2020年9月26日(土)
蓼科山は朝から雲に隠れていて雨のようだった。
この日は朝に雨があがれば曇りの予報なので、雨雲レーダーで雲が去った9時過ぎに女の神茶屋から登山開始。
気温は肌寒かったが雨が降らなければ長袖一枚でOKな感じ。
今回は上りで2、3回くらいマグオンいれながらどんな感じで登れるかを試すのが目的。
結構な上りなので汗をカキカキだったが、なかなか調子いい感じずんずん進む。
森林限界手前から雨が降ってきたのでレインの上着を着て山頂へ。
山頂ではかなり多くの人かいたので、7合目登山口からは混雑していたんだと想像。
本当は山頂でカップラーメン食べる予定だったけど、止まってると寒くなるし雨も降ってきてるのでそのまま下山することにした。
森林限界の境目の鎖場あたりまで来たときに右足を滑らせ、左足を投げ出すように尻モチをついてしまった。特に難しい場所でも危険な場所でもないのに...
その瞬間、左の膝に激痛。投げ出した左足の先に岩があったので、壁に足で突っ込んだ形になっていた。
「ヤバイ!やっちゃった」
膝は痛い、すこし様子をみる。
立てそうだ。足踏みできる。
歩く...歩けるけど...
「痛っ」
体重が膝の横側にかかると痛みで力が抜けて転びそうになる。
これ、何年か前に谷川岳の下りで膝が抜けた感じがしたときのパワーアップバージョンだ...
相方に、歩けるけどかなりダメな事を伝える。
登山口まで標準で2時間の下り道。
このまま歩けなれけば要救助。
途中で歩けなくなっても同じ。
エマージェンシーキットにあるシップは要を成さない状態であることは試さないでもわかる...
相方が間接を固定するバンドがあるという。
それだ!
膝を中心にクロスしてきつく巻く。
前後の動きは大丈夫。
でも左右はまるっきりダメなのは変わらない。
それでも少しでも膝が動かないようになったのでこの状態で下山を始める。
左にストックがほしい今日はストックを持ってきていない。
両手をつかってできるだけ左に体重をかけないように、時には這うようにくだる。
ゆっくりでも歩けば着く。時間はまだ13時過ぎ。ヘッデンももっている。
大丈夫。きっと大丈夫。
そう思いながらも、あせる気持ちがあるのか、動作が普通になると、とたんに左膝が悲鳴をあげて激痛を感じでそのまま崩れ落ちる。
次同じことが起こったら歩けなくなるかもしれない...
わかってる
だから慎重に
ゆっくりと
時間はある
後から相方がずっと声をかけてくれている
ゆっくり
まっすぐ
確実に
時間はある
自分に言う
大丈夫、降りれる、がんばれる、あせるな、大丈夫、がんばれる
途中で富士山登山で使ってる人がいるような白樺の枝をみつけた。
ほんとうに偶然だった。
しかも左手で握ってる箇所に枝の部分があって、うまい具合に手に引っかかる。
ちゃんと降りろって山が言ってくれてるのかと思った。
ゆっくりではあるが、何度か痛みで崩れ落ちながらも、笹のエリアまで下りてきた。
まだ気は抜けない。
車までまだある。
エンジン音が何度かきこえる。
左前方にガードレールが見えた。
もどってこれた...
登山口に白樺のツエをそっと置く。
相方にも感謝する。
バンドが無ければ確実に遭難していた。
ビーナスラインのバス停には3人ほどいたが、タクシーが無くて困っていたもよう。
うちの車は2シーターになっていて後の席は車中泊使用なので人が乗れない。
力になれずにすみません。
ケガの程度は今はわからないので、蓼科高原のホテルへ風呂に行った。
超久々にサウナがあったので3セットやったら1時間もかかってしまった。
待合場所にしていたリラクゼーションルームでは相方が心配していて、体洗っただけですぐに出てきたと言っていた。
ゆっくりはいってきてね、俺は寝てるからって言っておいたのに。
風呂好きの相方は体が冷えていたので、もう一度ゆっくりはいりなおしてくるよう見送って、俺はリラクゼーションルームでゆっくり。
膝は痛みがないので歩かなければ普通の状態なのが不思議。
それにしても本当に一時間後に帰ってきた相方って...
それから中央高速のSAでご飯食べてから帰宅した。
自宅で相方に、来週は栗駒山だねって言ったら怒られた。
北穂も下の廊下も御嶽山も...
モンベルのダウンを新調する予定だったけど...
数時間前の感謝を忘れてはいけないよね。
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