昨日投稿した日記の草稿は最初は長文だったのだが、書いた後で「自分の考えを一方的に押し付けてるだけかなぁ?」と思い直して、一度はお蔵入りさせた。
しかし、独善的であれ、リスクマネジメントについて皆さんが考える切っ掛けになればと改めて投稿する気になったので、以下に公開します。
私思うに、正しく機能していないパーティーならば、むしろリスク発生率が高くなってるのではないかと。
数字遊びだが、ハインリッヒの法則で一人の登山者が重大なリスクに遭う確率を300回の山行中1回とすると、3人パーティーならば100回の山行で1回はメンバーの誰かが重大なリスクに直面する事になる。
で、メンバーに起きたリスクはパーティー全体に起きたリスクと同義なので、重大リスク発生率は単独山行と比較すると3倍になっている。
この確変を避けるために、メンバー同士が互いを監視し合って本人が気づいていない異変をフォローしたりしてリスク低減させることにより、個々の重大リスク発生率を低下させることが出来ればパーティー山行の方がリスク発生率が低いとなる。
この事から、メンバーの人数が多すぎると、「人数増える事によるリスク発生率上昇VS相互監視によるリスク低減」でリスク上昇が勝る事が予測できる。
先生曰く「まぁ3〜4人くらいがイイよね」と。
私も同意で4人が良いかな?と。
2×2バディがコンパクト且つ臨機対応力あるだろう。
もう一つの観点がリスク発生した後の事。
単独であれ、パーティーであれ一発アウトをやらかしたらどの道一緒。
葬式をすぐに出せるか暫く待たなければならないかの違いでしかない。
しかし、一発アウトでは無くリスク発生後に助かる可能性が残されている状況ならば、最終結果が大きく変わる事は言わずもがなだ。
私思うに、登山とはリスクマネジメントの塊みたいなもので、マネジメントの範囲と精度を自力でどこまで高めれるかが勝負所だ。
夏季の低山、一般的ハイキングであれば行程の大部分をハンドリング可能で、不確定要素は少ないだろう。
一方、アルパインな登攀、山スキー、沢登りなどは不確定要素が多くなり、一か八かサドンデスも不可避になるだろう。
以上の考えから、単独山行とパーティー山行を比較すると、絶対的に単独山行の方が危険とは言い切れないのではないかと思う。
山行計画を精査し、単独でも高精度でリスクマネジメント出来るのか、複数人で臨まなければ運任せの山行となってしまうのかを慎重に判断する必要があると思う。
また、ツアー山行って…一触即発のリスクの塊にしか見えない。
この夏も複数のツアーを山中で見かけたが、なぜガイドさんは参加者に基本的な行動の指導しないの?
ストックのベルトを正しく手に通している率を数えてみたら30%位だったよ。
引率してる人、ガイドに見えたけど、単純に添乗員だったのかな?
このところ、高齢者の単独山行での遭難が〜と煩わしいので、ボヤいてみた。
興味深く拝読させていただきました。
単独山行による遭難の発生確率についてはland-raiderさんの仰られる通りケースバイケースで、未熟なパーティーや互いを知らない即席パーティー、力量差の激しいパーティーなど、状況によってむしろリスクが高い場合も大いにあると思います。
ただ結局のところ遭難するか否かは個人の力量に依るのだと思います。
極論、遭難する人は単独であれパーティーであれ遅かれ早かれ遭難するリスクを抱えて歩いている。
近年の報道や注意喚起『単独山行は危険』は、上記の前提で『未熟なヤツは保護者同伴で山へ行け』と暗に言っているのだと私は捉えています。
パーティー山行の最大のメリットは『疲労遭難』や『行方不明』を防げる確率が高い事で、要は発生自体は仕方がないができる限り人的リソースを消費しないで欲しいというのが本音だと思います。
根底にあるのは他人や行政に迷惑をかけるなということ。
それを『単独山行』という単語で一括りにしているので誤解を招きやすいのかと思います。
いずれにせよ最低限のリスクマネジメントを、自分一人の力で最初から最後まで完結させる能力が単独山行には求められますので、私個人としては『(準備不足等による安易な)単独山行は危険』という表現が正しいと思います。
まぁあまりに長いので注意喚起の意味では()内は省略されてしまうのでしょうけど。
長文コメント失礼いたしました。
ズバリ核心をついたコメントで感心いたします。
結局のところ単独であれパーティーであれ登山は個々の自立が求められます。
他人を頼る前提のパーティー山行は一触即発の危うい物ですね。
先日友人がバスツアーの山行で同行者が骨折し、大変な足止めになった話を聞きました。元因は雨天決行です。
年間契約で手軽に山行するプランですが、主催企業は採算取るために大雨でない限り決行です。単独であれば天候はもちろん、気温、登山道状況、アクセス等すべて自分の能力に照らして情報取るわけです。それが楽しみでもあります。
登山については、みんなで行けば怖くない、はありえないです。特に「山歩きツアー」のような団体行は要注意だと思いました。
ご友人さんは大変な事態に巻き込まれてしまったようで、お気の毒です。
商業ベースのツアーは色々と登山にまつわるリスク以外の不確定要素があるようですね。
しっかりした主催なら良いのでしょうけど、その見極めも難しそう…。
やはり、そこそこのレベルのヤマを単独で完遂出来るように自己鍛錬するしかないのでしょうか。
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