ヤマレコなら、もっと自由に冒険できる

Yamareco

記録ID: 70553
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
八ヶ岳・蓼科

赤岳(天狗尾根経由)

2010年07月10日(土) [日帰り]
 - 拍手
GPS
--:--
距離
14.0km
登り
1,420m
下り
1,419m

コースタイム

4:15美し森駐車場-5:15林道終了-6:45出会小屋-7:25天狗尾根取り付き-7:50天狗尾根-9:05カニのハサミ-10:00大天狗-10:30キレットへの縦走路-11:15赤岳11:30-真教寺尾根経由-15:15美し森駐車場
天候 晴れ
過去天気図(気象庁) 2010年07月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
美し森駐車場
コース状況/
危険箇所等
登山ポスト  美し森の駐車場入り口前の道路脇にあり
トイレ  駐車場にキレイな水洗トイレ有り
コース状況
 駐車場脇から始まる林道川俣線はすぐゲートがあり一般車両は入れません。
 ガイドブックには林道を終点まで詰め、沢に下降するとありますが、現在は林道を1時間ほど歩くとしぜんに地獄谷の沢床に導かれ、後は沢伝い出会小屋に向かうのが主流のようです。
 この時期、地獄谷及び、赤岳沢は水量が多く、最初の数回は靴を脱いで渡渉を繰り返しましたが、谷が狭くなると水流の中を進むところ多くなり結局、靴のまますねまで水に浸かりながらの沢登となりました。靴を濡らしたため、以後の登山はかなり不快なものとなりました。尾根の取り付きまで、別の履物を用意することをお勧めします。
 堰堤が続くあたりは踏み跡もあり、堰堤にはマークやハシゴがありますが、谷が狭くなると沢身を進むようになります。案内板は皆無、マークやテープもほとんど無く心細くなりますが、顕著な枝沢も無く、出会小屋までは迷いようがありません。
 谷が明るく開け、前方に目指す大天狗が見えると右岸(左側)の平坦な樹林の中に出会小屋があります。ここまで林道から1時間半ほどです。
 出会小屋を過ぎると直ぐに二俣、右の赤岳沢に入ります。少し進むとまた二俣。明らかに本流の左に入ります。
 ここからは左側斜面を注視しながら進みます。窪のような枯れ沢に古い赤テープが数本あります。ここが、天狗尾根の取り付きとなります。ここまで、出会小屋から40分。
 消え入りそうな踏み跡の急登を30分ほど登ると天狗尾根に出ます。
ここからも、ときどき消えたり、交錯する踏み跡の急登が続きます。尾根を外さず高みを目指せば迷うことはないでしょう。一部、腰丈の笹の藪こぎがありますが、たいしたことはありません。
 1時間15分ほど登ると、カニのハサミと呼ばれる岩峰に着きます。この辺りから森林限界に達し、快適な岩稜歩きとなります。ハサミは中央部も登れそうですが、左から簡単に巻けます。
 次の岩壁は右から、残置のロープもありますが、使わなくても登れます。上部は急な草付となります。
 この次は、踏み跡を頼りに左から巻きます。途中から上方に大天狗、左下にキレット小屋が望めます。高山植物を踏まないように、大天狗との鞍部に抜けます。
 大天狗は手前の踏み跡から右側基部に、ここから、数メートル上部のバンドに登り、右にトラバースするのが通常ルートのようです。途中に残地ハーケンと古びたスリングがあります。ここが今回の核心部。
 スリング直下までは難なくいけましたが、その先が恐くていけません。難しくはなさそうですが、フリーでは恐怖心が強く、無理せず、一旦クライムダウン。
 ちょっと頼りなかったのですが、岩峰基部のか細い踏み跡を右から回り込むことができ、最後はハイマツの中を泳ぐように登って抜けました。
この後、小天狗を左から簡単に巻くと、キレットに続く縦走路に出ました。
林道はすぐにゲートがあり一般車は入れません。
2010年07月10日 04:18撮影 by  Canon PowerShot SX20 IS, Canon
7/10 4:18
林道はすぐにゲートがあり一般車は入れません。
林道を進むといつの間にか地獄谷の川床に。この堰堤で林道は無くなります。
2010年07月10日 05:16撮影 by  Canon PowerShot SX20 IS, Canon
7/10 5:16
林道を進むといつの間にか地獄谷の川床に。この堰堤で林道は無くなります。
堰堤にはマークあり
2010年07月10日 05:22撮影 by  Canon PowerShot SX20 IS, Canon
7/10 5:22
堰堤にはマークあり
堰堤を越えるたびに渡渉があり苦労する。
2010年07月10日 05:29撮影 by  Canon PowerShot SX20 IS, Canon
7/10 5:29
堰堤を越えるたびに渡渉があり苦労する。
この時期、靴を濡らさずに渡渉することは不可能でした。
2010年07月10日 05:42撮影 by  Canon PowerShot SX20 IS, Canon
7/10 5:42
この時期、靴を濡らさずに渡渉することは不可能でした。
この渡渉を最後に靴のまま水流を進む。
2010年07月10日 05:45撮影 by  Canon PowerShot SX20 IS, Canon
7/10 5:45
この渡渉を最後に靴のまま水流を進む。
谷が開けると、前方に大天狗が姿を現す。左の方です。
2010年07月10日 06:28撮影 by  Canon PowerShot SX20 IS, Canon
7/10 6:28
谷が開けると、前方に大天狗が姿を現す。左の方です。
出会小屋。沢の右岸側の樹林の中にあり、沢筋を進むと見落とすかも。
2010年07月10日 06:44撮影 by  Canon PowerShot SX20 IS, Canon
7/10 6:44
出会小屋。沢の右岸側の樹林の中にあり、沢筋を進むと見落とすかも。
出会。右が赤岳沢です。
2010年07月10日 06:48撮影 by  Canon PowerShot SX20 IS, Canon
7/10 6:48
出会。右が赤岳沢です。
尾根取り付き。まばらだった赤布、ここだけ数本あり、それとわかる。
2010年07月10日 07:25撮影 by  Canon PowerShot SX20 IS, Canon
7/10 7:25
尾根取り付き。まばらだった赤布、ここだけ数本あり、それとわかる。
尾根上から、大天狗の頭がわずかにのぞく。
2010年07月10日 08:27撮影 by  Canon PowerShot SX20 IS, Canon
7/10 8:27
尾根上から、大天狗の頭がわずかにのぞく。
カニのハサミ、又は第一岩峰と言われる。
2010年07月10日 09:00撮影 by  Canon PowerShot SX20 IS, Canon
7/10 9:00
カニのハサミ、又は第一岩峰と言われる。
ハサミ脇で木の若芽を食むカモシカ。
2010年07月10日 09:02撮影 by  Canon PowerShot SX20 IS, Canon
7/10 9:02
ハサミ脇で木の若芽を食むカモシカ。
ハサミを上から。
2010年07月10日 09:15撮影 by  Canon PowerShot SX20 IS, Canon
7/10 9:15
ハサミを上から。
次の岩場は右側にロープ有り。
2010年07月10日 09:20撮影 by  Canon PowerShot SX20 IS, Canon
7/10 9:20
次の岩場は右側にロープ有り。
さらに次の岩場を左から巻くと大天狗が現れる。感動的はシーンでした。
2010年07月10日 09:41撮影 by  Canon PowerShot SX20 IS, Canon
7/10 9:41
さらに次の岩場を左から巻くと大天狗が現れる。感動的はシーンでした。
ミヤマクロユリ
2010年07月10日 09:43撮影 by  Canon PowerShot SX20 IS, Canon
7/10 9:43
ミヤマクロユリ
ミヤマシオガマ
2010年07月10日 09:44撮影 by  Canon PowerShot SX20 IS, Canon
7/10 9:44
ミヤマシオガマ
大天狗
2010年07月10日 09:51撮影 by  Canon PowerShot SX20 IS, Canon
7/10 9:51
大天狗
右下のバンドに上がるのだが登れませんでした。
2010年07月10日 09:55撮影 by  Canon PowerShot SX20 IS, Canon
7/10 9:55
右下のバンドに上がるのだが登れませんでした。
古びたスリングが垂れている。
2010年07月10日 09:58撮影 by  Canon PowerShot SX20 IS, Canon
7/10 9:58
古びたスリングが垂れている。
回り込んでバンド上から下を覗く。写真右上にスリングが垂れている。この直下までは登れたのですが!
2010年07月10日 10:13撮影 by  Canon PowerShot SX20 IS, Canon
7/10 10:13
回り込んでバンド上から下を覗く。写真右上にスリングが垂れている。この直下までは登れたのですが!
小天狗
2010年07月10日 10:19撮影 by  Canon PowerShot SX20 IS, Canon
7/10 10:19
小天狗
小天狗から大天狗
2010年07月10日 10:25撮影 by  Canon PowerShot SX20 IS, Canon
7/10 10:25
小天狗から大天狗
イワベンケイ
2010年07月10日 10:26撮影 by  Canon PowerShot SX20 IS, Canon
7/10 10:26
イワベンケイ
縦走路から、大天狗と小天狗。
2010年07月10日 10:33撮影 by  Canon PowerShot SX20 IS, Canon
7/10 10:33
縦走路から、大天狗と小天狗。
チョウノスケとハクサンイチゲ
2010年07月10日 10:51撮影 by  Canon PowerShot SX20 IS, Canon
7/10 10:51
チョウノスケとハクサンイチゲ
ミヤマオダマキ
2010年07月10日 10:55撮影 by  Canon PowerShot SX20 IS, Canon
7/10 10:55
ミヤマオダマキ
真教寺尾根から両天狗。
2010年07月10日 12:11撮影 by  Canon PowerShot SX20 IS, Canon
7/10 12:11
真教寺尾根から両天狗。
真教寺尾根から天狗尾根
2010年07月10日 12:38撮影 by  Canon PowerShot SX20 IS, Canon
7/10 12:38
真教寺尾根から天狗尾根
撮影機器:

感想

 先週、通った真教寺尾根から見た、岩峰が気になり、調べると天狗尾根の大天狗、小天狗と判り、登ってみたくなりました。
 天狗尾根は主に冬のバリエーションルートとして登られているようです。登山道も標識もありません。ただ、沢筋にしろ、尾根筋にしろ、迷うようなところはありません。尾根の取り付きさえ見落とさなければ、難しくはないでしょう。もちろん地形図を読めることが条件ですが。
 岩峰も巻いていけば、ロープを必要としません。ただ、巻き道にせよ、かなりの高度感が伴うところもあり、岩場になれない方にはきついかもしれません。また、道無き道を進むにはかなりの体力も要求されます。森林限界を越えるまでは悲惨な状況です。かなりの忍耐力も必要です。皆様の健闘を祈ります。

お気に入りした人
拍手で応援
拍手した人
拍手
訪問者数:1881人

コメント

単独行
結局、単独行になったんですね。
いろいろと大変そうでお疲れさまでした。
私も徐々に回復してますが、ゆっくり養生します。
2010/7/15 10:22
久しぶりの一人
kuriさんと硫黄から赤の縦走に行くつもりでしたが、天候がいまいちでしたので、山行決定をkuriさんにお任せしたところ止めましょうとの返事でした。前週、kots氏滑落事件もあり、無理はしたくなかったので素直に中止。で一人でないと行けないところに変更しました。かなり、緊張した場面もありましたが面白くもありました。ここは、ちょっと皆さんをお連れしては行けないかな。
2010/7/17 14:23
プロフィール画像
ニッ にっこり シュン エッ!? ん? フフッ げらげら むぅ べー はー しくしく カーッ ふんふん ウィンク これだっ! 車 カメラ 鉛筆 消しゴム ビール 若葉マーク 音符 ハートマーク 電球/アイデア 星 パソコン メール 電話 晴れ 曇り時々晴れ 曇り 雨 雪 温泉 木 花 山 おにぎり 汗 電車 お酒 急ぐ 富士山 ピース/チョキ パンチ happy01 angry despair sad wobbly think confident coldsweats01 coldsweats02 pout gawk lovely bleah wink happy02 bearing catface crying weep delicious smile shock up down shine flair annoy sleepy sign01 sweat01 sweat02 dash note notes spa kissmark heart01 heart02 heart03 heart04 bomb punch good rock scissors paper ear eye sun cloud rain snow thunder typhoon sprinkle wave night dog cat chick penguin fish horse pig aries taurus gemini cancer leo virgo libra scorpius sagittarius capricornus aquarius pisces heart spade diamond club pc mobilephone mail phoneto mailto faxto telephone loveletter memo xmas clover tulip apple bud maple cherryblossom id key sharp one two three four five six seven eight nine zero copyright tm r-mark dollar yen free search new ok secret danger upwardright downwardleft downwardright upwardleft signaler toilet restaurant wheelchair house building postoffice hospital bank atm hotel school fuji 24hours gasstation parking empty full smoking nosmoking run baseball golf tennis soccer ski basketball motorsports cafe bar beer fastfood boutique hairsalon karaoke movie music art drama ticket camera bag book ribbon present birthday cake wine bread riceball japanesetea bottle noodle tv cd foot shoe t-shirt rouge ring crown bell slate clock newmoon moon1 moon2 moon3 train subway bullettrain car rvcar bus ship airplane bicycle yacht

コメントを書く

ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。
ヤマレコにユーザ登録する

この記録に関連する登山ルート

この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。

ルートを登録する

この記録で登った山/行った場所

関連する山の用語

この記録は登山者向けのシステム ヤマレコ の記録です。
どなたでも、記録を簡単に残して整理できます。ぜひご利用ください!
詳しくはこちら