見放題の絶景! 桂小場から将棊頭山・茶臼山
- GPS
- 10:58
- 距離
- 21.5km
- 登り
- 1,813m
- 下り
- 1,916m
コースタイム
- 山行
- 2:54
- 休憩
- 0:15
- 合計
- 3:09
- 山行
- 5:30
- 休憩
- 1:55
- 合計
- 7:25
天候 | 17日は、午後3時から5時まで、雹と雨と雷。18日は、晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
駐車場の小屋に登山計画書箱があった。 午後8時、テント内でも6℃、外はもっと寒い。朝方は氷点下になる。 冬の寒さ対策は必須だ。 |
写真
感想
今年は紅葉が早い。先週は、大川入山で丁度いい紅葉を楽しんだ。
今週は、今年最後の紅葉のチャンスになるだろう。そう思って、最初は、3連休で行けなかった西沢渓谷から黒金山、奥千丈岳、国師ケ岳、甲武信岳周回縦走を目論でいた。
天気予報では土曜日が雨ということで、あっさりこの計画はとん挫した。
そうして見ると、紅葉が一日で見てこれるところで浜松から行きやすいところとして、将棊頭山・茶臼山が浮上した。
将棊頭山は2度目だ。桂小場から木曽駒ケ岳に上がり、濃が池経由で戻ったことがあり、雄大な景観が好きだった。
今回は、紅葉見物が目的で、茶臼山と将棊頭山とせいぜい濃が池までだ。
いつも寸前に決める。土曜日の朝の天気予報では、晴れになった。
とにかく、移動をして余裕を取るつもりで、浜松を午前8時に出発した。小黒川渓谷の桂小場に正午ごろに着いた。
晴れていたが山の上には雲があった。
これが、後で騒ぎだすのだった。
12時30分出発。上天気の中、西駒山荘に4時前には到着するであろう。
足にまかせ、一定の速度で快調に上がっていった。胸突八丁に達した頃から雹が降って来た。それが次第に雨になった。濡れ始まった。
歩きながら、西駒山荘まで行くか、テントを張るところがないかと頭を巡らせていた。数本の木が腰掛になっている広場があった。ここならテントを張っても、傍を通過する登山者の邪魔にならない。
さっさとテントを張ってもぐりこんだ。15時30分ごろだった。
多少濡れたが、それほどでもない。濡れた上着を脱いで、セーターを着た。ズボンも脱いで中に、下ズボンを履いた。後は、冬用の寝袋に潜り込んだ。次第に暖かくなった。
雨は次第に雷に変わった。どんどん落ちるような音がこれでもかというほど続いた。運悪く落ちたらしょうがない。どうしようもない。運に任せるしかない。雷鳴の後は、地面が揺れる。それほどの威力だ。
時間は16時にもならない。時間がたっぷりあると返って寝付けない。
それでもいつしか、眠ったようだった。18時に気が付くと、生きていた。雷鳴は無くなっていた。テントの中の気温は6℃だった。外はもっと低いだろう。朝の4時頃には氷点下になるだろう。安心したあと、又眠りに落ちた。20時に目をさます。テントから出てみた。樹木が開いた天蓋には、数知れないエメラルドが敷きつめられていた。
「ああ! これで明日はいい天気になるなあ」
内心そう思った。
何時間眠ったことだろう。
目を覚ましたのは午前6時の10分前だった。眠りすぎだ。
テントから西駒山荘が見えた。30分位で行けそうだ。
テントを片付け、6時40分頃に出発した。10分ほどで胸突八丁の頭に到達した。
今日のお楽しみが始まった。どちらを見回しても雲ひとつない。
町を覆って雲海が広がっている。
雲を突きぬけるように、山波の雄姿が見える。
御嶽山も、乗鞍岳も、槍ヶ岳が目立つ穂高も、後立山も、八ヶ岳も、甲斐駒から光岳、更には深南部のバラ谷の頭までの南アルプスも、塩見岳と間の岳の間に頭をもたげた富士山も、そして、盟主木曽駒ケ岳も見放題の展望だった。地を揺らした昨日の雷はどこに消えたのだろう。雲は跡かたもない。茶臼山も将棊頭山も、西駒山荘から権現山へのルートの突端のピークも、見放題の展望だった。目に焼き付けようとしたが無駄だった。どんどん入っては新しい模様に置き換わる。無駄と思うとカメラのシャッタをつい押してしまう。同じアングルの写真が何枚か出来上がる。仕方がないことだった。昨日と今日、正に、過酷と快楽が裏腹に同居した2日だった。冬支度をして来たお陰で震えることも無かった。
何度もきたくなる、見放題の絶景の山を堪能した。
「氷粒を 踏みつつ至る 岩陰に 御嶽山の 煙たなびく」
「天蓋を 埋める星は いづれとも 空の青にぞ 山の麗し」
「雲透けて 麓の町の 人越えて 遥かに見ゆる 八の山」
また、来ますよ。(g)
コメント
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おはようございます。
gakukohさんもこちらでしたか!
私たちは18日の日帰りだったんですが、一面の氷の粒を見て、何だろうと思っていました。
縦走されている方から、17日の3時ころから激しい雷とヒョウが降ったと教えてもらいました。
その方たちは避難小屋で難を逃れたそうです。
そんな中、テント泊は大変だったことでしょう。ご無事で何よりです。
無理せず、すぐにテントに切り替えたのが良かったのでしょう。
経験豊富なだけに、さすがです。
翌日は大絶景を堪能されたようで、何よりです。
18日は、本当に気持ちの良い穏やかな日でしたね
totokさんおはようございます。
雷はすさまじいものでしたが、諦めたら眠れました。
翌日は、写真の通りバッチリでした。このコースはアプローチがいいのでお気に入りです。
11月8日近くなったらまた、連絡します。(g)
gさん、おはようございます。
土曜日は、冷込みが厳しくおまけに雷に雹まで降ったそうですが、流石はgさん
冬装備も万全でしたね。
今年はこれでラストチャンスだと思いましたが、来年はgさんのレコ参考に出かけてみたいと思いました。
higurasiさん こんにちわ!
10月も半ばというと、初冠雪とかに出くわすこともあって、夜は冷えるので、もうセーター、アノラックとか冬の装備をもっていきます。足りないと、レインウェアも重ねて来て、寝袋にもぐります。来週からは、山梨の山を考えるつもりです。(g)
gakukohさん、こんばんは!
なかなか時間が取れず、コメント遅くなってすみません
桂小場からのルートは2年前に木曽駒までひいひいしながら登ったので
写真を懐かしく拝見していました
木曽駒に行かず、茶臼山と将棋頭山なんて・・・何と贅沢な
雹と雷の中、お疲れ様でした
daishohさん
毎週の山記事が見えないので心配してました。
このルートは、前にNKさんと木曽駒、濃が池を1泊で回ったので、今度は、
のんびりと余分なところも立ち寄ってみました。意外と展望が良くて満足しました。(g)
雷とヒョウと快晴の絶景を体験されたのですね。
しかし、このレコはいい勉強になりました。まるで教科書だがや。
翌日は快晴の絶景!
いいレコでしたよ。ありがとう。
寅より
toradoshi様
コメントありがとうございます。
2度目ですが、展望を堪能しました。
体験したことで、よかったことは、濡れる前にテントに切り替えたことでした。
結果、テントのお蔭で濡れないことと、シュラフのお蔭で暖かかったことでした。
ついでですので、安全面を振り返って見ますと、テントもシュラフもなければ、開いている小屋まで行くか下山するかないですが、私は、通常判断では、下山するのを選びます。
避難小屋に泊まるつもりでシュラフのみもっていたら、大樽小屋に25分くらいで下るか、西駒山荘まで30分で上がるかの判断になりますが、この判断が一番迷いやすくて、ややもすると、明日の予報がいいことと、出来るだけ上に行っておきたいという願望につられて、西駒山荘へ上がっておこうと判断しがちですが、後で分かることですが、正解は、大樽小屋に戻ることだったです。難しいですね。翌日に、西駒山荘に行って分かったことは、入れますと書いてあった石室の扉は2つともどういうわけか開きませんでした。この場合、結果、1時間かけて雨と雷のなかを大樽小屋に戻ることになり、さんざんなことになったでしょ
う。ハプニングがあるたびに学ぶことがあって、いかされています。安全が保てているのはありがたいですね。(g)
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