苗場山：初秋の湿原散歩

2015年09月05日(土) [日帰り]

• GPS: 06:20
• 距離: 10.5km
• 登り: 871m
• 下り: 863m

コースタイム

日帰り

• 山行: 5:38
• 休憩: 0:34
• 合計: 6:12

距離 10.5km 登り 872m 下り 871m

8:03 小赤沢三合目登山口
11:12 11:45 苗場山
14:13 14:14 小赤沢三合目登山口
14:15

天候

曇り、ときどき晴れ

アクセス

利用交通機関：

自家用車

小赤沢口3合目駐車場に車を駐めました。（駐車場は広く100台程度は駐められそうですが、秋山郷までの国道405号を含め、途中の林道は狭くすれ違いが大変な場所もあります）

コース状況／危険箇所等

全体的によく滑る山です。以前行ったときには登山道に敷かれた丸太の切り株がヌルヌルで危険でしたが、滑りにくいように横に細い板が打ち付けてありました。
5合目から上には鎖場が数ヶ所あり、特に下りでは足下に注意が必要です。
山頂域の湿原は、木道がかなり痛んでおり、シーソー状に動いたり、端がへし折れている箇所がたくさんあります。

その他周辺情報

下山後には、小赤沢の日帰り温泉「楽養館」で、濃厚な赤褐色の湯を楽しみました。
夕食は、十日町まで出て、名物へぎそばを「由屋（よしや）」で食しました。

写真

9/5 8:01

関越道から延々と山道を走り、1時間半くらいかけて長野県栄村、小赤沢口3合目の駐車場に着きました（右奥はトイレ）

9/5 8:03

広々とした駐車場の奥、右手側に登山口あり、登山届けをしてから出発します

9/5 8:06

傾いた3合目標識、標高1,310m

9/5 8:13

うっそうとしたブナの林をゆっくりと上がって行きます

9/5 8:24

途中の崩壊地にさっそくピンクの花、オニシオガマ発見！花が大きくて存在感があります

9/5 8:25

近くにはこぢんまりとウメバチソウ

9/5 8:28

真っ赤なオオカメノキの実

9/5 8:31

すでに紅葉して秋の風情

9/5 8:33

4合目標識、1,470m

9/5 8:38

ミヤマアキノキリンソウ、リンドウの仲間です

9/5 8:39

ゴゼンタチバナの実、透き通るような赤です

9/5 8:55

咲き残りのヤマアジサイ

9/5 8:56

広葉樹に絡まるツタも紅葉中

9/5 8:58

5合目標識、1,580m

9/5 8:59

ゴゼンタチバナの実がうじゃうじゃなっていました

9/5 9:02

こちらはエンレイソウの実、茎や葉は有毒ですが、この実は甘酸っぱくておいしいのだそうです

9/5 9:05

滑りやすい丸太切り株は、滑りにくく加工がされていました

9/5 9:05

ゴマナ

9/5 9:06

ヤマハハコ

9/5 9:19

アカバナシモツケソウを1株だけ発見、この時期のピンク花は目立ちます

9/5 9:22

サラシナショウマ

9/5 9:23

サラシナショウマにしては花が小さいし・・・・○○ショウマ、って奥が深いですね（汗）

9/5 9:25

クロクモソウ

9/5 9:26

ジョウシュウオニアザミ

9/5 9:26

同座困難なセリ科の花（＾＾；

9/5 9:27

クロイチゴ、これを見ると子どもの頃に食べたドドメ（桑の実）を思い出します

9/5 9:28

ミヤマトリカブト、秋ですねぇ・・・

9/5 9:28

オオシラヒゲソウ、ナデシコの仲間かと思いきやウメバチソウの仲間だとのことです

9/5 9:28

シラネニンジンかな

9/5 9:29

初めて見ましたが、面白い形をしています

9/5 9:29

いよいよ鎖場の始まりです

9/5 9:30

エゾリンドウ、花は湿原にたくさん咲いていたオヤマリンドウよりやや小振りで色も薄めです

9/5 9:31

鎖場で下界のブナ林が見下ろせました

9/5 9:32

ヤマハハコ、今の時期に珍しく咲き始めです

9/5 9:33

色づき始めたツタ

9/5 9:33

存在感のあるアザミを発見！（オヤマボクチかな）

9/5 9:33

シャワーのノズルか、美容室で頭に被るヤツみたい・・・＾＾

9/5 9:34

6合目標識、1,750m

9/5 9:41

再び鎖場、足下ドロドロで注意しながら登ります

9/5 9:44

秋めいた葉っぱたちに励まされます

9/5 9:48

イヌショウマ？

9/5 9:49

またまた鎖場

9/5 9:51

鎖場続きで飽きて来ますが、かなりの斜度です

9/5 10:08

8合目標識、1,940m（7合目は見落としました・汗）

9/5 10:15

斜度が緩むと間髪入れずに高層湿原が出迎えてくれました（＾＾）

9/5 10:15

こんもりとした山（龍ノ峰）を見上げる

9/5 10:18

色づき始めた湿原に感動！

9/5 10:18

川になりかけた窪地には、巻いたカーペットのようなもので養生がなされていました

9/5 10:19

イワショウブ、あちこちでピンクから真っ赤な実に変色中です

9/5 10:19

苗場山の名前の由来ともなったという説もある、カヤ類が植えたての稲の苗にように見える池塘

9/5 10:21

ときおり広がる青空や遠くの山に歓声を上げます

9/5 10:22

池塘の広がる山っていいですねぇ・・・

9/5 10:24

遠くの池塘に別れを告げ、いったんクマザサの道へ

9/5 10:26

9合目標識、2,000m

9/5 10:38

紅葉したクロマメノキ

9/5 10:38

ナナカマドももうちょっとで真っ赤

9/5 10:40

歩きにくい大きな岩がゴロゴロした道を抜けると、ふたたび池塘地帯

9/5 10:41

ハート型の池を発見！＾＾

9/5 10:43

チングルマの実、密集して咲いていた頃が想像できます

9/5 10:44

ヒメシャクナゲの実

9/5 10:46

オヤマリンドウ、紫は秋の色ですね・・・

9/5 10:47

いろいろな神さまたちが同居しています（＾＾）

9/5 10:47

だだっ広い高層湿原に同行者も感動しまくっていました

9/5 10:48

ショウジョウバカマの実、比較的元の花の形が残っています

9/5 11:10

リリーフのある岩場を通過するとすぐに・・・

9/5 11:13

苗場山山頂、2,145mに到着です！

9/5 11:15

かって山頂脇に建っていた遊仙閣跡地、以前（17年前！）に来たときは、山頂は小屋の裏にひっそりとありました

9/5 11:16

昨年整備された真新しいベンチとテラスで簡単な昼食にしました

9/5 11:45

ときおり吹き上げるガスが晴れると、下界の湿原が広がります

9/5 11:48

苗場山頂ヒュッテから

9/5 11:51

徒歩1分の見晴らし台に向かいますが、視界ゼロ（汗）

9/5 11:53

再び若者たちで賑わうヒュッテ前を通過し

9/5 11:56

神さまが鎮座する岩にご挨拶をし

9/5 11:56

先ほどまでいたテラス席を見上げ、帰路に着きます

9/5 12:03

カルスト地形のような草原を抜けます

9/5 12:03

ところどころ派手に崩壊していて、注意が必要です

9/5 12:09

楽しげなチングルマの実たち

9/5 12:10

イワオトギリの実？

9/5 12:11

思いっきりピンぼけですが、キンコウカ

9/5 12:12

湿原と湿原を繋ぐ歩きにくい岩場に向かう前にひと休み・・・

9/5 12:28

北ヤツのような大きな石がゴロゴロした場所を抜けると、再び湿原エリア

9/5 12:29

こちらのほうが池塘の数が多いようです

9/5 12:30

前衛バレエの体型を思い起こさせる苦労の木を抜け

9/5 12:31

池に映る曇天、晴れていたらきれいだろうなぁ・・・

9/5 12:35

こんな岩陰にも神さま、山頂湿原の別れを告げて急な坂道を下ります

9/5 13:21

急な鎖場、ドロドロの登山道を抜けてひたすら下ります

9/5 14:01

夫婦杉？かと思ったら、おめかけさんもいて全部で4本でした（＾＾；

9/5 14:03

地味なホツツジが咲いていました

9/5 14:04

トンネル状の根っこを潜ります

9/5 14:04

巨大な木がこんもりと一体化してファミリー状態

9/5 14:10

ずっと名前が分からずモヤモヤしていましたが、アケボノシュスランというラン科シュスラン属の多年草なんだとか・・・k-kantaroさまのレコで教えてもらいました（＾＾）

9/5 14:14

ようやく登山口に戻りました

9/5 14:15

駐車場は広い割に空いていて、遠いけど穴場かもしれません

9/5 14:40

お楽しみのアフターは、日帰り入浴施設「楽養館」に向かいました

9/5 15:08

濃厚な赤褐色湯は「含鉄、ナトリウム、カルシウム、塩化物泉」

9/5 15:08

沈殿物が付着し、層になっています

9/5 15:09

お湯の中の成分が砂のようになって、お腹や腕の曲がっているところ、皺などに付着します

9/5 16:42

ちょっと早い夕食は、十日町まで下りてきてから、地元民で賑わう「由屋（よしや）」へ

9/5 16:50

大根の漬け物や人参の煮たやつ等々、食前にいろいろなオマケが卓に並び、薬味もワサビでなく辛子、アサツキの皮むいて一緒に食べるなど、ローカルルールが満載でした

9/5 16:55

名物へぎそば、海苔付きの花へぎで、ボリューム満点なのにするすると胃袋に収まって行きました（＾＾）

撮影機器：

DSC-RX100 SONY

感想

yamaonse

高層湿原を見たい、という関西在住のお友だちのリクエストで、上越国境にほど近い苗場山へ行って来ました。この山は自分が山登りを始めた翌年、今から17年前の1998年の同じく9月に登りました。そのとき以来、2度目の登頂です。

最初は新潟県側から歩く予定でしたが、湿原をたっぷり歩きたいというのと、秋山郷の唸る温泉に浸かりたい、ということで、長野県側から登ることに。（ちなみに、前回登ったのも長野県側からで、そのときは屋敷温泉に泊まりました）

長野県側からの登山道は、都心方面からのアクセスが悪いせいか、駐車場も登山道も空いていました。前回登った記憶では「ぬかるむ道」のイメージが強かったのですが、今回も靴をドロドロにしながら、急坂をあえいで登り下りしました。

ここのところ急に涼しくなったせいか、高層湿原はすでに秋の風情。色づき始めたツタやナナカマド、そして草紅葉に感動しながら、咲き終わった高山植物の実を探したり、トリカブトやリンドウなどの秋の花を愛でて、楽しい山旅は終わりました。

そしてもう一つの目当て、秋山郷の温泉は日帰り施設の楽養館。濃厚な赤褐色のお湯は独特の温泉臭がすると同時に、赤茶けた砂のような成分をたっぷり含んでいて、タオルはもちろん、体の筋（皺？ww）まで真っ赤に染まりました。

帰路に立ち寄った名物へぎ蕎麦の店もよかったし、雪深い山に独特な景観や植生に加え、大雪に備えて1階の出入り口が高い位置にある民家、勢いよく流れる用水路等々、雪国らしい人里の風景に心温まりながら、新潟の町を後にしました。