紅葉に染まる裏銀座北玄関 蓮華岳〜船窪岳〜烏帽子岳

2012年10月01日(月) 〜 2012年10月03日(水)

• GPS: 51:35
• 距離: 25.0km
• 登り: 3,174m
• 下り: 3,271m

コースタイム

第1日目　
04：05扇沢市営駐車場
08：15針ノ木峠8：40
09：40蓮華岳
12：10北葛岳
14：15船窪小屋
第2日目
06：05船窪小屋
07：05船窪岳
10：40不動岳
12：45南沢岳
14：35烏帽子岳
15：25烏帽子小屋
第3日目　
04：55烏帽子小屋
05：35三角点
07：40高瀬ダム

天候

第1日目　早朝晴れ、曇り後小雨
第2日目　早朝晴れ、後曇り
第3日目　曇り　

アクセス

利用交通機関：

タクシー 自家用車

大町アルペンラインで扇沢へ、
市営無料駐車場がスノーシェッドを通り抜けてすぐ左側にあります
到着時、車は10台位でした

高瀬ダムの管理事務所前に公衆電話があり、タクシーを呼べます
七倉山荘前に常時待機しているようで、10分足らずで来てくれました
扇沢迄タクシーで戻りました

コース状況／危険箇所等

大雪渓はこの時期、峠直下の谷に僅かに残る程度、
ガレ場歩きは急坂、鎖場もありますので、注意してください
分かりにくい場所には鯉のぼりが立っていました

「蓮華の大下り」最後の北葛乗越へ降り立つ鎖場は難所です
落石の危険もありますので注意して通過してください

北葛乗越からの稜線は崩壊地脇を幾度も通過します
転倒、滑落に要注意です

同じく船窪岳から南沢岳の間も
常に左側に崩壊地を見ながらの道が続きます
整備されていますが、転倒、滑落にはご注意ください

烏帽子岳山頂への鎖は新しく付け替えられていました
高度感がありますが、距離的には僅かです
山頂はお一人様限定の方が良さそうです

写真

10/1 5:30

早朝の大沢小屋

10/1 5:54

雪渓跡の東斜面に朝日がさしてきました

10/1 5:57

爺ヶ岳南峰から伸びる柏原新道の辺りが見えているのでしょうか？眩しく神々しい朝！

10/1 6:00

色づきつつある山肌が朝日に映えています

10/1 6:00

あの大雪渓は姿を消しています。でも、再び雪の大斜面に戻る日は近いのでしょうね。

10/1 6:07

爺南峰は目の高さになりました

10/1 6:07

こんな丸太の橋を渡ります。激流です。

10/1 6:16

ガレの急斜面。小屋への道しるべの鯉のぼりでしょうか、風もないので暇そうに寝ています。

10/1 6:17

谷間から早くも雲が上がってきました。天気はどうなるのでしょう？

10/1 6:18

急斜面を激流が恐ろしい勢いで下ります。

10/1 6:24

ここにも鯉登り

10/1 6:25

雪渓の残骸

10/1 6:35

ちょっと、コースのはっきりしない場所に鯉のぼりが立って居ました。

10/1 6:36

赤い色が際立つ美しさ！

10/1 6:45

雪のドームが残っていました。新雪が先か、ドームの消えるのが先か？わかりませんね。

10/1 6:46

結構長い鎖場。見た目より、ホールドが沢山あるので、登りやすいです。雪渓の上を歩く時期には全くお目にかかれません。

10/1 6:50

針ノ木峠に大分近付いているように感じるのですが、実際はまだまだ。

10/1 6:50

爺ヶ岳南峰の整った、美しい形です。この中腹を柏原新道は横切って行きます。左端に種池小屋が見えていますが、写真ではわかるかどうか？

10/1 6:54

崩壊する雪渓

10/1 6:55

稜線は近そうなのですが…

10/1 6:58

爺ヶ岳は遠ざかりました。左側の稜線は種池小屋から扇沢を見下ろしながら針ノ木岳に至る道です。

10/1 7:03

新越山荘も見えていますが、わかるかどうか？やや右に「岩小屋沢岳」

10/1 7:21

黄葉真っ盛り！思いがけず良い時に来ました♪

10/1 7:24

雲に隠れているのは針ノ木岳？

10/1 7:25

鳴沢岳〜新越山荘〜岩小屋沢岳の稜線

10/1 7:27

黄色が美しく山を覆います

10/1 7:28

ここにも少雨の影響が？

10/1 7:40

中央に新越山荘

10/1 7:40

上空は青空！

10/1 8:09

峠への最後の急斜面のザレ場、細かなジグザグ道が付けられています。

10/1 8:16

やれやれ、やっと峠に着きました！

10/1 8:16

針ノ木山荘
昨夜は、台風が通り過ぎました。宿泊客はいたのでしょうか？

10/1 8:16

山荘の庭からも見事な黄葉が眺められました

10/1 8:16

針ノ木谷に伸びる急な稜線

10/1 8:44

黄葉が辺りを明るくします

10/1 8:48

針ノ木山荘がすっかり足元になりました

10/1 8:52

露を置いた葉のなんとも言えない美しさ！

10/1 8:59

針ノ木谷方面

10/1 9:02

針ノ木岳は、残念ながら雲の中

10/1 9:21

鮮やかなウラシマツツジ！秋山の主役ですね。

10/1 9:40

祠が頭上に見えてきました

10/1 9:43

蓮華岳山頂
針ノ木峠からずいぶん距離を感じます

10/1 9:52

祠と北葛岳方面標識
ここから急なザレの下り「蓮華の大下り」です。

10/1 9:52

大分下ってきました。晴れていたら素晴らしい眺望でしょうね、残念。

10/1 10:00

まだまだ谷底へと下りが続きます

10/1 10:06

振り返った広いガレた尾根

10/1 10:12

黄葉が美しく山肌を彩っています

10/1 10:13

二輪のコマクサが咲き残っていました。健気！

10/1 10:16

予想外の見事な秋色の景色

10/1 10:22

行く先に岩峰、いよいよ険しくなってきました

10/1 10:46

急峻な岩場、難所です。落石注意！

10/1 10:49

行く手に峰らしきものが見えてきました。

10/1 10:52

一瞬、北葛岳に向かう尾根道が見えました。崩壊地に沿う急な登り返しが見てとれます。黄葉真っ盛り。

10/1 10:57

北葛乗越に至る最後の長い鎖場、雨で濡れて滑りやすそうで、慎重に降ります。

10/1 11:03

緊張が続きます。

10/1 11:25

真っ赤なナナカマド

10/1 11:29

鮮やかな色にはっとします

10/1 11:31

発見！カメラ目線のライチョウさん♪

10/1 11:31

いやあ、カップルだったのですね、お邪魔しました。

10/1 11:31

まだポーズを取ってくれているのかと思ったら、近くに居る子供たちを見守っていたのでした。愛情深いですね。

10/1 11:33

黄葉の素晴らしさに、写真を何枚も撮りたくなります。

10/1 12:09

幾多の急な登り降りを経て、ようやく北葛岳に着きました。

10/1 12:14

これから向かう七倉岳への尾根はぼんやり、眺望がなくて本当に残念。

10/1 13:02

七倉乗越
痩せ尾根でした

10/1 13:02

船窪小屋まで後一時間、疲れてきていますが頑張らないと

10/1 13:05

垂壁を鉄梯子で登り返します。

10/1 14:02

七倉岳山頂
ここからはほんの少しで船窪小屋です。難所を無事乗り切りました。ひと安心♪

10/2 5:50

第二日目
船窪小屋の庭正面に船窪岳。正に小屋の名前にふさわしい景色ですね。

10/2 5:50

雲海上の立山山頂に朝日が！
左奥に竜王岳

10/2 5:51

昨日下ってきた蓮華岳

10/2 5:52

北葛岳

10/2 5:52

裏銀座！

10/2 5:52

右端奥に朝陽を浴びて輝く赤牛岳

10/2 5:53

大きく竜王岳と立山

10/2 6:11

夢のような船窪小屋の景色。右奥に見えているのは野口五郎でしょうか？

10/2 6:19

窪みに小さく針ノ木小屋

10/2 6:22

長い梯子を下ると水場への看板がありました

10/2 6:23

昔、船窪小屋のあった場所だそうです。水場はここから更に急な下りを経て行くそうで、危険を伴い大変だとのことです。水不足ですし、小屋の方々のご苦労に頭が下がります。

10/2 6:45

崩壊があちこちに見られます。覗くのも恐ろしいくらい。

10/2 6:45

船窪新道分岐
ここから、黒部湖に至る道が船窪小屋のご主人によって復活しました。いつか歩いてみたい道です。

10/2 6:46

この道を行けば、針ノ木谷を経て黒部湖に…

10/2 7:03

船窪岳山頂
崩壊が激しく、ロープの向こうは切れ落ちています。山頂はなくなってしまうのかも。

10/2 7:15

こんな痩せ尾根も

10/2 7:20

幽玄ですが…

10/2 7:42

ひときわ明るい黄葉、秋たけなわ♪

10/2 7:46

紅葉を背景に撮っていただきました

10/2 7:48

思いがけない黄葉の盛りをを楽しめて幸せです

10/2 7:53

？

10/2 7:57

蓮華岳の長い尾根、右端に三角点があります

10/2 7:57

左が蓮華岳、右の美しい三角形が北葛岳でした

10/2 7:58

北葛岳と七倉尾根

10/2 8:09

進行方向に険しい峰

10/2 8:11

船窪岳第二峰

10/2 8:12

逆光で標柱の字は読めませんが「船窪岳第二ピーク」とあります。正面の稜線上にきっと船窪小屋が…

10/2 8:12

この時点ではまだ晴れ間もありました

10/2 8:49

崩壊地の縁を幾度となく通ります。転倒
滑落に注意です。

10/2 8:49

垂直に近い断崖

10/2 9:04

時には北側を巻くように道が付けられていますが、北側も急斜面、慎重に歩きます。

10/2 9:15

木の葉のような苔？面白いですね。

10/2 9:24

こんな危険な場所も黄葉に染まっています

10/2 10:21

ずっしりと実をつけ、重そうなゴゼンタチバナ

10/2 10:28

短い鎖場

10/2 10:29

這松帯の中の緩やかな道

10/2 10:32

燕岳の雰囲気になってきました

10/2 10:34

実をいっぱいつけたシラタマノキ

10/2 10:36

常緑と対になった紅葉に心惹かれます

10/2 10:36

花崗岩のザレた稜線

10/2 10:39

不動岳山頂
あと烏帽子小屋までどれくらい？疲れてきました。

10/2 10:42

行く先は相変わらず五里霧中

10/2 12:24

こんな細い茎に良くも水滴が着いて落ちないもの、バランスの不思議！

10/2 12:30

石庭を為す岩稜

10/2 12:38

こんな岩も面白いですね

10/2 12:42

南沢岳山頂

10/2 12:42

砂漠のようで、眺望もなく、ちょっと方向感覚を失いかけました

10/2 12:57

10/2 13:29

オブジェ「親子のイルカ」と名付けました♪

10/2 13:31

四十八池
池塘が道の脇に現れました

10/2 13:31

小さな池塘、大きな池塘が連続します。
四十八あると誰かが数えたのでしょうか？

10/2 13:33

先程までとは打って変わった景色にうっとり！

10/2 13:33

幻想的

10/2 13:36

晴れていれば、もっと素晴らしいことでしょう、残念！

10/2 13:37

まるで誰かが設計した日本庭園のようです。

10/2 13:38

こんなモニュメントも

10/2 13:40

緑の縁取りの美しい池

10/2 13:40

縁取っているのは苔のようです

10/2 13:42

静かに影を映します

10/2 13:43

可愛らしい池、数え忘れてしまいそう

10/2 13:48

赤と緑のコントラストが鮮やか！

10/2 13:52

最後の池が一番印象的な美しさでした。烏帽子岳分岐から来る方は最初に見る池塘です。四十八池巡りはお薦めです。烏帽子岳に行かれる方は是非訪ねて見られると良いでしょう。

10/2 14:00

枯山水

10/2 14:30

これより上は、ちょっと怖いです

10/2 14:35

ですが、思いきって行きました！

10/2 14:48

烏帽子山頂の険しさもさることながら、この紅葉の見事さ！

10/2 14:49

以上4枚の鮮やかな写真をsanyujinさまに提供いただきました。有難うございました

撮影機器：

IXY 210F CANON

COOLPIX S3100 ニコン

感想

kyom4

大型台風が通過するというので、気持ちは焦りながら
どうする事も出来ずにいじいじ（泣）
夜半に通り過ぎるのを見込んで、早朝に扇沢に到着、
ヘッデンで出発しました。

台風一過の秋晴れを内心期待していましたが
全くの期待外れで、針ノ木峠迄は時折眺望もあったのですが
以降は、ずっと五里霧中、時には小雨にも見舞われるという
本当に残念な稜線歩きになりました。
晴れていれば最高の空中散歩が楽しめるコースなのに！

蓮華岳三角点から見下ろした「蓮華の大下り」は
いつか歩いてみたかった憧れの道でしたから、下り始めはわくわく。
ところが、下るに連れて険しい岩稜帯になり
遂には鎖場も現れ、しかも小雨で岩が濡れ、
小心者のkyom4には最悪の状態、大ピンチでした。
どうやら無事に北葛乗越に立てた時はほっとしました。

北葛乗越からの稜線は崩壊地脇を幾度も通過、
激登り、激下りの繰り返し、気が抜けない道が続きます。
ただ、周囲の紅葉、紅葉が予想以上に素晴らしく
緊張感をほぐしてくれました。
天候は残念でしたが、
紅葉の時期とすれば最高の時期、ラッキーです。

今年の誕生日に七倉岳に登った時
いつかは是非と思った憧れの船窪小屋に宿泊です。
電気のない小屋だと知りませんでしたが、
ランプと囲炉裏の温かさが電気の数十倍も暖かく感じたのは
もっと驚くべきことでした。
人は、便利さを追求することで、日々の大切な営みを失うのだと
思わずにはいられません。

船窪小屋のお母さんや従業員の方々に見送られての出発は
名残惜しく、後ろ髪を引かれる思いがしました。
また来たい、そう思う方々の気持ちに納得です。
振り返るとまだその度に手を振っていてくれる姿が見えました。
お父さん、お母さん、お元気で来年も小屋を開けてくださいね。

早朝見えていた素晴らしい展望は、昨日のように雲に隠され
今日もまた五里霧中の稜線歩きに耐えて歩きます。
日差しのない中でも、明るい紅葉、黄葉が見る者を励ましてくれ
退屈を忘れさせてくれました。

崩壊地を常に左側足元に見ながらの道は険しく、
整備はしていただいていますが、慎重に通過します。
出会った方は不動岳山頂で単独の方お一人、
上高地から日本海まで13泊で行くという凄い方でした。
どうか、お気をつけて！

南沢岳からの下りになってようやく道は緩やかになり
燕岳の山頂を思わせる景色が展開、大小様々な池塘が現れました。
地図で確認するまで、全く知らなかった想像もできない別天地が、
烏帽子岳の東の懐にありました。
登山者も滅多に通らない静かな池塘は、人知れず秋の真っ盛り！
まるで庭師が作ったかのような庭園の美しさには見とれるばかりでした。
是非また晴れた日に訪れてみたいものです。

初めて烏帽子岳の山頂から垂れ下がる鎖を見た時は
とても登れないと頭が真っ白になりました。（何年前か忘れましたが）
今でも多少怖さがありますが、
場数を踏むことがいくらか怖さを和らげてくれるのかと思います。
初めて裏銀座を縦走した時に最初に登った懐かしい山…。

一瞬、雲のカーテンが開けられて、
秋色に彩られた烏帽子岳の大岩峰が姿を現しました。
本日最後の神様の素敵な贈り物でした。
残念ながら、カメラのバッテリーがなくなり
写真には収められませんでしたが、
心のアルバムにはいつまでも残る事でしょう。

烏帽子小屋も後一週間で小屋じまい、
暗くなるまで外で片づけを慌ただしくしていました。
赤牛岳が正面に見える庭のイワギキョウももちろん花は枯れ、
裏淋しい秋が身に染みます。
こんな時は、飲みながら来年の計画に思いを馳せるのが一番！

次の日は、私が午後から仕事なので、申し訳なかったのですが
早朝、ヘッデンで小屋を出発しました。
ブナ立て尾根を順調に下り、予定より早く帰宅できました。
わいわい楽しく歩き、ビールを楽しく美味しく頂きました。
次回も何とぞよろしく！

コメント

くりぼう

船窪小屋で一緒でした・・・
お疲れ様でした

山記録を見て、船窪小屋でご一緒した方々だぁと思いました

なかなかハードなコースを歩くなぁと思いました

天気、眺望は悪いことが多かったですが、前から行きたいと思っていた船窪小屋に泊まることが出来て良かったと思います

kyom4

kuriboさん こんばんわ
船久保小屋でご一緒していたソロの方だったのですね
ご訪問、コメント有難うございます。

長くきつい山歩き、台風後の晴天の期待も裏切られ、ちょっとがっかりでしたが、以前から歩いてみたいコースが歩け、紅葉には大満足でした

憧れだった船窪小屋に宿泊でき、想像通り、いやそれ以上のおもてなしを頂いて、心が温まりましたね

是非またお邪魔したい小屋ですね
船窪小屋でお会いできたらいいですね
楽しい山行をお続けください