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Yamareco

記録ID: 7252207
全員に公開
沢登り
白山

白山の短め沢旅(加須良川〜ボージョ谷〜フカバラ谷)

2024年09月14日(土) 〜 2024年09月17日(火)
 - 拍手
GPS
80:00
距離
21.3km
登り
1,951m
下り
1,934m

コースタイム

1日目
山行
3:00
休憩
0:00
合計
3:00
11:00
180
スタート地点
14:00
770
2日目
山行
6:30
休憩
0:00
合計
6:30
5:30
240
C1
9:30
150
1470コル
12:00
40mナメ滝上
3日目
山行
8:30
休憩
0:00
合計
8:30
6:00
280
C2
10:40
230
本流
14:30
三俣
4日目
山行
4:20
休憩
0:00
合計
4:20
6:00
140
C3
8:20
120
夏道1550コル
10:20
ゴール地点
天候 day1:晴れ, day2:晴れのち雨, day3:雨のち晴れ, day4:晴れ時々雨
過去天気図(気象庁) 2024年09月の天気図
アクセス
利用交通機関:
電車 自家用車
「境」川を渡ってまずは岐阜側へ
2024年09月14日 23:14撮影 by  FinePix XP120 XP121 XP125, FUJIFILM
9/14 23:14
「境」川を渡ってまずは岐阜側へ
加須良川の地図に載っていない貯水施設
取水して桂湖に送っているらしい
2024年09月14日 11:24撮影 by  HERO11 Black, GoPro
9/14 11:24
加須良川の地図に載っていない貯水施設
取水して桂湖に送っているらしい
左岸の藪を漕いで越した
2024年09月15日 00:06撮影 by  FinePix XP120 XP121 XP125, FUJIFILM
9/15 0:06
左岸の藪を漕いで越した
加須良川に入渓
2024年09月14日 11:52撮影 by  HERO11 Black, GoPro
9/14 11:52
加須良川に入渓
入渓後しばらく歩くと素晴らしいゴルジュ
だが何があるというわけでもない
2024年09月15日 01:12撮影 by  FinePix XP120 XP121 XP125, FUJIFILM
9/15 1:12
入渓後しばらく歩くと素晴らしいゴルジュ
だが何があるというわけでもない
地図記号にある加須良川F1
ここまでは魚影あった
2024年09月14日 13:02撮影 by  HERO11 Black, GoPro
9/14 13:02
地図記号にある加須良川F1
ここまでは魚影あった
F1は左岸ルンゼから捲いた
2024年09月15日 01:25撮影 by  FinePix XP120 XP121 XP125, FUJIFILM
9/15 1:25
F1は左岸ルンゼから捲いた
懸垂して
2024年09月15日 01:46撮影 by  FinePix XP120 XP121 XP125, FUJIFILM
9/15 1:46
懸垂して
次の釜滝を右岸から登る
2024年09月14日 13:40撮影 by  HERO11 Black, GoPro
9/14 13:40
次の釜滝を右岸から登る
2024年09月15日 02:08撮影 by  FinePix XP120 XP121 XP125, FUJIFILM
9/15 2:08
振り返ると滝記号の支沢 通称連瀑沢
2024年09月15日 02:05撮影 by  FinePix XP120 XP121 XP125, FUJIFILM
9/15 2:05
振り返ると滝記号の支沢 通称連瀑沢
2024年09月15日 02:10撮影 by  FinePix XP120 XP121 XP125, FUJIFILM
9/15 2:10
夜は蚊が湧き出た
2024年09月14日 15:15撮影 by  HERO11 Black, GoPro
9/14 15:15
夜は蚊が湧き出た
竹中ありがとう
2024年09月14日 16:21撮影 by  HERO11 Black, GoPro
9/14 16:21
竹中ありがとう
へつる場面が多い
2024年09月15日 18:09撮影 by  FinePix XP120 XP121 XP125, FUJIFILM
9/15 18:09
へつる場面が多い
2024年09月15日 18:23撮影 by  FinePix XP120 XP121 XP125, FUJIFILM
9/15 18:23
2024年09月15日 06:20撮影 by  HERO11 Black, GoPro
9/15 6:20
780二股
2024年09月15日 18:54撮影 by  FinePix XP120 XP121 XP125, FUJIFILM
9/15 18:54
780二股
この沢の核心30m滝
2024年09月15日 18:56撮影 by  FinePix XP120 XP121 XP125, FUJIFILM
1
9/15 18:56
この沢の核心30m滝
こっちは瓢箪山直登沢
2024年09月15日 18:56撮影 by  FinePix XP120 XP121 XP125, FUJIFILM
9/15 18:56
こっちは瓢箪山直登沢
ハング上を右にトラバースして左上気味に登る
岩はしっかりしていて快適
2024年09月15日 19:11撮影 by  FinePix XP120 XP121 XP125, FUJIFILM
9/15 19:11
ハング上を右にトラバースして左上気味に登る
岩はしっかりしていて快適
2024年09月15日 06:53撮影 by  HERO11 Black, GoPro
9/15 6:53
巨岩帯を少し挟む
2024年09月15日 20:28撮影 by  FinePix XP120 XP121 XP125, FUJIFILM
9/15 20:28
巨岩帯を少し挟む
急に平和な雰囲気に
1120二股付近で福本は今年4度目のクマ遭遇
2024年09月15日 21:01撮影 by  FinePix XP120 XP121 XP125, FUJIFILM
9/15 21:01
急に平和な雰囲気に
1120二股付近で福本は今年4度目のクマ遭遇
1160を右へ
2024年09月15日 08:47撮影 by  HERO11 Black, GoPro
9/15 8:47
1160を右へ
ナメ小滝がいくつか
2024年09月15日 08:49撮影 by  HERO11 Black, GoPro
9/15 8:49
ナメ小滝がいくつか
ナメ小滝がいくつか
2024年09月15日 21:18撮影 by  FinePix XP120 XP121 XP125, FUJIFILM
9/15 21:18
ナメ小滝がいくつか
一癖あるものも
2024年09月15日 21:51撮影 by  FinePix XP120 XP121 XP125, FUJIFILM
9/15 21:51
一癖あるものも
1470コルからボージョ谷を見下ろす
雨が少しぱらつく 以後降ったり止んだりに
2024年09月15日 22:46撮影 by  FinePix XP120 XP121 XP125, FUJIFILM
9/15 22:46
1470コルからボージョ谷を見下ろす
雨が少しぱらつく 以後降ったり止んだりに
スラブとドラスティックな雲
2024年09月15日 10:22撮影 by  HERO11 Black, GoPro
9/15 10:22
スラブとドラスティックな雲
スラブをクライムダウンしたり捲いたりする
2024年09月15日 22:54撮影 by  FinePix XP120 XP121 XP125, FUJIFILM
9/15 22:54
スラブをクライムダウンしたり捲いたりする
懸垂を3度ほど
2024年09月15日 23:01撮影 by  FinePix XP120 XP121 XP125, FUJIFILM
9/15 23:01
懸垂を3度ほど
2024年09月15日 11:27撮影 by  HERO11 Black, GoPro
9/15 11:27
ナメもあるよ
2024年09月15日 11:14撮影 by  HERO11 Black, GoPro
9/15 11:14
ナメもあるよ
C2 沢も小さいし、一段上にに逃げられることも確認のうえ泊まった
2024年09月15日 14:44撮影 by  HERO11 Black, GoPro
9/15 14:44
C2 沢も小さいし、一段上にに逃げられることも確認のうえ泊まった
日が沈むころに豪雨となり焚火が流されてしまった
2024年09月16日 07:17撮影 by  FinePix XP120 XP121 XP125, FUJIFILM
9/16 7:17
日が沈むころに豪雨となり焚火が流されてしまった
3日目
まずは40mナメ滝を下る
2024年09月16日 19:36撮影 by  FinePix XP120 XP121 XP125, FUJIFILM
9/16 19:36
3日目
まずは40mナメ滝を下る
50m滝の上から見下ろす
2024年09月16日 07:44撮影 by  HERO11 Black, GoPro
9/16 7:44
50m滝の上から見下ろす
50m滝
2024年09月16日 20:51撮影 by  FinePix XP120 XP121 XP125, FUJIFILM
9/16 20:51
50m滝
素晴らしい景観 個人的にはオバタキ谷のそれより好き
2024年09月16日 08:30撮影 by  HERO11 Black, GoPro
9/16 8:30
素晴らしい景観 個人的にはオバタキ谷のそれより好き
2024年09月16日 21:02撮影 by  FinePix XP120 XP121 XP125, FUJIFILM
9/16 21:02
なおも滝は続く
2024年09月16日 21:11撮影 by  FinePix XP120 XP121 XP125, FUJIFILM
9/16 21:11
なおも滝は続く
60m大滝は2ピッチで懸垂
2024年09月16日 09:32撮影 by  HERO11 Black, GoPro
9/16 9:32
60m大滝は2ピッチで懸垂
何度も懸垂した
2024年09月16日 09:59撮影 by  HERO11 Black, GoPro
9/16 9:59
何度も懸垂した
残置ハーケンの滝
2024年09月16日 10:03撮影 by  HERO11 Black, GoPro
9/16 10:03
残置ハーケンの滝
残置ハーケンの滝
2024年09月16日 10:17撮影 by  HERO11 Black, GoPro
9/16 10:17
残置ハーケンの滝
2024年09月16日 23:02撮影 by  FinePix XP120 XP121 XP125, FUJIFILM
9/16 23:02
2024年09月16日 23:06撮影 by  FinePix XP120 XP121 XP125, FUJIFILM
9/16 23:06
フカバラ谷へ
2024年09月16日 23:15撮影 by  FinePix XP120 XP121 XP125, FUJIFILM
9/16 23:15
フカバラ谷へ
開放的な巨岩の河原
2024年09月16日 23:20撮影 by  FinePix XP120 XP121 XP125, FUJIFILM
9/16 23:20
開放的な巨岩の河原
ト(うら)谷出合
2024年09月16日 11:10撮影 by  HERO11 Black, GoPro
9/16 11:10
ト(うら)谷出合
巨岩
2024年09月17日 00:17撮影 by  FinePix XP120 XP121 XP125, FUJIFILM
9/17 0:17
巨岩
おいずるが岳直登沢出合のテン場
2024年09月17日 00:34撮影 by  FinePix XP120 XP121 XP125, FUJIFILM
9/17 0:34
おいずるが岳直登沢出合のテン場
右股に入るとすぐゴルジュ
2024年09月17日 00:51撮影 by  FinePix XP120 XP121 XP125, FUJIFILM
9/17 0:51
右股に入るとすぐゴルジュ
2024年09月16日 12:26撮影 by  HERO11 Black, GoPro
9/16 12:26
2024年09月17日 00:54撮影 by  FinePix XP120 XP121 XP125, FUJIFILM
9/17 0:54
1000あたりの15m滝
2024年09月17日 00:55撮影 by  FinePix XP120 XP121 XP125, FUJIFILM
9/17 0:55
1000あたりの15m滝
15m滝の登攀
2024年09月17日 01:03撮影 by  FinePix XP120 XP121 XP125, FUJIFILM
9/17 1:03
15m滝の登攀
2024年09月17日 01:40撮影 by  FinePix XP120 XP121 XP125, FUJIFILM
9/17 1:40
すぐに25m滝
2024年09月16日 13:21撮影 by  HERO11 Black, GoPro
9/16 13:21
すぐに25m滝
すぐに25m滝
2024年09月17日 01:42撮影 by  FinePix XP120 XP121 XP125, FUJIFILM
9/17 1:42
すぐに25m滝
右岸の悪い草付きから取付く
2024年09月16日 13:22撮影 by  HERO11 Black, GoPro
9/16 13:22
右岸の悪い草付きから取付く
ばっちり落ち口に出た
2024年09月17日 02:30撮影 by  FinePix XP120 XP121 XP125, FUJIFILM
9/17 2:30
ばっちり落ち口に出た
振り返る ト谷や左股の上流部はスラブが発達している
2024年09月16日 14:05撮影 by  HERO11 Black, GoPro
9/16 14:05
振り返る ト谷や左股の上流部はスラブが発達している
ト谷方面
2024年09月17日 02:31撮影 by  FinePix XP120 XP121 XP125, FUJIFILM
9/17 2:31
ト谷方面
左股方面
2024年09月17日 02:31撮影 by  FinePix XP120 XP121 XP125, FUJIFILM
9/17 2:31
左股方面
ゴルジュの中にピリ辛小滝が続く
2024年09月17日 02:34撮影 by  FinePix XP120 XP121 XP125, FUJIFILM
9/17 2:34
ゴルジュの中にピリ辛小滝が続く
このチョックストーンは荷揚げ
2024年09月17日 02:47撮影 by  FinePix XP120 XP121 XP125, FUJIFILM
9/17 2:47
このチョックストーンは荷揚げ
この滝を左から容易に登ると
2024年09月17日 02:53撮影 by  FinePix XP120 XP121 XP125, FUJIFILM
9/17 2:53
この滝を左から容易に登ると
三俣で少し開ける ここで泊まる
2024年09月17日 02:56撮影 by  FinePix XP120 XP121 XP125, FUJIFILM
9/17 2:56
三俣で少し開ける ここで泊まる
夜はすさまじい満月
そして蚊
2024年09月16日 15:41撮影 by  HERO11 Black, GoPro
9/16 15:41
夜はすさまじい満月
そして蚊
4日目 奥に見えてるスラブのあたりに…
2024年09月17日 18:44撮影 by  FinePix XP120 XP121 XP125, FUJIFILM
9/17 18:44
4日目 奥に見えてるスラブのあたりに…
20m滝
2024年09月17日 06:26撮影 by  HERO11 Black, GoPro
9/17 6:26
20m滝
登っている記録も見るがハーケンを持っていないので左岸捲き
スラブの区間を越えて藪に入ってからトラバースする
そのまま自然に右股へ入っていく
2024年09月17日 19:00撮影 by  FinePix XP120 XP121 XP125, FUJIFILM
9/17 19:00
登っている記録も見るがハーケンを持っていないので左岸捲き
スラブの区間を越えて藪に入ってからトラバースする
そのまま自然に右股へ入っていく
福本セミになった滝
2024年09月17日 07:10撮影 by  HERO11 Black, GoPro
9/17 7:10
福本セミになった滝
一癖ある小滝がいくつか続く
セミになりながら撮影した写真
2024年09月17日 19:40撮影 by  FinePix XP120 XP121 XP125, FUJIFILM
9/17 19:40
一癖ある小滝がいくつか続く
セミになりながら撮影した写真
セミになりながら撮影した写真
2024年09月17日 19:42撮影 by  FinePix XP120 XP121 XP125, FUJIFILM
9/17 19:42
セミになりながら撮影した写真
セミになりながら撮影した写真
2024年09月17日 19:43撮影 by  FinePix XP120 XP121 XP125, FUJIFILM
9/17 19:43
セミになりながら撮影した写真
藪漕ぎ5分で登山道
2024年09月17日 20:43撮影 by  FinePix XP120 XP121 XP125, FUJIFILM
9/17 20:43
藪漕ぎ5分で登山道
お疲れ様でした
2024年09月17日 22:23撮影 by  FinePix XP120 XP121 XP125, FUJIFILM
9/17 22:23
お疲れ様でした

装備

個人装備
チェンスパは福本のみだったがあったほうがいい
共同装備
50m×2

感想

進歩のないことにルームの夏メインみたいな沢旅がいまだに一番好きで、やりたい計画がたまっている。
本当は1週間くらいあればフカバラ谷を詰めた後に瀬波河左股→右股→犀川を金沢まで下降したかったのだが、あまりこだわっていても墓場に持っていくものが増えるだけだ。

1日目
夜行バスと電車、レンタカーを乗り継いで桂湖へ。車を置いて林道を歩き加須良川へ尾根を乗越す。かつて存在した桂と加須良の集落は飛越国境の境川をこっそり行き来して助け合っていたらしい。改めて考えると「かつらがわ」と「かずらがわ」って読みも似ている。しばらく歩くと地図の中州のあるあたりに小型のダムがあった。藪を漕いで小さな池を越えて入渓する。しばらくなんともないゴーロだがじきに両岸高まりかなりイイ感じのゴルジュとなる、が、特に何もない。地図記号のあるあたりで12mほどのF1。ここまでは魚影あった。F1は登れないので左岸捲き。懸垂で滝の裏に降りて直後の小滝は容易に登る。しばらく行き770あたりの河原でC1。蚊が多く閉口する。

2日目
天気が崩れる予報だが青空が出ている。釜持ち小滝のへつりを繰り返すと940二股。両股滝で出合っているが今回は右の本流にかかる30m大滝を登る。登山体系に「非常に困難」と書かれているので警戒していたが、案外岩はしっかりしており三級ほどのクライミングで快適に登ることができた。ここでハーケン忘れが発覚した。大滝の先の巨岩の急なゴーロを登ると沢が平らになり開ける。ここで福本は今年4度目のクマ遭遇。1470コルに突き上げる沢に入り、小滝をいなしながら登ると5分ほどの藪でコルに到着。休憩していると雨がパラパラ降ってきたので雨脚が強まる前にボージョ谷を下降開始する。以後雨は降ったり止んだりするが本降りという感じではなかった。予報では朝からしっかり降るような感じだったため、この辺りは予報が外れてそんなに降らないのだろうと楽観的になった。
沢筋を下っていくとちょっとしたスラブが出てくるがフリクションが良くすたすた降りられる。急なところはブッシュ帯で捲くと8mほどの滝があり懸垂。そのほかも全部で3回ほどの懸垂をし、河原をしばらく歩くと40mナメ滝の落ち口に到着。時間はまだあるが下手に降りて境川本流などで雨脚が強まっても困るのでこの辺りの河原で泊まることにする。ちょっとした砂地を土木工事して均し、相変わらず断続的に雨が降っているもののお気楽ムードで服を乾かしながら優雅に過ごす。しかし日が暮れたころにザーザーぶりとなった。目の前のチョロ川がみるみる増水し、焚火しているところを水が流れ始めた。あわてて別の場所に焚き木を移すが火が消えかけてしまう。せっかく乾かした服が濡れてはかなわないと二人して全裸ずぶぬれになりながら必死に扇ぐが後の祭り、焚火は放棄する。その後さらに水位が増し、移動先の焚き木は完全に浸水していた。粘らなくてよかった。やがて寝ている場所のすれすれまで水が来た。荷物をまとめ靴を履いたままマットだけ敷いて横になる。結局寝床は何とか浸水から逃れることができた。しかしそんなさ中でも蚊は元気に飛び回っていた。Hey‐KOHした。

3日目
夜の間も雨は降ったり止んだりするがある程度減水したようだ。日が昇ると薄曇りでほんのり青空も見え、回復基調の予報が信用できそうであったため進むことにする。
テン場の下にある40mナメ滝は右岸の木から懸垂。少し下るとすぐに50m滝があるのでこれも右岸のブッシュ帯を巻き下ってから適当な木で懸垂する。その下も巨岩や段差などをクライムダウンしながら進むと3段くらいになった60m程度の滝。こちらも右岸から懸垂するが、ロープが足ら無さそうであったため途中に1本だけ生えている灌木で切る。さらに連瀑を懸垂とクライムダウンの連続で降り、本流出会いに着く頃には10mあった捨て縄が1mくらいになっていた。
境川本流の水量は問題なく進めそうな具合であったので先へ。両岸が立っているもどこか開放的な巨岩ゴーロが笈直登沢出合まで続いた。正確には忘れたがト谷出合あたりまでは魚いた気がする。日が照って焼け付くような暑さ。熱中症になるのではないかと思った。
笈直登沢出合のテン場に着くとまだ12時なので三股まで行くことに。右俣に入るとすぐに威圧感あるゴルジュとなる。段差を2つほど登り右に屈曲する箇所で15m滝。両岸考えられるが落ち口の下まではすんなり登れそうな右岸を選択する。羽月リードで登るがやはり抜けが悪かった。その上にすぐ25m大滝がそびえる。こちらは右岸の草付きルンゼより取り付きまいていく。灌木がでてくるまでの泥壁が非常に悪くここはスパイクが欲しいところ。灌木帯に入ったらかすかなリッジ状をモンキークライム。右にトラバースしていき適当なところで踏まれた草付きを渡る。トラバースしきったところでピッチを切る。もう一段上がるとぴったり落ち口。大滝の上もゴルジュが続き5m前後の滝が続く。中には一癖あるものも。
やがて三俣の手前でゴルジュが切れて開ける。C3。ここも蚊が多かった。中秋の名月的なやつで明かりを消し忘れたのかと思うほど明るい満月の夜空。

4日目
テンバから先に見えている崖のあたりに20mの滝がある。左岸から捲く。ちょっとしたスラブを越えて藪に入ったら適当にトラバースする。そのまま自然に右股に入りコルを目指して詰める。シブい小滝が連続。ザック吊ったりゴボウしたりする場面もあった。5分ほどの藪漕ぎで夏道にでる。雨がぱらつく中下った。下は晴れていたのでオートキャンプ場で装備を干し、庄川沿いにのんびり高岡まで。


特に深い意味はないが境川の沢を北斗の拳で例えたらこんな感じ
オバタキ谷:ラオウ
ボージョ谷:トキ
フカバラ谷:ケンシロウ
開津谷:ジャギ
ト谷:たぶんサウザーくらい

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