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ここで言うクラックは本来の「岩の裂け目」ではなく、雪面・雪庇上に生じる雪の穴のこと。
(1)クラック
残雪期に歩き難い薮を避けて雪庇を歩くと突然「落とし穴」(クラック)にはまり込むことがある。融雪期に隆起岩稜の地熱や立木幹の樹熱により生じるものと思われる。穴の深さが可成りのものもある。(左・中画像)
(2)発生場所等
概して稜線付近、即ち雪庇の根元付近で見られる。注意する時期は残雪期の降雪直後(1W程度)。予めクラックが見えていれば問題とならないが、元々烈風が吹く雪庇発生場所は後の新雪でも(エビの尻尾で)穴に蓋が掛けられた状態となり、予測が困難な場合が多い。
(3)リスク回避
降雪直後の新雪雪庇は安全が確信出来ない限り迂回している。また雪面に僅かな「沈み(窪み)」がある場所(ウエーブ雪庇の場合は難しいが)、傾斜雪庇の立木根元付近は特に慎重を期している。なおピストンで下山する場合は往路の安全確認を無駄にしないよう足跡(軌跡)を忠実に辿ることとしている。(写真撮影時も気を抜かない様に/失敗例から)(右画像)
いずれにしても登山路の無い無名峰への残雪登山は想像以上に予測困難なリスクが存在することを肝に銘じている。
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