三度目の正直!厳冬期3000m峰立山登頂達成



- GPS
- 79:42
- 距離
- 45.0km
- 登り
- 2,827m
- 下り
- 2,826m
コースタイム
- 山行
- 9:00
- 休憩
- 0:25
- 合計
- 9:25
- 山行
- 9:28
- 休憩
- 0:07
- 合計
- 9:35
- 山行
- 8:17
- 休憩
- 0:59
- 合計
- 9:16
天候 | 12/28:小雪 12/29:小雪 12/30:快晴 12/31:小雪 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年12月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
積雪量は2m程度で例年の半分ぐらい |
その他周辺情報 | 下山後は千寿荘でお風呂かりました。春から温泉になるみたいです。 |
予約できる山小屋 |
立山室堂山荘
|
写真
感想
想いを込めた山行をするために2年前から師匠と一緒に立山を目指しました。
師匠は厳冬期3000m最後の山。
初回は正直舐めてた。装備も想いも。悔しくて熱いものが流れた。滝観台すら届かない悔しい敗退の初年度。
http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-389350.html
二回目師匠と2人だったパーティから2人増え4人で目指すことになった。
初日は雪は多いもののとてもいい天気のうえ、入山者がありトレースがありラッセル無しだったが歩き過ぎてしまった。翌日は雪でトレースも消え、ラッセル。室堂にも届かず敗退。しかし、個人的には成長も見られ嬉しい敗退だった。
http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-567723.html
そして今回三回目。同じメンバーで想いは高まり立山を目指す。
前日に千寿荘に泊り、体力温存。
今年は暖冬だったこともあり、雪は少なかった。そして天候が北陸にはありえないほど安定しており、幸運だった。
美女平まではツボ足で上がれた。
美女平からのバス道もスキーで踝から脛ぐらいのプチラッセルで直前の寒気の雪もほとんど無いみたいだ。雪がない分ショートカットは使えないがしょうがない。
今回メンバーのうち2人スキー、2人スノーシューのため足並みが揃うかを心配したが、やっぱり多少のズレは生じる。個人的にはスキーで統一したい。
初日は大観台と弘法の間のバス道でテントを張る。樹林帯直前なので風もなく穏やか。
二日目は天狗平ぐらいを目指しアタックできるところまで前進する。夜中の降雪は15cm程度
時折ガスが覆い視界を妨げるが、バス道のポールを目印にショートカットしながら前進。短いポールにオレンジと青色の旗があり去年は見えていなかったものだ。登りで右手が青だった。ガスの時にはこれも目印になる。去年テントを張った六甲学院大学ヒュッテを越え、関西学院大ヒュッテまでバス道を辿り、天狗平にあがる沢をのぼる。ルートファインディングが楽しい。15時を回り、天狗平まではもう少しかかるので天狗平直下のところにテントを張り、翌日にアタック体制として気合を入れる。
携帯の電波(ドコモ)が入り、日本山岳会の天気情報を見ると翌日は晴れ予報。風もなさそうだ。期待をこめて就寝。
三日目、降雪も5cm程度で風もない。ガスも無く期待ができる。否が応でも気合が入る。多少の疲労はあるが、空荷に近く、身体は軽い。
天狗平に上がると立山や剱岳が顔を出しテンションが上がりラッセルもすすむ。
このあたりまで来ると雪も締まってくるのでラッセルもほとんど無い。
帰りのことも考えトラバース気味に上り詰めるが吹き溜まりのところで失敗。
室堂に到着し休憩。誰もいない我々だけの室堂だ。
(室堂には人が常駐しているという情報もあったが気配は無かった)
一ノ越に上がると強風でノンビリもしていられないので装備を万全にし、歩き出す。
一ノ越が近づくにつれ斜度も上がるが雪は締まって安定はしている。
徐々に高度を上げ振り返ると室堂の素晴しい景色が広がっていた。我々だけの景色だ。一ノ越は強風。スキーとスノーシューをデポし、アイゼンに履き替える。いよいよ本番だ。
師匠に続き風を避けながら雪壁を登る。結構な斜度に見えるが、
迷いをこらえ蹴りこみながら登る。ところが、補給に失敗したのか高度障害か中々ペースが上がらない。それでもゆっくりながら皆に遅れて雄山に到着。
風が少し収まり、最高峰の大汝山に向けて歩き出す。
初めて3000mの稜線歩き。
師匠はあとで「そんなに危なくない」と言っていたが、
際どいトラバースを繰り返し、
3年越しの念願。
初めての厳冬期3000m峰の立山に登頂。嬉しかった。
諦めずに続けて来てよかった。しかもこんな快晴の立山に登頂できるなんて、
山の神様が見ていてくれたのではと信じたくなるほどの天気だった。
皆と握手をし、喜びを分かち合う。
そして下山開始。通ってきたトレースを戻り雄山で休憩。
補給をしっかりしてヘロヘロが回復。
一ノ越に下り、スキーに履き替え御褒美の始まり!
と思いきや今シーズン初滑りなものだから身体が上手く動かない。
何とか下りて室堂に到着。シールを貼ってテントに戻る。
テント直上から少し滑る。御褒美だ!
調子にのって登り返し2本滑ることができた。
テントで祝杯をあげ、無事に下山できるように体力を温存し就寝。
四日目天気は安定しているが天気予報だと雪予報なので弥陀ヶ原を早めに抜けるように歩き出す。ガンガン下ってガンガン下ると結構早く下りられる。
緩斜面はウォークモードの踵固定がラクチンだ。
スノーシューとスキーの機動力の差が大きく出た。
それでも天狗平から美女平に半日足らずで到着したので、そのまま立山駅まで下山。
途中で3回の立山挑戦を思い返しながら3回目も目頭が熱くなったが今回は
悔しさではない、嬉しさだ。達成感で胸が一杯になりながら一歩一歩立山駅に近づいていった。3回を通して少しずつ前進進歩できた山行だった。
自分の努力だけではなくパーティの総合力、天候のおかげと努力と幸運が重なり達成できた立山登頂だった。
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