記録ID: 735167
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無雪期ピークハント/縦走
北陸
毛勝山【厳しさと優しさを併せ持つ魚津の名山】(西北尾根ルート)
2015年10月03日(土) [日帰り]



- GPS
- --:--
- 距離
- 13.4km
- 登り
- 1,923m
- 下り
- 1,915m
コースタイム
日帰り
- 山行
- 9:40
- 休憩
- 1:10
- 合計
- 10:50
15:50
天候 | 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
☆2014年9月14日(日)のレコードより再掲しました http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-510004.html ◆登山口について◆ ・僧ヶ岳登山口付近に駐車スペースがあります(10台程度)。そこから上流に向けて東又谷を左岸に渡り、車止めのゲートをくぐって5分程度林道を上ると左側に毛勝山登山口があります。 ・駐車スペースおよび登山口、登山道にはトイレはありません。車で20分程麓寄りに進んだところにある「片貝山ノ守キャンプ場」(24H利用可/水洗/ペーパー完備)が最終トイレです。飲料の自販機もあります。 http://www.city.uozu.toyama.jp/hp/svFACHP.aspx?faccd=B030201 ・コンビニは魚津ICから県道52号に出て右側に進み、国道8号線バイパスの手前にあるセブンイレブンが最寄です。魚津ICから登山口まではコンビニ等はありませんので、食料等の調達はここがおすすめです。また、GSもありませんので、燃料の補給が必要な場合は麓で済ませることをお勧めします。 ◆登山道について◆ 道は一貫して明瞭で、山頂まで特に迷うところはありません。標高差約1,700mを約6kmの距離で登り詰めるかなりの急登ですが、山容からも分かるように直登ではなくピークをいくつか越えながら徐々に高度を上げていきます。また、登山道上に道標や水場はないため、体力や状況に応じた判断力などが必要となる非常に硬派なルートです。水や食料に加え、ルート情報の収集など、事前の準備を念入りにされることをお勧めします。 ※昭文社 山と高原地図 33日本アルプス総図 に載っていますが、「----」破線ルート(難路)です。 <登山口〜尾根取り付き(標高1070m付近)> 最初は緩やかですが、すぐに垂直に近い斜面となります。トラロープや木の根っこをつかみながら登ります。手を使う場面が多いので、グローブがあると便利だと思います。しばらく進むと、東側の木々の切れ目に僧ヶ岳、駒ヶ岳の大きな山容が望めるようになります。 <尾根取り付き〜2023m峰> 樹林帯の中を尾根に沿って高度を上げていきます。立山杉の立派な樹勢に見とれているうちに三角点(標高1479.1m)を過ぎ、ブナやダケカンバ、シラビソ林を経て灌木帯となれば、桃アセ池のある2023m峰に間もなく到着します。一帯は「池原の草原」と呼ばれるところで、灌木や岩、池塘の点在する見晴らしの良い草原です。ほとんど独力で藪を刈り払い、西北尾根ルートを拓かれたという池原等さんにちなんだ名前でしょうか。 <2023m峰〜2151m峰> 二重山稜など変化に富んだ地形が見られます。泥濘に足を取られるところがありますので、スパッツ(ゲイター)などがあるといいと思います。一旦シラビソの樹林帯に入り、何度か小ピークを越えて、山頂手前の最後のピークである2151m峰に到着します。一旦高度を下げたらいよいよ山頂への最後の登りです。 <2151m峰〜山頂> 2151m峰から一旦下ったコルに通称クワガタ池があります。「大清水(しょうず)の草原」と呼ばれるところです。左右には草原が広がり、盛夏にはお花畑が見事なことと思われます。ここは東側に滝倉山や西谷ノ頭、ウドノ頭などの毛勝山東北尾根、その奥に黒部川下ノ廊下を隔てて朝日岳〜雪倉岳〜白馬岳〜不帰ノ嶮〜唐松岳、そして五龍岳と鹿島槍ヶ岳といった後立山連峰の見事な稜線美を望むことができます。まさにこのコースのハイライトといえるでしょう。そして、最後にガレ場の約200mの急登を登り詰めれば、いよいよ山頂です。 ◆標高グラフについて◆ システムのエラーなのか、標高グラフの最高地点は2159m以上が表示できていません。実際は2415mですので、累積標高差は1680mとなります。 またグラフの形状も頂上まで急登であることがわかります。 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
Tシャツ
ソフトシェル
タイツ
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
日よけ帽子
着替え
靴
ザック
ザックカバー
昼ご飯
行動食
地図(地形図)
コンパス
ヘッドランプ
予備電池
ファーストエイドキット
常備薬
日焼け止め
ロールペーパー
時計
サングラス
タオル
ツェルト
ストック
カメラ
|
---|
感想
◆山紫水明の地、魚津のシンボルである名山◆
流長わずか25kmでありながら常に豊富な水量を誇る片貝川。
その流れは、森や草花、農作物、海産物に至るまで、あらゆる生き物へ恵みをもたらす、魚津にとって欠くべからざる存在です。
その源頭たる毛勝山に対する憧憬の念は、地勢や人々の生活との関わりなどを知り、片貝川と魚津の良さを改めて実感するようになってからますます強まり、念願かなってその山頂を極めたのは昨年のことでした。
麓から山頂までのダイナミックな植生の変化、海側の切れ落ちた急峻な地形に比して黒部側の優美な草原という非対称山稜が見せる豊かな表情に深い感銘を受けたものの、ガスに包まれて展望に恵まれなかったのが唯一の心残りでした。
いつの日か、秋晴れの日に360度の大パノラマを満喫したい。
一年越しにやっとその願望を実現することができました。
高天原温泉に続いて今回も母と一緒の山行です。
昨年とはほんの半月程度の違いですが、陽光のもと秋色に染まる山肌は非常に美しく、まるで別の山のように見えました。
登山口までも、そして山頂までも険しい道のりではありますが、毛勝山は決して期待を裏切らない、名山と称されるにふさわしい山です。
県外の方はもちろんのこと、県内とりわけ地元魚津の方にもっともっと登っていただきたいと思います。
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こんにちは。
北方稜線の盟主たる毛勝山。
お天気に恵まれ、展望も抜群だったことでしょう。
一年越しの念願がかなって何よりです。
4日に猫又山、5日に赤谷山を登ってきました。
猫又山の幕営地から釜谷山と毛勝山を眺めながら
来年こそはと心に誓いました。
ところで西北尾根や毛勝山付近で幕営出来そうなところは
ありましたか?
毛勝山から猫又山まで縦走してみたいものです。
ヤブ漕ぎで大変でしょうが。
siriusさん、こんにちは。
コメントいただき、ありがとうございます。
猫又山と赤谷山にいらっしゃったんですね!
あの辺りは剱岳を望む好展望台です。
山頂部はもちろん、尾根筋や氷雪に穿たれた深い谷は間近に望むと迫力があって圧倒されます 。
文字通り、氷食尖峰であることを実感することができます。
毛勝三山縦走は、地元出身としてとても憧れます。
猫又山から釜谷山までは踏み跡があるらしいので、足を延ばしてみたいのですが、いつかはその先も…と。
ですので、いい情報があればまた交換させてください。
毛勝山の西北尾根で幕営されるのでしたら、2,023m峰(モモアセ山)直下の草原(池原の草原)あるいは2,151m峰の先にあるクワガタ池辺り(大清水の草原)がよさそうです。
実際に、藪の刈り払いの際にベースにされているのを見かけたことがあります。
ただ、水場がありませんので、担ぎ上げる必要があるのが難点ですが。
多くの方に良さを知っていただきたい反面、心の奥にそっとしまっておきたい。
葛藤はありますが、毛勝三山は、心の拠り所としてこれからもずっと大切にしていきたいところです。
毛勝山は以前から行ってみたいやまでした。
(名前が好きですね。登れば毛髪も生き生きするのでしょうか?)
大変参考になるレコをありがとうございます。
以前の記録も併せてお気に入りに追加です。
越中駒ケ岳も気になるな〜
らいちょうさん、こんにちは。
コメントいただき、ありがとうございます。
毛勝山に注目されるとは、さすがですね!
登山口までの道路に未舗装の部分があるのでアクセスに少々難ありですが、山上の庭園は一見の価値ありです。
もちろん、展望も登り甲斐も折り紙付きです
越中駒ヶ岳もぜひ登ってください。
いつもとは違う角度から望む立山・剱や後立山からは、新鮮な魅力が見つかるはずです。
毛勝山の西北尾根も大迫力で迫ってきますよ
毛勝山山行後のお土産には、富山名産の黒とろろ昆布はいかがですか?
ダブルの効果で、きときとの髪になりますよ〜
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