ヤマレコなら、もっと自由に冒険できる

Yamareco

記録ID: 6520723
全員に公開
雪山ハイキング
甲斐駒・北岳

仙丈ヶ岳スノトレ(柏木口in/out) ※未達 ※本年9回目

2024年03月03日(日) [日帰り]
 - 拍手
体力度
5
1泊以上が適当
GPS
13:33
距離
23.4km
登り
1,993m
下り
1,981m
歩くペース
標準
1.01.1
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

日帰り
山行
13:05
休憩
0:28
合計
13:33
0:14
105
1:59
2:01
126
4:07
4:12
201
7:33
7:54
128
10:02
10:02
135
12:17
12:17
90
13:47
13:47
0
13:47
地蔵尾根駐車場
天候 晴れ
過去天気図(気象庁) 2024年03月の天気図
アクセス
利用交通機関:
電車 自家用車
前夜、鉄路で茅野駅入りし、付近でレンタカーを借りて、柏木登山口(マップコード:690 851 546*13)まで乗りつけ、車中泊。
その他周辺情報 信州高遠温泉さくらの湯(JAF割▲60円で540円)で日帰り入浴
前日、中央本線から望むジグザグな鋸岳(中央)。明日は逆から見ます!
2024年03月02日 15:15撮影 by  Canon PowerShot SX740 HS, Canon
3/2 15:15
前日、中央本線から望むジグザグな鋸岳(中央)。明日は逆から見ます!
今回のベース拠点、茅野駅入り!
2024年03月02日 16:14撮影 by  Canon PowerShot G7 X Mark II, Canon
3/2 16:14
今回のベース拠点、茅野駅入り!
駅前のそば屋で、鴨南蛮+かき揚げ天をガッツリ!16時台にして夕飯。
2024年03月02日 16:23撮影 by  Canon PowerShot G7 X Mark II, Canon
3/2 16:23
駅前のそば屋で、鴨南蛮+かき揚げ天をガッツリ!16時台にして夕飯。
道中、北ヤツを望む!左端が蓼科山で、翌日も山中から似たような光景が見えました!
2024年03月02日 17:33撮影 by  Canon PowerShot G7 X Mark II, Canon
1
3/2 17:33
道中、北ヤツを望む!左端が蓼科山で、翌日も山中から似たような光景が見えました!
柏木登山口上空にはオリオン座!
2024年03月02日 23:05撮影 by  Canon PowerShot G7 X Mark II, Canon
3/2 23:05
柏木登山口上空にはオリオン座!
柏木登山口上空には北斗七星!
2024年03月02日 23:06撮影 by  Canon PowerShot G7 X Mark II, Canon
3/2 23:06
柏木登山口上空には北斗七星!
本日は、スノーシューズ(スポルティバ_ガッシャブルム5|855g×2)を履き、アイゼン(540g×2)+ピッケル(386g)を背負い、飲料含め8.1kgほどの軽量装備でアタック!
2024年03月03日 00:07撮影 by  Canon PowerShot G7 X Mark II, Canon
3/3 0:07
本日は、スノーシューズ(スポルティバ_ガッシャブルム5|855g×2)を履き、アイゼン(540g×2)+ピッケル(386g)を背負い、飲料含め8.1kgほどの軽量装備でアタック!
じゃぶじゃぶ流れる南アルプスの天然水を横目に、0時過ぎ、ナイトハイク開始!
2024年03月03日 00:14撮影 by  Canon PowerShot G7 X Mark II, Canon
3/3 0:14
じゃぶじゃぶ流れる南アルプスの天然水を横目に、0時過ぎ、ナイトハイク開始!
標高1360m辺りで明らかにザック外付けから落ちたと思われる無造作に打ち捨てられたワカンを発見し、帰路で持ち主が気づくようわかり易い場所へ置きました!
2024年03月03日 00:46撮影 by  Canon PowerShot G7 X Mark II, Canon
1
3/3 0:46
標高1360m辺りで明らかにザック外付けから落ちたと思われる無造作に打ち捨てられたワカンを発見し、帰路で持ち主が気づくようわかり易い場所へ置きました!
進行方向にはちょいちょいお月様が明るく見えてます!
2024年03月03日 01:39撮影 by  Canon PowerShot G7 X Mark II, Canon
3/3 1:39
進行方向にはちょいちょいお月様が明るく見えてます!
標高1940m辺り、林道交差点でつぼ足→アイゼンへ装換!
2024年03月03日 02:49撮影 by  Canon PowerShot G7 X Mark II, Canon
3/3 2:49
標高1940m辺り、林道交差点でつぼ足→アイゼンへ装換!
入山から3時間45分ほどで松峰小屋分岐点を通過!ここまでは概ね事前計画(コースタイム×0.9)通りでした!
2024年03月03日 04:07撮影 by  Canon PowerShot G7 X Mark II, Canon
3/3 4:07
入山から3時間45分ほどで松峰小屋分岐点を通過!ここまでは概ね事前計画(コースタイム×0.9)通りでした!
練乳で即席のカロリー補給!
2024年03月03日 04:10撮影 by  Canon PowerShot G7 X Mark II, Canon
3/3 4:10
練乳で即席のカロリー補給!
松峰小屋分岐以降、アップダウンばかりで全然標高が稼げず、大幅にペースダウン。振り返ると、この日初めて、モルゲンロートの中ア(右は空木岳、左は南駒ヶ岳)が見えた!
2024年03月03日 06:13撮影 by  Canon PowerShot SX740 HS, Canon
2
3/3 6:13
松峰小屋分岐以降、アップダウンばかりで全然標高が稼げず、大幅にペースダウン。振り返ると、この日初めて、モルゲンロートの中ア(右は空木岳、左は南駒ヶ岳)が見えた!
だいぶ斜面が急になったので、ストック→ピッケルへ装換!
2024年03月03日 06:16撮影 by  Canon PowerShot G7 X Mark II, Canon
1
3/3 6:16
だいぶ斜面が急になったので、ストック→ピッケルへ装換!
夜明け前、塩見岳以南の南アルプス南部All Starsが勢揃い!
2024年03月03日 06:19撮影 by  Canon PowerShot G7 X Mark II, Canon
1
3/3 6:19
夜明け前、塩見岳以南の南アルプス南部All Starsが勢揃い!
中核となる南アルプス南部の百名山群!
2024年03月03日 06:19撮影 by  Canon PowerShot G7 X Mark II, Canon
1
3/3 6:19
中核となる南アルプス南部の百名山群!
中央に塩見岳、右奥に悪沢岳(荒川東岳)!
2024年03月03日 06:20撮影 by  Canon PowerShot SX740 HS, Canon
3/3 6:20
中央に塩見岳、右奥に悪沢岳(荒川東岳)!
中央は荒川中岳&荒川前岳、右奥は赤石岳!
2024年03月03日 06:20撮影 by  Canon PowerShot SX740 HS, Canon
1
3/3 6:20
中央は荒川中岳&荒川前岳、右奥は赤石岳!
台形の聖岳!(左は奥聖岳ですね)
2024年03月03日 06:20撮影 by  Canon PowerShot SX740 HS, Canon
1
3/3 6:20
台形の聖岳!(左は奥聖岳ですね)
そして、地蔵岳越しに、朝焼けの中央アルプスAll Stars!
2024年03月03日 06:21撮影 by  Canon PowerShot SX740 HS, Canon
1
3/3 6:21
そして、地蔵岳越しに、朝焼けの中央アルプスAll Stars!
中アの盟主・木曽駒ヶ岳!
2024年03月03日 06:21撮影 by  Canon PowerShot SX740 HS, Canon
3/3 6:21
中アの盟主・木曽駒ヶ岳!
尖った宝剣岳の眼下には・・・、千畳敷カール&ロープウェイ千畳敷駅!
2024年03月03日 06:21撮影 by  Canon PowerShot SX740 HS, Canon
1
3/3 6:21
尖った宝剣岳の眼下には・・・、千畳敷カール&ロープウェイ千畳敷駅!
空木岳!
2024年03月03日 06:21撮影 by  Canon PowerShot SX740 HS, Canon
3/3 6:21
空木岳!
中央が南駒ヶ岳!
2024年03月03日 06:21撮影 by  Canon PowerShot SX740 HS, Canon
3/3 6:21
中央が南駒ヶ岳!
ギザギザな岩峰、仙涯嶺!
2024年03月03日 06:22撮影 by  Canon PowerShot SX740 HS, Canon
3/3 6:22
ギザギザな岩峰、仙涯嶺!
右は越百山!
2024年03月03日 06:22撮影 by  Canon PowerShot SX740 HS, Canon
3/3 6:22
右は越百山!
反対側を見ると、中央は鋸岳(第一高点)!
2024年03月03日 06:26撮影 by  Canon PowerShot SX740 HS, Canon
1
3/3 6:26
反対側を見ると、中央は鋸岳(第一高点)!
進行方向に・・・
2024年03月03日 06:29撮影 by  Canon PowerShot SX740 HS, Canon
3/3 6:29
進行方向に・・・
本日の目的地、標高にしてココから600m以上高くにそびえる仙丈ヶ岳が!
2024年03月03日 06:30撮影 by  Canon PowerShot SX740 HS, Canon
3/3 6:30
本日の目的地、標高にしてココから600m以上高くにそびえる仙丈ヶ岳が!
標高2360m地点で幕営テントを通過!
2024年03月03日 06:35撮影 by  Canon PowerShot G7 X Mark II, Canon
3/3 6:35
標高2360m地点で幕営テントを通過!
テントを過ぎると一切のトレースが消え、ピッケルも全長が埋まる膝〜腿の激ラッセル開始!
2024年03月03日 07:06撮影 by  Canon PowerShot G7 X Mark II, Canon
3/3 7:06
テントを過ぎると一切のトレースが消え、ピッケルも全長が埋まる膝〜腿の激ラッセル開始!
丸山谷ノ頭までは激急登。振り返ると、ラッセルに大苦戦の跡。亀の歩みでしか進めません・・・
2024年03月03日 07:23撮影 by  Canon PowerShot G7 X Mark II, Canon
3/3 7:23
丸山谷ノ頭までは激急登。振り返ると、ラッセルに大苦戦の跡。亀の歩みでしか進めません・・・
樹林帯の中でご来光!
2024年03月03日 07:32撮影 by  Canon PowerShot G7 X Mark II, Canon
3/3 7:32
樹林帯の中でご来光!
このラッセル状態で、とても仙丈ヶ岳まで日帰りピストンは不可能と判断し、丸山谷ノ頭(2460m)を本日の折返し地点(終点)としました。残念ながら眺望なし・・・(計画では松峰小屋分岐から2時間程度のところ、3.5時間を要す・・・)
2024年03月03日 07:34撮影 by  Canon PowerShot G7 X Mark II, Canon
3
3/3 7:34
このラッセル状態で、とても仙丈ヶ岳まで日帰りピストンは不可能と判断し、丸山谷ノ頭(2460m)を本日の折返し地点(終点)としました。残念ながら眺望なし・・・(計画では松峰小屋分岐から2時間程度のところ、3.5時間を要す・・・)
本当は仙丈ヶ岳付近で食べる予定だった担々麺を、丸山谷ノ頭で食す!(この後、前夜松峰小屋に泊まられた2人組が私のラッセル跡を辿って通過していきました。この先トレースない中、どこまで行けたかな?)
2024年03月03日 07:46撮影 by  Canon PowerShot G7 X Mark II, Canon
1
3/3 7:46
本当は仙丈ヶ岳付近で食べる予定だった担々麺を、丸山谷ノ頭で食す!(この後、前夜松峰小屋に泊まられた2人組が私のラッセル跡を辿って通過していきました。この先トレースない中、どこまで行けたかな?)
私+後続2人組、計3人に踏み固められたトレースを辿り、楽々戻り始めます!
2024年03月03日 07:56撮影 by  Canon PowerShot G7 X Mark II, Canon
3/3 7:56
私+後続2人組、計3人に踏み固められたトレースを辿り、楽々戻り始めます!
樹木が途切れ、右には霧ヶ峰(気象レーダー)が見えました!
2024年03月03日 08:16撮影 by  Canon PowerShot SX740 HS, Canon
3/3 8:16
樹木が途切れ、右には霧ヶ峰(気象レーダー)が見えました!
そして振り返ると・・・
2024年03月03日 08:31撮影 by  Canon PowerShot G7 X Mark II, Canon
3/3 8:31
そして振り返ると・・・
今日は届かなかった仙丈ヶ岳を見納め!このコース、私の力量では日帰り、1泊、いずれも厳しいと判断。(再チャレンジはないかもしれません)
2024年03月03日 08:32撮影 by  Canon PowerShot SX740 HS, Canon
1
3/3 8:32
今日は届かなかった仙丈ヶ岳を見納め!このコース、私の力量では日帰り、1泊、いずれも厳しいと判断。(再チャレンジはないかもしれません)
昨年9月に登った鋸岳!いつか、鹿の窓まで達せられる日が来るだろうか!?
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/photodetail.php?did=5921831&pid=7e7c567cd1dc39018dd2768a0cb3d6e1
2024年03月03日 08:33撮影 by  Canon PowerShot SX740 HS, Canon
3/3 8:33
昨年9月に登った鋸岳!いつか、鹿の窓まで達せられる日が来るだろうか!?
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/photodetail.php?did=5921831&pid=7e7c567cd1dc39018dd2768a0cb3d6e1
左に蓼科山、右に北横岳!
2024年03月03日 08:41撮影 by  Canon PowerShot SX740 HS, Canon
3/3 8:41
左に蓼科山、右に北横岳!
予報通り、中央アルプスAll Starsは8時過ぎから雲に覆われ始めました!
2024年03月03日 08:43撮影 by  Canon PowerShot G7 X Mark II, Canon
3/3 8:43
予報通り、中央アルプスAll Starsは8時過ぎから雲に覆われ始めました!
凍てつく霧氷というかツララ?
2024年03月03日 08:47撮影 by  Canon PowerShot SX740 HS, Canon
3/3 8:47
凍てつく霧氷というかツララ?
日が昇り、樹林帯に入ったので、ピッケル→ストックへ装換し、手袋も防寒テムレスへ!(この後、ウィペットの先端ポールが真っ二つに折れました・・・涙)
2024年03月03日 09:39撮影 by  Canon PowerShot G7 X Mark II, Canon
3/3 9:39
日が昇り、樹林帯に入ったので、ピッケル→ストックへ装換し、手袋も防寒テムレスへ!(この後、ウィペットの先端ポールが真っ二つに折れました・・・涙)
復路、山腹をトラバースする登山道はアップダウンがあったので、平坦に見えた林道へ下りてしまったのが大失敗。一歩ごとに脛ラッセルを強いられ、推定20分以上時間と体力を無駄にしました。やっと登山道に合流うできたポイント(右奥は脛ラッセルの成果・・・)
2024年03月03日 11:40撮影 by  Canon PowerShot G7 X Mark II, Canon
3/3 11:40
復路、山腹をトラバースする登山道はアップダウンがあったので、平坦に見えた林道へ下りてしまったのが大失敗。一歩ごとに脛ラッセルを強いられ、推定20分以上時間と体力を無駄にしました。やっと登山道に合流うできたポイント(右奥は脛ラッセルの成果・・・)
これに凝りて、林道は一切立ち入らず、登山道を進みます!
2024年03月03日 12:02撮影 by  Canon PowerShot G7 X Mark II, Canon
3/3 12:02
これに凝りて、林道は一切立ち入らず、登山道を進みます!
道中2箇所、登山道と林道が兼用となっている箇所があり、そこは踏み固められててラッセルはなく快適!
2024年03月03日 12:17撮影 by  Canon PowerShot G7 X Mark II, Canon
3/3 12:17
道中2箇所、登山道と林道が兼用となっている箇所があり、そこは踏み固められててラッセルはなく快適!
0時過ぎに出発し、14時前に帰還。過去の雪山登山で一番苦戦した、厳しい山行となりました。南アルプスの天然水でアイゼンを水洗い!
2024年03月03日 13:46撮影 by  Canon PowerShot G7 X Mark II, Canon
1
3/3 13:46
0時過ぎに出発し、14時前に帰還。過去の雪山登山で一番苦戦した、厳しい山行となりました。南アルプスの天然水でアイゼンを水洗い!
登山口より少し下りたところで、塩見岳がドーンと見えました!
2024年03月03日 14:05撮影 by  Canon PowerShot G7 X Mark II, Canon
2
3/3 14:05
登山口より少し下りたところで、塩見岳がドーンと見えました!
復路、信州高遠温泉さくらの湯へ立ち寄り。超ぬるぬるのアルカリ性泉でした!
2024年03月03日 14:57撮影 by  Canon PowerShot G7 X Mark II, Canon
3/3 14:57
復路、信州高遠温泉さくらの湯へ立ち寄り。超ぬるぬるのアルカリ性泉でした!
茅野駅から乗った帰路のあずさでは、出発するなり爆睡。自宅近隣の行きつけの店で麻婆豆腐丼!
2024年03月03日 19:35撮影 by  Canon PowerShot G7 X Mark II, Canon
1
3/3 19:35
茅野駅から乗った帰路のあずさでは、出発するなり爆睡。自宅近隣の行きつけの店で麻婆豆腐丼!

感想

3週連続で男鹿山塊(今回は男鹿岳)へ行くか、南アルプスの女王・仙丈ヶ岳へ行くか悩んだ末、土日共に晴天(ただし両日とも強風予報)で、土曜の入山者のトレースに期待をかけ、日曜0時発で厳冬期の仙丈ヶ岳日帰りへチャレンジすることに!

前夜19時前に柏木登山口へ着くと、車は2台のみ(入山後わかりましたが、1組は道中テン泊、もう1組は松峰小屋泊)。0時出発時点ではもう1台増えてましたが、多分就寝中。かくしてキレイな星空に見送られながら、怒涛の14時間日帰り計画で仙丈ヶ岳へ。

入山後すぐに雪が現れますが、しっかりと踏み固められており、ずっとつぼ足のまま進んでいきます。2箇所ほど林道を歩く箇所もありますが、すべての雪が踏み固められており、ラッセルとなる箇所はありません。最終的に、標高1940m辺り、林道と交差するポイントでアイゼンへ装換し、最終的に下山時は登山口までアイゼンで通しました。(トレースをアテにし、最初からワカンは持参せず、チェンスパは持参すれど出番なし)

事前計画通り、概ねコースタイム×0.9ペースで進み、松峰小屋分岐点へは3時間45分ほどで到達し、まずまずのペースでした。この時点では仙丈ヶ岳へ予定通り8時過ぎには着くかな、という楽観モードでしたが、この後地獄のアップダウンが始まります。松峰小屋分岐点と(本日の終着点となった)丸山谷ノ頭までの標高差は400m強で、登り一辺倒なら1時間もかからないような標高差なのに、実際は登っては下り、下っては登りの連続で、全然標高が上がっていきません。そして、本来は巻いていける地蔵岳(2371m)を、先人トレースを辿る形で急登を登り、その分また下りることになり、ジワジワと体力を奪い取られます。

そして、6時半過ぎ、標高2360m地点で幕営テントを通過すると、なんとトレースがなくなります。そう、これまでのトレースは前日入りしたこのテント泊の猛者がつけてくださったもので、以降は己で道を切り開かないといけません。この時点で、「今日は仙丈ヶ岳まで達せないかも・・・」と考え始めます。一歩歩くごとに脛〜膝程度のラッセルが強いられるようになり、全然進みません。本来、松峰小屋分岐〜丸山谷ノ頭まで、計画では2時間弱で到達する見込みでしたが、結局ラッセル込みで3時間15分程度、入山からだと7時間を要しました。丸山谷ノ頭も地蔵岳同様、巻いていけるようですが、自分的に今日のゴール地を丸山谷ノ頭(2460m)に定め、意地で急斜面をフルラッセルし、なんとか山頂に達するも、樹間からの眺望さえない寂しい結果となりました。ここでカップラを食べていると、私のラッセル跡を辿ってきた松峰小屋前泊者1組(2名)が通過していきました。あの後、ノートレースの中、どこまで行けたのか、興味津々です。(復路で、今日入山したソロ男性、都合2名ともすれ違いました)

復路でテン泊者が撤収作業をしていたので、トレースのお礼を告げ(この後の復路で颯爽と追い抜いて行かれました)、無念の帰路につきます。結局、帰路も地蔵岳を巻くルートはトレースがないため、つらいのを承知で再び地蔵岳へ登って、また急坂を下ります。そして、帰路の最大の失敗は、標高1980m付近で登山道と並走する林道へ下りてしまったこと。登山道は踏み固められ雪質は安定し、山腹をトラバースするように付いてますが、結構なアップダウンがあり、かつ満身創痍の身で、例えば己のアイゼンを足元に引っ掛けるなどして谷側に滑落するとタダではすまないため、眼下の平坦な林道が楽に見えたんです・・・。で、林道に下りると、一歩歩くごとに脛ラッセル。再度登山道へ戻ればよかったのに、林道を進め始めてしまったのは最大の不覚で、一気にペースが落ち、更に累積疲労を積み上げていきます。推定20〜30分はこれで時間を無駄にしたと思います。やっとの思いで、登山道との合流ポイント(朝、アイゼンを付けた所)へ達すると、以降は二度と林道へは下りまい、と心に決めました。

結局、復路も丸山谷ノ頭から5時間半、トータルだと12時間半を要して、柏木登山口へ下山した時は廃人も同然。やっぱり、累積標高2000mを超える、厳冬期の3000m峰へ14時間で日帰り、とか計画時点で無理がありましたね。元々ワカンを持っていかずに軽量化したのは、前日(土曜)の好天を見越した先人のトレース頼み前提であり、甘かったです。

このコース(地蔵尾根ルート)、TJARのコースにも(多分)なっているルートのようですが、アップダウンが多く、冬季は荷物を絞れば日帰り可能と踏みましたが、それもトレース頼みで不確実です。この山域での雪中テン泊は、自身の力量では想定しづらいため、松峰小屋泊か仙丈小屋泊かのいずれかですが、永遠とも思えるアップダウンの多い道中を宿泊前提の荷を背負いアタックするのも大変で、このコースへいつか再チャレンジするかどうかも未定。このまま冬季仙丈ヶ岳登頂は、諦めるかもしれません。

お気に入りした人
拍手で応援
拍手した人
拍手
訪問者数:366人

コメント

丸山谷ノ頭でお会いした2人組の1人です!
トレース本当にありがとうございました😭0時出発で凄すぎです!
あの後、9時過ぎをタイムリミットとし頑張ったつもりですが💦なかなか進めず…2500m付近で撤退しました。。
下山した時は私も廃人になってました…
再チャレンジしたいけどなかなかハードル高いですよね💦
2024/3/4 23:21
adgjm06さん、やはり、仙丈ヶ岳まで達せられませんでしたか、お疲れさまでした。荷を最低限に絞った0時発でもトレース切れると山頂へ達せないことがわかり、再チャレンジのハードルは相当高いですね。現状では来期含め目算が立ちませんね。でも冬季登頂者(猛者)は多数出ているコースでもあり、最良の条件を模索し続けたいですね。ツンデレ女王がふとした拍子に見せる普段は見せない隠れた笑顔、やっぱり見たいですよね〜、岳人として!
2024/3/4 23:39
happygoさん
思うようにいかせてくれないのが…女王の…地蔵尾根の魅力なのかもしれませんね😭
日にちが経つにつれ、やっぱり白い時の女王の笑顔に会いたい気持ちが大きくなってます。最後は自分自身の反省だらけの山行になってしまったので💦
岳人として、1から出直して再チャレンジしたいと思います!ハードルは高いですが、お互い女王の笑顔にいつか会いましょう✨
本当にありがとうございました!
2024/3/5 19:44
いいねいいね
1
プロフィール画像
ニッ にっこり シュン エッ!? ん? フフッ げらげら むぅ べー はー しくしく カーッ ふんふん ウィンク これだっ! 車 カメラ 鉛筆 消しゴム ビール 若葉マーク 音符 ハートマーク 電球/アイデア 星 パソコン メール 電話 晴れ 曇り時々晴れ 曇り 雨 雪 温泉 木 花 山 おにぎり 汗 電車 お酒 急ぐ 富士山 ピース/チョキ パンチ happy01 angry despair sad wobbly think confident coldsweats01 coldsweats02 pout gawk lovely bleah wink happy02 bearing catface crying weep delicious smile shock up down shine flair annoy sleepy sign01 sweat01 sweat02 dash note notes spa kissmark heart01 heart02 heart03 heart04 bomb punch good rock scissors paper ear eye sun cloud rain snow thunder typhoon sprinkle wave night dog cat chick penguin fish horse pig aries taurus gemini cancer leo virgo libra scorpius sagittarius capricornus aquarius pisces heart spade diamond club pc mobilephone mail phoneto mailto faxto telephone loveletter memo xmas clover tulip apple bud maple cherryblossom id key sharp one two three four five six seven eight nine zero copyright tm r-mark dollar yen free search new ok secret danger upwardright downwardleft downwardright upwardleft signaler toilet restaurant wheelchair house building postoffice hospital bank atm hotel school fuji 24hours gasstation parking empty full smoking nosmoking run baseball golf tennis soccer ski basketball motorsports cafe bar beer fastfood boutique hairsalon karaoke movie music art drama ticket camera bag book ribbon present birthday cake wine bread riceball japanesetea bottle noodle tv cd foot shoe t-shirt rouge ring crown bell slate clock newmoon moon1 moon2 moon3 train subway bullettrain car rvcar bus ship airplane bicycle yacht

コメントを書く

ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。
ヤマレコにユーザ登録する

この記録に関連する登山ルート

この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。

ルートを登録する

この記録で登った山/行った場所

関連する山の用語

この記録は登山者向けのシステム ヤマレコ の記録です。
どなたでも、記録を簡単に残して整理できます。ぜひご利用ください!
詳しくはこちら