高瀬ダムから烏帽子岳、野口五郎岳、赤牛岳、読売新道を経て黒部ダム
- GPS
- 78:34
- 距離
- 49.7km
- 登り
- 5,034m
- 下り
- 4,872m
コースタイム
- 山行
- 5:43
- 休憩
- 2:44
- 合計
- 8:27
- 山行
- 9:23
- 休憩
- 0:25
- 合計
- 9:48
- 山行
- 5:53
- 休憩
- 0:15
- 合計
- 6:08
- 山行
- 5:20
- 休憩
- 1:05
- 合計
- 6:25
天候 | 全日晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2016年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
下山時13日15時にはトンネル前までびっちり路駐 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
Tシャツ
ソフトシェル
タイツ
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
ゲイター
日よけ帽子
着替え
靴
予備靴ひも
サンダル
ザック
ザックカバー
サブザック
昼ご飯
行動食
非常食
調理用食材
調味料
飲料
ハイドレーション
ライター
地図(地形図)
コンパス
ヘッドランプ
予備電池
GPS
筆記用具
ファーストエイドキット
常備薬
日焼け止め
ロールペーパー
携帯
時計
サングラス
タオル
カメラ
シェラフ
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感想
水晶岳に登ったとき初めてその存在を知った赤牛岳。それから行ってみたいと思いつつアクセスの難しさもあり去年は登頂をあきらめた。迷ったのは、読売新道を登るか下るか。扇沢から入るか高瀬ダムから入るか。うーん、七倉から入り時計回りで裏銀座から読売新道を行き、針ノ木谷を登り返しあわよくは蓮華岳もやり七倉へ戻る事にしよう。こうして七倉駐車場へ向けて8月9日21時出発。今回の行程2日目に宿泊予定の高天原が山の日の祝日から入る連休客で12日になると混雑するであろうと読みその前日に同所を抜けるべく1日早く動く事にした。下道で上田、麻績経由で0時過ぎに到着。駐車場の空きが心配だったがまだスペースありほっとする。空を見上げると天の川の回りに沢山の星が輝いている。軽く黒霧飲んで就寝。
8月10日(水) 山ガール率2% ダメージ率5% 装備B−
3時にタイマーをかけておくが起きたの5時。タクシー乗り場には行列が出来ている。コンビニ弁当朝食で準備完了6時。タクシー2台でピストンしてたので乗れるか心配したがすでに行列は解消しておりすぐに乗れる。高瀬ダムまで3人で相乗りして700円/人。ダム天端から歩き出す。携帯圏外のせいかGPSの電波を拾わない。そんな事に気を取られていたら濁沢の滝まで詰めてしまいこりゃまちがえたかなと引き返すと裏登山口発見。脇の水場できっちり給水し噂の急登に取り付く。最初は階段があったりするがそれからは普通の登山道。久しぶりの北アルプスにいつものペースを忘れ休憩を取らなかったせいか烏帽子小屋に着く頃はヘロヘロ。足が上がらない。野口五郎小屋まで行こうと思っていたがここでやめておく。小屋でチェックイン、冷たいコーラ飲み不要な荷物は置いて烏帽子岳へ。燕岳を思い出させる気持ちいい稜線を行き最後はちょっと緊張の岩場を越えて山頂へ。到着した時は人が沢山いたが山頂脇の一枚岩の上でウトウト気持ちよく半寝していると誰もいなくなった。好天の絶景で全周囲展望。目的の赤牛はもちろん遠くに白馬岳も見える。眼前に天高く突き出す立山
はグレーの薄い光をまとい神々しい。その雰囲気はまるで神の世界を彷彿とさせる。小屋に戻りベンチでコマクサを見ながら黒霧。赤牛岳の右肩に沈む真っ赤な夕日が素敵だった。
8月11日(木) 山ガール率4% ダメージ率5% 装備B−
4時半に周囲の物音で起床し5時半から朝食。小屋入りの時今日の出発時間を確認されたので朝食時間から計算し申告したとおりの6時半出発。この時間だとほとんどの人がすでに出発しており小屋は静か。相変わらず準備に時間かかるなぁ。まずはミッ岳へ向かう。左手には前回登れなかった餓鬼岳が見える。今度行くぞ!と思いその姿を目に焼き付ける。三ッ岳の登りに入ると風が強くなりだしたのでソフトシェルを羽織り首巻きを耳まで伸ばして防寒防風体勢を取る。その先はお花畑の巻き道を行く。今日は1時間ごとにしっかり休憩を取り進む。アップダウンの少ない稜線、多少風があるものの展望抜群のトレイル。これぞ北アルプスの醍醐味。野口五郎岳までCTだと3:30だったが2:30で着く。これくらいだったら昨日歩けたかなと思ったが今日の終点が高天原で決めていたのでまあよいか。ここからは水晶に向けて進路を西にとる。東沢乗越から見上げる水晶小屋はかなり上に見えるので狼狽したが案外あっさり上がる。小屋でカップラーメンとおとといコンビニで購入したおにぎりで補給。おにぎりの賞味期限切れ丸1日。自分設定ギリのタイミング。水分飛んでて米がボソボソするが食えないことは無い。α米よりはマシ。腹一杯になりまずは最遠の百名山、水晶岳へ。4年ぶりの山頂には数人しかいない。軽く写真を撮りこの先は未踏の道へと踏み出す。温泉沢の頭までの間、大きなザックの女性とすれ違う。今朝奥黒部ヒュッテを出て登ってきたらしい。よくあんな大きなザックで読売新道を登ろうと思ったもんだ。翌日には100Lを越えるザックで登ってきた男性もいたけどね。温泉沢の頭から破線難路の登山道に入る。見下ろした感じは道も明瞭、下り始めはマーキングもあり問題なし。しかし段々と浮き石が増え斜度も増してきた。稜線を見上げれば多少登山者の姿は見えるが破線道上に人は見あたらない。何度かバランスを崩しながら慎重に進む。一度滑ったら止まらなそうで滑落の危機を感じる。肉体的には問題ないが精神的に追い詰められる。やがてハイマツ帯に入り樹林帯を抜けると沢に出た。はあ、一安心。後は沢を下るだけ。高天原の温泉までがやけに長く感じた。快晴だったので良かったものの曇天で暗かったりしたら尚不安だったろう。温泉が見えた時は本当に安堵した。連休初日とはいえ混雑が予想されるので入浴前にとりあえず小屋へ入ろう。小屋に着くとテラスは賑わっている。受付で田中要次似の主人に対応してもらい2階の廊下に寝場所を確保。廊下でもどこでも布団1枚分のスペースを確保出来ただけで一安心。荷物を整理してると隣のおばさんがザック置き場とか教えてくれ助かった。ビールを買って早速温泉へ。丁度露天風呂が空いており1時間ほど温泉を堪能する。鳥取から来たお兄さん、神奈川から来たおじさん達との会話を楽しむ。小屋で夕食をとり軽く飲んで19時就寝。
8月12日(金) 山ガール率2% ダメージ率5% 装備B−
朝食1時間前の4時半にアラームセットしておくが周囲の音で自然と起きる。1番の朝食は5時。私は2回転目だった。今日は昨日下った温泉沢を登り返す。昨日誰もいなかったから今日もいないだろうな。1人じゃ怖いなぁと思いながら出発。すると温泉付近で男性に抜かされた。やった、これで安心だ!と思ったのもつかの間。早すぎてすぐに視界から消えた。すると今度は女性が2人前方に見えた。よかった、人がいた。なんて思ってたら沢に右足を落とし浸水。靴の中まで濡れる。でも、トレランシューズなのですぐ渇くだろうと思いとりあえず濡れた靴下だけ履き替えて温泉沢の尾根に取り付く。昨日は長く感じた沢歩きはすぐに終わり尾根に入れば勾配は急でキツイのだが下りの時のような危険は感じない。尾根の途中では温泉で一緒になった鳥取の方が大きなザックで登っていた。人がいた安心感からか難なく温泉沢の頭に着いた。赤牛岳への稜線、対岸から見た時はなだらかそうだったが案外登りがある。濡れた靴と靴下を渇かしながら休憩してると朝一で抜かされた男性がやってきた。水晶岳まで行ってきてこれから奥黒部ヒュッテへ下るらしい。なんて速さだ。好天のおかげで濡れた装備はすぐに渇く。アクセスの悪いマイナーな赤牛岳山頂には誰もいないかと思っていると数人の登山者がいた。3日かけてたどり着いた憧れの赤牛岳。今日も快晴で絶景が広がる。おととい泊まった烏帽子小屋、そこから周回してきた稜線、白馬、剣、立山から笠、鎗と名山勢揃いで何とも贅沢な景色。いつまでも眺めていたかったがエスケープ、水場のない恐怖の読売新道を下らねばならないので30分程度で下山開始。下り始めるとすぐに赤いザックの男性を抜かす。この方とにかく遅い。このペースで小屋へ着けるのかと心配になるほど。しかし、パートナーの方がいらっしゃったので道を譲っていただき先へ進む。焦らず適宜休憩しながら下る。2回目の休憩を済ませ出ようかと思っているとテン泊装備の山ガールが下っていった。早いがこちらは小屋泊装備。離されてなるものかと必死に食らいつくが休憩も取らずにガンガン下って行くスピードに着いて行けず視界から消えた。小屋に着いてから聞いた話だとその方は今日、烏帽子小屋から来た方みたいで全く無駄の無い歩き方をするかなりの手練らしいという事だった。2/8を越えると確かに歩きづらい道になったが落ち着いて進めば問題無い。やがて沢の音が聞こえだし奥黒部ヒュッテに着く。今日の宿泊は定員30人で21人らしい。綺麗なフローリングの小部屋に4人。布団はもちろん1/1。夕食時、隣のテーブルでかなりの山自慢をする方の話が耳に入ってくる。アンガールズ田中似のその人、小屋の主人に聞いてみたら黒部の沢では結構な有名人らしい。なるほど、それなら納得できる。その人の写真集や本が小屋の本棚にあった。
8月13日(土) 山ガール率0% ダメージ率10% 装備B−
5時に起きると同室2名が居なくてびっくり。どうやら2時と4時に出発したらしい。6時〜朝食で7時半出発。今日は針ノ木谷を上がろうか迷ったが土曜日で小屋が混む事だろうしダムへ下る事にする。ちなみに奥黒部ヒュッテ、今日の予約は30/30らしく飛び込み入れると定員オーバーは確実。この僻地でそんな状況なので針ノ木や船窪小屋は寝られないだろう。扇沢からどうやって七倉まで戻るか。まあタクシーでいいか。淡々と湖畔の道を進む。すると昨日朝イチで抜かされた方が追いついてきた。途中から一緒に歩き、平ノ渡場へは1時間も早く着いたので針ノ木谷の下流まで行ってみる。途中にある避難小屋は渡場から10分で着く。扉は無いので宿泊には厳しいかもしれないが、非常時に使う分には屋根もあり十分。針ノ木谷の沢へ下り一休みして渡場へ戻る。船は無料だが乗船名簿に全員が記載するまで着岸しない決まりがあるみたい。船でバイトの兄さんが釣りをしていた。イワナが釣れたのを小屋に持ち帰りさしみにして食べると言っていた。弱った魚に酸素を与え復活させていたのには驚いた。小屋で休憩し黙々とダムへ向かい歩く。ダムサイトが見えた時にはやっと戻れた安心感でうれしくなった。食事をとりたかったが観光客で賑わいすぎており通過しすぐにバスに乗り扇沢へ下る。そこでご飯食べ喫煙室で隣にいたいかにも登山者のおじさんと話をすると鹿島槍から下ってきてこれから鳥取へ帰るとの事。七倉まで送ってもらえないか聞いてみるとOK!やったー!タクシー代浮いた(^_^)しかし、車へ行くと若い女性がおりどうやら親子で山へ来た模様。恐縮しつつ送っていただく。鳥取のナンバースリーナインの方、大変ありがとうございました!!七倉で温泉に入り大町へ下り先月も寄った寿司屋で1人下山祝いを行い翌日帰宅した。
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