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Yamareco

記録ID: 40888
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
八ヶ岳・蓼科

美濃戸口から赤岳、横岳、硫黄岳

2009年06月12日(金) [日帰り]
 - 拍手
GPS
09:55
距離
20.8km
登り
1,837m
下り
1,820m

コースタイム

美濃戸口5:05−5:48美濃戸山荘5:55−7:40行者小屋8:00−9:30赤岳9:55
−10:15赤岳展望荘10:17−11:19横岳奥の院11:21−12:05硫黄岳12:20
−13:14赤岳鉱泉13:16−14:18美濃戸山荘14:20−15:00美濃戸口
総合時間9時間55分、歩行時間(写真時間も)8時間39分
天候 晴れ、
過去天気図(気象庁) 2009年06月の天気図
アクセス
コース状況/
危険箇所等
美濃戸口から、美濃戸までの林道は、荒れています。
車体の低い車はおなかをこする可能性があります。
考え方も色々でしょうが、心配なら、進入はやめたほうが良いでしょう。
とは言いましても、結構普通に普通車が進入していきます。

私は、かつては、美濃戸まで車で進入していましたが、今はやめました。

登山道、少なくとも 今日歩いたコースで残雪があったのは、行者小屋から
文三郎尾根の取り付きのわずかの部分、硫黄岳から赤岳鉱泉への樹林帯。
ただし、登山道を覆うものではなく、よけることができます。
アイゼンは不要。
もちろんピッケルも。

美濃戸から行者小屋までのルートは前にも思ったことありますが、意外に迷いやすいところあります。
実際、赤岳展望荘などは、黄色のテープを追う様にと注意までしています。
私もここはどっち、と思った箇所もありました。

慌てず、常識的に登るのが良いと思います。

久し振りの夏道文三郎尾根は、雪のある時期のほうが余程登りやすいと思うほど、がれて、鉄はしごが心臓を強く鼓動させます。

山肌には、雪が残っているので、景色的にもいい感じ。

文三郎尾根のあとは、ストックなどはしまい、赤岳の山頂直下の鎖場に備えるのが良いと思います。
手と足を使っていけば、問題ないのですが、恐怖心を起こしたら、大変です。

赤岳から展望荘までも鎖も頼りにしながら、慎重に。
とにかく、高度感はすごいです。

私は、横岳通過までストックを収納しておりました。

手と足を使う場面が多いので、ストックはいざというときに邪魔になるでしょう。
実際、非常に危ない人を見かけました。
ダブルストック、片手で鎖をつかみ、、、、。
バランス崩したら、大変。
横岳周辺は、バランスさえ取れて、手と足を使ってしっかり
三点確保していれば、難しいところも大丈夫。
慌てることと、バランスを崩すことなどは厳禁です。

横岳を通過して、硫黄岳に至るまでの台座の頭から硫黄岳山荘、硫黄岳山頂から赤岩の頭辺りまでは、風が強いので、ヤッケがあるといいでしょう。
風を防げるもの。

帽子は飛ばされないように。

赤岩の頭からは、雪山のときはすごい傾斜を下りますが、今は夏道。
少し雪がありますが、問題ありません。

赤岳鉱泉から先、美濃戸までは特に問題ありません。

しかし、南沢、北沢とも強雨のあとは注意しましょう。
沢沿いを進むので、増水で立ち往生しかねません。

北沢は増水時に山側に逃げる道がありますが、南沢はありません。

美濃戸口から美濃戸への林道。
2
美濃戸口から美濃戸への林道。
ツツジも咲いていました。
ツツジも咲いていました。
林道にはこんなところもあります。
写真では表現できない段差、、。
どうしますか、林道突入しますか?
林道にはこんなところもあります。
写真では表現できない段差、、。
どうしますか、林道突入しますか?
凄い段差。私は、スバルの
Foresterですが、進入しませんでした。
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凄い段差。私は、スバルの
Foresterですが、進入しませんでした。
美濃戸山荘。ここから先、南沢、北沢に分かれます。
美濃戸山荘。ここから先、南沢、北沢に分かれます。
今日は登りに南沢を選択。最初の橋。
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今日は登りに南沢を選択。最初の橋。
前は、こんなところを渡っていました。
概して、南沢の渡渉は慎重さが必要です。何度かありますよ、渡渉。
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前は、こんなところを渡っていました。
概して、南沢の渡渉は慎重さが必要です。何度かありますよ、渡渉。
美濃戸山荘が植生保護をしています。
美濃戸山荘が植生保護をしています。
こんなところも渡渉します。
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こんなところも渡渉します。
台風の為、倒木が流されています。
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台風の為、倒木が流されています。
小鳥が見えますか?
小鳥が見えますか?
コイワカガミも咲いていました。
コイワカガミも咲いていました。
黄色のテープを頼りに、と注意を促しています。
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黄色のテープを頼りに、と注意を促しています。
行者小屋の手前、氷が張っていました。
行者小屋の手前、氷が張っていました。
行者小屋。
行者小屋から文三郎尾根への取り付き、しばらくこのような残雪。よければ問題ありません。
行者小屋から文三郎尾根への取り付き、しばらくこのような残雪。よければ問題ありません。
行者小屋から文三郎尾根を登り、振り返ると凄い高度感です。
行者小屋から文三郎尾根を登り、振り返ると凄い高度感です。
文三郎尾根から中岳、阿弥陀岳を見ます。
文三郎尾根から中岳、阿弥陀岳を見ます。
文三郎尾根から横岳、硫黄岳方面をみます。
文三郎尾根から横岳、硫黄岳方面をみます。
文三郎尾根を特徴づける、鉄梯子。
とても疲れます。
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文三郎尾根を特徴づける、鉄梯子。
とても疲れます。
阿弥陀岳と中岳が重なるように見えます。
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阿弥陀岳と中岳が重なるように見えます。
横岳、硫黄岳、蓼科山も見えます。
横岳、硫黄岳、蓼科山も見えます。
阿弥陀岳と中岳が重なるように見えます。
どうして、同じような写真を何度も撮るのでしょうか?
阿弥陀岳と中岳が重なるように見えます。
どうして、同じような写真を何度も撮るのでしょうか?
氷柱です。標高の高いところは冷えたようですね。
氷柱です。標高の高いところは冷えたようですね。
文三郎尾根を終えて、赤岳山頂に通じる岩稜。手と足を使います。ストックは安全のために収納しましょう。
文三郎尾根を終えて、赤岳山頂に通じる岩稜。手と足を使います。ストックは安全のために収納しましょう。
すさまじい岩稜ですが、ルートを踏み出さないように。ルート外に踏み出すと、もろく、落石を起こしやすくなります。
すさまじい岩稜ですが、ルートを踏み出さないように。ルート外に踏み出すと、もろく、落石を起こしやすくなります。
赤岳山頂から権現岳や南アルプス北部、甲斐駒ケ岳、仙丈ケ岳、北岳など。
赤岳山頂から権現岳や南アルプス北部、甲斐駒ケ岳、仙丈ケ岳、北岳など。
山梨県清里から赤岳に通じる真教寺尾根(右)と県界尾根(左)。
山梨県清里から赤岳に通じる真教寺尾根(右)と県界尾根(左)。
阿弥陀岳
霧が峰や背景の北アルプス
霧が峰や背景の北アルプス
横岳、硫黄岳、蓼科山方面。
横岳、硫黄岳、蓼科山方面。
赤岳山頂にて、セルフタイマー。
赤岳山頂にて、セルフタイマー。
他の人がセルフタイマーを見かねて写真を撮って下さいました。
他の人がセルフタイマーを見かねて写真を撮って下さいました。
山梨県側にガスが沸いてきます。
山梨県側にガスが沸いてきます。
山梨県側のガス。
山梨県側のガス。
赤岳頂上小屋。
横岳や赤岳展望荘。
横岳や赤岳展望荘。
赤岳展望荘。
横岳方面を見やります。
横岳方面を見やります。
赤岳展望荘と赤岳。
赤岳展望荘と赤岳。
地蔵尾根分岐から、地蔵尾根を見ます。
凄い傾斜、、、、。
よく雪山で下りましたね、、、、。
地蔵尾根分岐から、地蔵尾根を見ます。
凄い傾斜、、、、。
よく雪山で下りましたね、、、、。
横岳に向かう途中で、ヘリコプター。
どこかの山小屋に荷揚げかな?
横岳に向かう途中で、ヘリコプター。
どこかの山小屋に荷揚げかな?
横岳周辺には、お花がたくさん。
横岳周辺には、お花がたくさん。
赤岳を振り返ります。
赤岳を振り返ります。
横岳周辺の厳しい梯子。慎重に。
横岳周辺の厳しい梯子。慎重に。
鎖を頼りにします。
鎖を頼りにします。
鎖を頼りにします。雨の後は要注意。
鎖を頼りにします。雨の後は要注意。
ツクモグザ、言われなければ通り過ぎていました。
ツクモグザ、言われなければ通り過ぎていました。
ツクモグサ
ツクモグサ
どこを登るのでしょう?
どこを登るのでしょう?
氷も見られた稜線
氷も見られた稜線
杣添尾根をあわせます。
杣添尾根をあわせます。
杣添尾根。
振り返れば、赤岳、中岳、阿弥陀岳
振り返れば、赤岳、中岳、阿弥陀岳
硫黄岳も近づきます。
硫黄岳も近づきます。
こうしたところも鎖を頼りに慎重に。この後垂直に近い梯子ですが、それに取り付くまでが怖かったです。
こうしたところも鎖を頼りに慎重に。この後垂直に近い梯子ですが、それに取り付くまでが怖かったです。
厳しい自然です。
厳しい自然です。
横岳でセルフタイマー
横岳でセルフタイマー
鎖が頼りです。慎重に。
鎖が頼りです。慎重に。
鎖が頼りです。慎重に。緊張の連続。
鎖が頼りです。慎重に。緊張の連続。
硫黄岳が近づきます。
硫黄岳が近づきます。
硫黄岳山荘。風が強いです。
硫黄岳山荘。風が強いです。
硫黄岳山頂までは、ガスのとき、こうしたケルンが頼りになります。いくつかありますね。
硫黄岳山頂までは、ガスのとき、こうしたケルンが頼りになります。いくつかありますね。
硫黄岳山頂、爆裂火口。
硫黄岳山頂、爆裂火口。
硫黄岳山頂、爆裂火口。
硫黄岳山頂、爆裂火口。
硫黄岳山頂、爆裂火口。
硫黄岳山頂、爆裂火口。
硫黄岳山頂から、横岳、赤岳、阿弥陀岳。
硫黄岳山頂から、横岳、赤岳、阿弥陀岳。
硫黄岳山頂で撮ってもらいました。
硫黄岳山頂で撮ってもらいました。
硫黄岳を後にして、赤岩の頭から赤岳鉱泉へ。
硫黄岳を後にして、赤岩の頭から赤岳鉱泉へ。
赤岳鉱泉への樹林帯、少しの雪です。
赤岳鉱泉への樹林帯、少しの雪です。
樹林帯。
赤岳鉱泉への途中から見た大同心。
赤岳鉱泉への途中から見た大同心。

感想

梅雨の晴れ間になるということで、仕事も早く方付け昨日準備。
先日の櫛形山のとき、本当は行こうと思っていた八ヶ岳。
即実行。

さて、梅雨の晴れ間になるとはありがたい。
気分も高揚します。
いつもより早めの10:40には寝ます。
それでもあと4時間ほどで起きるのですね、、、。
天気が良いとわかっていると気分も軽やかです。
やはり、日が選べるなら、登山は晴れのほうがいいに決まっています。

2:50には起床しました。
PCでメール見たり、余計なこともしながら、身支度整えて、
3:50分には、自宅発。

この時点でまだ迷っていることが、、、。
まず、高速道を使用するかどうか。
自宅から、いつも利用する小淵沢ICまでそれほどの距離でもないし、、、、。
それと硫黄岳を先に回るか赤岳を先に回るか、阿弥陀岳も含めるか、、、。

高速道は使わないつもりで家を出ましたが、結局、
いつもの南アルプスICではなく白根ICから高速道に乗って、小淵沢ICへ。
途中ですっかり明るくなりますね。

甲斐駒ケ岳や鳳凰三山も良く見えております。
もちろん八ヶ岳も。


小淵沢ICで高速を下りて、コンビニでおにぎり購入。
それから大平を左に折れて、富士見高原経由、美濃戸口を目指します。

4:50には美濃戸口、いつものように八ヶ岳山荘駐車場に止めます。
数台。

身支度整え、5:05美濃戸口発

この林道、前は、進入したこともありました。
でも、今は、美濃戸口に車を置いて、歩くことにしています。
美濃戸口は駐車場代金500円。
美濃戸までいくと、1000円。

考え方ですね。

難しい判断でもあります。
この林道はいるか、入らないか、、、。
時間はかなりセーブできますが、、、、。

さて、その林道を歩いていると、日産のキューブ、
ホンダのオデッセイなどが通過していきます。

時折、凄い段差がありますよ、、、。

駐車代を浮かせる為に途中に駐車する車もいますね。
登山ピークの時期は、林道沿いにもずらっと車が並ぶらしいです。
車上荒らしには注意したいですね。

林道を歩いていると赤岳も時折見えました。

5:48美濃戸山荘

さて、ここで南沢を行くのか、北沢を行くのか選択しなければ。
結局、南沢を行くことに。
迷いに迷いました。
少し大げさです。

5:55美濃戸山荘発

単独者がいますね。

最近、南沢は道迷いする人が多いようです。
赤岳展望荘などでは、そんな注意をしています。
黄色のテープを目印にするように、、、。

確かに南沢って不明箇所もあります。
私も何回か、「あれっ、、、」と思うときがありました。
今回歩いて、赤岳展望荘の言うように、黄色のテープが
たくさんついていることを確認しています。

ご注意を。

北沢もそうですが、南沢も沢沿いを歩くことが多いですから、
何度か渡渉もあります。
南沢のほうが回数多いです。
石伝いなどで、なんとかなりますが、梅雨時とか、秋雨時とか、
とにかく雨が大量に降った後は、どこの沢沿いの登山道でも沿うでしょうが、
注意が必要ですね。

南沢を歩いているとほとんど、眺望が開けませんから早く
行者小屋に到着したくなりますね。
北沢もそうであり、早く赤岳鉱泉に着かないかな、、、、なんてばかり。

美濃戸山荘が乗り出しているのか、植生保護も行っているようです。

お花も少しばかり咲いていました。

雪山の赤岳に1月、2月と登りましたが、その時は南沢の
登山道も雪に覆われ、傾斜も急でない登山道ですか、
アイゼンも着けず、さくさく歩きましたが、夏道を歩いてみると、
こんなに石がごろごろしていたのか、、、、と、雪のある
風情が思い出されます。

南沢沿いの道は、概ね沢の音を聞きながら歩くことが多いですが、
時折、沢を離れて静かに歩き、また沢沿いを歩き、次第に
その沢の音も標高を上げると小さくなっていくという感じですかね。

右を見ると御小屋尾根が見えています。
いつかそれを伝って阿弥陀岳に登ってみたいですが、、、。

横岳が大きな山塊を見せるようになります。
ただ、日は当たっていないので、写真を撮ってもきれいになりません。
雪はやはり少なくなっていますね。

そして、やっとのことで、
7:40行者小屋

ここに来てようやく阿弥陀岳が見えますね。

行者小屋に到着すると見覚えのあるお顔。
「あ、どこかでお会いしましたね、、、。」
それもそのはず、5月31日の鳳凰山、南御室小屋のヘリの
荷揚げを手伝いに行ったときに、薬師岳小屋、そして
南御室小屋でも休まれた男性でした。
奇遇です。


この男性、同じ山梨県。
今日は、地蔵尾根を登り、赤岳、阿弥陀岳を登り、御小屋尾根を下り、
八ヶ岳山荘でも会いました。
一緒にソフトクリーム食べました。

その他に、行者小屋までの間に追い抜いた、ご夫婦も到着され、少しお話を。
私はといえば、この時点で、まだ、実は、阿弥陀岳に登ろうか、
なんて、未練がありました、、、、。
少し食べて、出発します。

8:00行者小屋発

苦しい文三郎尾根。
まず取り付き雪が少し残っております。
少し、あせりましたが、うまくよければ問題ありません。
この辺りで、上から、昨日雨に降られたというツアー団体が下りてきます。
硫黄岳から周遊して赤岳展望荘に泊まる予定が、下界は天候が
回復した11日、八ヶ岳では、回復せず、結局地蔵尾根を直登して、
赤岳展望荘に泊まったらしいのです。
どこから来たのか、聞きませんでしたが、残念でしょうね、、、。
そういう人たちを考えると、前日に支度して、梅雨の晴れ間を
全開で楽しめる私は、恵まれております。

さて、文三郎尾根。
鉄梯子階段が怖く感じました。

どんどん高度を上げ、阿弥陀岳、中岳もどんどん近づきます。
苦しい登りですが、景色が開けるのが唯一の救い。
写真を撮る時間も増えます。
間近の阿弥陀岳、中岳、赤岳、横岳、硫黄岳、蓼科山、、、。

文三郎尾根分岐に至りますと今度は、権現岳、編笠山や甲斐駒ケ岳、
仙丈ケ岳、北岳などの南アルプスも展望が開けます。
天気良くてラッキーです。

さて、文三郎分岐を過ぎ、しばらく進むと、鎖場の連続となる
赤岳山頂直下の登り。
雪山の時には、こうした鎖もかなり雪に埋もれていましたね。

夏山では、慎重に、鎖を頼りに進みます。
鎖の張られたルートは良く考えられ、人も歩いているので、
落石することも少ないでしょうが、ちょっと、ほんのちょっとでも
この鎖のルートを外しますと、たちまち、小さい石をいくつか落としました。
やはり相当がれ、浮石も多くなるのでしょう。

それにしてもこの岩稜帯。
地獄に落ちたかの様に、色彩がありません。

とはいえ、手と足を使い、三点確保を心がけ、恐怖心さえ起こさず、
ストックも収納していれば、大丈夫でしょう。
足元は注意します。

キレット方面からの登山道を合わせて、一登りで赤岳山頂です。

9:30赤岳山頂
数名が先着していました。

凄い展望。
乗鞍岳、御嶽までも見えますね。

いい天気。
山梨県側はガスが、、、。
富士山も見えていました。
家族でそり遊びをしたサンメドウスキー場をはさんで、
真教寺尾根、県界尾根が開けています。
今年も登りましょうか?

山頂でお話した男性は、長野県伊那の方。
ストックをダブルで、ちょっと先に山頂を後にされましたが、
あっという間に大きく離されました。
速かったです。

9:55赤岳山頂発
赤岳頂上小屋も営業中。
布団を干していました。

慎重に下ります。
鎖があるところはそれに頼ります。
ちょっと怖い下りです。

慎重に、時に立ち止まって、横岳方面などの写真を撮りながら、
赤岳展望荘に到着します。

雪山のときは赤岳展望荘には、雪が吹き溜まり、どこを
歩けばよいのかと思ったほど雪がありました。


10:15赤岳展望荘着

10:17赤岳展望荘発

これからがコースの「核心部」というべきでしょう。
しばらくすると手と足を使うようになりますから、ストックは
既に赤岳山頂手前から収納したままです。
地蔵尾根の分岐を過ぎるといよいよという感じになります。

梯子や鎖が多くなります。
こんなところも、、あんなところも、、、、。
でもしっかり梯子や鎖が取り付けられていますから、
それらを利用していきます。
あせらず、ゆっくり。
すれ違う人も意外と多いですね。

横岳奥の院までは、いくつかのピークを越えていきます。
7つのピークがあるそうです。

それほどの恐怖感もなく、淡々とこなしていきます。

団体さんもともすれ違いました。
下山時、八ヶ岳山荘に名鉄ツアーのバスが止っていたのですが、
話を聞くと前日赤岳鉱泉に宿泊、当日12日は赤岳展望荘に宿泊するようです。
その団体かなとも思いましたが、、、。
ゆっくりされるのは、羨ましいです。
私には、時間的にもできません。

さて、そのグループ、ガイドが良かったので、しっかり、
こちらが単独であることを見て、待っていて下さり、
マナーが良くてよかったです。

グループでも人数が多くなるとガイドも粗雑になるというか何というか、、、、。

途中で、ツクモグサが咲いているというので、教えてもらって
写真を撮りました。
その後は気づかなかったですから、良かった良かった。
一つのお目当ても達成できました。
それは三叉峰で杣添尾根をあわせる前だったですね。
本州では、白馬周辺と八ヶ岳だけに固有の植物だとか。


それにしても結構な高度感のあるところを通過するのですが、
鎖などがしっかりありますから、それにすがっていけば、大丈夫。
ちょっと怖かったのは、岩稜の下りで水がわずかに滲みだして
いるところが凍結して、ちょうど足を置く場所であることが、
2,3回ありましたが、かなり緊張しました。
鎖もある場所ですから、鎖につかまっていれば落ちることは
ありませんが、やはり緊張します。

さて、そうした緊張の場所を通過して、今度は 淡々と進むと横岳山頂です。

11:19横岳(奥の院)
気持ち休憩して出発します。

11:21横岳山頂発

先刻から、硫黄岳や手前の台座の頭のなだらかな稜線は見えています。
やはり、なんか、心が落ち着くというか、なんというか、、、。

すぐに鎖のついたちょっと下降する場所があるのですが、その下に梯子。
この場面が少し緊張。
慎重に下り、梯子にしっかり取り付くまでが大変。
梯子に足を載せて手をかければ安定しますが、その姿勢になるまでが緊張です。
この横岳を雪の時に歩いたら、どうなんだろうという視点でも
見ていましたが、やはり怖いでしょうね。
前爪のあるアイゼンないと、、。
アイゼンあっても怖いですが、、、。

かにの横ばい、なんて名前のついたところも鎖がありますから、
何ということもありませんが、この場所をダブルストックの人が
片手で鎖をつかみながら、別の手でストックを押さえて通過しました。
私は、その下に降りれるところもありますから、そこを通過したのですが、
その男性は、鎖のついた岩のところをそんな姿勢で通過。
怖いです、、、、。

さて、そうしたところを過ぎますとなだらかな下りになり、
確かその辺りはコマクサなども咲くところで、しばらくすると台座の頭。
色鮮やかなヤッケを着込んだ女性が数名休んでいます。
先を見れば、硫黄岳。

この辺りでストックを再び取り出せばよかったのですが、なんとなく、
そのまま硫黄岳に向います。

それにしても、ここを通過するときは、いつも強風。
体感温度も下がり、しかも、硫黄岳までだらだら長いですから、
早めに寒く感じるなら、着込んだほうが良いでしょうね。

時折、浮き石に足をとられそうになりながら、強風がまともに
当たらないように作られた硫黄岳山荘前を通過します。

ガスのときには、迷わないように、ケルンがいくつか積まれています。

そして、堪えに堪えてようやく硫黄岳山頂です。

12:05硫黄岳山頂
ここまで来るとやっと落ち着きますね。

爆裂火口は凄いです。
風が強く、風をよけて休憩します。
乗鞍岳も穂高連峰も見えますね。
もちろん、横岳、赤岳、阿弥陀岳も、、、。


さて下ります。
予定していた時間はオーバーしているようです。
ブログ写真の意識のしすぎか、単純に景色が良くて、
自然とカメラを手にすることが多いのか、いずれにしても写真の撮りすぎです。
同じような写真を何度も撮っています。

それにしてもやはり気持ちは軽くなるものです。
赤岳、横岳、風の冷たい硫黄岳を通過して、下山するわけですから。

やはり、近くの山を色々な角度から堪能するのに限ります。
私の場合。
複数人で出かけるなら、ともかく、私の場合、
こんな山行きスタイルがあっているのだと、、、。


12:20硫黄岳山頂発

それにしても風が強かった。
硫黄岳に至る台座の頭からこの硫黄岳山頂、それから、
赤岩の頭辺りまで風がものすごいです。
からだを冷やさないようにしないといけません。

山頂が広いですから、どこがこれから向う方角か、きちんと
確かめないといけないですね。
この山頂は、3月16日にも来ていますから、どちらに行くのかは
わかっていましたし、天気が良いので、迷うようなことはありませんが、
やはり確実に方向を見定めて進みたいものです。http://ychan.naturum.ne.jp/e710318.html

実は、硫黄岳といいますか、実際には、赤岩の頭から下るのが
怖いイメージを抱いていました。
3月16日、雪が付いた急な斜面を赤岩の頭に向け、登っているときは、
ほぼ直登りで、登っているときにここを下るのか、といった
恐怖が芽生えたのでした。
幸い、下山時は、山頂で一緒、その後ずーと一緒にあることに
なった女性がいたので、気が紛れましたが、雪山のときには、
凄い角度を登り、下るのです。
そのイメージが頭に残り、この季節も残雪があったら、どうしよう、
見たいに考えていたのでした。
幸い、直前情報では、雪は樹林帯だけということでしたので、
しかも、もう夏道、赤岩の頭からはジグザグに付けられた夏道を下るのでした。

もう頭はパラダイス。
美濃戸から美濃戸口への歩きが余計だ、と思う一方、下山したら、
そのまま八ヶ岳山荘の風呂に入ろうと決めているのでした。

さて、硫黄岳を後にして、すぐに思いました。
雪の時はどこをあるいていたのかな、、、。

忘れるものです、、、、。

ちょっと滑りやすい斜面を赤岩の頭に向います。

3月に硫黄岳に登ったときには、雪の多さと、人が歩かないので、
ルートが不明であることから、通行止めになっていた
オーレン小屋方面へのルートも全くその面影もありません。
当たり前ですが。

雪山のときは、夏道の分岐からは下らず、もう少し先まで進んで、
トレースがありました。

さて、赤岩の頭からは、夏道をどんどん下っていきます。
途中、情報通り、今回の山行きで通過者に聞いた通り、樹林には、
わずかに雪があるものの、わずか数メートルで途切れる緩んだ
雪のためのアイゼンを履くようなことはないですから、脇に
出た土の部分を通過したり、さもなければ、雪の上、
人が歩いたところを慎重に踏んでいけば良いでしょう。

途中、ジョウゴ沢を見上げると大同心。
沢の水は、周囲の沢でもよくあるように赤茶けています。
大同心って、最近になってやっと名前がしっくりするようになりました。

13:14赤岳鉱泉
アイスキャンディーはほぼ消滅し、3月16日の面影もありません。
テント泊と思われる2名が休み、私もちょっと座って、すぐに出発。

13:16赤岳鉱泉発

女性下山者がどちらに行くか迷っているような素振り。
良くあることですが、山小屋周辺って、指導標がないと
どちらにいったらいいの、と聞くに聞けない思いをした
ことはありますから、すぐにその女性下山者の気持ちを察して、
何気なく下山をリードします。

結局、この女性とは、つかず離れずという感じで、美濃戸まで、
なんとなく同じようなペースで下山しました。

途中で見る沢は赤茶けた色が多く、「赤岳」との関係を
ぼんやり考えながら、そして時に、天気がいいので、
下山中も見えるところからは見える横岳方面を、名残惜しく
振り返りながら、下ります。

意外に年配のグループ登山者が登ってきます。
赤岳鉱泉の宿泊なのでしょう。

14:18美濃戸山荘
さて、ここからは、いつも「余計な」歩きと思ってしまう部分ですが、
最後まで気を抜けません。
赤岳山荘の駐車場は、朝より車が増え、私が美濃戸口から
美濃戸まで歩いていたときに追い抜いていった、
日産キューブなどもまだ止まっていました。
三重ナンバーの車の女性グループの一人から、
「この先、美濃戸山荘までの道はどうですか」と聞かれ、
「ここまで来られたのと同じような道ですよ」と答え、
「すぐそこであること」をお伝えし、さらに
「予約がないとここから先は入れません」、というと、
「今晩宿泊する」ということでした。
うらやましいなと思いました。

14:20美濃戸山荘発
ただただ、カロリーの消耗と化してしまいがちな最後の歩きですが、
今日は、それほどの疲れはありません。
水分も持参した水2リットルの半分、それとパックのコーヒー牛乳だけ。
消耗はそれほど激しくなかったのでしょうね。

15:00美濃戸口
八ヶ岳山荘でお風呂に入りました。
ソフトクリームも食べました。

やはり、充実しますね。八ヶ岳。

行者小屋で遭遇した山梨の男性も無事、帰還され、少しお話もしました。
赤岳鉱泉から美濃戸までなんとなく、一緒だった女性も
座っており、ちょっとお話。

16:00頃には、美濃戸口を出発し、一般道で使用して、
17:20には自宅に到着しました。


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積雪期ピークハント/縦走 八ヶ岳・蓼科 [2日]
技術レベル
3/5
体力レベル
4/5
無雪期ピークハント/縦走 八ヶ岳・蓼科 [2日]
技術レベル
3/5
体力レベル
4/5
無雪期ピークハント/縦走 八ヶ岳・蓼科 [2日]
技術レベル
2/5
体力レベル
4/5
無雪期ピークハント/縦走 八ヶ岳・蓼科 [2日]
権現岳→キレット→赤岳→美濃戸
利用交通機関: 車・バイク
技術レベル
3/5
体力レベル
4/5

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