徴兵制は「出来ない」と主張する理由はもう一つあります。
これは、イラクで後方支援したときの隊長、自民党佐藤議員が答弁した内容です。「髭の隊長」として有名になり、政治家に転身した人です。
彼ばかりでなく、防衛大学校出身の制服組の政治家が、最近目につくのも気になります。防衛大臣、地域担当大臣をはじめ、県知事などにも就任されている方もおられます。制服組トップが、大臣に直接意見具申出来るようになったのも最近です。シビリアンコントロールの原則が崩れたと話題になりましたので、覚えている方も多いと思います。
彼の言い分は、現在の自衛隊は、高度になっていて徴兵制で集めたからといって、すぐに使えるわけがない。だから徴兵制は出来ない、という主張です。簡単に言うと、一般人は使い物にならないということです。
そうだよなあ、無人攻撃機とか、物資運搬ロボット、偵察衛星の時代だもんなあ、レーザー兵器も出来たらしいし、肉弾相撃つ時代じゃない、と納得してしまうが、指先だけで戦争が出来るわけではない。
爆撃したら、その陣地を抑え統治しなければなりません。後方にいる「操縦士」も含めて、食料、武器、弾薬も運ばなければなりません。負傷者が出れば、衛生兵も必要です。
日本は、いままでは戦闘が予想されるところへは、行きませんでしたが、今度は、「今、実際」に、戦闘が行われていなければ、そこまで行くことになります。武器弾薬の運搬も行うのです。安倍首相は、安全だと判断できれば一週間でも、ニ週間でも期限をきっての派遣も可能だと言っています。短期間でもいいから、とにかく戦地に顔を出したいと思っている節も感じられます。兵隊さん、というより、人数が必要なんです。質より数です。
一般人は役に立たないから、徴兵制は無意味だ、などと言うことは、為にすることで「今さえ乗り切れば、あとはこっちのものだ」という下心が見え見えです。
環境が変わったと思えば、解釈でどうにでもなるんです。どうにでも出来る、と思っているんです。自公政権は。なんてったって「法的安定性」は関係ないんですから。だから反対の声は治まらないんです。
世界の「平和」のため、日本の「平和」のため、日本国民を守るため
に貢献したい、という意気込みはいいのですが、武力をもって「貢献」し、世界中から称賛されたい等と思うことは、古い固定観念に捕らわれた妄想です。
今回の安保法案、戦争法案と言う人もおりますが、徴兵制という観点から考えても、日本国民のためになりません。即時撤回すべきだとおもいます。
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