北岳【荒川北沢／クラシックルート】北岳の歴史と初沢泊♪

2025年08月23日(土) 〜 2025年08月24日(日)

• GPS: 15:27
• 距離: 17.6km
• 登り: 2,636m
• 下り: 2,242m

コースタイム

1日目

• 山行: 6:00
• 休憩: 0:51
• 合計: 6:51

距離 8.7km 登り 1,495m 下り 443m

6:10 野呂川発電所バス停
6:47 7:03 弘法小屋尾根取り付き点
7:27 横断道1540m
7:44 7:59 北沢取水堤体
10:44 10:51 ミヨシ沢出合
12:04 12:17 滝沢出合
13:01 宿泊地

2日目

• 山行: 7:25
• 休憩: 1:09
• 合計: 8:34

距離 9.0km 登り 1,141m 下り 1,800m

4:43 宿泊地
5:26 5:31 八本歯沢出合
6:08 6:09 2564m標高点
6:35 6:47 旧北岳小屋
7:47 北岳山荘
8:13 8:14 トラバースルート分岐
8:35 8:37 吊尾根分岐点
8:50 8:57 北岳
9:09 9:21 吊尾根分岐点
9:31 9:32 吊尾根・北岳山荘トラバース道分岐
9:46 9:48 八本歯のコル
10:53 大樺沢二俣
11:20 11:43 白根御池小屋
12:15 12:16 第二ベンチ(2059ｍ)
12:33 第一ベンチ(1880ｍ)
12:55 白根御池分岐
13:10 13:11 旧広河原山荘
13:14 13:15 広河原・吊り橋分岐
13:17 ゴール地点

天候

1日目　晴れ、曇り
2日目　晴れ、8時半頃からガス

アクセス

利用交通機関：

バス 自家用車

奈良田駐車場
4時少し前で空きは残り数台、ほぼ満車に近い。
仮設トイレあり。

バス　始発5:30
4:30で既にザックを置いて数名並んでました。
5時頃からバスが来て係員へ支払い、乗車券貰えます。
行き　奈良田→野呂川発電所　1160円
帰り　広河原→奈良田1600円

コース状況／危険箇所等

荒川北沢
野呂川発電所のバス停から林道歩きを経て、工事現場の林道終了点に堰堤あり。
左側の横に張ってあるロープを使い、足場として数センチあるコンクリートの出っ張りを利用し、へつって水流のある中央から上流へ抜けられる。
この日は水量少なく問題なかったが、増水時は危険なので高巻きするしかない。
そのまま北沢を遡行しても良さそうだが、過去の記録を見ると皆さん弘法小屋尾根の作業道を使い高巻いてから沢へ入っている。
鉄パイプの手すりに踏み跡が明瞭なので、沢よりこちらのが速いからだと思われる

北沢は2200m位まで水流がかなり強い。そのため殆ど両岸のガレや草付き、樹林帯歩きとなる。水に入るのは渡渉のみ数回だけ。
巻き道はかつての登山道と思われる道形が僅かに残っている所や踏み跡が見られる。危険と思われる箇所も迂回する選択肢はあるので、特に難しいところはない。

旧北岳小屋跡へは、沢が涸れかかりそうな最後の分岐、2560mを右に登ると、（私は左の沢へ行ってしまい、ハイマツ手前で右に曲がった）茶色いポンプ小屋があり、給水ホースと踏み跡を辿ると少し開けた場所に出て石垣だけ残った小屋跡がある。
小屋跡から稜線の北岳山荘へは殆ど明瞭な道があるのでわかりやすい。

装備はモンベルのフェルト靴+ラバーサンダル。
ヌメリは水際だけであり、草付きを歩くのが殆どなので、フェルト不要、最初からラバー靴でくれば良かった。
ここはロープ、チェンスパも不要。

写真

8/23 6:08

バス停手前のゲート。こういうのって登山者は関係者になるのかな？
土日は休工だからいいけど、平日休みの人って困るよね。。現場の人の目が、、、今は私土日休みだからいいけど。

8/23 6:29

林道そのまま歩くとこの先で右岸から左岸へ渡る道がある。右上に見えるガードレールの道は行かず下を歩く。

8/23 6:39

工事現場の仮設休憩所みたいなのがあって横通れる。ちゃんと「登山者→」と案内あって安心した。
でもこの辺りは今後変わると思うけど。

8/23 6:40

その先、すぐ左下に堰堤が見えてきてご丁寧に残置ロープで降りられる。

8/23 6:42

右の壁沿いにロープ伝ってバシャバシャ渡る。

8/23 6:44

問題の堰堤。
遠目だとよくわからない。

8/23 6:45

近づいて。この左にあるロープを掴み、コンクリートの少しの出っ張りを足場にしてへつると水の流れてる中央に乗り上げられる。
この日は全然水量少なくて拍子抜け。過去の記録ではこの3〜4倍で水流きつそうだったので、ここが核心と思ってた。

8/23 6:48

河原歩いてすぐ弘法小屋尾根の取付き。

8/23 6:50

取付き？どこ？
この時わからず右側の踏み跡登ったら違った（汗）一旦降りて左へ行ってみたらわかった。

8/23 6:55

ちゃんと作業道のパイプ見えてるじゃないの〜
でも最初だけ少し崩落。大股でヨイショ！

8/23 7:30

踏み跡もテープもある。でも急登でかなり登らされる。。

8/23 7:43

北沢へ降りる所にある吊り橋。渡らずに沢へ降りる。

8/23 7:58

ここから入渓！といきたいけど、左の右岸のが楽そう。しばらく沢沿い歩く。

8/23 8:04

水量少なめのはずなのに、結構豪快に流れてるところが多い。これ7月だと雪解けもあり渡渉に苦労しそう。

8/23 8:11

ヌメリもあるので渡渉以外は必要以上に入らない。

8/23 8:16

一瞬穏やか、水きれい

8/23 8:45

ここじゃないけど魚影は2回見た。でも北沢は結構よく釣れるらしい。

8/23 8:48

適当に高巻くけど沢にしては歩きやすい。

8/23 9:18

アルプスの水は冷たいと思いきや、そうでもなかった。というか初日は上半身殆ど濡れずに遡行してたのもあるけど。

8/23 9:29

大岩越えるのも足元ヌメリあったりするのでなるべく避けて樹林へ。

8/23 9:40

稜線が見えた。沢から登ってるのを実感。奥に見える山は、、、

8/23 9:40

北岳だ✨️

8/23 9:48

薄い踏み跡はよくある。獣道かもだけど。

8/23 9:53

キベリタテハ
元気ない。羽が傷んでる、大丈夫かな。

8/23 9:56

日差しが強い。暑くなると水入ってクールダウン

8/23 10:00

廃道なんてもったいないと思う渓相。

8/23 10:48

滝も登らず危うい高巻きもないので省エネで進める。

8/23 11:12

深緑と青空のコントラスト。ここは紅葉時期にもう一度来たい。

8/23 11:20

まだまだ水量豊富

8/23 11:42

踏み跡のないトラバースはやっぱり歩きにくい。

8/23 11:54

8/23 12:05

2100mの幕営適地と言われる辺り。草ばっかりで裸地が無いような、、、
どうしよう、まだ正午だしこのまま旧北岳小屋跡まで行っちゃおうかとか考える。

8/23 12:21

2150mにいい場所が。若干斜めだけど沢から2メートルは高いしいいかも。ということで、石どけて整地。

8/23 13:01

とりあえず試したかった焚火の準備。
うまい具合にダケカンバの枝が転がってて、着火剤になる皮取り放題。半径2メートル以内に小枝も石も大小あって使い放題。なのですぐ出来た！

8/23 13:05

初の焚火です。
ダケカンバの皮すごい！すぐ火がついた！一人で笑いが止まらない。ヤバい、なんだこの興奮は！
でも火が大きくなるとコワイので常時弱火😅

8/23 13:49

で、テント張ったらお腹空いてきたので早速夕飯（まだ昼だけど）作り。
焚火グッズが百均の網しか持って無いのでいつものコッヘルで雑炊。これフタしないと灰が入るのね、、あと火加減ムズい。。

8/23 13:50

すぐ右下が沢。テント内に煙入らないよう焚火はテントの横にした。向こう側にあるテント入口の正面にはちょうど物置きと椅子になる平たい大岩がある。まるで焚火初心者の自分を手助けしてくれてるかのような素晴らしい立地。うん、神様っていると思う。

8/23 14:06

ウインナーそのまま焼きたかったんだけど灰が付くのでアルミホイルに包んで温め。

8/23 14:08

いつもの餅入り雑炊出来上がり！
温めただけよ♪
焚火メニュー今度考えよ♪

8/24 4:37

2日目の朝。
テントから富士山見えてたことにビックリ😳　昨日午後は曇ってたんでね。
前日は結局15時に昼寝と思ったらそのまま夜まで12時間も寝ちゃった😅沢音うるさくて眠りは浅くて夢ばっかりやたら見た。あと熊に怯えてた😣

8/24 4:51

まだ薄暗いうちにスタート。早速この滝の左の草付きのバンドが歩けたけど、手前の取付きがザレて良くない。冷や冷やしながら慎重に乗り上げた。

8/24 5:06

以降は小滝も殆どなく普通に登ってくだけ

8/24 5:12

2270m、ここが沢の近くでは最終のビバーク地だと思う。まあ1人で快適求めなければまだいくらでもありそうだけど。

8/24 5:19

奥の稜線が焼けてる。谷ではこれが見られないのがちょっとね。

8/24 5:24

でも振り返ると富士山キレイ〜

8/24 5:39

二俣、左へ

8/24 5:47

また二俣、ここも左へ

8/24 5:50

もう水量少なくなったので、ここだけ唯一のシャワーで直登。水流の岩にヌメリ無いことを確認して慎重にと思うけど、、、冷たーーーい！
直登しなくても横の草付き登れるんだけどね。。。🙄

8/24 5:59

ほぼ一日中沢音に晒されてたので、ここにきて急に静かになってちょっと寂しくなったり。

8/24 6:17

この最後の二俣は右だったのに左へ行っちゃった。

8/24 6:28

沢が細くなって、

8/24 6:33

ありゃ〜、ハイマツの通せんぼ。しゃーない、右へ行って抜けられるとこ探そうと進んだら、、

8/24 6:36

ポンプ小屋に出れた！
ここから稜線の北岳山荘に水を給水してる。

8/24 6:36

ポンプ小屋のすぐ横には、さっき二俣の右側の沢がここに繋がってた。納得、そーいうことか！

8/24 6:43

そして給水ホースも目安にして登っていくと、→

8/24 6:48

あった石積！
これが半世紀前まであった旧北岳小屋の跡。当時は木材の調達が難しくて現地にあった石で造ったらしい。周りは思ったより草木が生い茂ってる感じだけど、→

8/24 6:54

こんな平坦地もあった。

8/24 6:56

開けた所に出た。ここはちょっと踏み跡わかりにくい

8/24 7:21

木材が、登山道の跡

8/24 7:27

ここは北岳山荘が水の管理で利用してるからなのか、しっかりした登山道になってる。

8/24 7:33

振り返ると登ってきた北沢が見渡せて嬉しい😆

8/24 7:38

おっ、山荘だ

8/24 7:42

北岳山荘に出た〜！

8/24 7:42

登ってきた道の入口には「八本歯への道ではありません」の看板が。

8/24 7:55

よし、北岳行こう！

8/24 7:58

間ノ岳、中白根、北岳山荘
気分爽快！

8/24 7:59

富士山が雲に飲まれそう。あの雲がこのあとどんどん迫ってくる😣

8/24 8:18

仙丈ヶ岳
あっちも初級の沢ルートあるんだよねぇ、、

8/24 8:28

コバノコゴメグサ
小さい

8/24 8:50

5度目の北岳♪
新たなルートでまた来れた♪

8/24 8:54

もうガスが湧いて何も見えん😂

8/24 9:22

クジャクチョウ？
懸命に吸ってるときは逃げないんだな。捕まっちゃうよ

8/24 9:24

なんとかトリカブト

8/24 9:25

なんとかナデシコ

8/24 9:31

8/24 9:47

下山は嶺朋ルートか大樺沢か、迷いに迷って、、

8/24 10:08

10年ぶりに大樺沢ルートを歩きたい！と思った😆

8/24 10:16

踏み跡辿って右岸をスタスタ降りてたらあれ？マーキングがなくなった。対岸に人が歩いてる。。で間違ってると気づき、沢横断して正規ルートに復帰。恥ずかしい（汗）ここ10年前も最初右岸を登っちゃって対岸に人いるの見て間違いに気づいたという。。全然成長してないじゃん！というオチ😂

8/24 10:54

なんと！二俣から先が通行止めだなんて、、、知らなかった😰
でもヤマレコの地図にもちゃんと通行止めマークがあるのに、、気にも留めて無かったという😅

8/24 10:54

残念、、この先が歩きたかった😭

8/24 11:18

なので白根御池小屋を経由して。テント場はほのぼの雰囲気。ここは静かでいいなぁ

8/24 13:12

私の幼少期「高所恐怖症」を発症した吊り橋（笑）
昔はもっと簡易的で揺れてたのかなぁ

撮影機器：

KYG03 KYOCERA

感想

えっちゃん

この北沢から北岳へ登るルートは南アルプス林道が開通する1970年代まで使われていた沢沿いの登山道だとか。
当時もおそらく渡渉を繰り返しながら右岸・左岸を登っていたのであろうと想像しながら。
沢登りとしては特に危険箇所もなく、ゆったりと昔に思いを馳せながら歩ける感慨深いルート。と言ってもその頃にやっと生まれた自分ですけど😅

旧北岳小屋の存在も今回初めて知った。これを機にもっと北岳の歴史を知りたくなり、久々に学習意欲がムクムクと。ガラにもなく今度図書館行こうかなとか笑

昨年から始めた沢登りも今回で16回目。そろそろと思っていた沢泊をこの北岳で実行することになるとは。
一人現地のものだけで行う全く初めての焚火。
ネットで下調べはしてきたけど、なんせ初めの一歩は心配性の小心者。
とりあえずぶっつけ本番で転がっている石でカマドを作ってみる。
いよいよ着火。ダケカンバの皮がよく燃えることに感動。一気に火がついた。
でも最初は火が大きくなりすぎるのが怖い。
なのに目を離すとすぐ小さくなって消えてしまいそうになる。
とりあえずお湯が温まる位の小さい炎でじーっと様子を見る。
雨さえ降らなきゃ意外と簡単。
ちなみに来年はイワナを釣って焼いて食べたい。もちろん釣りなんて生まれてこのかたやったことはない。
右も左もわからない、一人でやるには何事も敷居が高い。
でもやってみると奥が深くて面白い。
ただ私の場合、現地に着くまでヘトヘトになったら焚火起こす余力も無くなりそうなんだけど、、、😅

北岳クラシックルート、次は紅葉の時期にまた訪れたい。