兵庫県宍粟市 溝谷〜三久安山周遊 ブナの新緑と林道沿いの沢



- GPS
- 04:31
- 距離
- 8.2km
- 登り
- 756m
- 下り
- 761m
コースタイム
- 山行
- 4:20
- 休憩
- 0:12
- 合計
- 4:32
歩行距離8km、歩行時間4時間30分、歩行数19,400歩
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
林道からの登下山口より数百mほどのルートが共に急傾斜でヤブコギで、足場の土壌も不安定で、体力的にも厳しく、ルートファインディングも難しいです。林道からの取りつき点はもう少し西、下降地点は蓮花岩山隧道(今回の下山ルートの林道との合流点の北)の東脇のほうがよかったのではないかと思います。蓮花岩山隧道から上り、梯子登山口<写真08>に下りて林道を歩くほうがより安全でしょう。尾根に上がるとたまにピンク色のテープがあり、踏み跡が比較的はっきりしています。 |
その他周辺情報 | 宍粟(しそう)市の観光情報のHP「しそうツーリズムガイド」の一番下のカテゴリー「山」の中の「チャレンジ宍粟50名山」から「しそう森林王国観光協会」へのリンクを辿っていくと、宍粟50名山の位置、駐車場、メインの登山ルート、ルート状況を確認することができます。この50名山を制覇した人には「しそう観光協会」より記念品が贈呈されるようです。 |
ファイル |
宍粟50名山全山突破認定証&記念品贈呈要項
(更新時刻:2016/05/16 09:13) |
写真
林道から尾根を登り始めてすぐに堰堤が出てきました。そこを巻いて登り切ったところに、シマヘビがいました。驚いたシマヘビは突然、安全な場所、すなわち木に登り始めたので、動画にも撮ってみました。ここから崩れやすい斜面を木々につかまりながら数m上ると、比較的歩きやすくなり、途中からはたまにピンク色のテープや防獣用の金網がありました。
尾根上にはたくさんのブナなどの木が生育していました。原生林なので、長い年月を経て、写真のように根元から幹が分かれて、それぞれが大木となるものもいくつか見られます。樹高が高過ぎて葉の形や付き方がわかりませんでした。周辺は足の踏み場がないほど植物が茂っています。10分程歩くと開けた場所に出たので、2,3分休憩しました。
林道からの上りがいきなり急な直登です。梯子は朽ちかけているとのことでしたが、踏み板もしっかりしており、下には金網が張られ、左にはロープがあるので、落ちる心配はありません。左側が開けて見晴らしのいい道が続きます。たまに防獣ネットの残骸やロープが転がり、小石で滑りやすい箇所もありますが、踏み跡はわかりやすいです。
モクセイ科の落葉高木で雌雄異株です。これは花序の花数が少ないので雌株だろうと思います。幼木のうちは葉が丸みを帯びていますが、生長すると葉はこのように細長くなり、ホソバアオダモという別名のほうがしっくりきます。三久安山から南北に延びる道に合流し(道標はなし)、北上しました。
「四…」という文字がプレートに書かれていたり、平たい岩が積んであったりしていました。謎のままスルーしました。この少し南でお会いした宍粟市などの山に詳しい方々にお聞きできなかったのが残念です。
松などの木々に満ちた展望地です。360度パノラマ展望も効き、休憩スポットには格好のロケーションです。標高951mの小ピークもほぼ同じ感じでした。周辺には枯れススキが残っています。夏は草が茂って足元が見えにくいかもしれません。
最後まで三久安山に来てよかったと思わせる尾根コースでした。ただし、アプローチやルートファインディングがやや難しいので、地図、コンパスやGPSナビなどは必携です。緩やかに尾根を下り、展望が効かなくなってから南西に大きく曲がる地点にはピンク色のテープがたくさんありました。途中で踏み跡からそれてしまったようで、崩れやすい急斜面をスライドしましたが、踏み跡に合流するとまたときどきピンク色のテープがありました。
最後は高さ3m程の所から林道に下りました。連れは途中で小石と一緒に滑り落ち、下まで落ちればよかったのですが、木に引っかかって少し苦労していました。林道沿いには開花中のウツギが2,3本ありました。初夏を実感しました。
バラ科の多年草で、直径1cm程の小さな花の付け根には、イチゴのへたのようなガクがついています。ヤブヘビイチゴよりも葉は小さく、丸みを帯びています。数が少なく、株も小さかったので、これからもっと生えてくるのかもしれません。
装備
個人装備 |
長袖シャツ
ズボン
靴下(厚手)
軍手
雨具
スパッツ
日よけ帽子とフード
雨用帽子
登山靴(防水加工)
靴ひも予備
アタックザック
ザックカバー
地形図
コンパス
ファスナー付クリアーファイル
筆記用具
携帯
時計(防水)
タオル
カメラ
飲料水(スポドリ&茶)
水筒(保温)
非常食(栄養補助食品)
スマホ(山使用可能)
eTrex30(GPSナビゲーター)
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感想
三久安山は一般的には紅葉の時期に音水湖(西南)方面からアプローチするのがポピュラーとされていますが、今回は新緑の時期に南東の溝谷からのアプローチを試みました。一般的なルートと比べるとワイルドな道が多いですが、谷、尾根、新緑の香気など魅力的なコースでした。
駐車場からしばらくは車が通行止めとなった林道を歩きました。並行している溝谷川は小滝がたくさんあり、マイナスイオン効果抜群です。暑くなってくると、こうした水の流れや音が清涼感を与えてくれ、気持ちが和みます。
今回は原則、上りも下りも尾根を歩きました。事前の情報収集でそれなりにルートを特定してきたつもりでしたが、林道から尾根に入るときと出るときは、人がめったに踏み入れないせいか、山道どころか踏み跡さえ辿ることができない有様でした。しかも傾斜がきつく、足場も悪く、労力と時間を費やす結果となりました。特に下山時はトンネル(蓮花岩山隧道)の上を越えて林道に下りるポイントが崖状の所がほとんどで、下降できるポイントを慎重に選ぶ必要がありました。しかし、ここを通過点としなければ、魅力的なコースを歩めなかったということから考えると、アドベンチャーながら、刺激的でこのコースを選んだ甲斐がありました。
三久安山の山頂周辺は宍粟市の銘木に選ばれたイヌブナ林がたくさん見られます。特に山頂の北や東に延びている尾根のブナ林が見事です。ポピュラーなコースだと山頂で引き返す人が大半です。もちろん、ポピュラーなコースにもたくさんのブナが茂っていますが、ビュースポットが多いのは圧倒的に東尾根です。途中、この山を何度も訪れている方にお会いした際にも、このコースを推奨していただきました。機会があれば紅葉の時期も訪れたいものです。
その他の植物では林道(溝谷川)沿いを中心にウツギ、ヒメレンゲ、ヘビイチゴ、イワニガナなどの白や黄色い花がたくさん咲いていました。残念ながら、今回のコースにたくさん自生しているイワウチワやシャクナゲは開花のタイミングが合いませんでしたが、春から秋にかけてはいつ行っても何らかの花が咲いています。
ある月刊誌の今月号に、人間は自然の中にいると、心身の健康や脳にいいといった趣旨のことを、実証実験を元に科学的に解明した特集が掲載されていました。毎週山に行っていることが結果的に自分のアンチエイジングにもつながっているのでしょう。体組成計で測定すると、体年齢が実年齢より25歳若い判定が出たことも、山行を継続するモチベーションにもつながっています。
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