つい先月あたりに95歳で健在でいるというような報道もあったため驚きました。
演技とか美貌とかを越えた生まれ持っての存在感を持った女優さんだったと思います。
代表作は『麦秋』『東京物語』などそれなりの年齢を重ねてからの作品になるとは思いますが、紹介したいのがデビュー間もない16歳のときに大抜擢された日独合作のこの映画。
ナチスドイツが日独同盟を組むにあたって同盟国をドイツ国民に認めさせるという目的のため親日的に日本を紹介する宣伝映画、ちなみに『新しき土』とは満州国を指すらしいです。
富士山、阿蘇山、浅間山などの山岳シーンも多いのですが圧巻なのがクライマックスシーンで噴煙が煙る上高地焼岳を振袖姿で悲壮な顔で登っていく様はほとんどカルト映画。
ちなみに自分はこのシーンを観たときにイングリッド・バーグマン主演の『ストロンボリ』を連想しました。哀しみにくれた美女を着の身着のままの姿で活火山に登らせるという演出が世界的に流行した時期があるのでしょうか?
監督は山岳映画の祖とも評されるアーノルド・ファンクと日本側からは伊丹万作ですが編集版としてそれぞれ存在し一般的にはファンク版が出回っているようです。
数年前に恵比寿で開かれた山岳映画祭(だったか?)では伊丹版も同時上映されていました。
追加情報
原節子関連ですが12月5日(土)にレア映画『殿様ホテル』の上映会があるようです。
原節子は女スリ役。
http://cinema-triangle.com/tonosama/
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