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Yamareco

記録ID: 716241
全員に公開
沢登り
谷川・武尊

東黒沢からナルミズ沢へ

2015年09月12日(土) 〜 2015年09月13日(日)
 - 拍手
体力度
5
1泊以上が適当
GPS
22:21
距離
17.0km
登り
1,585m
下り
1,654m
歩くペース
ゆっくり
1.51.6
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

1日目
山行
8:52
休憩
2:18
合計
11:10
6:50
190
10:00
10:01
68
11:09
11:10
6
11:16
11:17
268
15:45
18:00
0
18:00
宿泊地
2日目
山行
10:47
休憩
0:17
合計
11:04
7:17
300
宿泊地
12:17
12:21
18
12:39
12:44
84
14:08
14:10
51
15:01
15:06
55
16:01
16:02
127
18:09
18:09
12
18:21
18:21
0
18:21
ゴール地点
天候 9/12晴れ
9/13曇り
過去天気図(気象庁) 2015年09月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
白毛門登山口駐車場を利用
コース状況/
危険箇所等
東黒沢〜丸山乗越
・登山口から登山道を進んで橋から入渓。最初の堰堤は左から越えて東黒沢へ。ハナゲの滝は右岸から巻ける。大雨後だからか、若干水量が多い印象。
東黒沢の本流筋を忠実に詰めていく。3〜5m程度の滝が連続していてどれもロープなしで登れる。ナメも美しい。
5m滝手前のゴルジュは右から高巻き。そのあとの7m滝は右から楽勝。
意外とヌメっておりアクアだと難儀した。
1060mの二俣を右に。このあたりで大分水量が減っており、水量は1:1程度。少し迷いわかりにくそうな印象。ここで沢筋は東を向き、その後北に向かう。水量が徐々に減っていき完全に水が消えると踏み跡が現れる。途中二俣に分かれるが、どちらを詰めても稜線にたどり着き、うっすらとして踏み跡をたどって反対側に降りればウツボギ沢支流に降りれる。1時間ほど下降すればウツボギ沢に出る。その後10分ほど下降すればナルミズ沢に。ウツボギ沢出合には快適そうなビバークポイントが多数ある。

ナルミズ沢〜稜線
ナルミズ沢に入ってしばらく河原歩き。このあたりは魚影あり。ゴルジュ帯に入って7m滝は左岸から高巻くのが無難。へつりを嫌って左壁を登ろうと安易に取り付いて身動き取れなくなり、懸垂下降して難を逃れた。かなり深いゴルジュだが、直登するならゴルジュを泳いで滝に取り付くべきだろう。

その後はエメラルドグリーンの釜を持った小滝の連続で美しい。
大石沢出合にBPが1箇所、出合の3m滝を超えた辺りに3〜4張ほどのスペースがある。
今回は出合の滝横の左岸の高台をBPにしたが、傾斜がきつく居住性はイマイチ。薪は流木がふんだんにある。

出合から上から本格的な遡行。3m程度の滝が連続し、トイ滝や幅広滝などバリエーションに富んだ渓相。2段4m滝を超えるとゴルジュ帯。左岸をへつって、小さな落ち口あたりで右岸に泳ぎ渡り超えると3m滝の釜に出る。ここを右岸からへつって取り付きそのまま左壁を越える。
しばらくゴーロ帯で8m魚止滝は左岸から明瞭な踏み跡あり。
赤茶けた美しいナメが続き、7×15mの斜滝は左からトラバースして取り付く。トラバース部分は高度感がある。
ここを超えると二俣。右俣に進路を取ると多段滝が現れ快適に登れる。あいにく曇りだけど、青空だったらさぞきれいにちがいない。
しらばくひらすら登ると6m滝。これは左岸から高巻くが踏み跡が薄く、沢床への下降が少し難しい。
その上に2mの直滝。高度はないけれど、意外と繊細なトラバースが必要。1名だけロープを出して確保。あとはフリーで超えた。
この2m滝を超えると沢は左にカーブする。このあたりから水流が細くなるので適当な場所で水を確保する。
水流が消えると踏み跡が表れ、稜線へと草原地帯をツメあがっていく。15分ほどで稜線に出られる。

稜線〜ジャンクションピーク
大烏帽子山南の鞍部に詰め上げ、ジャンクションピークまでは稜線を薄い踏み跡をたどってすすむ。難所なないが笹藪こぎはなかなか進まない。ガスっているときなどは越後烏帽子山頂でのルートミスに注意
その他周辺情報 登山届は土合駅で提出。
下山後の温泉は仏岩温泉鈴森の湯へ。いつもは空いているが、この日は女湯は混んでいたらしい
白毛門登山口駐車場から出発
1
白毛門登山口駐車場から出発
すぐに入渓
あさイチは水が冷たい
あさイチは水が冷たい
ハナゲの滝。若干水量が多い。
2
ハナゲの滝。若干水量が多い。
途中から右岸を巻く
途中から右岸を巻く
やがて白毛門沢出合
やがて白毛門沢出合
東黒沢へ
ここは右壁から
かなり登ってきた
かなり登ってきた
小滝の連続
やがて水流が枯れて
やがて水流が枯れて
尾根を乗越して下降
尾根を乗越して下降
いい天気
一気にナルミズ沢出合
1
一気にナルミズ沢出合
広河原は幕営適地多数
1
広河原は幕営適地多数
青空と緑の森と赤茶けたナメ
すべてがきれい
2
青空と緑の森と赤茶けたナメ
すべてがきれい
水はエメラルドグリーン
1
水はエメラルドグリーン
箱庭のような淵
大石沢出合の左岸の高台をビバーク地にした
3
大石沢出合の左岸の高台をビバーク地にした
出合の3m滝
たき火で宴会
飯盒でご飯焚き
4
たき火で宴会
飯盒でご飯焚き
つまみは餃子ときのこのソテーとチンジャオロースとバーボー茄子
焼き芋は残念ながら灰になってしまった
つまみは餃子ときのこのソテーとチンジャオロースとバーボー茄子
焼き芋は残念ながら灰になってしまった
渓の夜はふける
翌朝
たき火でとりあえず暖をとる
1
翌朝
たき火でとりあえず暖をとる
よく燃える
テン場はかなり傾いている
テン場はかなり傾いている
この日は天気が下り坂
朝のうちは青空
この日は天気が下り坂
朝のうちは青空
さてスタート
へつりを多用してゴルジュ突破
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へつりを多用してゴルジュ突破
左岸をへつり、途中で右岸に泳いで移る
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左岸をへつり、途中で右岸に泳いで移る
右岸から3m滝の釜に入る
1
右岸から3m滝の釜に入る
右岸から3m滝の釜に入ったところ
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右岸から3m滝の釜に入ったところ
そのうえ8mの魚留の滝。右から巻く
そのうえ8mの魚留の滝。右から巻く
越後烏帽子が見える
越後烏帽子が見える
樹林帯が後退して視界が開ける
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樹林帯が後退して視界が開ける
奥の二俣。時間的には大丈夫そうなので右俣に
奥の二俣。時間的には大丈夫そうなので右俣に
ここからは赤茶けたナメと滝の連続
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ここからは赤茶けたナメと滝の連続
そのうえ6m滝は右から高巻き
そのうえ6m滝は右から高巻き
源頭が近くなってきた
源頭が近くなってきた
どんどん進む
深い釜を持った3m滝
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深い釜を持った3m滝
へつりに失敗
そのうえ2mの直滝
左からトラバースして落ち口に登るが緊張する
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そのうえ2mの直滝
左からトラバースして落ち口に登るが緊張する
源頭手前で沢は左に曲がる
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源頭手前で沢は左に曲がる
長い下山に備えて水を確保
長い下山に備えて水を確保
いよいよ天国へのツメ
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いよいよ天国へのツメ
これでもきれいだけど青空だったらもっときれいに違いない
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これでもきれいだけど青空だったらもっときれいに違いない
高層湿原
尾瀬の山々
ここからは登山道のない稜線を進む
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ここからは登山道のない稜線を進む
こちらは越後方面
こちらは越後方面
ひらすら笹藪漕ぎの急登
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ひらすら笹藪漕ぎの急登
越後烏帽子から一度下ってジャンクションピークに登り返し
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越後烏帽子から一度下ってジャンクションピークに登り返し
2時間弱でジャンクションピークの分岐
ここで装備解除
2時間弱でジャンクションピークの分岐
ここで装備解除
ほぼ平坦で朝日岳
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ほぼ平坦で朝日岳

一度道を見失って山頂に戻った

一度道を見失って山頂に戻った
笠ヶ岳避難小屋
白毛門山頂
下山はしんどい
暗くなる前になんとか下山
暗くなる前になんとか下山
おつかれさまでした
1
おつかれさまでした

装備

個人装備
Tシャツ 長袖インナー ソフトシェル タイツ ズボン 靴下 グローブ 雨具 日よけ帽子 着替え ザック サブザック 昼ご飯 行動食 非常食 調理用食材 飲料 ハイドレーション 地図(地形図) トポ コンパス 計画書 ヘッドランプ 予備電池 GPS 筆記用具 ファーストエイドキット 常備薬 保険証 携帯 時計 タオル ナイフ カメラ ハーネス ヘルメット 確保機 ロックカラビナ カラビナ クイックドロー スリング ロープスリング セルフビレイランヤード 渓流シューズ フローティングロープ ルート図 ライター マッチ 軍手 ペーパー 食器 寝具
共同装備
ロープ30m→うるし<br />ツェルト→うるし<br />調味料→うるし<br />調理器具→まりこ<br />コッヘル→りょうと<br />着火剤→りょうと<br />スコップ→りょうと<br />ガス&ヘッド→おおた まりこ<br />釣り竿→うるし りょうと<br />釣り餌→うるし

感想

天候の関係で、天国のツメで有名なナルミズ沢に変更。
釣竿も持って行ったが、ウツボギ沢出合付近では見かけた魚も大石沢出合付近にはまったく見かけず成果なし。
wadachiさんも記載しているF1については、足元が悪くセルフを取る場所も少ない。
無難に右の巻き道を使うのが吉

金曜日から奥只見・恋ノ岐川から平ガ岳を目指す予定が、大雨による増水で断念、土日で谷川連峰・ナルミズ沢に転進。
今回は下山の便を考慮して、土合駅から東黒沢を遡行してウツボギ沢支流を下降してナルミズ沢へと入渓。

東黒沢は谷川らしい豪快なスラブがつづく。ハナゲの滝は連日の雨で水量が多かった。盛夏ならキャニオニングを楽しむ人で賑わうものの、早朝のこの時間はナルミズ沢やウツボギ沢、白毛門沢などを目指す沢ヤばかり。

全てが登れる滝で、最後はコンパスと地図を駆使して丸山乗越に詰め上がる。ルーファイ能力が試されるところ。ここからウツボギ沢支流を下降。下降で出てくる小滝はどれも簡単で懸垂下降は必要ない。

ナルミズ沢は赤茶けたナメが連続する癒し系の沢。進むにつれて樹林は後退し、開放的な渓相が広がる。

深いゴルジュに阻まれる5mF1。後から見るとおよそ登れるはずがないはずが、全身濡れるへつりを嫌って安易に左壁をフリーで取り付いてしまったのが大失敗。途中の潅木で進退窮まり、崖の途中で慎重にロープ取り出して懸垂下降で撤退。さらに途中でりょうくんがビレイ支点の手前で滑落してゴルジュに落下。幸いケガはなかったものの、沢慣れした故の慢心とお互い反省…。

F1を抜けると小滝と釜が連続し、この日は大石沢出合の朝日岳が真ん前の最高のロケーションを泊地に。残念ながらイワナは釣れなかったが焚き火とお酒とおいしいツマミで極上の一夜を過ごすことができた

やがて源頭部は草原地帯を天国へのツメ 稜線に続く池塘が点在する草原地帯がこの沢一番の魅力だ

けれどそんな天国から一変して、このあとは地獄の下山が待っている。馬蹄形縦走路にあるジャンクションピークまでは登山道のない薄い踏み跡程度の稜線を急登の笹藪こぎ。その後はいくつものピークを越えて白毛門からは標高差1000mを一気に駆け下りる。さすがに下山の途中で足が悲鳴を上げ、大幅に予定から遅れて日暮れ間近に無事下山。

憧れの奥只見の沢は来年以降におあずけということで。

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コメント

大変お世話になりました
沢泊デビューさせていただき、大変感謝してます。
百聞は一見に如かずということで、
大変貴重な経験をさせていただきました。
また、ルート取りを始め、色々な判断なども大変山行になりました。
たくさんへつったので、大変練習にもなりました。
火おこしも奥が深いですね。
とりあえず、携帯できる鋸を購入しました。
詰めの青空を味わえなったのと、釣りにも恵まれなかったのは大変残念でしたね。
釣りは少しずつ上州屋で勉強していきたいと思います。
下山は久しぶりに味わった地獄でしたね。
またよろしくお願いいたします。
2015/9/21 23:30
Re: 大変お世話になりました
 今回はお疲れ様でした。
 ナルミズ沢は沢歩き主体でしたので、次は登攀系の沢行きましょうね。

 といっても、そろそろシーズン終盤なので、泊まり沢できるのはあと1回あるかないかくらいですかね〜
2015/9/25 19:41
プロフィール画像
ニッ にっこり シュン エッ!? ん? フフッ げらげら むぅ べー はー しくしく カーッ ふんふん ウィンク これだっ! 車 カメラ 鉛筆 消しゴム ビール 若葉マーク 音符 ハートマーク 電球/アイデア 星 パソコン メール 電話 晴れ 曇り時々晴れ 曇り 雨 雪 温泉 木 花 山 おにぎり 汗 電車 お酒 急ぐ 富士山 ピース/チョキ パンチ happy01 angry despair sad wobbly think confident coldsweats01 coldsweats02 pout gawk lovely bleah wink happy02 bearing catface crying weep delicious smile shock up down shine flair annoy sleepy sign01 sweat01 sweat02 dash note notes spa kissmark heart01 heart02 heart03 heart04 bomb punch good rock scissors paper ear eye sun cloud rain snow thunder typhoon sprinkle wave night dog cat chick penguin fish horse pig aries taurus gemini cancer leo virgo libra scorpius sagittarius capricornus aquarius pisces heart spade diamond club pc mobilephone mail phoneto mailto faxto telephone loveletter memo xmas clover tulip apple bud maple cherryblossom id key sharp one two three four five six seven eight nine zero copyright tm r-mark dollar yen free search new ok secret danger upwardright downwardleft downwardright upwardleft signaler toilet restaurant wheelchair house building postoffice hospital bank atm hotel school fuji 24hours gasstation parking empty full smoking nosmoking run baseball golf tennis soccer ski basketball motorsports cafe bar beer fastfood boutique hairsalon karaoke movie music art drama ticket camera bag book ribbon present birthday cake wine bread riceball japanesetea bottle noodle tv cd foot shoe t-shirt rouge ring crown bell slate clock newmoon moon1 moon2 moon3 train subway bullettrain car rvcar bus ship airplane bicycle yacht

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