北岳【広河原からピストン】


- GPS
- 56:00
- 距離
- 12.1km
- 登り
- 1,801m
- 下り
- 1,797m
コースタイム
- 山行
- 5:30
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 5:30
- 山行
- 4:20
- 休憩
- 0:25
- 合計
- 4:45
- 山行
- 6:20
- 休憩
- 1:55
- 合計
- 8:15
天候 | 晴ときどき雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2025年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
|
写真
感想
今回は南アルプス、北岳へ登る。
メンバーは、父母、甥っ子(中1)、息子2人(小5&小3)の計6名。
父母は広河原から北岳ピストン、私と子供達は、そのまま間ノ岳、農鳥岳と白峰三山を縦走4泊5日の予定。農鳥小屋はテント泊のため荷物が増える。
ザック重量は息子2人が6.5kg、母が7kg、父と甥っ子が8kg、私が26kg、子供達にとって未体験の重量、どうなることやら…
7月22日
前日は道の駅みのぶで車中泊。父母と子供達は車、私は隣りの芝でテント泊。
暑くてテントの入口を開放していたため、一晩中、蚊に襲われ寝不足となる。
7月23日
7時頃に奈良田バス停に向け出発。
子供達は父の車、母は私の車に乗る。
山道を順調に進み、あと1分で到着というところでアクシデント発生。
後続の父の車が急停車したため確認に行くと、甥っ子と息子(小3)が車酔いで嘔吐したとのこと。
車外に大量の嘔吐物、そして車内にも…
父の納車したばかりの新車も大惨事となっていた。
すぐ近くなので歩いてバス停へ向かう。
息子(小3)はすぐに回復するが、甥っ子は不調が続く。
ひとまずバスで広河原へ向かう。
広河原に無事到着。
準備を整え予定通り10時頃に登山開始。
しばらくすると甥っ子が嘔吐。
厳しそうなため、マットを敷いて30分程仮眠をとる。
回復はしないが、あまりゆっくりもできないため、空身にして登山再開。
甥っ子のザックを脇に抱え、私の重量が34kgとなる。
久々の30kg超えだが、まぁ行けそうだ。
この時点で、子供達と白峰三山縦走計画は諦め、父母とともに北岳ピストンへと変更する。
しばらく登ると怪しい天気となる。
息子(小5)がそろそろ雨が降りそうと言うが、カッパを着ると暑いため、ギリギリまで粘ることとする。
すると、いきなり土砂降りとなり、びしょ濡れになってしまった。
「老いては子に従え」とはこのことか!?
雨に濡れたザックは重量が増えたのか、重い…
歯を食いしばって登る。
息子(小3)もスネが痛いと言い出す。
甥っ子の調子が上がってきたようなので、ザックを持ってもらうが、しばらくするとまた調子が悪くなったため、再びザックを持つ。
北岳登頂も難しそうだが、戻るのも大変なので、少し登っては休憩を繰り返し、なんとか白根御池小屋に到着できた。
甥っ子の調子は到着少し前に良くなってきており、到着後におにぎりを食べることができた。
チェックイン後に外でコーヒータイムをしていたら再びアクシデント発生。
母が急に貧血になって動けそうにないと言う。早く横になりたいと言うが、座っていた大型ベンチが濡れていたため、父に任せて急いでマットを取りに行く。
戻ると地面に倒れ込んでいた。
躊躇せずにさっさと横になってもらうべきだった。
足を上げる回復体位をするとすぐに回復したため、小屋に戻り仮眠して元気になる。
明日は、どうなることやら。
夜中12時頃、息子(小5)が足が痛いと言うので、痛み止めが無いので芍薬甘草湯を飲ます。2時頃にまた、腕と足が痛いというので、バンテリンを塗ってなんとか眠りにつく。
7月24日
朝になるとみんな大丈夫そうだったのでとりあえず北岳肩ノ小屋を目指すことに決定。
縦走を辞めたので、テントや寝袋等の不要な荷物(大きなゴミ袋に入れて2つ)を全て白根御池小屋に預ける(1つ500円)こととする。
荷物を軽くして出発。
昼前に肩ノ小屋に到着し、昼ご飯を食べてから可能なら北岳山頂を目指す。
歩き出しは良かったが、登りが続くため、みんなに疲れが見えてくる。
こまめに休憩しながら、11時頃肩ノ小屋に到着できた。
北岳山頂は雲の中、肩ノ小屋で昼ご飯を食べ、少し休憩、子供達にかなり疲れが見えており、もう歩きたくないとのこと。
暫くすると、山頂方面は雷雨となり、登頂は諦める。
私は頭が痛い、風邪なのか高山病なのかわからない。まぁ我慢できる痛みなので良しとする。
今回は山頂は諦めることとしようと思ったが、明朝天気が良くて、みんなの体調も良ければ朝食後に山頂を目指すこととする。
夕食は肩ノ小屋名物の豚の肩ロースを食べて体力を回復させる。
夜中はみんな疲れているのか寝言が多い。
母「痛い、痛い、やめて、やめて」
父「ゴー」
息子(小3)「助けて」
甥っ子「きゃ〜」
私「どうした!」
息子(小5)は、みんなの寝言が怖くてなかなか寝れなかったとのこと。
7月25日
晴れた!
私は頭が痛いが…みんなの体調は良さそうだ。
5時に朝食を食べ、ほとんどの荷物を肩ノ小屋にデポしていざ山頂へ。
登り始めてすぐに甥っ子が調子悪く吐きそうと言う。相当車酔いを引きずっているのか?
今日中に下山するため、先は長い、あまり時間をかけれないため、私と甥っ子を残して他のメンバーは先に行ってもらう。
すると甥っ子が泣き出したので、悔しいのなら登ったらと伝える。辛いのはみんな、少々しんどいくらいで泣き言言うなと叱咤激励すると、怒りながら山頂まで行くと言う。
すると、怒りのパワーで急にスピードが上がりみるみるみんなに追いついた。
そして6時過ぎについに北岳山頂に到着する。
辛い中で登った山頂は、また違う見え方がしただろうか?
一通り山頂で写真撮影すると、肩ノ小屋に戻る。
小屋の荷物を整理するため、私と息子(小5)は先に下山する。息子(小5)は岩場が得意なようで良いペースで下りることができた。
後続隊と合流後、今度は白根御池小屋を目指す。
白根御池小屋では大量の荷物があるので下山が大変そうだ…大丈夫なのか?
甥っ子の体調もいつのまにか良くなり順調に下りる。二俣手前までおりると、昼前になっており、ここから先は危険箇所もないので、私が先に白根御池小屋まで下り、荷物を減らすため、持参したラーメン&アルファ米を作ることとした。
ラーメンが出来上がる頃、みんな下りてきた。
ラーメンとアルファ米は少し硬くて、失敗したが、一応腹を満たすことはできた。
小屋で預かって貰っていた荷物をみんなで手分けしてザックに詰めて、あと2、3時間頑張ろう。
暫く進むとまた天気が悪くなってくる。
今度は息子の言う事を聞くため、カッパを着るタイミングを教えてもらう。
そろそろと言うので着てみたら、5分程で雨となった。さすがです。
子供達は足が痛いと言うものの、安定して足を前に進めていたが、ここにきて父が遅れ出した。足が痛いとのこと、弱音を吐くのは珍しいので相当痛いのだろう。ザックを預かり空身にして様子を見る。
暫くすると大丈夫とのことで、ザックを返す。
途中、甥っ子の靴底が取れそうになったため、父のテーピングテープで応急処置する。
だいぶ下りてきたところで、子供達が早く下山したがっていたので、父母にはゆっくり下りてきてもらい、私と子供達は先に下りることとする。
そして、13時半頃、吊橋を確認、ついに広河原に到着した。みんなよく頑張った。
服を着替えていると、父から電話があり、道を間違えたとのこと。どうやら古い吊橋を渡ってしまったようだ。
確かに間違えやすいポイントだったので、無線等で連絡しておくべきだった。
しばらくすると父母も到着し、予定通り14時30分のバスに乗ることができた。
私の頭痛もいつのまにか治まっていたため、高山病だったのだろうか?
かなり反省事項の多い山行であったが、天気等に恵まれ幸運にも北岳に登ることができた。
子供達にとって時期尚早だった感は否めないが、天気が急変する瞬間、土砂降りの中での行動、山小屋の制限ある場所での生活、足が痛く辛くても歩き続けなければならない状態、そして圧倒的なアルプスの眺望、その全てが良い経験になったと思う。
私にとっては、想像以上に過酷な山行であった。しばらくはこのレベルの山行はいいかな…
でもきっとまた行きたくなるだろう。
そこに山がある限り。
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