたと思います。 通った方に伺ったところ、「このルートの上部は急峻なので落ちたら終わり。止まる場所無し。シリセードなんかできない。」「それに比べ、マヤクボ沢は落ちても何とか止まれる」ということです。 ・稜線から針ノ木岳 標高2800m付近に上がるのに急斜面があり、雪が腐ってきているので、いつまで使えるか判りません。下りは後ろ向き(フロントポインティング)でピッケル併用で降りたのですが、ここが核心部だと思います。 ・針ノ木から南東に約250mの地点(稜線)の下り 行きにマヤクボ沢から稜線に出た地点です。 BCの人は、この地点から下降するようでした。 我が隊は、ピッケルでブレーキをかけながらシリセードで。下降の場合は滑りすぎるのでヒップソリ使用不可です。 少し下に行けば傾斜も緩やかになりますので、シリセードでは進まず、ヒップソリで下降します。概ね1950m付近までヒップソリが楽しめます。 地形図(国土地理院)に切り替えてGPSのトレースを拡大すればわかりますが、下りの直線的な経路がシリセード・ヒップソリで降りたものです。 ・篭川南側(上流から見て右岸)から駐車場(帰り) 扇沢総合案内センターの裏側から篭川に橋がかかっており、渡渉せずに篭川南側(右岸)に出れます。 ■デブリ 大沢小屋の下、赤沢では沢沿いに雪解けによる大規模なデブリ。 針ノ木雪渓では、南東側斜面(蓮華側)でデブリが多いです。 |
その他周辺情報 | 日本三大雪渓のひとつです。(白馬大雪渓、針ノ木雪渓、剱沢雪渓) |
写真
稜線からはシリセードで。
ヒップソリだと滑りすぎて危険です。
下のほうは傾斜がゆるくなってくるので、ヒップソリで。
1950m付近まで、かなりの距離をシリセード・ヒップソリで下れました。
地場の郷
長野県大町市常盤3563 - 1
電話:0261-26-5111
国道147号、信濃常盤駅の近く
営業時間:朝9時から夕方6時まで。
毎週水曜が定休日です。
ふゆ菜100円、こごみ300円、行者にんにく300円、わらび350円、他に地物のイチゴが380円でした。
[url=http://ky-oka.com/]可京(かきょう)[/url]
国道147号沿いです。
長野県安曇野市穂高570-2
電話:0263−82−2851
お食事(18時〜20時)
テイクアウトは10時から20時、生、焼きあり。
定休日:毎週月曜日(祝日の場合翌日)、第3日曜日
感想
ゴールデンウィーク前、絶対に残雪のお山を楽しみたい、その意気込みで針ノ木へ行ってまいりました。残雪期に訪れるのは初めてです。立山、剣の景色が目前に見えるお山なので、とってもワクワクです。
で、第一の感想としては、いや〜、大変でしたわ〜。
針ノ木大雪渓だけでも大変なのに、その上、残雪期ならではのマヤクボ沢を登りつめて行ったわけですが。「いつ終わるのかな、この歩き…」そんなことばかり考えてました(笑)。雪渓歩きは視界が開けていて気分はいいのですが、「雪面との対話」といいましょうか、忍耐がすべてのような世界ですね〜。飽きるというか、まさしく自分との戦い(大げさ)。
はっきり言って辛かったです。が、しかし。稜線に上がった時の感動の景色!
これぞ北アルプス!登った甲斐があったというもの。
これで報われました〜、もう登りはいいや、と思ったのですが、針ノ木の山頂はさらに小さな登りが待っていて。この最後の登りが急な壁のようになっています。
雪が緩んできたらどうやって登るのか、という感じでしたが、まあ、なんとか足がかかる感じだったので登ることができました。針ノ木の山頂まで行かないと、立山、剣は見えないんですよね〜。
「もう登りはイヤ」状態でしたが、頑張って壁を登り、到達した山頂からの景色はまさしく絶景!いや〜頑張った甲斐があった〜!まさしく登山の真骨頂を実感できました。360度素晴らしい景色!おまけに風もさほどなく快晴!
本当に最高でした。特に立山(剣は雲が頭にかかってしまっていたので)がすばらしい!富山側からも、さぞたくさん人が行っているのでしょうね〜。
さて問題は稜線からの下山です。
登りつめたマヤクボ沢の傾斜がかなりあったので、帰りどうやって下るのかが、実は不安でした。しかし結果は、なんのことはない、シリセードでオッケーでした。ザラメ状の雪の表面が凍結して少し緩んだ感じだったので、手足でのスピードをコントロールでき、安全シリセードでらくらく滑降できました。ザラメ雪ごと滑る感じだったので、パンツへのダメージは少なく、意外と濡れずに済みました(傾斜が急なのでヒップソリは使わず、生身でシリセードしました)。
大雪渓まで降りれば斜度が緩くなります。ここでヒップソリ&お手製のザックカバー(ザックの底に大きなポリ袋をくくりつけるだけですが)の登場!本日初見参のこのお手製ザックカバーの威力がすごかった!このような腐れ雪の中緩斜面では、ヒップソリでもなかなか滑らないのですが、ザックの底をカバーしたおかげで摩擦が減り、滑る滑る!思いがけず爽快なロングライドを楽しめました!
そして雪渓を振り返ると、「よく登ったな〜」と。「ホンマもの好きやの〜」と。よくこれだけ歩いたもんだわ…。
行きの大変さ、登りつめた後に待っていた立山の絶景、帰りの爽快な滑降、そして最後はお尻がべちゃべちゃ…。いい歳になっても子供心といいますか、何とも言えない遊びの楽しさ(だけではなく当然ながら危険、危機感も持ちつつですけど)を満喫した一日でした。
それにしてもGWの残雪のお山での紫外線にはご注意を!途中で一回日焼け止めを塗りなおしたものの、足りなかったようです。日焼け止めの塗りなおしは小まめに!教訓です(笑)。

mikipomさん、こんにちは♪
前日に南尾根から爺ヶ岳に登っているあいだ、いつも左後方に白く綺麗な針ノ木岳が見えていました。スバリ岳〜針ノ木岳〜蓮華岳と連なる稜線がきれいで、あっちも歩きたいな〜と思いながら歩いていましたよ
あれだけの雪渓ですから、BCでなくても豪快なシリセ楽しめたでしょうね
綺麗な写真、堪能させて頂きました
vino_rossoさん、こんばんは!コメントいただき、ありがとうございます!
前日に爺ヶ岳へいかれたんですね〜
こちらは稜線に到達後、最後の壁のようなの登りに、「もういいヨ〜」と思いながら、それでも「立山、剣はここを登らないと見えなんだよね=」と、なんとか頑張って絶景を堪能できました。でも頑張った甲斐がありました〜
この時期の針ノ木岳、眺望が抜群ですね〜。
これは何時かは行きたい!!!
それと可京も!!!
貴重な情報ありがとうございます。
お気に入りに入れさせて頂きます〜。
tsuka-ponさん、コメントいただき、ありがとうございます!
やっぱり、立山が手に取るように見えるのが、針ノ木のいいところですよね〜
何度も「帰りたい」とおもいましたが
餃子はね〜、他に無いタイプなんです。ボリュームたっぷりでお腹一杯になりますよ〜
mikipomさん、こんにちは。定年間近の爺です。針ノ木岳の山行ルートを参考にさせて頂き、昨日実行に移しました。mikipomさんのレポート通りマヤクボ沢コースは急登で大変でした。それと頂上直下の急斜面の壁。でも事前にmikipomさんの情報で覚悟していたので不意打ちを食らうこともなく何とか対応出来ました。帰りは針ノ木小屋コースです。違う景色もありますので覗いてみて下さい。それでは。
toshi77さん、コメントいただき、ありがとうございます
GWに行かれたのですね、私達が行ったときよりさらに雪が腐った感じでしたが、早朝に歩かれたので、快調だったようですね
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