ヤマレコなら、もっと自由に冒険できる

Yamareco

記録ID: 415429
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
剱・立山

薬師岳から立山へ

2013年08月11日(日) 〜 2013年08月16日(金)
 - 拍手
GPS
128:00
距離
26.0km
登り
1,959m
下り
854m

コースタイム

8/12 折立7:40-太郎平小屋12.00-薬師峠12:30
8/13 薬師峠4:40ー薬師岳7:00ースゴ乗越小屋9:40ー越中沢岳12:50ー鳶山2:50ー五色が原3:30
8/14 五色が原6:30ー獅子岳ー竜王岳ー室堂ターミナル12:00ー雷鳥沢キャンプ場13:00
8/15 雷鳥沢キャンプ場6:30ー奥大日岳8:50ーキャンプ場11:30
天候 おおむね良好
過去天気図(気象庁) 2013年08月の天気図
アクセス
利用交通機関:
電車 バス
コース状況/
危険箇所等
特に問題無

感想

8/11(日) 日立から、東京、越後湯沢経由で富山駅へ夕方着。駅前のスーパー、コンビニで若干の食糧を買い足し、鱒のすしも夕食に。駅前の「ビジネスホテル立山」へ前泊。



8/12(月) 富山駅発5:30のバスは二時間ほどで折立に。高校一年の時の初めての北アルプス以来の折立だ。あの時は二つ玉低気圧にやられ、薬師峠で二日停滞、黒部五郎目指して出発したが、途中の赤木平付近で非常露営など、悪天候にたたられたが、今日はうって変わって快晴だ。テント装備や5日分の食糧を詰め込んだ重量のあるザックの感触はなつかしく心地よい。

 二ピッチ目で展望が開けてきた。眼下に有峰湖、富山平野がよく見える。高度を上げると、薬師岳が徐々に近くなってきた。いろいろな高山植物に今年も会えたのが嬉しい。ニッコウキスゲもまだ咲いていた。

 太郎平小屋のところにくると北アルプスの山々が一気に見えてきた。まだ12時半というのに薬師峠のテント場は既に多くのテントが張られていた。南側の一番奥に設営。多くの人は薬師岳ピストンで帰るか、黒部五郎や雲の平方面へ行く人で僕のように立山方面へ縦走する人は少ないようだ。場所柄、水が豊富に使えるので身体を水拭きして着替え、今日着たものは水洗いしてテントのそば細引きにつるして乾かした。缶ビールを飲み、暮れゆく山々を眺めながら夕食をとった。

 明日のコースのテント場はコースタイムで5時間20分のところのスゴ乗越か、その先はさらに6時間10分先の五色が原かのいずれかである。スゴ乗越に10時前に到着できたらその先に進むことにするかと心の中で決めて、早めにシュラフに入った。夜中に目が覚めて外に出たら満天の星空に流星が見えた。



☆折立7:40-太郎平小屋12.00-薬師峠12:30

  テント代:¥500, 缶ビール:¥700(500ml)+¥500(350ml)



8/13(火) 朝、テント撤収時に気が急いていたせいか、テントポールを破損してしまった。この大事な日になんということかと気が滅入ったが、持参の応急処置用のアルミ管を差し込むと何とか使えそうで、もしまただめになっても小屋素泊まりもできることだし、と気持ちを切り替えての出発4:40。

 いきなり薬師沢の急登はきつかったが、それを過ぎると展望が広がる。今日も大快晴である。高度を上げて行くと、新築の薬師岳山荘に着いた。ログハウス風でなかなかよさそう。でも水は天水のため、宿泊客でも500mlで¥400とかなり高めの由。ちなみに僕は今回、Platypus(2l)を二個持参し、一つには粉末アクエリアスを1リットル強の水で溶かし、もうひとつにはただの水をやはり1リットル強入れている。

 薬師岳山頂着7:00. 高校一年の時に薬師岳ピストンしたが、小雨と霧で何の視界も得られなかったが今回は素晴らしい眺望である。ここを過ぎると登山者はほとんどいなくなった。北薬師岳、間山を過ぎると、雪渓やお花畑の広がるゆるやかな下りとなった。直射日光は厳しいが、風が涼しく気持ちよい。

 やがて樹林帯に入り、スゴ乗越小屋には9:40に到着。小屋のところに水が出ていた。天気も良いのでこの先に進むことにして、アクエリアスをもう一袋、水に溶いた。

 スゴ乗越からスゴの頭への登りもすごい急坂だったが、越中沢岳への登りはさらに厳しい急登だった。大きな岩が連続し、両手足をフルにつかいよじ登るような感じで、ほとんど垂直の岩を垂れ下がったロープを頼りに這い上がるようなところもあった。ザックの重さが足に応える。ここが一番の頑張りどころだ、と自分に言い聞かせてとにかく一歩、一歩前に進み、ようやくの思いで頂上に着いた。

 ここまでくれば後は楽だろうと思っていたが、そうでもなかった。鳶山への登りに差し掛かったころに、両足の太ももが攣りそうな感覚になってきた。ヤバイと思いつつ、

何とかだましだましゆっくりと歩を進め鳶山山頂に着いた。「やっと、着いたあ!」を思わず声に出してしまった。後から来た人も、同じように「やっと、着いた!」と言っていた。そう、この時間にここに着くような人はみんな薬師から長時間歩いてきた人だけである。

 ここからは下るだけだ。五色が原に続く草原には、高山植物が咲き乱れている。

五色が原着3:30。本日はおよそ11時間の行動時間だった。テント担いでこれだけ歩けたことに、身体は疲れていたものの気分は爽快だった。五色が原は想像していた以上に美しく、とても良いところだった。山荘前でビールを飲んで、テント場にも夕食時にと思い、二本買ったが、二本ともその場で飲んでしまいもう一本買い足した。

 この夜も満天の星空が吸い込まれそうでとても美しかった。



☆薬師峠4:40ー薬師岳7:00ースゴ乗越小屋9:40ー越中沢岳12:50ー鳶山2:50ー五色が原3:30

テント代:¥500、缶ビール:¥800(500ml)+¥600(350ml)+¥800(500ml)



8/14(水) 今日は5:00に起きて、遅めの6:30に歩き始めた。五色が原の朝露に濡れた高山植物の向こうに今日も山々が眺望できる。特に眼下の黒部湖の向こうには昨年歩いた爺ケ岳から赤沢、針ノ木岳の稜線が意外な近さで迫る。

 戦国の武将、佐々成政が越えたというザラ峠を過ぎ、獅子岳へはこれまたとても急な、途中ハシゴもある登りである。これを過ぎ、鬼岳のまき道はかなり大きな雪渓上のトラバース。竜王岳手前の鞍部でイワヒバリの食事風景を間近に見ながら小休止。鳥といえば、全身黒で丸尾の先っぽだけが白いハト大の鳥がいたが、あれはなんというのだろう?

 最後の登りを終えて、竜王岳頂上に着くと、何人かのハイカー姿の人が一ノ越から登ってきていた。ここからは、もう半ば観光地である。浄土山、室堂山を経由して室堂ターミナルへ下山。カツ丼を食べたいと思ったが、メニューになかったのでカツカレーと生ビールを注文。ペロッと平らげてしまった。

 ここからミクリガ池、リンドウ池経由で雷鳥沢キャンプ場へ着いた。

ここには小さい子供を連れた家族連れも多くキャンプをしていた。なるほど、周囲の景色は雄大だし温泉も近くにあり、トイレもきれいだし、2泊以上は何日いても¥1,000/人と長期滞在にもうってつけのとても良いキャンプ場である。

 テント設営後、早速に雷鳥沢ヒュッテの温泉に行った。石鹸、シャンプーが常備してあり、立山の連山の眺めが一望できる温泉は最高の気分だった。風呂上りにはヒュッテのテラスでまたまたビールでまったりと過ごした。



☆五色が原6:30ー獅子岳ー竜王岳ー室堂ターミナル12:00ー雷鳥沢キャンプ場13:00

 カツカレー:¥1,550,生ビール:¥800 、温泉:¥500+缶ビール¥500(500ml)x2本

 テント代:¥1,000(二泊分)



8/15(木) この日は奥大日岳の往復をすることにして、6:30出発。ほどなく、御花畑となるが、チングルマの群落の中に、姿形は同じだが、うっすらとピンクで色づけしたような花を初めて見た。なんだろうと思っていたが、のちにこの辺りだけで見られるタテヤマチングルマであることを登山者に聞いた。今まで長いこと色んな山を歩いてきたが、初めて出会ったこの花、強く印象に残った。

 稜線に登り、室堂乗越に至ると、奥大日岳が東面の岩肌を朝日に照らして美しく迫ってきた。さらに行けば。今度は剣岳が逆光の中、三角形の姿で眼前に迫ってきた。道は稜線の左側を徐々に高度を上げ、山頂に着いた。辿ってきた山をゆっくりとと眺めた。薬師岳はこれだけ離れていてもなおその山容は大きかった。

 奥大日岳の最高点へも足をのばし下山し、お昼前にはテント場へ着いた。早速にお温泉へ。早い時間のせいか、大きなお風呂を独り占めだった。



☆雷鳥沢キャンプ場6:30ー奥大日岳8:50ーキャンプ場11:30

温泉:¥500、 缶ビール¥500(500ml)x2本



8/16(金) テント撤収し、小一時間ほどで室堂ターミナル。黒四ダム経由で扇沢へ。

大町温泉郷は薬師の湯で汗を流し、信州蕎麦と生ビールで昼食をとり信濃大町から電車に乗り帰宅の途へ。





【装備】テント(エアライズ2)、シュラフ(モンベル、ダウン#3)、マット(サーマレストのウレタン)、コンロ(プリムス、ガスカートリッジ中1)、コッヘル(チタン)、ザック(PAINE 45L+アルファ)、靴(山幸の革靴)、ストック(モンベル、T型一本)、食器類(ボール2、コップ1、木製のフォーク・スプーン・はし)、空気枕(モンベル)、ヘッデン(Black Diamond)x2、雨具、ザックカバー、傘、地図、磁石、小さいナイフ・ハサミ、サンダル、ダウンインナー、着替え、カメラ、携帯、日焼け止め、虫刺され、虫よけ、帽子x2、タオル2、手ぬぐい、手袋



【食糧】 アルファ米(200g;白飯2、赤飯1、五目1)、山の棒ラーメン2、ラーメンの具2、フリーズドドライ(カレー、ビーフシチュー、クリームシチュー各1)、野菜たっぷり味噌汁6食分、ゴマシオ、カロリーメイト3、ドライマンゴー、ドライグアバ、柿の種6、ベビーチーズ8、ギンビス(これ、おいしいビスケット)、アクエリアス粉末5、干しブドウ入りロールパン8、ドライソーセージ、飴、チョコレート

お気に入りした人
拍手で応援
拍手した人
拍手
訪問者数:518人

コメント

まだコメントはありません
プロフィール画像
ニッ にっこり シュン エッ!? ん? フフッ げらげら むぅ べー はー しくしく カーッ ふんふん ウィンク これだっ! 車 カメラ 鉛筆 消しゴム ビール 若葉マーク 音符 ハートマーク 電球/アイデア 星 パソコン メール 電話 晴れ 曇り時々晴れ 曇り 雨 雪 温泉 木 花 山 おにぎり 汗 電車 お酒 急ぐ 富士山 ピース/チョキ パンチ happy01 angry despair sad wobbly think confident coldsweats01 coldsweats02 pout gawk lovely bleah wink happy02 bearing catface crying weep delicious smile shock up down shine flair annoy sleepy sign01 sweat01 sweat02 dash note notes spa kissmark heart01 heart02 heart03 heart04 bomb punch good rock scissors paper ear eye sun cloud rain snow thunder typhoon sprinkle wave night dog cat chick penguin fish horse pig aries taurus gemini cancer leo virgo libra scorpius sagittarius capricornus aquarius pisces heart spade diamond club pc mobilephone mail phoneto mailto faxto telephone loveletter memo xmas clover tulip apple bud maple cherryblossom id key sharp one two three four five six seven eight nine zero copyright tm r-mark dollar yen free search new ok secret danger upwardright downwardleft downwardright upwardleft signaler toilet restaurant wheelchair house building postoffice hospital bank atm hotel school fuji 24hours gasstation parking empty full smoking nosmoking run baseball golf tennis soccer ski basketball motorsports cafe bar beer fastfood boutique hairsalon karaoke movie music art drama ticket camera bag book ribbon present birthday cake wine bread riceball japanesetea bottle noodle tv cd foot shoe t-shirt rouge ring crown bell slate clock newmoon moon1 moon2 moon3 train subway bullettrain car rvcar bus ship airplane bicycle yacht

コメントを書く

ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。
ヤマレコにユーザ登録する

この記録に関連する登山ルート

この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。

ルートを登録する

この記録で登った山/行った場所

関連する山の用語

この記録は登山者向けのシステム ヤマレコ の記録です。
どなたでも、記録を簡単に残して整理できます。ぜひご利用ください!
詳しくはこちら