94 石鎚山
また、『万葉集』に登場する「伊予の高嶺」が石鎚山だとする指摘もある。『万葉集』巻第三の「山部赤人の伊予の温泉に至りて作れる歌一首あわせて短歌」(322・323)である(7)。
皇神祖(すめろき)の 神の命の 敷きいます 国のことごと 湯はしも 多にあれども 島山の 宜しき国 と こごしき 伊予の高嶺の 射狭庭の 岡に立たして うち思ひ 辞(ことしの)思ひせし み湯の上の樹こ群むらを見れば 臣の木も 生おひ継ぎにけり 鳴く鳥の 声も変らず 遠き代に 神さびゆかむ 行いで 幸まし処どころ
反歌
ももしきの大宮人びとの飽田津(にきたつ)に船乗しけむ年の知らなく
・・・・・・
父のいかしき母のいつくしさふふもち石鎚山は春の雪にほふ
五島美代子
伊予の国ささやけき寺極楽寺にまぼろしのごと暮れむとす 佐藤佐太郎
山ひとつ空を隔てて寒風のわたる石鎚のいただき赤し 佐藤志満
石鎚山より直下しきたる川荒てれて岩打ち当たるふる音のきこゆる
山上次郎
石鎚の峰の一つにゐる雲の光をうけて静かに動く 松村英一
伊予の国春を荒れ来る水野音石鎚山をみなもととする 同
後日追記します。
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