鋸岳に二度目の挑戦(天気予報大外れ!)
登山中に写真はほとんど撮らなかったので、山レコに投稿するjeoさんの写真をいただこうと思っている。短歌を詠むのは一人の私。
9月30日 鋸岳に挑むべくJoeさんと行く
林道のゲートを超えて踏み出せる鋸岳への再度挑むか
台風の崩せる林道はや三年崩れたままに捨て置かれおり
河原をば歩きつ捜す赤布に路見上げれば半ば削れて
橋すべて流されており路もまた削り取られる自然の威力
残された最後の橋を渡り終えログハウスなお森にたたずむ
テラス下にテント張りて二人して食む夕に小雨振り出す
寝袋に入りて夜を過ごすやる風の音強くて穏やかならず
10月1日 登山断念
目覚めれば午前4時前小雨ふる闇の内なる朝を迎える
ライト付け朝食すまし身支度も雨具を着つつ風音をきく
天気予報大いにはずれ気も重く暗闇にライトをかざす
ようように日の明けてきてライト消しゴーラの岩に路探す
源流の道標を見て森に入りしばし登れば雲の空見ゆ
突然に突き上げる風ありて身体運ばれ危険と出会う
峠まであと少しとは思えども風の強さに降参をする
引き返す勇気も時には身を守ることと思えば潔くする
下り道水流れ出ているところありこれ富士川のはじめとなるか
雨やまず時には強く振りくるも下り道にて標し見やすい
ようように小屋に戻れば息つきてコーヒー湧かすひととき優し
六人のパーティ戻りにぎやかに交す言葉は気象のことに
林道を三時間かけ下りきて車のまえで登山靴脱ぐ
山の湯に身を沈めてるひと時の温に癒える足腰の疲れ
SAで遅い昼飯親子丼味よろしきも残して終る
お土産の梨の重さを加えたるザック背負いて駅からの路
・・・・・
山思う気持ちはあれどこのままに有るべきや否や自問し歩く
喜寿越えて大病いくつ乗り超えて鋸岳に挑む意気よし
この山にもし至りなばそれだけで終わりにしても意義はあるかも
百の山挑み続ける気概ありただその気概もち残り生きるや
松村英一の全歌集下巻の最後に友の喜寿を祝う歌があり、自分が喜寿を超えていることを知った。もう欲を張らなくていいのでは、と一瞬思えた。それが最後の歌になった。
生きるのは難しいものだ。
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