シリベシ礼拝
夕方に纏わる雲の消え去りて思わず拝むシリベシの山
夕まどき群青色に身を染まて空突く姿シリベシ岳は
夕暮れの群青の空に身を染めて厳かに立つシリベシの山
シリベシ登山
三合目あさ明けそめて冷気がつつむ原始の森よ
空雲も白い世界をえがきだすアンヌプリが淡く目の上
雲海を下に見据えてなお登るわれ一人だけ歩むみちかも
いまだ陽の上がりてこねば雲海は果ての果てまで地表をかくす
息きらし登り登りて九合目むれさく竜胆わが足止める
黙々と黙々と来た九合目群さく竜胆われ呼びとめる
山上に二つの火口広がりぬこの山産みし父母の釜
大きなるシリベシ山の山頂に立ちし喜び分かつ者なく
下界から雲で見えないシリベシの頂に立つを誰が知ろうか
雲海の上に立ちてるこの気分至福と言いて誰にはばかる
七十は間もなくのことシリベシの頂に立つこと二度目を思う
シリベシの火口を巡り巡礼す神います山に社なし山
若き日に登れる山あり老いていま登る山あり山だけがある
満を持し登りし山のひとつなりシリベシ、ポロシリ、トムラウシ
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