君はユーシンブルーを見たか?! 寄BS→鍋割山→雨山橋→ユーシンロッヂ→玄倉BS
- GPS
- --:--
- 距離
- 19.7km
- 登り
- 1,398m
- 下り
- 1,343m
コースタイム
天候 | 晴れ 風が結構あった。 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年12月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
新松田駅よりバスで約25分 寄BS(やどろぎ、やどりぎ、などいろいろな読み方がある。バス停名は「やどりぎ」、交差点などには「やどろぎ」、中学校名は「やどりき」など様々だ。 帰り 玄倉BS。西丹沢自然教室よりバスが来る。谷峨駅、山北駅、新松田駅に行くことができる。私は新松田で降りた。1時間に1本くらいであるが、増便が出ているようで私は増便に乗った。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
寄→鍋割山 基本、普通のトレイルで難しいところはなし。栗ノ木洞からの下りと、最後の急登りに注意。 鍋割山→雨山峠 丹沢最強と言われることもある鎖地帯、山と高原地図でも二か所に「危険マーク」が書かれている。基本は雨山峠から鍋割山に向かうほうが楽、逆向きは2倍くらい危険度が増す。 一番怖い鎖は、約20mの1本鎖で、下はザレている。鎖にテンションをかけながら、逆向きになって足をおろす位置を考えながら下る。他にも危険な鎖多数。たった2kmで疲労度はすごかった。 雨山峠→雨山橋 今度は沢をトラヴァースした登山道。しかし、幅が40cmほどしかなく、黒部の関電道路を思い出してしまった。数か所橋が落下していて下るのに苦労を感じる。 谷側に落ちてしまったら大けがを覚悟しなければならない。日がかげって来たらもうよした方が良い。 雨山橋→ユーシンロッヂ→玄倉BS ユーシン渓谷を楽しむ林道、しかしゲートからロッヂ側は車は通行止めのため、気楽に歩くことができる。1か所、トンネルの中がカーブしており視界がなくなるため、ヘッドランプや懐中電灯が必要。 なお、雨山橋からユーシンロッヂまでは1.5kmほど、ユーシンロッヂから玄倉BSまでは10km、11.5kmほどの林道歩きとなる。これは嫌な人には嫌だろうな。 |
写真
感想
そういえば、この秋シーズンは丹沢に顔を出していないと思っていた。ヒルが出なくなってから、丹沢の季節なのだが様々な理由で足が遠のいていた。
そして、丹沢に遊離している赤線はないので、赤線繋ぎではなく赤線伸ばしにしたいと思っていた。
過去に、ヤビツ峠から塔ノ岳・鍋割山に登り大倉に下山したことがある。
http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-535953.html
(秋は丹沢 ヤビツ峠→塔ノ岳→鍋割山→大倉 花と紅葉と晴天と一瞬富士)
これと繋げるには、鍋割山を通ればよい。鍋割山を通るコースにはいろいろバリエーションがある、その中で今回は、「寄」から「ユーシンロッヂ」を経て「玄倉BS」までのコース取りとした。
「寄」はこのルート以外にも様々な山に行くことができる。私は、次の山行として「寄」からシダンゴ山・高松山を通り山北駅までを計画しようと思っているので、「寄」スタートは赤線の都合上決まったことである。
また、「ユーシン渓谷」はあこがれの地、ユーシンブルーを見てみたい。鍋割から玄倉林道まで下りたらまた鍋割まで登りたくないということで、ゴールと玄倉BSと設定した。丹沢最強の鎖地帯の通過に不安感があったが写真などでイメージすることで「行ける!!」と判断したのである。
前日は職場の飲み会、2次会には出ず爆睡する。地元の始発電車に乗っていくと新松田から寄までの始発バスに間に合う。始発バスは全員座れ、7時早々に寄BSにたどり着いた。
この出発地についてから山行を始める前が一番不安を感じる。「本当に俺が行けるだろうか・・・」最悪、鍋割までと考えて歩みを進めていく。
基本鍋割山までは、危険なところはない。また、かつて鍋割山から下った時に「こんなところ、絶対登れない」と思っていたのだが、登ってみると意外といけるのである。あの時は「もうここに来ることはないだろう」と思っていたんですけどね・・・来ちゃいましたね・・・。
展望もよく、楽しめる山頂ですが、鍋割山名物鍋焼きうどんはただいま鍋が出払ってしまって作れないとのこと、今日は時間に厳しい山行なのでうどんはあきらめ、先を急ぐこととする。
雨山峠に向かう道には「経験者向きの登山道です、無理なようなら引き返してください」と書かれてある。山と高原地図を見ると、雨山峠までに2か所「危険」マークがついている。しかし、過去の登山で行った表尾根にも2か所「危険」マークがあり、私はそこを通過したことがあるので「あんなもんだろう」と思って、行ってしまったのである。
そして、怒涛の鎖地帯を行くこととなる。とにかく一番大変な20mを越える一本鎖を下らなければならないところが辛い。登りであれば全然大丈夫である。足を置いたところからザレが崩壊し始め足を滑らせる、それを鎖にかけた手でコントロールしながら慎重に慎重に大きな鎖を下り切った。両腕がしびれているようである。しかし、ここの鎖はここだけではない。第1の鎖ほどではないが、何か所も出てくるのである。とにかく滑落しないよう、物を落とさぬよう慎重に慎重に通過する。山と高原地図では55分というコースタイムであるが1時間20分をここに費やす。
無事に雨山峠にたどり着いた安堵感はすさまじかった。
雨山峠は4方面への分かれ道でもある。私は雨山橋方面に向かう。
今度は沢下りだ。降水があればきっとこの登山道は川の中になってしまうのであろう。川の右岸に沿うように登山道が付けられているが、崩壊や人工物の落下も多い。特に砂防ダムを巻くときには40cm幅の登山道しかなく、滑落すれば大けがである。本当に慎重に慎重に下って行った。
無事に雨山橋にたどり着くとほっとした。もうあんな登山道は今日はないんだ・・・。ここからは11kmを越える林道歩きである。まずは、ユーシンロッヂに向けてである。これは山行計画には載せていなかったが、当日の時間を見て行くこととした。
ユーシンロッヂは、昔は神奈川県立の施設だったようで、今は休館中、そしてどうやら売りに出されているらしい。
現在は避難小屋として使われているようである。(一応は行ってみたが、写真は撮影しなかった、そんな雰囲気ではなかったのである。)
ここでは、おにぎりと納豆巻きをいただく。秘境ということなのか、結構人が多かったように感じる。建物は、まだ威厳を保っていますね。しかし、現在の立地、そしてよく崩壊する玄倉林道だと、あの規模の建物を維持することはできないのでしょうなという個人的な結論に達した。
あとは、玄倉BSを目指して林道を10km歩くのみだ。そして、ぜひ「ユーシンブルー」を撮影したいものだ。
最初は、上流ということで花崗岩を中心とした大きな岩が多いが、それらはだんだんと細かく砕かれていく様子が実際に歩くとよくわかる。
また、丹沢山塊のこの地域は、かつて太平洋にあった古火山がプレートの移動により日本列島にぶつかった「付加体」構造をしている、また火山による熱変性を受けているため少々青や緑色っぽい変成岩もある。これらの岩石が川底にあるため、水の持つブルーをさらに際立たせるといわれている。
歩きながら、ユーシンブルーが見られている所では撮影し、玄倉林道を歩いた。
本当に今日はいろいろなことがあった、楽しく登った登山、抜群の眺望、食べられなかった名物うどん、命の危険を伴った鎖地帯、そして今は気楽にゴール目指して歩いている。なんで自分は山に惹かれるのだろうか・・・何か「野生」に戻れるからなのだろうか、それとも歩きながらいろいろなことを考えるためなのだろうか、暮れつつある林道で様々なことを考えながら、今日はしみじみとした気分でゴールにたどり着き、コーラを飲んだ・・・。
aideiei さん
良く聞く「ユーシンブルー」一度行きたいのですが、未だ行ったことがありません。
あのブルーを見て見たいです
雨山峠〜雨山橋は大変そうですが、無事に通れれば「楽しかった」と言えるルートですね
うどんは残念でしたね
大盛りはあるのかな?無ければ2人前??
hamburg
渋描き隊長様、ご来訪ありがとうございます。
ヤマレコでもあまり記録がないコースでした。(このコースをすべてトレースした記録は1つのみ)、よって非常に不安でした。
このレポートの一番の肝は鍋割山から雨山峠までの鎖と、雨山橋までの沢下りでしょうか。本当に危険で、エキサイティングなコースでした。
ユーシンブルーきれいでした。水の青さのみならず、石の青さが青みを加えるんですね。これぞ丹沢、ユーシンブルー!!という感じでした。
なお、ユーシン渓谷であれば塔ノ岳から降りる道があると聞きまして、そこから歩くのが一番楽しさを味わえるそうです。
丹沢の奥深さまだまだありそうです。
そうそう、鍋割山のうどんは大盛り不可だそうです。まあ、うどんだけでなく別におにぎりなどを食べるとかして・・・。
また、記録にご来訪ください。aideieiでした。
aideieiさん、はじめまして。double-kと申します。
明日(12/7)、鍋割山→雨山峠→雨山→檜岳のコースを
計画しておりました。初めてのコースです。
aideieiさんのヤマレコを拝見させて頂き、
鍋割山→雨山峠の情報はとても参考になりました。
明日は、心して慎重に気をつけて行ってきたいと思います。
貴重な情報をどうもありがとうございました。
double-kさん、始めまして、ご来訪とコメントありがとうございます。
ヤマレコをよく見ていますと、鍋割山から下る方が5割り増しくらい危険のようです。逆ルートの方がレコ数も多く、自分だ通った感覚からもいいのではないかと思います。先に檜岳に行き雨山峠→鍋割山の方が安全と思います。
もし、このままのコースで行くということであれば、すべりやすいザレ場ということで、慎重に慎重に下ってきてください。「ここに足をかけて・・」という所が滑ってしまい一旦足を上げてしまうことがありました、その分手の力を使ってしまいます。
鍋割山からみて、とにかく第一の鎖です。それさえクリアすればあとは大丈夫と思います。また、天候ですね、気温・降水量により難易度が変化します。
ぜひ、明日登山日和になりますよう、安全に戻ってこられますよう願っております。
そのときは、また楽しい記録を読ませてください。aideieiでした。
aideieiさん、ありがとうございます。
途中で引き返す勇気を持って行ってきたいと思います。
どうもありがとうございました。
aideieiさん、こん○×は(^o^)/
あぁ、行ってしまわれたんですね、大倉〜寄コース。実は山行計画を見て、2台体制でいかが…とお尋ねしようと思っていたのですが…残念
いずれ我が家も鍋割山〜雨山峠〜ユーシンは歩いてみたいので、鎖の感じが参考になります。お嬢連れだと厳しそうですが、行けそうな気も…
ユーシンブルーは昨年の9月に見ましたが、この時期の方がもっと澄んでいるようですね。またノンビリ歩きたくなりました
mamepapa
mamepapaさん、こんにちは。残念ながら行ってしまいました・・・。
本当に面白い、バリエーションに富んだコースでした。鎖あり、沢下りあり、林道歩きあり、やせ尾根あり、うどんナシ・・・。
本当に丹沢の奥深さを堪能できるコースだったと思います。また、きっとコラボする企画はありますよ。また、色々山行予定を上げますので、連絡ください。
ユーシンブルーにつきましては、光量が大きな影響をすると思うのです。当然光量が大きい方が良いと思います、本来は正午ごろ、そして夏至頃が一番良いと思うのですが、逆に青みが飛んでしまうという話も聞きます。
今回、12月の夕刻のユーシンブルーということで、必ずしも最良であったかどうかはわかりません。何度も、季節や天候を変えて訪れると奇跡のユーシンブルーに出会えるのではないかと思います。
また、楽しいレポートを読ませてください。aideieiでした。
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