黒部周遊・高天原温泉と鷲羽岳北東ルンゼ
- GPS
- 104:00
- 距離
- 47.6km
- 登り
- 4,498m
- 下り
- 4,491m
コースタイム
- 山行
- 8:15
- 休憩
- 0:14
- 合計
- 8:29
- 山行
- 11:48
- 休憩
- 0:47
- 合計
- 12:35
- 山行
- 5:55
- 休憩
- 16:10
- 合計
- 22:05
- 山行
- 4:14
- 休憩
- 0:09
- 合計
- 4:23
天候 | おおむね晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2022年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
初日。
3時間ほどの車泊睡眠を経て出発。
かつてGWにゲートすぐ手前まで滑ってこれた年もあったが、今年は3月以降の貧雪と高温のため例年通りかそれ以上の貧雪。
まさかのワサビ平小屋を過ぎてもまだしばらく担ぎが続き、川沿いの道となってからようやく雪がつながるようになった。
前日に降雪があったおかげで山はそれなりに白く、美しい。
燦燦と降りそそぐ日光の下、長い長い大ノマ乗越までの道を進む。
大ノマ乗越からはシールを剥いで標高差200mほどを落とす。新雪がダマになって雪崩れる変な雪で滑りにくい。日射面だからなぁ
再びシールを履いて双六谷を詰めてゆく。歩行の支障になるほどではないがけっこう沢割れしている。前はこんなに割れてたっけなぁ…
二俣で湧水があったので汲んで双六小屋へ上がる。
この日はここから滑った樅沢で泊まるつもりだったがすでに水も汲めているし雪も微妙だしまぁいいか、となって小屋脇泊。
油断するとすぐに足がつりまくる辛い一日だった。
漢方薬とこまめな給水が欠かせないお年頃。
二日目
トラバースルートで稜線を行く。
出てすぐにクトートラブルで捜索作戦で1時間ほどロス。見つかってよかった。
トラバース後稜線に乗ったあたりで一昨日から日本オートルートに単独で挑戦中のKさんと遭遇。
三日目朝でここって…早い、早すぎだよ。
お互いの安全を祈って別れる。
三俣蓮華はトラバースで巻いて三俣山荘のコルへ滑走。なかなか快走。
這松の切れ目でシールを履いてここから鷲羽岳へ登り返し。
稜線の東側へわずかにへばりつく雪に乗ってシールで進む。
傾斜が強くなったので稜線の登山道に出てここからシートラ。
詰め上げていくと右手には山頂直下のカールが見えてきて、気持ちよさそうなシュプールが見える。
ロケーションも抜群なのでこちらを滑りたかったがそのまま登り返しになるため泣く泣く見送る。
山頂で写真を撮ってから周辺を偵察。
地形図で目をつけていた北東面のルンゼは十分滑れそうだ。
板を履いて北側の肩まで滑り、そこからルンゼを落としていく。
予想通り雪の状態もよく、なかなかいい滑りを楽しめた。
標高差250mほど落としてから隣の沢を登っていく。風がなくて猛烈に暑い。
フラフラになりながらコルまで詰め上げたらもう16時。
岩苔乗越までは雪が付いてなくて板を担いでゆき、そこから岩苔小谷を落としていく。
ここは7年前に高天原温泉へ行ったときも滑っていてあまり苦労した記憶はなかったのだが、行ってみると地形と植生(針葉樹)がめんどくさいことになっており2300mくらいで登山道に沿うのをやめて沢筋に行ってみたがここでもほどなく行き詰まり、同行者のシール不調もあり仕方なく担ぎとなって高天原の小屋まで登り返し。
薄暗がりの中温泉を探すも、この辺も先行者のトレースが入り乱れておりよくわからん。
加えてあとでわかったが温泉までは沢割れがあって渡渉が必要となっており、時間的にも厳しそうなので一本手前の小沢沿いで水が取れる場所で行動を打ち切る。久々の13時間行動。
三日目
テントを置いてまずは温泉探索へ。
近いのでスキーは置いてアイゼンで向かう。
明るくなると地形がよく見え、一か所渡渉して降りていくと温泉沢発見。
事前情報通り、お湯は入ってなかった。
上流まで調べに行ってみていちばん有望そうな源泉から残置されているホースを使い湯舟へ。
湯が溜まるまでの間にテントへ一旦戻って撤収し、装備一式を温泉沢へ移動させる。
戻るとお湯がまぁまぁたまっていたのでここで念願の入浴!
程よくぬる湯で長風呂が楽しめるがいかんせん日射しが強い。
適当なところで切り上げて出発する。
この日は赤牛に行くのは止めて岩苔小谷を登り返していく。
最後の二俣のロケーションがなかなかいい感じだったので右俣へ入ったところの高台で行動を打ち切る。
ここも沢割れがあって水が汲めた。
正面に水晶岳、後ろに爺岳、遥か向こうに薬師岳を中心とした日本オートルート北部の連なりが臨める大変素敵なテンバだった。
四日目
朝焼けの中出発。
カリカリの右俣に一本伸びる先行トレースを追う。
先行は水線から左岸台地へ上がっておりそのまま左岸の尾根に乗って稜線へ。
爺が岳から雲の平へ延びる稜線だが這松がすごくて薄いところを探して進む。
やっと途切れたところからさらに北側を巻き気味に登り、最後は担いで山頂へ。
この旅2つ目のピークだ。
今日はまだ朝で余裕があるし快適なのでのんびり写真を撮ったり周辺を観察したりする。
南面すると眼下に黒部源流。
黒部五郎カールは私の記憶と大きく異なって黒い、みんなどこ滑ったんや?
薬師、赤牛、水晶、一昨日登った鷲ヶ岳、そして槍ヶ岳とぐるっと一望、なかなかない眺めだ。
去りがたいが先に進む。
ここからシールを剥いで黒部源流へ超快適滑走。
爺の東南面をトラバース気味に滑ってあっという間に黒部源流。
ここで私は源流で釣り、同行者は空荷で滑りを満喫。(ちなみに魚影なし、釣れず)
カンカン照りの太陽の下、三俣山荘へ登り返す。
ちなみにこの日は平日のためか一昨日までそれなりにいた人影はほとんど見当たらず。
往路と同様に三俣蓮華の山頂は割愛しトラバースルート。
滑っていけるラインをチョイスしたら激!這松漕ぎに突っ込む。
スキー板を這松の茂みにぶん投げながら藪漕ぎでなんとか突破して、この先はシールを履いて双六小屋へ。
小屋周辺は初日に止まった時と比べ、テントもなく雪も減って閑散としていた。
水のあるとこまで行こうという話で双六谷を滑走するが3日前と比べて雪がかなり減っており賞味期限切れの様相。
大ノマ乗越が見渡せる場所にテントを張って終了。
酒が激余りの人が多く、飲み放題状態だった。
五日目(最終日)
もう帰るだけだということでのんびり出発、準備していたら双六小屋に泊まってた人たちに抜かれる。
ぼちぼち登っていく、朝でカチカチのため最初から担いでいく。
大ノマ乗越で先ほどのパーティに追いついて写真を撮ってもらった。
そして大滑走。
気持ちいいがちょっとまだ早くてガリゴリ気味。
そして滑りすぎて藪に突入してしまいまたも藪漕ぎしてなんとか登山道へ戻るが、往路より雪は減っていてそのまま担ぎのまま新穂高へ。
この時期5日間も好天が続くのはなかなかないので(雪の量はさておいて)山に入ってよかった。
次は7年も置かずにまた訪れたい。
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