泥流地帯の源は十勝岳


- GPS
- 05:34
- 距離
- 10.4km
- 登り
- 1,133m
- 下り
- 1,137m
コースタイム
天候 | 曇り後晴れましたが、山頂到着時は霧と強風でした。 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2024年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
危険箇所はありませんが、雨だと火山性の粘土がかなり滑るのではないでしょうか。溶岩地帯は登山道がわかりにくいので霧が出ると慎重さが必要だと思います。 |
その他周辺情報 | 十勝岳温泉カミホロ荘に後泊しました。温泉と美味しい食事に大満足。なお素晴らしいのはラウンジの無料生ビール飲み放題。ハイボールもあります。 |
写真
感想
北海道遠征3座目のはずが、初日まさかの大雨で羊蹄山を途中で断念したので、昨日の旭岳に続く実質2座目となったのが今日の十勝岳です。
本テーマはもちろん山頂到達ですが、この登山の裏テーマは私の愛読書の一つである三浦綾子の「泥流地帯」の舞台として描かれた場所をこの目で確かめることです。
大正時代に十勝岳が大噴火を起こしその後の泥流が麓の美瑛や上富良野の街を襲って多くの犠牲者を出したのですが、この大惨事は決して過去のこととして片付ける事のできない多くの教訓を現代の我々に与えてくれます。
御嶽山の噴火もほんのちょっと前の事なのに、火山国日本の住民は地震や噴火に対する耐性が強いのか、どうしても喉元過ぎれば容易に熱さを忘れるようです。
今の美瑛も富良野もとても豊かで美しく、明治時代の厳しく苦しい開拓の歴史も泥流に飲み込まれた過去も表面的には何も見ることはできず、毎日多くの観光客で賑わっています。しかしその影には大惨事からの復興のための大変な苦労があり、その人々のエネルギーがあってこその今の豊かさなのです。
山も同じで、遠くから見るとても美しい姿なのですが、その影には、噴火や泥流、火砕流などで多くの災害をもたらして来た過去が隠されています。
あの美しい「青い池」も、実は自然の産物ではなく十勝岳の泥流の被害を防ぐための堰堤に火山性物質を含む水が溜って青く見えるのだそうです。
下山後に上富良野開拓記念館に行ってきましたが、先人の開拓の苦労と災害復興の努力がよくわかります。お時間があれば十勝岳の後に訪れる事をお勧めします。
あと十勝岳に登られる前に「泥流地帯」をご一読いただくと一層楽しめると思います。「続泥流地帯」もどうぞ!
(追記)
翌日に十勝岳火山砂防情報センター(ヴォルガ)を訪問しました。十勝岳で繰り返し起こってきた火山災害である噴火や泥流の恐ろしさとその観測や対策についての学習ができます。
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