残雪の中ア縦走 千畳敷〜空木岳 檜尾に泊まる

2016年05月22日(日) 〜 2016年05月23日(月)

• GPS: 32:00
• 距離: 16.9km
• 登り: 1,171m
• 下り: 2,445m

コースタイム

1日目

• 山行: 4:45
• 休憩: 1:55
• 合計: 6:40

10:20 千畳敷駅
11:00 11:05 極楽平
11:20 11:20 島田娘
12:30 12:50 濁沢大峰
15:10 16:40 檜尾岳
17:00 檜尾避難小屋

2日目

• 山行: 8:50
• 休憩: 2:50
• 合計: 11:40

4:10 檜尾避難小屋
4:20 4:40 檜尾岳
6:25 6:40 熊沢岳
7:45 8:10 東川岳
8:40 9:10 木曽殿山荘
10:40 11:00 空木岳
11:10 11:20 駒峰ヒュッテ
11:35 11:35 駒石(駒石山)
11:50 12:20 空木平カール分岐点
13:30 13:30 小地獄
14:40 15:00 池山尾根水場
15:30 15:30 タカウチ場(池山分岐)
15:50 空木岳登山口駐車スペース

天候

両日ともに快晴無風
5/22天気図　http://www.tenki.jp/past/2016/05/22/chart
5/23天気図　http://www.tenki.jp/past/2016/05/23/chart

アクセス

利用交通機関：

電車 バス タクシー ケーブルカー（ロープウェイ／リフト）

甲府に前夜泊
JR中央東線各停　松本行　甲府駅06:06 - 岡谷駅07:23　--円
　　　　↓
JR飯田線各停　駒ヶ根行　岡谷駅07:27 - 駒ヶ根駅08:47　1940円
　　　　↓
伊那バス　しらび平行　駒ヶ根駅09:00 - しらび平09:45　1030円
　　　　↓
駒ヶ岳ロープウェイ　しらび平10:00 - 千畳敷10:07　1210円（片道）
ーーーーー　（登山）千畳敷 - 空木岳 - 池山林道終点　ーーーーーー
赤穂タクシー　池山林道終点 - 駒ヶ根ICバス停　9km　3500 - 4500円

伊那バス　http://www.ibgr.jp
駒ヶ岳ロープウェイ　https://www.chuo-alps.com
赤穂タクシー　http://www.akaho-taxi.com

＜補足＞
JR飯田線はICカードが使えません。甲府駅などの券売機で区間、乗車日を指定して乗車券を購入し、Suicaから引き落とせます。

千畳敷行きロープウェイは日曜日にも関わらず、待ち時間なしで乗車できました。混雑予想2016年版は下記よりダウンロード出来ます。
https://www.chuo-alps.com/wp-content/uploads/2015/05/congestion_2016.pdf

池山尾根を下っていくと「赤穂タクシー」の連絡先プレートがあり、鷹打場でその番号に電話すると池山林道終点まで迎えに来てくれます。菅の台まで大半が未舗装です。

コース状況／危険箇所等

千畳敷―極楽平
雪斜面。一部で夏道が出始めてますので、夏道上の残雪の上にしっかりトレースがついています（下部はやや錯綜）。

この先、陵線の木曽側は雪が消え、駒ヶ根側は雪庇の落ちた後の名残（雪棚と書きます）が寸断された形で、所々に張り付いています。縦走路へ入りますと

極楽平―濁沢大峰
コース上に全く残雪なし。 夏道。

濁沢大峰―檜尾岳
ほぼ雪のない夏道。コース上に2-3箇所ですが厄介な雪棚あり。各々全長30m程。

檜尾岳―檜尾避難小屋
斜度にして45°の大きな雪渓あり。午後蹴りこんで下り足場を固め、翌朝それを階段代わりに利用して登りました。

檜尾岳―熊沢岳
夏道ですが、コースが稜線の駒ヶ根側を巻くたびに、高低差の大きな雪棚に覆い被されます。雪棚に乗って歩き、行き止まったら夏道に下り、また行く手を阻まれて次の雪棚へ…の繰り返し。雪棚の登下降はストンと落ちた雪壁で、早朝だったのでダガーポジションでピック刺し。

熊沢岳―木曽殿山荘
コース上に全く残雪なし。夏道。

木曽殿山荘―空木岳
わずかに名残雪がある程度で、第一ピーク先の岩稜も無雪期と同様。知名度の割にはややハードで、三点支持を使います。

空木岳―池山尾根
長い下り。ここは入山者が多いためか、とても良く整備されています。2400m付近ですが5/23時点で北を巻く夏道が残雪から出ており、問題なく使えます。

その他周辺情報

「駒ヶ根 こまくさの湯」で検索。菅の台バスセンターの隣にあり利用価値大。

写真

5/22 5:52

朝の甲府駅。6時発の電車で駒ヶ根に向かう。

5/22 9:57

駒ケ岳ロープウェイで一気に標高2600mへ。

5/22 10:11

千畳敷カールに到着。山肌が大分出てきた。

5/22 10:22

極楽平へは夏道をなぞる形で、まず南へ斜上。

5/22 10:36

途中で西へ直角に折れ、なおも斜め登行。

5/22 10:36

雪の消えた千畳敷カールを見下ろす。

5/22 10:37

このように夏道が出現。日ごとに変化している様子。

5/22 10:49

極楽平直下。ステップはしっかりしている。

5/22 11:04

極楽平から宝剣岳方面。木曽側はさらに雪が少ない。

5/22 11:04

半島の岬のような佇まいの三ノ沢岳。

5/22 11:06

島田娘へ。広々として開放的で、夏気分。

5/22 11:14

これから歩く稜線と初対面。空木岳かっこええ。

5/22 11:15

駒ヶ根の街と、春霞で薄っすらの南アルプス。

5/22 11:16

活動中の御嶽。時々白い噴煙が立ち上る。

5/22 11:28

アルペンムード満点の稜線慢歩が続く。

5/22 11:37

下界は真夏日。稜線は涼しい。

5/22 11:39

サイコーの天気。

5/22 11:42

ミヤマキンバイ。咲き出しちゃった。

5/22 11:56

三ノ沢岳東面。6月下旬のような雰囲気。

5/22 12:02

檜尾岳へ行く前に濁沢大峰のピークがある。

5/22 12:08

ミヤマキンバイ群落。見られる花はこれ1種類。

5/22 12:32

登り返して濁沢大峰の頂上。

5/22 12:41

せっかくなのでセルフタイマー撮影。

5/22 12:45

来し方の稜線。

5/22 13:10

ピースサインそっくり。花崗岩のオブジェ。

5/22 13:15

檜尾岳。一旦標高2500まで下りまた登り。

5/22 13:33

濁沢大峰からどんどん標高を下げる。

5/22 13:38

残雪が出てきた。この感じなら余裕と思いきや、

5/22 13:41

崩れた雪庇の置き土産、雪棚。写真左下の登山道に降りる。

5/22 14:01

こんな感じの斜面を2〜3回下降。腐れ雪にキック連発。

5/22 14:37

濁沢大峰の下り、ラストの簡単な岩場で終わった。

5/22 15:02

水が重たい。バテたけど良い景色だ。

5/22 15:16

午後の檜尾岳頂上。ザックを投げ出して一息。

5/22 15:17

ピラミダルな空木岳とその裏に南駒。

5/22 15:17

明日縦走する熊沢岳。小さなピーク越え多いな。

5/22 15:18

檜尾岳から見る三ノ沢岳、谷隔てて立派。

5/22 15:46

今日はドトール珈琲がとてつもなく美味しい。

5/22 15:50

今宵の貸切宿、檜尾避難小屋。

5/22 16:08

頭上に綿雲が流れてきた。空木岳以南だけ日が当たる。

5/22 16:08

空木岳ズーム。百名山というのも頷ける山容。

5/22 16:10

ひょっこり宝剣岳と今日歩いた稜線。

5/22 16:12

三ノ沢岳上空で舞を披露するガス。

5/22 16:54

避難小屋への雪渓下降。ザクザクの午後蹴りこんでおくと、明朝には階段となる。

5/22 17:11

かまぼこ型の檜尾避難小屋。トイレも併設されている。

5/22 17:08

シーンと静まり返った小屋。木造で暖かくて快適そのもの。

5/22 17:47

しばらく外に佇んでいると、日没を迎えた。

5/22 17:48

素敵な場所だ。放心したように眺めていたと思う。

5/22 17:48

無音無風の中、日没だけが進行していく。

5/22 18:23

空木岳が暖色に染まり始める。

5/22 18:16

仄かな夕焼け色に染まった空木岳。感動もの。

5/22 18:40

太陽、また明日。

5/22 19:30

伊那谷に明かりが灯り、満月が昇る。幻想的な風景。

5/22 19:32

駒ヶ根市の灯りが、チロチロと揺らめく。

5/22 19:36

夜景と月、その斜め右上に火星。宇宙に思いを馳せる。

5/22 19:47

小屋に戻り、一本のロウソクを灯した。

5/22 19:50

ラジオから暖かい音が漏れてくる。

5/23 4:04

翌朝4時。南アルプスが連なっていた。

5/23 4:05

駒ヶ根の灯りが消え、空が白み始める。

5/23 4:09

ブルーアワー。群青色に包まれる空木岳。

5/23 4:27

日の出時刻を迎えた。でも出てこない太陽。

5/23 4:30

今日も風音ひとつない檜尾岳。

5/23 4:32

あっ、日が出てきた。

5/23 4:33

あれは南八ッ赤岳の肩だとおもう。時間かかるわけで。

5/23 4:33

素晴らしい1日が始まる予感。

5/23 4:36

同じ瞬間に立っている人が、木曽駒にもいるのかな。

5/23 4:37

太陽が昇り、また空木岳が染まり始めた。

5/23 4:42

今から歩く縦走路が、淡いモルゲンロートに包まれる。

5/23 5:08

歩き出すとすぐに、爽やかな雪棚。

5/23 5:16

それを後ろ向きに下りた後、試練が始まった。

5/23 5:19

行く手を塞ぐ雪棚。上は藪、下の草付は崖。

5/23 5:24

渡り終えて振り返る。安定してたのでカニ歩きで通過。

5/23 5:46

熊沢岳が近そうで近づかない。

5/23 5:57

途中岩稜もあって、思いのほか体力を使う。

5/23 6:08

雪棚の回廊を渡り振り返る。これも最後クライムダウン。

5/23 6:15

熊沢岳。あともう少しで攻め落とせる。

5/23 6:25

やったー。山頂到着。

5/23 6:27

熊沢五峰と空木岳。この先ピークを巻くことは少ない。

5/23 6:42

それにしてもこの山容、アルプスの中でも美形だと思う。

5/23 6:43

アップダウンしながら東川岳へ続く稜線慢歩。

5/23 6:44

ハイマツの海と木曾谷とヒコーキ雲。

5/23 7:15

東川岳手前にて来し方を振り返る。

5/23 7:15

さあ待ってなさい。空木岳。

5/23 7:18

段々と険しい雰囲気になってくる。

5/23 7:39

東川岳手前は痩せた稜線。ゆっくり進む。

5/23 7:48

東川岳頂上。次に踏むピークがようやく空木だ。

5/23 8:21

しかし容赦なく下る。木曽殿越の標高は2490。

5/23 8:26

東川岳の下りはガレ。

5/23 8:39

木曽殿山荘が見えてきた。営業開始は7月。

5/23 8:44

水場で汲みたい。でもバス時刻がヤバい。先を急ぐことに。

5/23 9:18

そんな焦る気持ちを阻むように、急登が待ち構えていた。

5/23 9:52

山頂だと思って上がった岩峰の先に、まだ山がある。

5/23 9:53

第一ピーク。うおおお、やられた。

5/23 10:04

空木岳本体はこれか。

5/23 10:10

両手両足を使って登る。何て罰ゲームだ。

5/23 10:17

ヤバそうな残雪がある。近づいてみると、

5/23 10:18

大丈夫だ。念のためピッケルを手に持つ。

5/23 10:19

熊沢岳が目線の高さまで下がってきた。

5/23 10:23

最後の最後、ついに現れた空木岳。

5/23 10:37

喘ぎ登る。あと少しだ。

5/23 10:40

10:40、空木岳頂上。誰もいなかった。

5/23 10:41

最後長かった、そして緊張した。

5/23 10:43

花崗岩質でとても明るい。涼しい風が吹いてきた。

5/23 10:53

南駒への縦走路。そのうち行くか。

5/23 10:54

雪べったりの空木平カール。高山植物が多いのは頷ける。

5/23 10:55

これから下る池山尾根。歩きやすそうな感じで良かった。

5/23 10:56

頂上を後にして、下山開始。

5/23 11:07

見えてきたのは駒峰ヒュッテ。頂上からわずか7分。

5/23 11:11

小屋前にテラスがあって、ここも良さそう。

5/23 11:12

駒峰ヒュッテから空木岳を振り返る。

5/23 11:20

快適な下りが続く。

5/23 11:27

空木岳が段々と遠ざかっていく。

5/23 11:33

特徴的な花崗岩。自然の庭園風な感じが良い。

5/23 11:34

駒石というらしい。

5/23 11:44

そろそろ森林限界に入る。半袖になり身支度。

5/23 12:29

2450m付近、北面の夏道ルート。これなら十分歩ける。

5/23 12:33

階段も使えた。どんどん雪は減っていく。

5/23 12:55

長い針葉樹林帯を下る。

5/23 13:27

小地獄。雪は全くないので安心。

5/23 14:06

マセナギ付近から、イワカガミが咲き出した。

5/23 15:19

バス発車時刻が迫ったので、鷹打場でタクシーに電話。林道終点に下山。

撮影機器：

PowerShot S110 CANON