五竜岳~唐松岳縦走


- GPS
- 13:53
- 距離
- 18.9km
- 登り
- 2,055m
- 下り
- 1,914m
コースタイム
- 山行
- 6:41
- 休憩
- 0:47
- 合計
- 7:28
- 山行
- 5:31
- 休憩
- 1:05
- 合計
- 6:36
天候 | 二日間共に 快晴のちガス |
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過去天気図(気象庁) | 2025年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
帰り バス 白馬八方→長野 新幹線 長野~ |
コース状況/ 危険箇所等 |
概ね良好 |
その他周辺情報 | 五竜岳のゴンドラ乗り場一階のトイレは24時間使用可能 エスカルプラザの建物は7:00過ぎのどこかのタイミングで中に入れた様子 トイレの近くで待機していたが、トイレを済ませたらエスカルプラザの入り口待機の方が良さそうです。 |
写真
装備
個人装備 |
フリース
Tシャツ
ライトダウン
ズボン
靴下
グローブ
レインジャケット
レインパンツ
登山靴
ザック
昼ご飯
行動食
飲料
レジャーシート
地図(地形図)
コンパス
笛
計画書
ヘッドランプ
予備電池
GPS
筆記用具
ファーストエイドキット
常備薬
日焼け止め
保険証
携帯
時計
サングラス
タオル
ツェルト
ヘルメット
スマートフォン
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感想
今回の山旅は、唐松岳と五竜岳を繋ぐルート。
山歩きを始めたばかりの頃に何かの本で見たルートだ。ちょっと危なさそうだという理由で、その時は断念。昨年は唐松岳頂上山荘に泊まるも、お天気が悪く不安になり断念。
とうとう、チャレンジのチャンスがやってきた。
唐松岳側からだと牛首の下りが危ないという事なので、今回は五竜岳側から唐松岳を目指すことにする。
調べると、五竜のゴンドラは8:15営業開始。しまった!ちょっとタイミングをずらしたか~。
松本前泊でも大丈夫そうだったが、朝の移動がちょっと億劫で夜行バスを選んだ。時々深い眠りに入りながらもあまり寝た気がしないまま5:00位に到着。
冬であれば開いているはずの仮眠スペースは、夏季シーズンは残念ながら無し。ゴンドラ乗り場のお手洗いは使えるとのことだったので、ゴンドラ乗り場の外で時間をやり過ごす。
七時過ぎ頃にゴンドラのチケット売り場の建物が開場されたようだ。チケットを購入して、ゴンドラに乗り込む。
アルプス平からリフトも利用できたが、お花畑が綺麗なのでそのまま歩き始めた。少し歩くとすぐに暑くなった。ギリギリで持ち堪えていたコマクサも暑そうだ。
小遠見、中遠見と辿るが、とにかく暑い。時々吹き上がってくる涼しい風は、物足りない。
中遠見から登山道へ戻る道は、藪が生い茂り足下が見にくかった。
そこからひたすらテクテクと、テクテクテクテク暑さと闘いながら歩いた。
途中、景色が開けたところでたくさんの人がランチタイムをとっていた。私も塩分補給にお湯を沸かしてお味噌汁を飲みたかったが、大遠見まで頑張ろう!と歩き続けた。ちょっとバテ気味のところに、ワイワイした集団が億劫に感じたのも事実だ。通り過ぎて少し歩いたところでヤマレコを確認すると、いつの間にか大遠見を通過していた。しまった!さっきのランチスポットが大遠見だったか~。
さすがに次のポイントまでは持たないと感じたので、道から少し逸れて持ってきた菓子パンを食べる。塩分…は、チップスターで補給するか。チップスターを無理やり何枚か口に入れる。
スポーツドリンクもいつもより減りが早い。
西遠見辺りだろうか、池を過ぎると登山道が岩場になってくる。
それにしても、アップダウンの多いこと…せっかく登ったのに下る。しかも、また次にいくつも登りと下りが繰り返されるのが見えている。事前に地図でも確認していたが、この暑さ、そして体感として長く感じる道のり、色々と削られる想いだ。
ゲンナリしながら歩いていて、今回のテーマを思い出した。そうだ、「折れない心」だ。一歩一歩進もう。ダメなら、五竜の山頂を明日にまわせば良い。そう言い聞かせながら、少しずつ前へ進む。
白岳を登り切ると、目の前に唐松岳とそこへ続く縦走路が開けた。思わず感嘆の声が出る。振り返ると五竜岳。元気出たぞ!
五竜山荘は白岳を下り切った所にある。既に賑わい始めていた山荘で受付。
五竜の山頂はガスに包まれ始めていたので、明日の朝にしようか悩みながら部屋に向かうと、年配の女性がヘルメットと登山靴を持って玄関に向かう。「今から上にいらっしゃるんですか?」の問いに「そう、行こうよ!」と元気な返事。これに元気を貰い、山頂を目指す事にする。
売店で稲荷寿司のお弁当を買い、山荘前で食べてからスタート。往復2時間を見込んでも、夕食には間に合う。
これまで、五竜岳は難しい山だとは思っていなかった。が、私は山頂直下はまぁまぁ危険な山だと感じた。後半の岩場は、ペイントこそあるものの足の置き場所を間違えると石は落ちるし、鎖場も緊張感が途切れると危ないと感じる。五竜岳は旦那に「今度一緒に行こうよ」とは言えないなぁ…そう考えながら登った。山頂手前で前を行く人が青空に映えたが、山頂に着くと辺りは真っ白だ。10分ほど待ってみたが、晴れる気配はないので下山。途中の岩場で、一瞬ルートを見失った点が悔やまれる。後続の方に抜いてもらった際に気がついた。
五竜山荘について
何もかもが綺麗だった。お手洗いもこれまでで一番快適、洗面所も綺麗。泊まった相部屋の和室も間接照明になっていて、山小屋とは思えない雰囲気だった。
夕食のカレーは、山荘到着時から仕込みの匂いが漂っていただけあって、しっかりと煮込まれて美味しい。注意点は売店、18:00閉店なのでビールなどを買いたい方はご注意だ。
翌朝は快晴、五竜岳の山頂も眺めが良さそうだが、この後のことを考えるともう一度登ろうとは思えなかった。
さぁ、ここからはとくに気をつけて行こう。地図上ではそこまでのアップダウンに見えなかったが、まぁまぁ下りながらのスタート。鞍部に出ると剱岳がよく見える。剱岳の展望路だな…そう思いながら登ったり下りたり。
大黒岳、2511ピークを過ぎて牛首の岩場開始の表示がいきなり現れた。もっと後半の一部区間だけかと勝手に思い込んでいたが、思いの外早く始まる。集中、集中…呟きながら歩く。幸か不幸か前後には誰もいない。つまり、自分でしっかり見定めて歩かないといけないのだ。鎖場は進む方向がわかるからマシだ。一ヶ所、右上にバツ印、それ以外は何もない場所で悩んだ。正面の岩を乗り越えるのか?バツを交わして下を撒くの?岩まで登って向こう側を見ると、どうやらこれを乗り越えて壁面を伝ってあそこに降り立つのだな、と理解。慎重に行動する。
時々前を行く人も見えるが、トレースを辿るほど近くもないので、再び集中モード。普段、ガイドさんのロープと案内に甘やかされている私にとっては、とてもよい勉強になる。
後半、逆ルートの方とのすれ違いが多くなった辺りが鎖場のピークだった。単独の女性が、「この先にまだ危ない鎖場のくだりはありますか?」と尋ねられた時は返答に窮した。無くはないし、鎖場の方がまだマシだという場所もあった。お互い、気をつけて進もう、そう思いながら歩き続けた。
唐松岳頂上山荘が見えた時、なんとも言えない安堵感があった。見える道も、だいぶ普通の登山道になっていた。ここで再度気を引き締める。ちょっとした石につまづいたりしたら、台無しだ。集中、集中…再び唱えながら歩く。
唐松岳頂上山荘前に到着、荷物をデポして先に山頂を目指す。ここまでの道に比べたら、さすがに楽だった。山頂直下で、相対協の方々が邪魔になりそうな浮石をバンバン崖下によせていた。なんだろ?最近、事故でもあったのか?そう思った。
山頂は快晴!いつまででも居られるくらい天気が良い。不帰嶮からも何パーティか上がってくる。今日は山日和ね~。さんざん山頂を堪能して、山荘前に戻る。
1時間程の長〜い休憩を取っただろうか、名残惜しいが下山開始。
いきなりガスに包まれる。
どうやらこの日はあるテレビ番組の撮影のようで、至る所に撮影部隊が居た。
それよりも、途中ですれ違った若者が気になる。「お昼ごはん持ってないとか、俺らあり得ないんじゃない?」という会話が聴こえたのだ。思わず話しかける「大丈夫?オヤツならあるよ?」遠慮もあったのだろう、大丈夫との事で押し付けるわけにもいかず、そのまますれ違った。ダメになる前に誰かにヘルプを求めておくれ〜と祈りながら下りてきた。私がもう少しふんだんに食糧を持っていたら、強気で押し付けられたのだが、栄養補給のプロテインバー一本とミニ羊羹一個ではさすがに強く出れなかった。
なんだかんだで無事下山。八方池山荘前の売店で買ったソフトクリームは、最高に美味しかった。
今回の山歩きは、自分のトレーニングにとても効果があったように思える。折れない心、岩場でのルートファインディング、ザレの下りの歩き方と苦手科目が満載だった。
いつか、もっと技術がついて余裕が出てきたら再訪してみたい。
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