簡単に(20分程 )登れて、山頂からの眺望が素晴らしいこの山は、地元の人にこよなく愛されている。
祢津城山は下の城のことを言う。
今回は殆ど誰も行くことがない上の城を目指した。今まで上の城はルートが無かった。
城山(下の城)ヘは何度も行っていたが、上の城ヘは行ったことが無かった。
御堂のブドウ畑の空き地に車を停め、歩き始めた。風が心地良い。夏を思わせる雲が八ヶ岳の上空に漂っている。
宮嶽山陵神社から上の城ヘ向かおうと思った。三百段を超える石段を上がる。一息に上がる程の馬力はない。何の変哲もない神社でも、神前に立つと殊勝な気持ちになる。家族の安穏を祈願し、上の城ヘ向かう。
登り口には青テ−プの目印があった。これは5月の連休に地元の地域つくりの会の人達が、上の城ヘの誘導路の目印として付けてくれたものだった。
青テ−プがなければ、方向が全く分からない。スマホで現在地を確認しながら進むが、ルートが無いので青テ−プが頼りである。
薮のなかを目印を探しながら上がっていく。有難いことに至るところにテ−プがある。
終着点に着いても、城跡の痕跡は見当たらない。少しばかり平らになっているので、それらしく思えるが、木々の中である。ナビで確認するとこの場所に違いない。
これと言って何もない所であったが、私は満足であった。来たいと思った場所に来れた。そして、この場所が上の城と確認できた、そのこと自体が私には十分であった。
目印を付けてくれた地元の人に感謝したい気持ちで一杯であった。
誰もいない林の中、風に震える木々の音と、鳥の鳴き声だけが耳に届くそんな林の中を、再び青テ−プに導かれてゆっくりと下った。
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