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写真�〔�高山の頸城三山
写真��黒姫付近から？
写真�Ｅ澆硫仟濃海半道�
深田久弥はその「日本百名山」の火打山について、越後人の高頭式の「日本山岳誌」に火内山がのっていないことを不思議であり、遺憾だと述べている。徳川時代から妙高と焼岳は地誌にながあるのに火打だけはないと言う。
ただし「越後土産」二編の中に「越後の山の番付」で火打山は前頭三枚目にあると言う。頸城三山の中で一番高いのは火打山なのだが、深田はそれを『平野からやすやすと見えない山であったからだろう』と推察している。
火打山が江戸期よりそのような扱いを受けていれば、歌人のよく知るような山ではないことは明らかだろう。
したがって、短歌は皆無であって、困った。
小杉放菴と言う画家で歌人でもある人が、日光の出ではあるのだが、晩年妙高の麓に住んで、妙高の歌を歌ってはいたが、火打は知らない。日本山岳短歌集にも見当たらない。現代のネットの「うたのわ」にもない。
私が２０１４年の秋にいつもの３人で登った時に詠んだ疑ったが、火打の山を詠いこんではいないのだ。
わがままに生き終えれるか燃える山 木道をかけくだる爽快
好きな山あり気の合う仲間いて日一日をていねいにたたむ
冬支度そなえる前に山もゆるそのひと時にわれも酔いたし
前を行くカップルみればわれもまた妻と歩いた山よみがえる
不器用に生きてきたか青空にはぐれて雲がひとつたゆとう
山中での歌である。
私は火打山が好きです。最初に妻と来た時に高谷池ヒュッテに泊まり、夜の食事でキノコ汁を食べたことが忘れられない。その後２度火打に登っている。あの火打の品のいい姿と、高谷池などの風景は、絶妙なバランスを構成していて、見るものを飽きさせない。秋の紅葉の時期も悪くない。
もしこの山に歌人が登っていれば、歌を詠まずにはいられないだろうに、と思う。
来島靖生の「歌人の山」に妙高が挙げられているが、残念なことに妙高についてのみで、火打に触れることが無い。残念だ。
来島は、妙高に登ったものの天気に恵まれず、高谷池に回ることをあきらめてしまい、火打を見ることが無かったのだ。
上越市から見た頸城三山 （火打は見えるのです。右端が焼山 ネット写真）
＊左 妙高 右火打山と右端に焼山 ネット写真
＊火打山と焼山 ネット写真
これだけはっきり見えるのに、江戸時代から取り上げられていないと言うのはおかしくないですかね。
近代に入っても、火打山が無視されていいるのは納得がいかない。
今ヤマレコの地図で確認したら、火打山には、所謂表側、つまり上越市からの登山路が無いのです。
妙高山のところで、とよた時氏の『山の神々』で引用したように、神様を妙高山が一手に引き受けてしまったことが、この山の不幸の始まりかもしれない。山の姿の美しさからして女神さまをお呼びしてはどうだろうか。女神と言えば、アマテラス以外に考えられないから、太陽と火との関係で、いまからでもお祭りしたらどうなんでしょう。でもアマテラスは伊勢神宮ですからね。
火打山が不幸なのは、日本海側からの登山口がないことと、山に神様がおられないことなのだ。上越市から眺める写真でも、火打山はみなおされて良い山なのではないだろうか。上越市の観光協会と市役所にお願いしましょうか。
焼山に入る道から火打山への直接の登山路と焼山を回遊するコースを作ったらどんなもんでしょうかね。
火打山に日本海側からコースをつけるとかなり厳しいルートになるのではないでしょうか。山頂に一気につながる稜線など凄いルートに思えるのですけどね。もう一度そういう目で行ってみたいですね。
短歌で詠う火打山はいまのところ見い出せていませんので、自作を上げます。
1991年夫婦で登った火打山 （自作）
雲覆う朝を迎えてそこそこに越の国山目指して踏み出す
妻と我人に出会わぬ山道に冬にみがえる妙高を見ゆ
乗越に至りて見えし火打山姿よろしき頸城の盟主
晩秋の気配深まる山のはだ色褪せていく原も火打も
冬を待つ山にあるかも火打山天狗の庭も静寂の音
緑枯れ秋に染まれる原の色木道の先火打佇む
火打山ゆ一歩一歩と高まれば原を隔てて妙高も立つ
曇りたる空にはあれど火打山君微笑めば山は楽しき
妙高のいかつい頂背にしつつ天狗の原の秋を見下ろす
二十一度目の記念日間近の火打山ゆっくり歩め秋の日なかを
山小屋のキノコ汁を愉しめば火打の山にも夜のにぎわい
私は3度火打山に登っているが、この山は好きなヤマです。
30年前に成るんですね。金婚式迎えましたからね。
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