記録ID: 436068
全員に公開
雪山ハイキング
槍・穂高・乗鞍
3日間快晴・燕岳〜常念岳 GW北アルプス銀座縦走
2014年04月25日(金) 〜
2014年04月27日(日)
体力度
7
1〜2泊以上が適当
- GPS
- 38:48
- 距離
- 30.9km
- 登り
- 2,801m
- 下り
- 2,956m
コースタイム
4/25
6:18 穂高神社横 登山者用無料P バス
6:40 穂高駅
7:30 中房温泉
8:10 第1ベンチ
8:50 第2ベンチ
9:30 第3ベンチ 休止
10:15 富士見ベンチ
10:50 合戦小屋 11:15
12:30 燕山荘 テント設営 休憩 15:00
15:45 燕岳 16:10
16:40 燕山荘
18:23 日没
4/26
5:04 日の出
7:20 燕山荘
8:10 ゲロ岩
8:50 大下りの頭
11:05 切通岩 喜作レリーフ版
12:50 大天井岳
13:00 大天井岳山荘 13:35
14:50 東大天井岳
17:05 常念小屋 テント場
4/27
5:30常念小屋 テント場
6:55 常念岳 7:25
8:20 常念小屋 テント撤収 9:40
11:35 一ノ沢 水場
12:25 一ノ沢登山口
6:18 穂高神社横 登山者用無料P バス
6:40 穂高駅
7:30 中房温泉
8:10 第1ベンチ
8:50 第2ベンチ
9:30 第3ベンチ 休止
10:15 富士見ベンチ
10:50 合戦小屋 11:15
12:30 燕山荘 テント設営 休憩 15:00
15:45 燕岳 16:10
16:40 燕山荘
18:23 日没
4/26
5:04 日の出
7:20 燕山荘
8:10 ゲロ岩
8:50 大下りの頭
11:05 切通岩 喜作レリーフ版
12:50 大天井岳
13:00 大天井岳山荘 13:35
14:50 東大天井岳
17:05 常念小屋 テント場
4/27
5:30常念小屋 テント場
6:55 常念岳 7:25
8:20 常念小屋 テント撤収 9:40
11:35 一ノ沢 水場
12:25 一ノ沢登山口
天候 | 4/25 快晴のち時々くもり 4/26 快晴 4/27 快晴 |
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過去天気図(気象庁) | 2014年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス タクシー 自家用車
穂高駅で電車到着待ち時間20分ほど有り。 下山は一ノ沢よりタクシー(常念小屋で下山前に予約 予約手数料100円) 穂高駐車場まで4,800円 入山前に時間的余裕があれば自転車デポも良いかもしれない。穂高駅まではずっと舗装路下り道。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
この日の運行が中房線バス運行開始の日。 始発に乗車したがGW直前とあって前の安曇野の里から乗車してきた人1名。 そして私。穂高駅からは0人。シャクナゲ荘で1名乗車の計3名だった。 バスの運転手さんは中房線のGW5/3〜5あたりの混雑ぶりと駐車マナーの悪さをしきりに言われていた。 上の駐車場は早く満車になってしまい路駐が多いのだが、広いところならまだしも狭い所にそれも両側に何キロも路駐されるとのこと。 カーブを曲がりきれずバスが中房温泉まで到着できないときもあるそうだ。 結局乗用車も置ききれず駅まで戻る車も多い、シャクナゲ荘や穂高駅前の駐車場をもっと活用して欲しいとのことだった。 登山届けとトイレが中房温泉登山口にある。 中房温泉登山口辺りは残雪無し。 第1ベンチ下から残雪あり。さほど凍ってもおらすアイゼンを付けるほどではない。 体が始動していないこの登山口から第2ベンチ辺りまでがとても辛い。 第1ベンチを過ぎるといきなり急登になる。 アイゼンは燕山荘まで装着しなくても行けないことはない。 ただ荷も重く滑るのでアイゼン装着したほうが登りやすい。 第2ベンチから第3ベンチの根の張りだした尾根筋は残雪が溶けて凍ってツルツルの場所がある。 第3、富士見ベンチ辺りはさらに急登になるがだらだら登るよりかえって楽だと思う。 富士見ベンチを過ぎると展望も開けてくる常念へ続く稜線がよく見えてテンションも上がる。 またこの辺りから日射しが強くサングラスは必須。 程なく合戦小屋に到着。 燕山荘の営業もこの日から、合戦小屋も開店準備。 外にテーブルを出してGWに向けて忙しそう。 合戦小屋の荷揚げリフトもまだ大部分が埋まっているのにビール、ジュース、カップヌードル やホットコーヒーなど準備されていた。小屋番さんは上の小屋から毎日通われているらしい。 ここから合戦尾根のハイライト。展望がすばらしい尾根になります。 最初はダケカンバ帯の急登、あっという間に尾根に出る。 山頂まで雪はとても柔らかいのでスノーバスケット付のストックが有効、ピッケルは沈んでしまって使えない。 途中であまりにもかわいい子が下りてきたのでkikiさんに似てますねなんて声をかけたらモデルの仲川 希良さんだった。 聞いてみるとランドネの小屋開け取材だったらしく次号5月号に掲載されるらしい。 綺麗な景色と綺麗なお姉さんに出会えて僕は幸せです!と話した。 燕山荘へはまだまだ冬道の直登だけど爽快な天気。 小屋玄関へは左から巻いて圧巻の槍ヶ岳を見ながら回り込む。 直ぐにテン場へ向かったがテントはこの時1張り。 毎回思うが燕山荘の対応はとても心地よくホテルにでも来たようだ。 宿泊はまだ冬期小屋でのオープン。名物の喫茶側もまだ雪に埋もれて真っ黒。 テント場も値上で700円だった。水は買えば2L700円。 すでに人が多く入っているので雪から作る場合は注意してくださいとのこと。 テントは石垣の隣にほどよく整地された個所があったのでそこに決めた。 少し穴が浅いのでさらに広げて掘り出し掘り出し!でとても疲れた。 軽くビールを飲んで昼食後と言っても夕方になってしまったが山頂へ。 山頂までの道は雪はほとんど無くアイゼンピッケル不要。 早朝は山頂直下では一部あったほうがいいかもしれない。 山頂は貸し切り状態。 後立山、立山、裏銀座、穂高と一望。 立山や水晶岳方面の雪面が光り輝いていた。 そして日没は水晶岳に。日没後には水晶岳辺りに滝雲が流れとても美しかった。 夜は無風、テントが風で音を全く立てない夜なんて珍しい。 翌日、快晴。 しかしながら昨夜も暖かったせいか霞がひどく日の出もモルゲンもあまりよくなかった。 ドーンと大きくかまえる槍ヶ岳でさえ霞んでいた。 いよいよ縦走路に入るが小屋の情報でもゲロ岩は中を抜けるようにと…。 6年前のGWに同じ稜線を歩いたが人も多く雪も多くもう少し歩きやすかった。 しかし今回はそうではなかった。 蛙岩までは快適な稜線歩き、しかし雪の付き方は中途半端。 左足は固い雪、右は岩や土が露出しているずっとこの感じが喜作レリーフ最低鞍部まで続いた。 問題の蛙岩、小屋情報でも確認した真ん中の通り抜け。手前まで入ってみたが雪が多すぎて埋まっており先も真っ黒。 全く通り抜けできないように思えた。 夏道の右を巻く岩場を確認したが雪こそ着いていないがこの重さのザックを背負って岩場を回り込んでからまた最後の2mほどの下降はどうやっても無理そうだ。 とりあえずストックを下の広い場所に落とし、問題のザックは下にそっと落とすしかなかった。 少し転がったが落ちてしまう場所ではなかった。 あとはアイゼンを引っかけないように素手で慎重にしっかりホールドして下降した。 降り立ったときにはどっと疲れていた。 左から雪庇の上を巻いて歩いたトレースもあったがそっちもかなり恐い。 蛙岩から先のトレースは1人になったが早朝だったのだろうトレースは薄い。 大下りの頭まではまたなだらかな稜線だが相変わらず雪と夏道の繰り返しで足が痛い。 特に右足が痛くてペースも落ちていく。 すんなりアイゼンを外せばよかったと思うが途中の岩場とハイマツのトラバース部分のことを考えると履いていないと厳しそうだった。 為右衛門吊岩辺りだろうか小ピークで小休止したいたら突然前から何か物音が…。 グーエーと鳴きながら雷鳥のペアがやって来た。 真っ白なメスは直ぐにハイマツに逃げ込んでしまったがオスはしばし高みの見物? なぜか槍ヶ岳の方をばかり眺めていた。雷鳥も心惹かれるものがあるのかどうか…。 切通岩の下降は太い鎖がしっかり出ていて無難に下れた。 最低鞍部 喜作新道 喜作レリーフで中休止。 いよいよここから最も緊張する核心部に入っていく。 ここからはピッケルに替えて気も引き締める。 取り付きの木製階段は大分出ているのですんなりだがその後の雪の壁を乗り越えるのはピッケルでステップを堀ながら乗り越えた。 槍ヶ岳の分岐標識までの雪面はたっぷりと雪が付いた微妙なトラバース。 写真でもよく見える左下から分岐まで伸びる雪面だったが滑ったら谷底の緊張する場所だった。 雪は固くピッケルを片手で刺しても3cmほどしか刺さらない。 右左替えながら思いっきり突き刺すがこんな力を使ってると腕力が大天井岳山頂までもちそうにない。両手でピッケルを突きながら分岐にたどり着いた。 それからのつづら折りの斜面もバーンではないが雪面は固く蹴り込んでもそう深くは入らない。 登るにつれ幾分蹴り込める様になっていったが気を抜ける場所はほとんど無く 折り返しの岩場で少しほっと出来る程度。 振り返ると数メートル先は切れ落ちて見えなくなる斜面が続いていた。 途中の夏道トラバース分岐路辺りからやっと緩斜面に。 とは言っても幾分か緩くなっただけでいっこうに気が抜けない。 直下の岩場のリッジ部分はホールドはしっかり取れるがせり上がるような個所多数。 最後の急な雪面をなんとか登り切ると大天井岳山頂へ。 精神的にも肉体的にもかなり疲れた。 穂高、槍の大展望、そして左に目を向けると常念岳。 しかしまだまだ先は長い。 大天井岳山荘はまだまだ冬眠中。 ここでこの先長い後の行程に必要な水を補給することに。 6年前はこの先の猛烈な雪の照り返しで水分が不足し熱中症になるのではと思ったほどだったのだ。 小屋の周りには大きな吹き溜まりの雪が綺麗そうだ。 ハイドレーションに雪を大量にそのままぶち込む。 小屋前のベンチにある岩は暖かくハイドレパックを上に置くだけでみるみるうちに雪が解けていく。 そうこうしてうちに大上りで後から猛烈なスピードで追い上げてきた若者がやって来て、ここまでの行程の苦労話を談笑。 何ということか!彼はノーアイゼンでやって来たそうだ。 あの大上りをまさかと目を疑ったが必死で蹴り込んで上がってきたらしい。 いくら私の後を踏んだとはいえ無謀のように思えた。 もちろんここからは彼に道を先行してもらった。 この後、常念小屋までの標準コースタイムは3時間ほど。 歩いても歩いても着かない道が続く。 さほど高低差はないが地味なアップダウン、そしてそのほとんどが右トラバースという右足ばかり痛くなるパターンである。 大天井岳小屋からはアイゼンは外して歩いたのでかなり楽にはなった。 東大天井岳直下の分岐路で先行していた彼のトレースがあちこち彷徨っている。 そこは東大天井岳夏道のトラバース道の取り付きだった。 小さいがせり出した吹き溜まりが進路を阻む。 6年前はこの吹き溜まりには無理矢理下りるトレースが付いていてトラバース道もしっかりとレースがあり比較的安心して歩けたが右側はとても長く深いカールでとても印象に残っている場所だ。 下りて雪の状態がよくなかったら滑り落ちるか踏み抜き地獄か…。 ここはすんなりあきらめて東大天井岳山頂へ登り返しトラバースをパスするのが賢明だ。 彼ももちろんそうしたようで東大天井岳山頂からトレースが付いていた。 この山頂ルートからハイマツ帯をかいくぐって夏道へ戻る。 夏道に向かって一気にこの山行初のシリセード。 しかしこのあと快適そうに見えた夏道は踏み抜きの連続。 先行してる彼のあとに続くがなにぶん1人のトレースでは効果は薄く踏み抜きまくり。 歩いても歩いても巻き道、アップダウン、照りつける太陽、飲んでも飲んでも渇く喉。 横通岳の巻き道あたりは延々と岩の巻き道、これまたバランスを取りながらで大変疲れてくる。 16:30頃 ようやく常念山荘が直下に見えて来た。 テン場はすっかり雪は消え整地の必要もなさそうだ。 これを下れば美味しいビールが待っている。 しかしこの下りもこの時は相当なもので歩いても歩いてもたどり着かなかった。 疲れのため食欲がわかずビールと吊るし切りベーコンを焼いて食べただけで寝てしまった。 6年前は小屋泊まりで軽身であったにも拘わらず到着は15時くらいだったと思う。 年も取ったのに早く着いてこの日のうちに常念はピストンしておこうと思っていた自分が恥ずかしくなった。無理だろうよそれは。 天気予報を調べてみるとよく27日、日曜日は当初の予報の曇りではなく快晴の予報になっていたが もう明日は下山するだけにしようと思いながら満天の星空を眺めることもなく就寝。 翌朝、夜が明けたようだ。無風で静かな夜だった。 幾分冷えたのでテント外張りは霜で真っ白だった。 それもあって前日よりはずいぶん違い山々が随分澄んで見えていた。 そしてテントから常念を見上げると朝日に染まる常念岳が。 昨日の疲れもすっかり忘れてオニオンスープで体を温めて準備。 しめくくりにはふさわしい常念岳アタック日和。 途中までは夏道固くなり始めた中腹の岩場でアイゼンを装着、ピッケルは山頂まで必要なし。 三叉〜前常念ルートにも僅かなトレース、そして登って来る人も見えた。 もう言うことなし、素晴らしい常念岳山頂となった。 一ノ沢は大きなデブリもなく下山。 常念乗越から下り始めた9時ころは既に雪は緩みアイゼンはいらないほど。 登ってくる人はとても大変そうだった。ここを登るなら9時には常念乗越到着くらいが登りやすい感じとなっていた。 一ノ沢の水場で飲んだ水はとても美味しかった。 登山口のおじさんに頂いた暖かい日本茶の美味しさが今も忘れない。 |
写真
感想
蛙岩、大天井岳直登では少々無理しすぎた感は否めない。
それもこの天気があってこそのことだと思う。
真っ青な空の下、北アルプス銀座を満喫出来たこの3日間。
また素晴らしい経験が出来た。
無事歩かせて頂いたことをありがたく思い感謝しています。
2008年の記録はこちらから http://yaplog.jp/junkjewel/archive/404
入山者数でこの時とは大きく違いが出る時期のルートでした。
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