快晴の前穂・奥穂縦走
- GPS
- 32:00
- 距離
- 24.2km
- 登り
- 1,913m
- 下り
- 1,909m
コースタイム
- 山行
- 7:40
- 休憩
- 0:50
- 合計
- 8:30
天候 | 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
|
写真
感想
遅めの夏休みを利用して前穂・奥穂に行ってきました。
天気予報とにらめっこして、ギリギリ調整可能な晴れ予報に当てることが出来てラッキーでした。ホント、良かったです。
気分が良かったのでガイドブック風に感想を書いてみました(笑)
1日目
新宿からの夜行バスに乗って上高地バスターミナルに到着すると既に肌寒い。準備体操をして河童橋に向かう。橋からは、遠くにこれから向かう穂高が見える。
涸沢へ向かう沢山の登山者を見送り橋を渡ると一気に静かになる。白樺荘の脇を抜け、木道をしばらく行くと岳沢への道標が見えてくる。第一の目的地、岳沢小屋へ向けて出発である。
岳沢小屋までの道は特に難しいところはない。道も整備されていて歩きやすい。道標も丁寧に作られており、小屋までの到達具合が分かるようになっている。上高地からの標高差は700mほど。今日の行程の序の口なので、ペース配分に気を付けて登ろう。
小屋に着いたらトイレと水の補給を忘れずにすませておこう。穂高岳山荘まではコースタイムで6時間弱ある。そこまで小屋はない。
身支度を整え、テント場を抜けて進むと急登が始まる。岩場は沢山あるが手がかり、足がかりは豊富にある。難しいところはないが、慎重に進もう。高度を稼いでいくと程なく展望が開けてくる。西穂方面の縦走路が綺麗に見えて疲れを忘れさせてくれるだろう。振り返れば上高地が遠くに見え、これまでの道のりを確認させてくれる。カモシカの立場で一息入れるといいだろう。
開けた展望を楽しみつつ登ると雷鳥広場に到着する。ここまで来れば紀美子平まではあと少し。最後の岩場は急だが、ここでも三点確保をしっかりやれば大丈夫だ。焦らずに慎重に進もう。登り切ると突然視界が開け、奥穂方面の景色が飛び込んでくる。紀美子平に到着だ。
少し休憩をしたらザックを置いて前穂高を目指す。岩場が連続する為十分な注意が必要だ。マーキングを外れると途端に浮石が多くなる。歩きにくいだけでなく、落石にもつながる恐れがある為、忠実にコースをたどる事。また、すれ違いは譲り合いが大事だ。原則は登りが優先とされるが、安全にやり過ごすためには先に下ってもらった方がいい場合もある。柔軟に対処しよう。岩場と格闘すること30分ほどで前穂高岳に到着する。360度の大展望が広がり、これまでの疲れを忘れさせてくれるはずだ。
登頂後は元来たコースをたどり紀美子平へ戻り、ザックを担ぎなおして吊尾根へ向かう。道は明瞭で分かりやすいが、常に滑落の危険があるところだ。気持ちを引き締めて進もう。地図で見ると単純なトラバースに見えるが、岩場の上り下りが意外に多い。ストック使わず、手が使える状態の方がいいだろう。
慎重に歩を進めると最低コルの表示が見えてくる。ここまで来て吊尾根の2/3ほどだ。疲れを感じるようであればペース配分に気を付けて進もう。
垂直の岩場にクサリが見えたらもう少しで南陵の頭だ。やっと、奥穂の頂きが見えるようになる。ここまでくれば目的地はあとわずか。ゆっくりでも着実に登るようにしよう。
奥穂高岳は標高3190m、日本第3位の高峰である。展望は素晴らしく、近くにはジャンダルム、遠くには槍ヶ岳も見える。ただし山頂部は狭いので、写真撮影は譲り合って行うようにしよう。
さて、長かった登りもこれで終了となり、宿泊地の穂高岳山荘に向かう。ガレた道を進むと大きな看板が見えるのでマーキングをたどって進もう。山荘までも岩場、ハシゴが続く。集中力を切らさずに。穂高岳山荘はすぐそこだ。
山荘に着いたらテント場の受付を済ませる。幕営料は1000円で、トイレ・水料金を含む。ここの水は稜線の小屋にしては珍しく美味しい。お茶をわかして飲めば疲れた体も喜ぶだろう。
穂高岳山荘のテント場はヘリポートの脇にあり、常念方面の展望が素晴らしい。ただし、場所によっては通路に出づらいところもあるので、サイトが選べるのであれば注意しよう。また、岩が地中に埋まっていることもあるためペグを打ち込みにくい場合がある。無理をするとペグが曲がって使えなくなるため、岩をうまく使ってテントを張ること。幸いなことに手ごろな岩は豊富にある。
2日目
朝が開けるとテント場に日差しが届く。気持ちよいテントサイトと奥穂高に別れを告げ、涸沢へと下る。テント場脇の道標に従ってザイテングラートへと進むとすぐに岩場が出てくる。しばらくは手を使える方がいいのでストックは仕舞っておこう。
眼下に見える涸沢をめざして下っていく途中、振り返ると穂高の山並みが青空を背景にくっきりと浮かんでいる。安全なところで眺めを楽しもう。
涸沢からは横尾を目指してくだる。危険個所はないが、気を抜くとけがをする可能性があるため、もうしばらく気を抜かずに行こう。これまでの行程に比べれば楽な道だが、疲れていると意外に怪我をするものだ。
横尾までくれば一安心。しっかりと休憩して上高地を目指そう。徳澤、明神が見えるごとにゴールは近づいてくる。上高地に着いたら河童橋から穂高の嶺を望もう。一日前に見たあの頂きに立ち、ここに戻ってきた達成感に浸れるだろう。
<おしまい>
はじめまして。
快晴の奥穂素晴らしいですね。写真、ガイドブック風の感想共に参考になります。年内にいけるか分からないのですが、以前より歩きたいコースなので参考にさせていただきます。
参考になれば幸いです。
岩場はひとつひとつは難しくないですが、ずっと続いていきますのでペース配分に気を付けてください。晴れの日に当たるといいですね。
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