御坂黒岳・釈迦ヶ岳・滝戸山
山梨県
山キチどん
- GPS
- --:--
- 距離
- 24.8km
- 登り
- 1,847m
- 下り
- 2,382m
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標高グラフを拡大コースタイム
- 山行
- 8:38
- 休憩
- 1:34
- 合計
- 10:12
| 天候 | 晴れ |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2005年01月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
電車 バス
下山口：大窪集落からタクシーでJR中央本線石和温泉駅、東京駅経由帰京 |
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感想
八王子のビジネスホテルを5時前にチェックアウトし、中央線の始発に乗り石和温泉に6:35到着した。富士吉田行きのバスは駅に入らないので甲州街道まで800mほど歩いた。7:00発の山梨交通のバスで標高約1,010mの三ツ峠入口BSまで行き、降りると同時に歩き始めた。3台ほどの車が止められ、1台は準備中、2台の人達は既に登り始めているようだ。ジグザクに高度を稼ぎながら一本調子の登りが続いた。雪道が大半だが地道もよく現れ凍結箇所もないのでアイゼンなしで歩いた。正月以来かなりの人が入山しているようで結構踏み固まっていた。3組の登山者を追い抜き、標高が上がるにつれ地道もなくなり20�僂曚匹寮兩磴箸覆衞擇隆岷�れに富士山の姿も現れビューポイントを期待しながら登り詰めた。1時間の歩行で御坂峠（標高1,520m）に達した。このあたり一帯は昔御坂城があったとかで案内板が出ていた。こんな標高の高い所の城、要害としては完璧だろうが暮らすには大変だったことだろう。
御坂峠からは稜線を西に進みピークをコブ岩ノ頭(1,646m)を越え、雪で滑る急登路を登りきると御坂黒岳(1,793m)の山頂に達した。1等三角点「黒岳」が設置され広々としているが展望はない。山頂の南200mの地点に展望台があり、眼下の河口湖とその向こうに裾野を広げた富士山が望めた。青木ヶ原樹海の向こうには毛無山なども展望することができた。景色を堪能すると破風山から節刀ヶ岳、三方分山に繋がる御坂山地の主稜線から分れ芦川を挟んで北側の釈迦ヶ岳の稜線に入った。一旦日向坂峠（どんべい峠）へ350mも下ってしまうのがもったいない。峠には林道が横切り轍の跡があるがおそらく冬季閉鎖中なのだろう。峠の前後に展望箇所があり、以前に登った達沢山や今下りてきた御坂黒岳を望むことができた。
日向坂峠から30分の登りで府駒山(1,562m)に達した。3等三角点「釈迦岳」があり展望は僅かに開けるだけだが釈迦ヶ岳の鋭鋒を望むことができた。漸く全容が見えた釈迦ヶ岳(1,641m)は錐の先のような尖りで美しい。ピークを二つほど越えるといよいよ釈迦ヶ岳の最後の登りで山容どおりの急登路となった。固定ロープが下がり岩の隙間を登り詰めると素晴らしい山頂が待っていた。360°の展望で方向指示版もあり絶好の休憩ポイントだ。時刻も10:51昼食タイムとした。山梨は今日も快晴で遠望もばっちりだが、白峰三山から北、八ヶ岳なども雪雲が掛かり冬型の気圧配置を実感させられた。写真を撮りまくっていると檜峯神社から登ってきたという男女3人のパーティーが登って来た。釈迦ヶ岳の稜線に入って初めての人で、このあと下山までにあと2組と出会うだけの静かな山行だ。お昼も済んでしまったが今日の行程はまだ1/3にも満たない。この先春日山から滝戸山を目指しているが果たして最後まで行けるかどうか。
釈迦ヶ岳からの稜線は南西に向きを変え急坂を下った。そして登り返しとなる小ピーク、これまたかなりの急登でやはり固定ロープが下がっている。無名峰だが4等三角点「御たけ」(1,522m)があり結構存在感があった。90°向きを変え北西尾根を下り、雪の斜面を軽快に滑るように下った。再び登りに転じピークを一つ越えた辺りで右に檜峯神社への“下山路”、「険しいので初心者は迂回するように」と書かれていた。アップダウンを繰り返し序々に上り詰めると神座山(1,474m)に達した。“黒打の頭”とも併記され3等三角点「神座山」があった。東面の展望が良く釈迦ヶ岳、黒岳を望むことが出来た。北側へ分岐があり鳶巣峠から大栃山(1,415m)に繋がっているる。その鳶巣峠から東に下りると檜峯神社へ下路でもある。我が縦走路は南西に下るがトレースは途絶えてしまった。いくつもの小ピークを越え序々に高度を下げると電波塔のあるピークがあり展望がパッと開け、大栃山が眼前に見えた。さらにピークを2つ越えると鳥坂峠(約1,070m)へ下り切った。この直下は鳥坂トンネルで御坂黒岳の山脈と釈迦ヶ岳の山脈の谷間の集落芦川村へ通じる幹線道路が通っている。
春日山に登ってこの峠を芦川へ下りるという老夫婦に出会い暫し会話を楽しんだ。鳥坂峠から先はこの老夫婦のものを含めしっかりしたトレースがあり、登ること25分でひと際高いピークの春日沢の頭にもう着いたかと思ったら“崩山”や“稲山”と記した長さ30�儖未量擇良玄韻�あり、思わぬ名のあるピークの出現に儲けた気分だった。標高は約1,215mで展望はない。ピークを一つ越し登り詰め春日沢の頭(1,235m)に達した。3等三角点「岡村」があり北側が開け甲府盆地を一望することができた。周囲の山々の展望も素晴らしかったが、長野との境の山はみんな雪雲に覆われ山頂は見えない。ここにも山名の混乱があり行政による「春日沢の頭」の標識の他「崩山」の標識があり、先ほどのピークの山名とダブル。しかも北へ「稲山→」の指導標もありこれも先ほどのピークの表示とダブル。そこで私なりの整理として、先ほどのピークは「崩山」、ここは「春日沢の頭」、北400mほどにあるピークが「稲山」なのだろうか? 景色に見とれていると男性が黒坂峠から登ってきて、共に展望の良さを分かち合った。
急坂を滑るように下ると境川村の大黒坂と芦川村の中芦川を結ぶかつての黒坂峠があり地図に登山道が記入されているが歩く人はないようだ。この峠の先は勾配がきつく木に掴まりながらステップを切って体を持ち上げる。ヘロヘロになって登り詰めると春日山だが展望はない。山梨百名山1,235mの標識があるが標高がおかしい。これは明らかな間違いで地形図によると標高点が打たれ1,158mだ。山梨県選定の百名山は1,235mとされて展望が南アルプス、八ヶ岳が見えるとされているので、春日沢の頭を誤って「春日山」として登録されたようで、混乱の原因となったようだ。一つだけになった足跡を辿りこれまた急な下りで峠に下りた。
現在の黒坂峠(約1,095m)は舗装された林道が横断しているが勿論冬季閉鎖中、この辺りの林道は12/10〜4/25の間が共通して閉鎖期間であるようだ。峠には北東方向に「山梨百名山春日山→」、南西方向に「春日山最高点・鶯宿峠→」の指導標がある。またもや急登で140mの標高差を登り詰めると地形図に「名所山」と記された1,236mのピークに達した。展望は殆どないピークだが「百名山春日山最高点1,236m」の大きな看板があるが「名所山」表示はどこにもない。標高は正しいが登山者を混乱させる標識だった。
北西側へ尾根を進むと風巻で4等三角点「黒坂峠」(1,172m)があるが20�僂寮磴硫爾波�見できなかった。90°左に折れ南西に延びる尾根を進み小ピークを2つ3つ越えると旧鶯宿峠に達した。境川村大窪と芦川村鶯宿を結ぶ旧道が越えているようだが雪に埋もれていた。この先で地形図に記載のない黒坂峠の北側に繋がる林道が現れ300m程林道歩きをすると現在の鶯宿峠(約1,150m)に至り大窪鶯宿林道と交差した。案内板があり名所山が峠の東ではなく何故か西側に記されている。滝戸山の間違いかなと思いながらもまたもや混乱を生じる。時刻は15:10このまま滝戸山へ行くとコースタイム2時間40分を要し常識なら諦めて下山にかかる時刻だ。疲れたとは言え体力はまだ大丈夫、最後は林道歩きとすれば暗くなっても大丈夫だろうと思い定め滝戸山まで強行することにした。
鶯宿峠から大窪側へ林道を少し進むと登山口があり尾根伝いに一つだけある足跡を辿り登り続けると一つのピークに「名所山1,205m」の標識が現れた。鶯宿峠にあった案内板は正しかったようだ。と言うことは地形図の「名所山」は位置間違いなのか? もっとも国土地理院の地形図にも誤りも結構あり前日の妙見山の位置も違ったし、雁ヶ腹摺山近辺の大峰もおかしかった。基本的に国土地理院は地名に関して地元主義を取っておりいずれ現地表示に合わされるのではないだろうか。
名所山からは10分で滝戸山(1,221m)に達した。ここも山梨百名山だが展望はない。時刻は16:00、暗くならないうちにと急いで下山を開始した。「境川→」の指導標に従い赤テープを頼りに地図を確認せず下りたのが間違いで北尾根を行くはずが、北西尾根に導かれたようで下山路で登れると思っていた狢山は諦め早くも大窪鶯宿林道に下りた。これで歩行距離はかなり伸びてしまったが暗くなっても道を間違う心配はない。そして境川村大窪の集落に着いたのは薄暗くなった17:17、ここからタクシーを呼び石和温泉に戻るがじっと待っているのは寒いので歩き続けて半分凍結した道を下り本来下りて来る筈だった金刀比羅神社下の登山口の橋の所（標高475m）でタクシーに乗込んだ。
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